著者
野村 恭也 原田 勇彦 林田 哲郎
出版者
日本耳科学会
雑誌
臨床耳科 (ISSN:18845800)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.228-229, 1983 (Released:2011-08-10)
参考文献数
6
著者
野村 比加留
出版者
マーケティング史学会
雑誌
マーケティング史研究 (ISSN:24368342)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.165-175, 2023-09-30 (Released:2023-09-30)
参考文献数
16

本稿ではマーケティング実践史研究を類型化する試みを行っている。類型化の基盤としてそれぞれの研究がどのような目的で執筆され,どういう点に重点を置いているのかに注目した。また,時代区分についても検討材料としている。 本稿では①経営史におけるマーケティング実践史,②流通史におけるマーケティング実践史,③特定業界に特化したマーケティング実践史,④4Pを意識したマーケティング実践史の4つの類型に区分した。それぞれについて特徴が見られた。 類型化することでマーケティング史研究(特に実践史)についてどの様な傾向があるのかを整理することができる。また,実践史に関連した未開拓・未発達な研究領域も明らかにすることができたと考える。
著者
高野 了太 野村 理朗
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
日本心理学会大会発表論文集 日本心理学会第84回大会 (ISSN:24337609)
巻号頁・発行日
pp.PM-013, 2020-09-08 (Released:2021-12-08)

畏敬は,現在の認知的枠組みを更新するような広大な刺激に対する感情反応と定義される。先行研究では,自己をちっぽけに知覚することが畏敬の心理プロセスの重要な側面を担うというスモール・セルフ仮説が提示されてきた。この仮説は認識される自己に焦点を当てており,次に明らかにすべきは経験の主体としての自己に対する畏敬の効果である。そこで本研究はラバーハンド錯覚に着眼し,畏敬が身体所有感に及ぼす影響について検討した。ラバーハンド錯覚では,隠された自分の手と眼前のゴムの手を同時に撫でられることで,ゴムの手を自分のものと錯覚する。先行研究では,この錯覚傾向が自己主体感の脆弱な統合失調パーソナリティ傾向と正の相関関係にあること,加えて畏敬が出来事の原因を「超自然的な何か」への帰属傾向を高めることが示されている。そこで本研究では畏敬がラバーハンド錯覚を促す可能性について検討し,畏敬がゴムの手に対する身体所有感を高め,畏敬によりスモール・セルフを感じた個人ほどこの傾向が顕著となることを示した。これらの発見は,畏敬が自己をちっぽけに感じさせるよりむしろ,自己を「手放す」プロセスを有することを示唆する。
著者
野村 美佐子
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.62, no.5, pp.203-208, 2012
参考文献数
15

DAISY(Digital Accessible Information System)は,日本語で「アクセシブルな情報システム」と訳し,プリントディスアビリティ(印刷物を読むことに障害)がある人々の情報のアクセスを支援するデジタル録音図書の国際標準規格である。本稿では,読むことが困難な人々に有効であると注目を集めているマルチメディアDAISY教科書について紹介し,ボランティアによる提供活動の現状,成果および課題を示す。さらにすべての人の活動参加を保障するユニバーサルデザインの観点から,EPUB(Electronic PUBlication)とDAISYの連携によるアクセシブルな教科書への期待を概説する。
著者
神野 真帆 渡辺 和広 中野 裕紀 高階 光梨 伊藤 弘人 大平 哲也 野村 恭子 堤 明純
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.70, no.8, pp.465-473, 2023-08-15 (Released:2023-08-29)
参考文献数
20

情報通信技術(Information and Communication Technology: ICT)を活用したメンタルヘルスケアサービスが注目されている。予防効果が評価されているアプリケーションがある一方,エビデンスが不確かなものも乱立している。エビデンスの構築とともに,必要な対象に,適切なツールを届ける社会実装が求められている。 ICTを用いたヘルスケアサービスについて,非薬物的な介入手法におけるエビデンス構築のための研究デザイン構築やサービス利用者による適切な選択のための基盤整備のための研究支援が始まっている。エビデンス構築および社会実装の側面からは,想定利用者の実生活での情報をモニタリングして不安・抑うつを予防するアプリケーションを,深層学習モデルを用いて開発している試みや,原子力発電所事故の被災地で,ニーズ調査,セキュリティの検討,ニーズに合わせたアプリケーションの設計,そのアプリケーションの試験運用といった形で,住民の安心・安全向上を目指したアプリケーションを開発している事例がある。諸外国では,ICTを利用したメンタルヘルスケアサービスの実装を進めるために,サービス提供者が適切なアプリケーションを紹介する際やサービス利用者が選択する際に指針となるアプリケーションを包括的に評価するモデルが提案されている。わが国では,そのようなモデルを実用化した評価項目を使って,利用者のニーズに合わせた適切なアプリケーションを紹介する試みが行われようとしている。 ICTを利用したメンタルヘルスケアサービスのエビデンスの構築にあたっては,利用者のニーズや実際のデータに基づく開発とその評価が行われようとしている。一方で,非薬物的な介入手法におけるエビデンス構築のための研究デザイン(とくに評価手法や指標など)が十分に確立していないことは課題となっている。ICTを利用したメンタルヘルスケアサービスの社会実装を進めるためには,構築されたエビデンスを含め,ヘルスケアサービスの評価と選択ができる仕組みづくりの必要がある。
著者
物部 真奈美 野村 幸子 江間 かおり
出版者
日本茶業学会
雑誌
茶業研究報告 (ISSN:03666190)
巻号頁・発行日
vol.2021, no.131, pp.9-14, 2021-06-30 (Released:2023-07-01)
参考文献数
13

カフェイン+EGCG/テアニン+アルギニンのモル比が2未満の高級抹茶を継続摂取するとストレッサーによる侵襲を受けにくいことが既に報告されている。一方,カフェイン+EGCG/テアニン+アルギニンのモル比が2以上の抹茶ではストレッサーによる侵襲を受けてしまうことが本研究でも明らかになった。しかし本研究では,上記モル比が2以上の抹茶ラテを飲用していた場合,不安状態における交感神経系を介したストレス防御反応の低下を抑える可能性があることが示された。
著者
山家 敏彦 張 光哲 赤池 真 露木 和夫 野村 正征 長谷 弘記 海老根 東雄
出版者
社団法人 日本腎臓学会
雑誌
日本腎臓学会誌 (ISSN:03852385)
巻号頁・発行日
vol.26, no.4, pp.399-406, 1984 (Released:2010-07-05)
参考文献数
24

In eight chronic hemodialysis patients, the effects of 7.4±2.6 months of exercise training on hemodialysis-induced hypotension and subjective complaints during hemodialysis therapy were studied. The evaluation was obtained through (1) comparing the exercise tolerance, dry weight, cardio-thracic ratio, hematocrit level, hemoglobin level, BUN level, serum creatinine level before and after training, (2) comparing frequency of hemodialysis-induced hypotension, frequency of normal saline infusion during hemodialysis therapy, and subjective complaints during hemodiolysis therapy before and after training. Exercise training resulted in increase in maximal oxygen consumption from 19.17±4.22 ml/kg/min. to 21.52±4.94 ml/kg/min. (p<0.05), in increase in hematocrit level from 22.1±4.2 % to 25.2±4.8 % (p <0.01), and in increase in hemoglobin level from 7.7±1.0 g/dl to 8.4±1.5 g/dl (p<0.05). With exercise training, the frequency of hemodialysis-induced hypotension decreased from 30.5 % to 12.9 % (p<0.05), frequency of normal saline infusion during hemodialysis therapy decreased from 34.5 % to 14.3 % (p<0.05), and frequency of complaining palpitation decreased from 5.2 % to 0.0 % (p <0.05). The decreased frequency of hemodialysis-induced hypotension, normal saline infusion, and complaining palpitation through exercise training may be due to improvement of peripheral circulation and/or increased hematocrit level. These findings suggest that subjective complaints, which are caused by hemodialysis-induced hypotension, will be decreased by exercise training.
著者
岩崎 亘典 小野原 彩香 安達 はるか 野村 英樹
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集 2023年度日本地理学会春季学術大会
巻号頁・発行日
pp.133, 2023 (Released:2023-04-06)

2022年度より高等学校で必修となった地理総合では,地理情報システムの活用が一つの柱であり,教科書では地理院地図やひなたGIS等が紹介されているが。しかしこれらのツールでは,投影法や統計情報活用にあたり,独自データを用いた実習が困難である。また,新型コロナ感染マップや人流マップのように,データサイエンスでの地理学の重要性も高まっている。本発表では,地理総合でのGIS利用促進と地理分野でのデータサイエンス活用のための,Pythonを使用した地理学習コンテンツについて報告する。 実習のための環境は,ブラウザ上でPythonのプログラムの入力,実行が可能なGoogle Colaboratory(以下,Colab)を用いた。学習コンテンツの内容は,地理総合の教科書を参考とし,以下のリストの内容を予定している。 ・Pythonを用いた地図作成および投影法 ・APIを用いた統計情報の取得と得階級区分図の作成 ・気象メッシュとグラフの重ね合わせ地図・防災のための地形図の3D表示作成したコンテンツは,CQ出版社が発刊するインターフェイス誌上で連載記事として公表している。2022年3月までに3回目の記事までが公表される予定である。 紙媒体で発行する特性を活かし,コードや作成した地図に解説を加え,理解しやすいように努めた。コードを変更することで図法の違い等を実習できることがPythonの利点である。また,コードで地図を扱うため再現性を高い点が,データサイエンス的視点から有効である。本コンテンツは,学校教育に活用してもらいたい観点から,教員は電子版を無償入手可能である。ご興味のある方は,お問い合わせ頂きたい。
著者
中川 理 赤松 加寿江 加藤 玄 野村 啓介 伊藤 毅 杉浦 未樹 大田 省一 岸 泰子 上杉 和央 中島 智章 坂野 正則
出版者
神戸女子大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2017-04-01

まず日本国内におけるテロワール調査として東京近郊における参照産品として、野田市の醤油工場見学および研究会を実施。ワイン以外にも「テロワール」の形成がどのようになされているのを検討する上で参照事例となった。将来的な成果発表を行う国際シンポジウムのため、シャンパーニュメゾンのドゥーツ社会長へプレゼンテーションを行い、11月には宇治茶の製茶会社である福寿園の担当者と研究交流会を開催した。1月には台湾調査を実施し、多様な茶生産が流通とともに変容しながらも、テロワールを構築している状況を調査することが出来た。2月には「テロワールと流通」を軸にテロワール報告会を実施。シャトー・クーテットに関する調査分析の進捗を確認し、「テロワール」形成の現場に触れ、研究を深化することができている。一方、2020年3月初めには、フランス・ボルドーのサンテミリオン調査を予定していたが、コロナ発生により断念することとなり、2020年度、2021年度に予算繰り越しにより、国外調査によらない研究活動を実施した。2020年度は研究会をオンライン中心で実施し、9月には東アジア環境史学会大会においてポスターセッション「テロワール研究」を立ち上げ、ボルドー大学のフレデリック・ブトゥル教授をコメンテーターにしたパネルディスカッションを実行することができた。2021年度には3回のオンライン中心の研究会を実施し、また2月に「若手研究セミナー」を京都で開催し、研究を深化することができた。また京都近郊和束町茶業集落および滋賀県のワイナリーの生産現場の調査を行い知見を深めることが出来た。また、国内におけるテロワールの現地調査として、九州における嬉野茶産地やワイン生産の現場の調査を実施することができ、国内外におけるテロワールの実態を把握することができた。
著者
片山 一朗 濱崎 洋一郎 有馬 優子 天満 美輪 前田 亜紀 野村 昌代 武石 恵美子 山本 雅一
出版者
日本皮膚科学会西部支部
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.62, no.5, pp.648-654, 2000-10-01 (Released:2010-09-02)
参考文献数
12

シェーグレン症候群患者15名,膠原病患者9名,対照皮膚疾患患者14名において更年期症状と原疾患との関連性を検討した。非閉経群では膠原病疾患,皮膚疾患患者共にその更年期症状数は3前後であったが,シェーグレン症候群患者では7と倍以上の陽性数であり,統計的にも有意差が見られた。閉経群ではシェーグレン症候群で8.5とやや高い傾向が見られたが他群との有意差は見られなかった。更年期症状のうち,顔が火照る,足が冷える,汗をかきやすい,手足が痺れるなどの自律神経系ないし循環障害に基づく症状は非閉経シェーグレン症候群患者では80%近くに見られた。閉経群でもこれらの症状は高頻度に見られたが皮膚疾患群での陽性頻度と差は見られず,シェーグレン症候群で閉経前より更年期症状に類似した症状が見られるものと考えられた。閉経前のシェーグレン症候群患者では凍瘡(約80%)と眼の乾燥感(約50%)が多く見られたことより,更年期症状を主訴とする非閉経患者ではこれらの症状はシェーグレン症候群の存在を考える上で重要と考えられた。皮膚温の測定では冷水誘発前に健常人コントロールより3℃以上皮膚温の低下が見られた患者は閉経前,後いずれにおいてもシェーグレン症候群において多く,対照では一例も見られなかった事より皮膚温の測定は更年期症状を訴える患者におけるシェーグレン症候群患者のスクリーニングに有用であると考えられた。冷水負荷後の皮膚温回復時間はシェーグレン症候群,膠原病患者いずれも15分程度とその遷延化が見られた。
著者
野村 直之
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL)
巻号頁・発行日
vol.1999, no.2(1998-NL-129), pp.1-8, 1999-01-20

ConceptBaseはヴェクトル空間法と転値ファイルによる類似文書検索をコアにもつシステム。高速性と高精度を達成するために、複合語句(Concept)間の部分マッチング、関連語抽出の近似処理、などの独自の工夫を施している。その概要とともに、対象とする文書空間のスケール拡大のための新しいソリューションとして、自動分類機能と、複数文書の鳥瞰ビューを提供する最新の自動要約機能を紹介する。
著者
用量設定法ガイドライン検討委員会 藤堂 浩明 足立 浩章 今井 教安 上中 麻規子 内田 崇志 大谷 道輝 澤田 美月 成田 昌稔 西島 貴史 野村 宜史 宮坂 美行 畑尾 正人 増永 卓司 山口 雅彦 佐々 齊 知久 真巳 川田 裕三 古屋 律子 藤井 まき子
出版者
日本香粧品学会
雑誌
日本香粧品学会誌 (ISSN:18802532)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.99-108, 2019-06-30 (Released:2020-06-30)
参考文献数
15
被引用文献数
1

The skin concentration of topically applied cosmetic active ingredients is very important for evaluating cosmetics. However, a large variation is often observed in finite dose experiments due to the evaporation of volatile components in the formulation and difficulties for applying formulation uniformly. In addition, steady-state skin concentration could not be attained even after several hours of application. In this verification report, we conducted in vitro skin permeation experiment with an infinite dose to confirm whether formulation with the highest skin permeation would also show the highest skin concentration. Three formulations, lotion, milk, and cream, and the mixture of these formulations containing isopropyl methyl phenol (IPMP) as a model ingredient were applied to excised human skin in eight research facilities. The present experiment was conducted with receptor solution containing 1.0% of Brij 98 in order to increase solubility of IPMP in the receptor fluid without changing skin integrity. The obtained results were consistent among the facilities in the following order of skin permeation (lotion>milk>cream≅the mixture) and corresponded with that of the skin concentration. This result showed that evaluation of topical formulations with in vitro skin permeation experiment with an infinite dose could identify the formulation which exhibited the highest steady-state skin concentration of cosmetic active ingredients. In addition, experiment with mixture formulation might reveal changes in skin permeability associated with changes in thermodynamic activity of IPMP after co-application of several formulations on the skin.
著者
野村 真治 桂 春作 久我 貴之 河野 和明 加藤 智栄
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.64, no.3, pp.570-574, 2003-03-25 (Released:2009-03-31)
参考文献数
15
被引用文献数
3 1

2000年2月から2002年3月までに7例の上肢急性動脈閉塞症を経験した.年齢は61歳から91歳で平均77.3歳.男性4例,女性3例であった.全例に不整脈を認め,うち6例は心房細動で, 1例は洞不全症候群であった.症状は冷感6例,知覚異常1例,疼痛3例,脱力感2例であった.閉塞部位は鎖骨下動脈2例,腋窩動脈1例,上腕動脈2例,橈骨動脈2例で,右4例,左3例であった.全例にまず血栓溶解療法を施行し, 4例で改善を得た.他の3例で,経皮的血管形成術, Fogartyバルーンカテーテルによる血栓除去術,バイパス術をそれぞれ1例ずつ追加した.全例手指の機能障害なく改善した.本疾患への治療の第一選択として血栓除去術が頻用されているが,当科ではまず血栓溶解療法を施行し, 7例中4例で有効であり,第一選択の治療法となりうると考えた.