著者
小林 慧人 久本 洋子 福島 慶太郎 鈴木 重雄 河合 洋人 小林 剛
出版者
The Japanese Forest Society
雑誌
日本森林学会大会発表データベース
巻号頁・発行日
pp.461, 2023-05-30 (Released:2023-05-30)

タケ類(イネ科タケ亜科)の生活史において有性繁殖は極めて稀なイベントであり、開花周期や開花習性や更新様式に関する知見は未だ限られる。一方、2010年代から現在にかけて、およそ120年周期とみなされるマダケ属ハチクの大規模開花が生じており、その実態解明の好機を迎えている。予測困難なタケ類の有性繁殖の機会を広域に把握するためには、研究者のみならず多くの市民の協力を得た記録や情報共有が有効な手段の一つになると考えられる。ハチクだけでなくさまざまなタケ種にかかわる有用な情報を蓄積するため、発表者らは Google MapやGoogle Formなどを活用し、市民参加による情報の収集・共有システムを試行した。研究者による現地観察、メディアの報道、SNSや各種アプリに挙げられた記載などに基づいて開花にかかわる情報を2019年から収集した。その結果、現段階で西日本を主とする日本各地から1400件に及ぶ情報を得た。情報の約9割はハチク類の開花であり、タケ類の有性繁殖の理解の基礎をなす情報も含まれた。本発表では、成果の報告にとどまらず、市民の協力によって得られる情報の学術的な活用のあり方や、今後の展望についても議論する。
著者
平山 順朗 小山内 幸 植松 和家 鈴木 唯司 舟生 富寿 兼子 直
出版者
社団法人 日本透析医学会
雑誌
人工透析研究会会誌 (ISSN:02887045)
巻号頁・発行日
vol.18, no.3, pp.301-308, 1985-06-30 (Released:2010-03-16)
参考文献数
5

入院中の透析患者100例に対し精神科医による面接を行い, 患者のおかれた背景の相違による精神症状の出現状態の差を検討した. 透析期間では, 3ヵ月から1年が精神的には最も安定しており, その他の期間では半数以上の例で抑うつが認められ, 3ヵ月未満では焦燥, 怒りなどが, 1年以後には明るさやおおらかさの喪失が多く認められた. 年齢との関連では26-40歳の年齢層で抑うつ, 焦燥, 悲観, 怒り, あきらめ, 死の不安, 攻撃などが高頻度で認められた. 家族の問題で最も精神症状が強く出現するのは離婚例で抑うつ, 明るさやおおらかさの喪失, 悲観, 焦燥, 怒りや攻撃などが半数以上の例で認められた. 子供の状況との関連では, 子供が18歳未満の例でやはり精神症状が高頻度でみられた. 職業との関連ではサラリーマンが抑うつ, 焦燥, 怒りが, 無職例であきらめ, 悲観, 明るさやおおらかさの喪失の出現頻度が高かった. また, 合併症を有する場合には自殺念慮を含めてさまざまな精神症状が高頻度で認められた.矢田部-Gilford性格検査による性格類型では, B型で抑うつ, 悲観, 怒り, 攻撃, E型であきらめ, 自殺念慮, C型であきらめ, 死の不安が多く出現し, D型で最も安定した性格であった.面接後の対応は, 主として抗うつ剤, 精神安定剤 (minor tranquilizer) などの薬剤投与で行ったが, 患者に対して病状の再説明を必要としたり, 継続的な面接を行った症例も存した. 継続的な面接により精神症状の出現率はあきらかに減少していた.
著者
藤本 将志 渡邊 裕文 蔦谷 星子 大沼 俊博 三好 裕子 赤松 圭介 中道 哲朗 鈴木 俊明
出版者
関西理学療法学会
雑誌
関西理学療法 (ISSN:13469606)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.91-95, 2005 (Released:2006-01-26)
参考文献数
4
被引用文献数
1

Lateral shift using one hand while sitting on a seat is an important ability in sitting up, for locomotion, to reach the other side. We sometimes control muscle tone of the trunk to change lateral weight bearing on one hand in hemiplegia caused by cerebrovascular diseases in which movements are difficult to perform because of trunk collapse. In this study, we analyzed the activity of the trunk muscles (obliquus abdominis, obliquus externus abdominis, obliquus internus abdominis and lumbar back) with EMG in changing the weight bearing in lateral shift with one hand while sitting on a seat. The results show that the supporting hand is necessary in sitting on the seat. The supported obliquus abdominis muscles, obliquus externus abdominis muscles and lumbar back muscles acted to maintain and fix the trunk as the weight increased. The supported obliquus external abdominis muscles acted to stabilize the upper trunk and rib cage, and the unsupported obliquus abdominis muscles, obliquus internus abdominis muscles and lumbar back muscles elevated pelvis as the weight decreased. Therefore, it is suggested that in the change of weight bearing in lateral shift the supporting hand serves an important purpose in maintaining trunk stability.
著者
鈴木 悟 横内 裕二 中村 泉 大河内 千代
出版者
福島県立医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2019-04-01

本研究は、先天的、あるいは切除後を含めた後天的原因により、甲状腺、副甲状腺機能低下症を来した疾患に対し、iPS細胞を含めた細胞を用いた再生医療により、完治させることをグランドデザインとする。その過程で、甲状腺結節、癌のモデル細胞、動物を構築し、臨床上問題となっている甲状腺結節、癌の自然経過を明らかにする。甲状腺癌が発症し、細胞集団として増殖する過程でその大きさと増殖のスピードには、従来の株化細胞には認められない制御が存在する。iPS細胞を利用し、細胞レベルでより自然に近いモデルを確立し、検証し、癌の自然経過解明を目指す。
著者
杉原 毅彦 沖山 奈緒子 渡部 直人 鈴木 美穂子 宮坂 信之 上阪 等
出版者
日本臨床免疫学会
雑誌
日本臨床免疫学会総会抄録集 第36回日本臨床免疫学会総会抄録集 (ISSN:18803296)
巻号頁・発行日
pp.160, 2008 (Released:2008-10-06)

【目的】我々は、新規多発性筋炎(PM)モデルマウスであるC蛋白誘導筋炎(CIM)を確立し、IL-1欠損マウスでは筋炎の発症が抑制されることを示した。そこで、IL-1がPMの治療標的分子として有用であることを検討する。【方法】組換えヒト骨格筋C蛋白フラグメントをC57BL/6マウスに1回免疫し、CIMを誘導した。CIM筋肉中におけるIL-1の発現をリアルタイムPCR法と免疫染色法により検討した。IL-1レセプターアンタゴニスト (IL-1Ra)及び抗IL-1レセプター抗体 (IL-1RAb)で筋炎に対する治療効果を検討した。CIMマウスリンパ球のフラグメントに対する反応性を、フラグメントをパルスした抗原提示細胞で刺激した時の3Hサイミジン取り込みを測定して検討した。【結果】IL-1は免疫して7日目の発症早期からCIM筋肉中で発現が認められた。IL-1Raを免疫と同時に投与したところ、発症抑制効果を認めた。免疫して7日目からIL-1Ra及びIL-1RAbを投与したところ、両者とも用量依存性に組織学的スコアの改善を認めた。IL-1RAbのほうが、より少ない投与量、投与回数で治療効果を得られた。その治療効果の機序についてT細胞の増殖反応を検討したところ、抗原特異的T細胞のプライミングの阻害ではなかった。【結論】今後、IL-1を標的とした治療はPMの新規治療法として期待される。
著者
鈴木 昭 吉田 美香子 八木 茜 岩下 あいり 山田 亜由子 中村 朋美 渡部 茂
出版者
日本小児口腔外科学会
雑誌
小児口腔外科 (ISSN:09175261)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.177-181, 2010-12-25 (Released:2014-07-18)
参考文献数
19

We report the case of an eight-year-old girl who had dysplasia of the teeth, suspected to be induced by chemotherapy. The patient was born at full term by normal delivery, and was diagnosed to have neuroblastoma (stage IV-S) by ultrasonography. Tumor resection was performed 15 days after birth, and chemotherapy was performed for 12 months after that. She has had a good prognosis since then.   The examination of the oral cavity revealed morphological abnormalities of the crowns of the right and left upper central incisors. X-ray showed findings of morphological abnormalities of the four central incisors and deficiencies in tooth germs of the right and left lower lateral incisors.   The dysplasia of the teeth in this patient was considered to be caused by chemotherapy, because the period of chemotherapy doses coincided with the formation period of those teeth.
著者
露木 理紗子 中島 菜恵子 松村 扶佐 鈴木 啓一 飯田 文子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 平成24年度日本調理科学会大会
巻号頁・発行日
pp.148, 2012 (Released:2012-09-24)

【目的】和牛肉のおいしさには脂肪中の脂肪酸組成が関与し、特にオレイン酸を含む一価不飽和脂肪酸(以下、MUFA)割合が高いものは食味特性が優れ、枝肉の取引価格に影響を与えている。そこで、MUFA割合が牛肉の食味特性へ与える影響について官能評価を行い、比較検討した。【方法】牛肉脂肪中の脂肪酸組成の明らかなBMS№4・7・9の仙台黒毛和牛54頭サーロインについて、8段階評価尺度での官能評価を訓練パネル10名で行った。うま味の評価では、香りの混入を避けるためノーズクリップを使用し行った。1㎝厚さにスライスした牛肉を、200℃に温めたホットプレート上で表面60秒、裏面75秒加熱した。それを線維方向を統一し、3×4㎝に切り出し、順序効果をふまえ、9項目につき評価を行った。クッキングロスは、焼成前後の重量の損失を百分率で表した。また破断測定および理化学測定を行った。【結果・考察】官能評価の「風味の強さ」「うま味」において、MUFA割合間で有意な差がみられた(p<0.05)。重回帰分析による「総合評価」に寄与する項目は、「うま味」「良い牛くささ」の風味に関する項目で寄与率82.7%であった。官能評価項目の「うま味」とうま味に関わるアミノ酸やイノシン酸分析値との関連はみられず、アミノ酸・核酸成分以外に「うま味」の評価に関わるものがあると推察された。さらに、クッキングロスが高い肉は、破断測定値においても高い値を示す傾向があり、それは特に雌に顕著であることから、MUFA割合が高く筋線維が軟らかいとクッキングロスが増加し食感が悪くなるため、高すぎるものは好ましくなく、最適MUFA割合は59 %程度と結論づけられた。
著者
鈴木 健
出版者
安全工学会
雑誌
安全工学 (ISSN:05704480)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.191-193, 1997-07-15 (Released:2017-05-31)
著者
山田 和哉 浦瀬 太郎 松尾 友矩 鈴木 規之
出版者
公益社団法人 日本水環境学会
雑誌
水環境学会誌 (ISSN:09168958)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.40-45, 1999-01-10 (Released:2008-01-22)
参考文献数
9
被引用文献数
35 39

Constituents of oraganic pollutants in leachates from different types of landfill sites were measured by gas chromatograph - mass spectrometry (GC/MS). The leachates contained various volatile and semi-volatile compounds, some of which were regarded as endocrine disrupting chemicals. The leachate from a site filled with more plastic waste contained more micropollutants such as plastic additives than the leachte from a site filled mainly with incinerator ash waste. These micropollutants were decreased in their concentrations along the treatment processes of the leachates. Leachates from least controlled sites where only non hazardous industrial wastes can be dumped legally also contained micropollutants. The changes in the concentration along with the age of the sites were explained by water - octanol partitioning coefficient.
著者
原賀 裕 室町 幸一郎 武藤 徳子 鈴木 二郎 下島 かおり 藤巻 龍治 宇都宮 舞衣 木庭 大槻 許 多 石井 信之
出版者
特定非営利活動法人 日本歯科保存学会
雑誌
日本歯科保存学雑誌 (ISSN:03872343)
巻号頁・発行日
vol.63, no.4, pp.280-286, 2020 (Released:2020-08-31)
参考文献数
26

目的 : 本研究は, 唾液性状とアレルギー性鼻炎との相関関係を明らかにすることによって, マウスガード (MG) 装着によるアレルギー性鼻炎に対する治療法を確立させることを目的とした. 実験にはスギ花粉症 (Seasonal allergic rhinitis : 以後, SAR) 患者に対して, MG装着前後の唾液性状を健常者と比較解析した. 方法 : スギ花粉飛散季節に神奈川歯科大学に来院したSAR患者24名, 健常者7名を被験者とした. 被験者はMG装着前後におけるアレルギー性鼻炎症状 (3TNSS), 唾液分泌量を測定し, 唾液性状を多項目唾液検査で解析した. 唾液性状は, う蝕原生菌, pH値, 酸緩衝能, 潜血濃度, 白血球数相対値, タンパク質濃度, アンモニア産生量の7項目を測定した. 結果 : MGを装着したSAR患者において3TNSSスコアは有意に減少し (p<0.05), 症状改善が認められた. SAR患者の安静時唾液分泌量は健常者と比較して低値を示していたが, MG装着後のSAR患者唾液分泌量は有意に増加した. SAR患者の多項目唾液検査は健常者と比較して, う蝕原生菌, 酸緩衝能, アンモニア産生量で有意に高値を示したが, pH, 潜血, 白血球数, タンパク質濃度で有意に低値を示した (p<0.05). SAR患者はMG装着後に潜血が減少したが, ほかの検査項目は変化しなかった. 結論 : SAR患者はMG装着によってアレルギー症状の改善が認められた. 症状改善には唾液分泌量が関与し, 唾液性状の影響はほとんど認められなかった.
著者
鈴木 潤
出版者
Japanese Electrophoresis Society
雑誌
生物物理化学 (ISSN:00319082)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.67-70, 2006-06-15 (Released:2009-03-31)
参考文献数
10
被引用文献数
1 1

The microbial environment is an essential aspect of the discussion of“genvironment and health”, due to our close coexistence with microorganisms. Furthermore, on a daily basis, bacteria cause food poisoning in humans through food intake, with as many as 90% of food poisoning cases being of bacterial origin. In addition, the Food Hygiene Law classifies etiological agents responsible for food poisoning into 16 types, many of which produce hemolytic toxins as pathogenic factors. Since these toxins are protein toxins, their properties can be determined by electrophoresis analysis. The toxin properties have also been analyzed by conducting osmotic protection and hemolysis inhibition experiments, as well as through determination of their ultrastructure and hemolytic efficiency. Hemolytic efficiency is expressed numerically as a function of streptolysin O (SLO) concentration and hemolysis level, or in other words, the concentration dependency of SLO from the lowest hemolysis level to complete hemolysis. These findings will contribute to the treatment and prevention of food poisoning.
著者
山本 武人 樋坂 章博 鈴木 洋史
出版者
一般社団法人 日本腎臓病薬物療法学会
雑誌
日本腎臓病薬物療法学会誌 (ISSN:21870411)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.3-19, 2014 (Released:2018-04-02)
参考文献数
24
被引用文献数
3

持続的腎代替療法(CRRT)は、主に急性期病棟において循環動態が不安定な患者に導入されるが、CRRTにより治療上必要な薬物も除去され、血中濃度コントロールに難渋することも多い。そのため、CRRT導入患者に対しては慎重な投与設計が必要であるが、ガイドラインで推奨されている投与量は、限られたCRRT実施条件における検討に基づくものがほとんどである。そのため、施設毎・患者毎に実施条件が異なるCRRT導入患者に対して適切な投与設計を行うためには、CRRTによる薬物のクリアランス(CLCRRT)とCRRT実施条件の関連性を理解し、CRRT導入による全身クリアランス(CLtot)の変化を定量的に評価する必要がある。まず、CRRTによる小分子薬物の除去メカニズムは基本的には濾過と拡散であるが、アルブミンと結合した薬物は透析膜を透過できないことから、血漿中の非結合型薬物のみが除去の対象となる。従って、CLCRRTは薬物のタンパク非結合型分率とCRRT実施条件により理論的に推定可能であり、通常の実施条件(透析液流量と濾過量の合計が10~35 mL/min程度)であればクレアチニンクリアランス(CLcr)として10~35 mL/minに相当する。一方で、CRRT導入時の投与設計を行う上では薬物の未変化体尿中排泄率(Ae)も重要なパラメーターであると考えられる。すなわち、CRRT導入時の投与量としては、各種文献に示されているCLcrが10~50 mL/min相当の投与量を目安とするが、Aeの大きい腎排泄型薬物では、患者の腎機能が廃絶している場合にはCRRT実施条件の個人差がCRRT導入時のCLtotに与える影響が大きく、CRRT実施条件を考慮した投与設計が必要となる可能性がある。さらに、CRRT導入患者であっても初回投与量は腎機能正常者と同量とすること、CRRTは尿細管分泌や再吸収を代替できないため、それらの寄与の大きい薬物では予想外の薬物動態変化を示す可能性があることなどにも注意が必要である。本稿ではCRRT施行時のクリアランスの考え方について理論的背景を紹介した後、抗菌薬を例に臨床における投与設計への応用について解説する。
著者
鈴木 舜也 吉野 孝
出版者
ヒューマンインタフェース学会
雑誌
ヒューマンインタフェース学会論文誌 (ISSN:13447262)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.77-88, 2023-05-25 (Released:2023-05-25)
参考文献数
20

The questioning behavior of students in a lecture helps to improve the understanding of not only the questioner him or herself but also other students around him or her. In addition, it can be a very useful feedback for the lecturer to improve the class. However, for many students, questioning behavior causes psychological resistance. In this study, we have developed a chatbot system to encourage students to ask questions. In fiscal year 2021, the system was implemented in an on-demand online class for general education courses in the field of information technology, and its effectiveness in encouraging students to ask questions was verified. The results of the experiment showed that students found it easier to ask questions using the system compared to the conventional question forum. In particular, it was found that checking the questions and answers of other students may encourage them to ask more questions.
著者
鈴木 輝康 深沢 平 山崎 峻 岩根 善郎 坪 幾男 高久 久
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.23, no.10, pp.612-616, 1970-10-20 (Released:2011-06-17)
参考文献数
3

Some of the pigs introduced into the Shibaura Abattoir, Tokyo, from Nagano Prefecture on July 17, 1969, presented many irregularly round nodules of miliary or egg size scattered on the surface of peritoneal organs, including diaphragm, liver, gallbladder, omentum, colon, prostate, and ureteral muscle. Histopathologically, these nodules were composed of tissue similar to the testicular one, but contained no spermatids. It was demonstrated that hormone had been secreted from them.The cause of formation of these nodules was studied and proved to be the transplantation of such free testicular tissue as appearing after the performance of non-sanguineous castration by the ball masher method of Miyazawa.
著者
鈴木 亨 伊藤 南 名木野 匡 和田 敏弘 星川 仁人 大竹 浩也 五十嵐 雅彦
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.84-93, 2019-02-28 (Released:2019-02-28)
参考文献数
29

83歳男性.38歳時に2型糖尿病と診断された.81歳時に不明熱と下腿紫斑,肺門部リンパ節腫脹,甲状腺機能低下症で入院したが確定診断には至らず,その後軽快し退院した.外来では経口血糖降下薬でHbA1c(NGSP値)は6 %台であったが,2ヶ月前より急激な血糖コントロール悪化(HbA1c 9.6 %)を認め,精査加療目的に入院した.赤血球連銭形成とγ-グロブリン高値,内因性インスリン分泌能低下に加え,肺門部リンパ節腫脹,膵臓のびまん性腫大,間質性肺炎,腎腫大を認め,血清IgG4は高値であった.肺門部リンパ節・腎生検でリンパ球とIgG4陽性形質細胞の浸潤像を認めIgG4関連疾患と診断された.ステロイド治療が奏功し,血清IgG4値の低下と共に肺門部リンパ節腫脹や膵・腎腫大は縮小し,その後2年間のステロイド治療でインスリン分泌能も改善した.IgG4関連疾患の正確な診断と適切な治療が重要と考えられた.
著者
鈴木 優
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.60, no.8, pp.746-747, 2019-07-15

子供を連れて学会へ参加するということが非常識であると言われていた昔の時代とは変わり,現在は男女共同参画の観点から子供を連れて学会へ参加するための体制が整備されつつあります.ところが,具体的にどのような整備を行う必要があるのか,どのようなことが必要とされているかについては様々な議論があり,試行錯誤が繰り返されている状況です.そこで著者が実際に子供を連れて学会へ参加するという実体験に基づき,そこで受けた恩恵や問題点について述べます.