著者
芳賀 恵 金 周英 玄 武岩
出版者
北海道大学大学院国際広報メディア・観光学院 = Graduate School of International Media, Communication, and Tourism Studies, Hokkaido University
雑誌
国際広報メディア・観光学ジャーナル
巻号頁・発行日
no.18, pp.69-90, 2014

This paper examines the cultural meaning in terms of the border transgression of text which arises through the process of remaking video content such as TV dramas in other countries, using a Japanese TV drama "Haken no Hinkaku" and its Korean remake "Shokuba no Kami". "Haken no Hinkaku" is a TV drama which formulated social consciousness in the motif of the change in employment practices in Japan, such as labor dispatch. When it was remade in Korea, the social consciousness did not just project the real world, but covered the relation outside of the text, functioning as a motive of a stir in society, or evocation of public opinion. In this paper, the point where the social consciousness arises was studied by the comparative analyses of the text in both TV productions. It revealed that the original work had been transformed into a dissimilar TV drama by the shift in the characteristics of the protagonist. As a result, it has become certain that a remake gives new significance to the original by 'localization' of the original as well as reproduces it in the capacity of cultural practice.
著者
佐藤 栄子 細金 佳子 佐藤 加代美 尾見 朝子 片桐 善陽
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会学術総会抄録集 (ISSN:18801749)
巻号頁・発行日
vol.56, pp.88, 2007

_I_ はじめに 当病棟は脳血管疾患などにより、片麻痺、四肢麻痺の患者が多数を占めている。上肢に麻痺がある場合、手掌部が屈曲、拘縮により湿潤し不潔になりやすく悪臭を伴いやすい。そこで、消臭、除湿、空気清浄化に効果があり、安全、安価で洗って再利用できるという利点を持つ木炭を用いて、消臭効果を試みた。_II_ 研究目的:木炭パックを使用することにより、麻痺側手掌の不快臭が軽減でき、有効性を知る。_III_ 研究方法1 対象患者 手指拘縮の患者男性2名 女性1名2 調査方法調査期間 平成19年2月18日~2月24日麻痺側の手掌内に木炭パックを握らない状態で入浴当日の入浴前後、入浴後の3日間を6段階臭気強度表示法を用いて職員5人が測定し平均値を出す。次に木炭パックを使用した状態で同様に調査を行う。_IV_ 結果A氏は、木炭パック未使用時の一番高かった数値は3.2であった。入浴直後は1.4、木炭パックを使用してから1、2日目は徐々に減り3日目は0までいった。B氏は、木炭パック未使用時の一番高かった数値0.4であった。入浴直後は0に減ったが、木炭パックを使用してから3日間ともに数値の変化が少なく、3日目は0.4となった。C氏は、木炭パック未使用時の一番高かった数値は3.6であった。入浴直後は0.2、木炭パックを使用してから1日目が0まで低下。しかし2日目は4.2と増加し、3日目には1.6となった。_V_ 考察今回、木炭を使用して、手掌内の不快臭を消臭できるかと研究を試みた。対象となった患者は全員、週2回の入浴のみであり、手掌内が汚れていない限り手洗いは行っていない。また、見た目の変化も少ないことから臭気における対策ができていなかった。入浴前の不快臭は強く、入浴により不快臭が減少し、時間、日数が経過とともに不快臭の数値が上昇するものと考えていた。結果、3人の対象患者の手掌内の不快臭の消臭効果は木炭パック使用前に比べて数値的に効果があったといえる。A氏B氏共に使用後の数値はほぼ無臭に近い少数点での平均値を出すことが出来た。C氏は研究途中の2日目に木炭パックが手掌内から外れていたため、数値がその日だけ異常に上昇していたことが予測できる。外れていると効果がないということであり、例え短時間でも外れていた場面で数値は上昇し、その後装着した翌日には数値は減少した。このことから、木炭パックの消臭効果は高いといえる。しかし、麻痺側の手掌内に木炭パックを装着するということは容易に出来ることではなく、今後は握らせ方の工夫が必要である。今回は臭いを6段階臭気強度表示法を使用し平均値を出すという方法で行ったため、臭覚の個人差は少なかった。木炭の消臭効果により数値的変動は少なく、おおむね不快臭は軽減できる結果が出た。 _VI_ 結論木炭には消臭の効果があり、その効果は麻痺手の不快臭の軽減にも有効である。麻痺側手掌だけではなく棟内のさまざまな臭いの消臭に木炭を活用することで、良い療養環境を提供していきたい。
著者
金 沙織 福岡 安則 黒坂 愛衣
出版者
埼玉大学大学院文化科学研究科
雑誌
日本アジア研究 : 埼玉大学大学院文化科学研究科博士後期課程紀要 = Journal of Japanese & Asian Studies (ISSN:13490028)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.153-172, 2012

ある在日コリアン2世ハルモニのライフストーリーの続編。 語り手の中村幸子(さちこ)さん(仮名)は、1935年大阪生まれ(初回の聞き取り時点で74歳)。9人きょうだいの5番目。戦時下で空襲がひどくなり、それなりに安定した暮らしをしていた大阪から、一家で姫路へ疎開。疎開後は、父親は失業対策事業で働き、家計を支えたのはむしろ、朝鮮半島文化のシャーマンである巫堂(ムーダン)となった母親だった。 幸子さんは、学齢期になると、日本の公立学校である国民学校へ通った。日本人の同級生たちから侮蔑語を投げつけられ、よく喧嘩をした。10歳のときに終戦、「民族解放」を迎える。日本の小学校をやめ、3歳上の兄とともに、同胞たちの始めた民族学校に通った。幸子さんの家は貧しかった。中学3年上のとき、両親に「女は勉強せんでもええ」と言われ学校をやめさせられ、かわりに、近所で洋裁を習った。姉3人はみな19歳で結婚して、家を出た。長男である兄は、日本の高校を出て、日本の大学に進学。幸子さんは、「女は役に立たない」と言う親の言葉に、反発を感じていた。母親は巫堂の仕事で忙しく、幸子さんは、兄が結婚するまでのあいだ、兄の身のまわりの世話をしなければならなかった。それでも、親の目を盗んで映画館やダンスホールへ行くなど、青春時代を楽しむこともあった。なお、幸子さんの3番目の姉は、婚家の家族とともに「北朝鮮への帰国」をしている。 幸子さんは、21歳のとき、親が決めた同胞男性と見合い結婚。夫は、古鉄屋や土建屋などの仕事を始めるが、いずれも長続きしなかった。けっきょく、幸子さんが娘と弁当屋を始めることで、暮らしが安定した。2005年に、帰化により日本国籍を取得。 このライフストーリーでは、戦時中から戦後にかけて、日本社会の在日朝鮮人差別、そして在日朝鮮人社会の「男尊女卑」に抗ってきた生きざまが、豊かに語られている。
著者
神尾 博代 山口 三国 信太 奈美 古川 順光 来間 弘展 金子 誠喜
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.Eb1258, 2012

【はじめに、目的】 生活習慣病発症予防に効果があるとされる身体活動量は、1日当たりおよそ8,000~10,000歩に相当すると考えられている。しかし、ライフスタイルの変化や交通手段の進歩により、日本人の1日の歩数は男性、女性とも目標値に達するどころか、1日平均歩数は減少している。身体活動量の点から見るとパラメータとして歩数を増大させるだけではなく、歩容を変化させる方法もある。そこで、本研究では歩容調整によって、体重、体脂肪率、BMIを減少させることができるかについて検討することを目的とした。【方法】 健常若年女性24名を対象とし、ランダムに運動・ウォーキング実施群(Ex群)と対照群(C群)の2群に12名ずつ割り付けた。Ex群には日常生活の中で気軽に行える簡単な体操と歩容調整の指導をし、日常生活内で実施させた。体操の内容は1.立位での股関節の伸展、2.立位での重心の前方移動、3.背伸び、4.立位での前方リーチの4種類とした(山口式エクササイズに準拠)。また、歩行指導時の注意点は1.けり出し時、骨盤を後方回旋させず、股関節・膝関節をしっかりと伸展させる。2.けり出し時、踵が外側を向いたり内側を向いたりしないように真っ直ぐに蹴る。3.背すじを丸めたり、反りすぎたりしないようにするとした(山口式スタイルアップウォークに準拠)。C群には指導をせず、通常通りの日常生活を指示した。また、両群に生活習慣記録機(スズケン社製KenzライフコーダPLUS)を腰部に装着させ、起床時から入浴時を除く就寝まで、2週間継続して計測した。指導実施前と2週間経過後の身長・体重・BMI・体脂肪率を測定し、各項目の介入前後の差を求めた。また、2週間の歩数・総消費量・強度別の活動時間を計測した。ライフコーダの強度1~3を低強度(3METs以下)、強度4~6を中等強度(3~6METs)、強度7~9を高強度(6METs以上)とし、それぞれの1日の平均活動時間をもとめた。各項目は有意水準5%にて両群の平均値の差の検定を行った。【倫理的配慮、説明と同意】 被験者に対し実験の目的・方法・予想される結果・期待される利益・不利益・危険性・中途離脱の権利等について十分な説明を行い、実験参加の承諾書にて同意を得た。本研究は首都大学東京荒川キャンパス研究安全倫理委員会の承認を得て実施した。【結果】 1日の平均歩数(S.D.)は、Ex群が8598.2(1303.5)歩、C群は9146.9(2750.8)歩であり、歩数に有意差は無かった。しかし、Ex群の介入前後の体重およびBMIの差の平均(S.D.)は体重差-0.7(0.7)kg、BMI差-0.3(0.3)であり、C群の-0.1(0.6)kg、0.0(0.2)に比べて有意に減少していた(p<0.05)。また、体脂肪率の差の平均(S.D.)はEx群-1.7(1.0)%、C群は-0.8(1.3)%と減少傾向が見られた。また、2群間の3つの強度の1日当たりの平均活動時間(S.D.)はEx群が低強度54.8(11.1)分/日、中等強度29.0(7.6)分/日、高強度2.4(1.8)分/日、C群が低強度57.8(15.7)分/日、中等強度30.9(12.5分/日)、高強度3.6(2.1)分/日となり、有意差はみられなかった。総消費量の平均値もEx群1774.3(129.9)kcal、C群1847.6(209.9)Kcalと有意差がなかった。【考察】 Ex群とC群では、歩数や活動レベルを示す運動強度などの量的側面に関して、有意な差がみられなかった。しかし、Ex群でエクササイズ後の体重、BMIが有意に減少していることから、歩容調整により歩行に質的変化が生じ、歩行に使用していた筋活動に違いが生じたのではないかと考えられた。通常、生活動作としての歩行は、移動目的だけを満たす動作となることが多い。しかし、意図的に歩容としての身体の振る舞いを意識することで、歩行に参加する筋活動の増加が得られたものと考えられた。歩行は移動の手段であって、通常速度では運動としての負荷は低くなるが、歩容を意識変容させることで、筋活動の参加が増し、負荷運動として用いることができたのではないかと考えられた。今まで、生活習慣病の予防について歩数やスピードに着目されがちであったが、歩行そのものの質も重要であることが明らかになった。【理学療法学研究としての意義】 歩行を指導する際に、無理なくより効果的に生活習慣病の予防として歩行を活用していくために、量や運動強度だけではなく、歩行の質についての重要性が明らかになった。
著者
駒形 依子 小川 正樹 橋本 誠司 櫻井 理乃 菊浦 沙織 寺田 美里 土山 史佳 佐々木 かりん 金野 潤 三谷 穣 牧野 康男 松田 義雄 松井 英雄
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.82, no.5, pp.344, 2012-10-25

第8回東京女子医科大学メンタルヘルス研究会 平成24年7月18日(水)18:15~20:00 東京女子医科大学 総合外来センター5F大会議室
著者
岡田康 池田総一郎 川見昌春 原元司 廣瀬誠 金山典世
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.485-487, 2014-03-11

松江高専は,社会人を対象としたネットワーク管理者の育成を目的とした講座を例年展開しており,今年度は「nginx入門講座」を実施した.本プログラムの特徴は,本校と島根県((財)しまね産業振興財団)が共同で行った地域ニーズ調査の結果に基づいて,企業・学校・自治体のネットワーク管理者の育成を行なうものである.具体的には,基本設定のほか,リバースプロキシ・ロードバランサ・SSLについて教育内容とした.また,受講者に対し講義を行うだけでなく,自学自習に対応するためe-Learningによる講座コンテンツの公開や,ノートPCの貸与も行った.本発表では,実施カリキュラム,事業の活動内容について報告する.
著者
金井 清
出版者
東京帝国大学
巻号頁・発行日
1941

博士論文
著者
金山 崇
出版者
大阪外国語大学
雑誌
大阪外大英米研究 (ISSN:02870258)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.147-156, 1979-03-30
著者
金 信敬 黒澤 和生
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.275-279, 2006 (Released:2006-09-22)
参考文献数
15
被引用文献数
6 6

本研究は,地域の女性高齢者を対象に5ヶ月間太極拳運動を実施し,太極拳運動による身体機能の改善及び転倒予防の可能性を検討することである。対象は,太極拳群30名(平均年齢72.2±3.5歳),対照群30名(平均年齢71.6±4.5歳)であった。両群に対して,研究実施前後の身体機能測定,転倒の有無に関する質問,及び太極拳群のみへの自主練習実施状況,太極拳運動への感想,今後の継続意志について質問法での調査を実施した。その結果,太極拳群の片足立ち時間,握力,Functional Reach (FR),歩行速度,立位体前屈,片足立ち振りの全ての項目の測定値において有意に向上したが,対照群では全ての項目の測定値において有意な変化は見られなかった。また,太極拳群では,研究実施前の一年間で転倒を経験した人数に比べ,5ヶ月間の研究期間と研究終了後の半年間で転倒を経験した人数に有意な減少を示した。
著者
真栄田 裕行 嘉陽 祐紀 金城 秀俊 上里 迅 安慶名 信也 又吉 宣 鈴木 幹男
出版者
特定非営利活動法人 日本気管食道科学会
雑誌
日本気管食道科学会会報 (ISSN:00290645)
巻号頁・発行日
vol.70, no.1, pp.30-37, 2019

<p>今回われわれは気管内壁に再発した頸部気管支嚢胞腺癌の1例を経験した。症例は71歳の女性。甲状腺全摘術および頸部郭清術後ほどなく気管内壁に再発した。腫瘍切除後の気管再建には肋軟骨と歯科用印象材を用いた。構造体としての強度を得るため肋軟骨片により気管外枠を作成した。また歯科用印象材を充填した手術用ゴムグローブを気管内にステントとして留置した。術後3年目腫瘍の再発は認められず,十分な強度と呼吸道としての内腔が保持された気管が再建できた。歯科用印象材は気管内腔を形成するためのステントとして有用な材料である。</p>
著者
城間 康 安富祖 仁 諏訪 竜一 金城 篤史 殿岡 裕樹 加賀 武史 長山 格 玉城 史朗 マハラジャン ガウリ
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌. D, 産業応用部門誌 (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.139, no.2, pp.166-173, 2019
被引用文献数
1

<p>Mango is a popular seasonal fruit in summer, and mango production in the Okinawa prefecture is the largest in Japan. However, the growth process of mangoes is susceptible to changes in sunshine, temperature, and other factors. In this research, to produce mangoes without being influenced by the natural environment, we will develop a production system that can positively realize environmental measurement and control by using an IoT sensing system. Specifically, we introduced local CO<sub>2</sub> application technology and a supplemental LED lighting system with the aim of activating photosynthesis by mango trees.</p>