著者
沖村浩史 高橋清著
出版者
裳華房
巻号頁・発行日
1991
著者
藤本 泰文 久保田 龍二 進東 健太郎 高橋 清孝
出版者
Ecology and Civil Engineering Society
雑誌
応用生態工学 (ISSN:13443755)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.213-219, 2012
被引用文献数
3 1

オオクチバスとブルーギルは,日本各地に移殖された外来魚で,ため池はその主要な生息場所となっている.本研究では,オオクチバスおよびブルーギルのため池からの用排水路を通じた移出状況を調査した.私たちは宮城県北部に位置する照越ため池の用水路と排水路に,ため池から流出した魚類を捕獲するトラップを設置した.4 月下旬から 7 月下旬の調査期間中,これらの外来魚は用水路と排水路の両方から何回も流出しており,その流出のタイミングは,それぞれの水路の通水期間に限られていた.体長 125 mm の成魚のブルーギルも流出していた.ため池の魚類生息数を池干しによって調査した結果,ため池に生息する外来魚のうち,オオクチバスは 4. 0%,ブルーギルは 7. 1%が流出していたことが示された.外来魚の流出は繰り返し生じ,生息個体数の数%が流出していたことから,外来魚の流出は稀な現象ではなく一般的な現象である可能性が高い.この結果は,ため池が下流域への外来魚供給源となっていることを示す.周辺地域への被害拡大を防ぐためにも,ため池の外来魚の駆除は重要だと言える.
著者
高橋清吾 編
出版者
早稲田大学出版部
巻号頁・発行日
1921
著者
高橋 清久 石川 直元 尹 興洙
出版者
The Society of Polymer Science, Japan
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.47, no.9, pp.757-762, 1990
被引用文献数
3

1, 1-ジアミノー3, 3, 5, 5-テトラ (パラクロロフェノキシ) シクロトリボスファゼン (ACPP) をエポキシ樹脂の硬化剤として用いた. 硬化物の力学的性質をねじり振子試験により測定し, 硬化剤として1, 1-ジアミノ-3, 3, 5, 5テトラフェノキシシクロトリホスファゼン (PC10) を用いた場合と比較した. ACPPはヘキサクロロシクロトリホスファゼンからKajiwara <I>et al</I>. の方法により合成した. ACPPは合成段階における収率がPC10より高く, またACPPはエポキシ樹脂を短時間で前硬化できる. PC10で硬化したエポキシ樹脂は, メタフェニレンジアミンで硬化した場合より室温付近で高い剛性率を示すが, 温度上昇に伴う剛性率の低下が著しい. これに対してACPPで硬化したエポキシ樹脂は150℃付近まで高い剛性率を維持する. またアルカリ浸漬によりPC10で硬化したエポキシ樹脂は劣化したがfACPPで硬化したエポキシ樹脂は優れた抵抗を示した. 以上の結果より, ACPPはエポキシ樹脂の150℃以下での剛性率と耐アルカリ性を高めるために効果的な硬化剤といえる.
著者
高橋 清 宗田 良 岸本 卓巳 松岡 孝 前田 昌則 荒木 雅史 谷本 安 河田 典子 木村 郁郎 駒越 春樹 谷崎 勝朗
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー
巻号頁・発行日
vol.41, no.6, pp.686-692, 1992
被引用文献数
1

自律神経系の機能異常に基づく各種アレルギー性肺疾患病態における肺肥満細胞の役割を解明する目的で, 酵素処理法, percoll遠心法, 付着細胞除去法によって得られた高純度ヒト肺肥満細胞のアセチルコリンに対する反応性を, ヒスタミン遊離率を指標として検討した. その結果, 肥満細胞からのヒスタミン遊離はアセチルコリンの濃度に依存し, 10^<-5>で有意に亢進していた (p<0.05). また, アセチルコリンは抗ヒトIgE家兎血清によるヒスタミン遊離を相対的に増加させた. なお, かかるヒスタミン遊離はアトロピンでは部分的にしか抑制されなかった. 一方, ヒト末梢血好塩基球はかかるアセチルコリンに対する反応性が認められなかった. 以上の結果より, ヒト肺肥満細胞はIgE受容体のみならず, アセチルコリン受容体を介する反応により自律神経系の標的細胞として各種アレルギー性肺疾患の発症機構の一端を担っていることが示唆された.
著者
高橋 清德
出版者
京都大学
巻号頁・発行日
2005-03-23

新制・論文博士
著者
東藤 貢 高橋 清 JAR BenP.Y. BEGUELIN Philippe
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. A編 (ISSN:03875008)
巻号頁・発行日
vol.65, no.631, pp.432-438, 1999-03-25
参考文献数
21
被引用文献数
1 1

Toughening mechanisms of three types of rubber toughened poly (methyl methacrylate) (RT-PMMA) were investigated under mode I loading condition by optical and electron microscopies in conjunction with the quantitative evaluation of mode I fracture toughness. Polarized optical microscopy clearly exhibited damage zone development ahead of a crack-tip of the RT-PMMAs. The three RT-PMMAs revealed different shapes of the damage zone. Transmission electron microscopy exhibited microcrazes nucleated in the equator of rubber particles within the damage zones. Extensive deformation of rubber particles corresponding to localized shear yielding of the PMMA matrix was also found in a region close to a propagating crack-tip. In addition, cavitation of rubber particles was observed in the vicinity of the crack. It is therefore understood that the toughening of the RT-PMMAs is due to energy dissipation caused by the microdamage formations such as microcrazing, matrix shear deformation and rubber particle cavitation ahead of the crack-tip.
著者
鳥居 新平 平山 耕一郎 秋山 一男 池澤 善郎 内尾 英一 岡本 美孝 小倉 英郎 高橋 清 西間 三馨
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.55, no.12, pp.1515-1530, 2006
参考文献数
13
被引用文献数
2

【目的】シックハウス症候群(SHS)の定義を明らかにする目的で本研究を行った.【方法】SHSの定義は,1.発症のきっかけが住居に関連する.2.症状は住居内で現れる.3.住居から離れると,症状は軽くなるか又は消失する.4.住居に入ると繰り返し症状が現れる.以上をSHSとし,それ以外はMCSと分類した.SHSのみを完全に抽出すれば,MCSは複数の疾患を含むため,MCSの特徴的な症状は検出され難い.この作業仮説に基づき,オッズ比が,1超えがSHSの特徴的な症状となるように,MCSを参照としてlogistic regressionを行った.【結果】オッズ比が2以上のSHSに特徴的な症状は吐き気・嘔吐,何事もおっくうであり,症状が悪化する原因物質として香水,化粧品のにおいであった.各種アレルギー性疾患との比較で,アレルギー疾患に特徴的な症状が夫々検出された.【結語】この結果は,分類方法が適切であることを示し,本定義は,WHOのシックビルディング症候群に関する定義と基本的に変わらず,類似の症状が検出できた.
著者
高橋 修平 佐々木 正史 大橋 鉄也 川村 彰 榎本 浩之 鈴木 聡一郎 高橋 清 亀田 貴雄 菅原 宣義 堀 彰 舘山 一孝 中山 恵介
出版者
北見工業大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

研究課題について次のような成果を得た。(1)知床半島は海氷の流れに対して「せき止め効果」を持ち、北海道で最も長く海氷が接岸する。(2)知床峠の山間部では吹き払いによる無雪区間と5m以上の吹きだまり区間と地形に依存する積雪特性が得られた。(3)知床半島で陸生動物も入った栄養塩循環が確認された。(4)送電線がいしに海塩汚損と着氷による電力障害を観測し、低温実験室内でも再現できた。(5)雪氷環境と人間社会に関する様々な課題が研究された。
著者
藤部 文昭 高橋 清利 釜堀 弘隆 石原 幸司 鬼頭 昭雄 上口 賢治 松本 淳 高橋 日出男 沖 大幹
出版者
気象庁気象研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

970年代まで行われていた区内観測による26都府県の日降水量データをディジタル化し, 高分解能かつ長期間の降水量データセットを作成した。このデータや既存の気象データを利用して著しい降水や高低温・強風の長期変化を解析し, その地域的・季節的特性等を見出した。また, 極値統計手法を様々な角度から検討し, 各方法の得失を見出した。さらに, 全球数値モデルを用いて, 降水極端現象の再現性に対するモデルの水平解像度の影響を調べ, 今後モデルと観測データを比較するための統計的手法の検討を行った。
著者
高橋 清 大竹 博行
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物學會紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.27-32, 1993-03-05

分げつが鉛直方向へ姿勢の抑制を行う仕組みを解析するために, 水稲品種ササニシキを用いて分げつ茎の各節の重力屈性反応の大きさについて検討を行った. 第1実験. 1/5000aワグネルポットにイネを1個体ずつ育て, 11葉期と出穂後10日目に地上部を採取し, 全分げつの各節位別の屈曲角度を調査した. 一本の茎の中で最大の屈曲角度を示したのは, 伸長茎部と非伸長茎部の境に位置する節 (0位節) の葉枕であった. 次いで, その1節下 (-1), 1節上 (+1), 2節下 (-2) の順であった. 1次分げつ茎では, 下位節に発生する分げつで屈曲角度が大きく, 上位分げつで小さかった. また, 屈曲する節数も下位分げつで多かった. 下位節からでる1次分げつは, 新しい分げつの出現と生長によって, より外側に押されたものと推定される. 第2実験. 3.5-4.0葉期の苗を水田に移植した. 栽植密度は, 30×30cmと30×15cmの2段階, 1株植え付け本数は1本と5本の2段階とした. 出穂後40日目に地上部を採取し, 全分げつの各節の屈曲角度を調査した. 1本の茎の中で屈曲角度が最大であったのは0位節であった. 次いで-1, +1, -2位節の順となり, 第1実験の孤立個体の結果と全く同一の傾向が得られた. これらの結果は, 水稲ササニシキでは特定の部位 (0位節とその付近の葉枕) が, 分げつ茎の鉛直方向への姿勢の制御において重要な働きをしていることを示唆している.
著者
佐々木 信宏 高橋 清志 川本 哲 黒沢 隆 井田 三夫 川合 覚
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
日本獣医学雑誌 (ISSN:00215295)
巻号頁・発行日
vol.52, no.3, pp.495-501, 1990-06-15

単為生殖系フタトゲチマダニの幼ダニをT. sergentiの自然感染牛に耳袋法で付着, 飽血させた. 飽血ダニは24℃で飼育後, 37℃, 相対湿度約100%で温度感作を加え, 若ダニ唾液腺内のT. sergentiの発育をメチルグリーン・ピロニン染色で観察した. 温度感作を加えたダニの唾液腺腺胞内に成熟原虫塊が認められ, このダニの乳剤を接種した牛では18日目から原虫血症がみられ, IFAによって特異抗体も検出された. 以上のようにT. sergentiは37℃の温度感作を与えたフタトゲチマダニの唾液腺内で感染力を持つまでに成熟することが確認された.
著者
谷崎 勝朗 駒越 春樹 周藤 真康 大谷 純 多田 慎也 高橋 清 木村 郁郎
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.60-66, 1986

抗原およびcomp.48/80刺激時のラット腹腔肥満細胞の ^<45>Ca uptake, およびヒスタミン遊離に対するtranilastの抑制効果について検討を加えた.1.肥満細胞の^<45>Ca uptakeおよびヒスタミン遊離に対するtranilastの抑制効果は, preincubation time20分で最高となり, 以後preincubation timeが長くなるにつれて減弱する傾向がみられた.2.抗原刺激による肥満細胞の ^<45>Ca uptakeおよびヒスタミン遊離に対して, tranilastは濃度依存性の抑制効果を示した.その最高% inhibitonは ^<45>Ca uptakeに対しては42.0±3.3%, ヒスタミン遊離に対しては50.4%±1.9%であった.また抗原とphosphatidylserine(PS)の同時刺激時には, ^<45>Ca uptakeに対する抑制効果は減弱傾向を示したが, ヒスタミン遊離に対する効果はPS添加による影響をあまり受けなかった.3.comp.48/80刺激による肥満細胞の ^<45>Ca uptakeおよびヒスタミン遊離に対するtranilastの抑制効果は, 抗原刺激時に比べかなり弱いことが示された.
著者
金丸 直義 高橋 清明 千葉 則茂 斎藤 伸自
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.41, pp.251-252, 1990-09-04

コンピュータグラフィクスにおける樹木の画像生成は,自然景観のシミュレーションにおいて重要な位置を占める.庭園や公園,街路樹の並木などの種々の建設計画のための景観シミュレーションや,へリコプタなどの低速低空飛行機用フライトシミュレータ用の景観シミュレーションにおいては,特にリアルな樹木の表現が期待される.リアルな樹木の表現には,自然な枝振りのシミュレーションが必要であり,そのためには遺伝的に定まる分枝パターンのみならず,生長環境での獲得形状のシミュレーションが重要となる.これまで,受光量不足による枝の枯死を考慮にいれ,自然な枝の分布密度を与える生長モデルがいくつか提案されているが,得られる樹形は枯死のない分枝による樹形の部分形状となっている.そのため,自然に見られるような,能動的に空間の分布を調整するように棲み分ける,あるいは光を求めて生長した軌跡のような枝振りは得られない.さらに,密集しながらも互いに枯死を避けるように,あたかも互いに交信し合うかのように,うまく空間へと広がりながら伸びる枝振りなどは分枝パターンや枝の枯死のみでは得られない,著者らは,これらの自然な枝振りは,前もってプログラムされた分枝パターンや樹木内の交信によるものよりも,生長点の向日性によるものが多いと考え検討を行ってきている.本報告では,生長点の向日性を考慮した生長モデルによれば,自重によらない自然な"枝垂れ"や枝の空間の棲み分けにより実現される"丸みを帯びた冠樹"の形成がうまくミュレーションできることをいくつかの例により示す.このよな試みは,安定して動作する堅固で使いやすい生長モデルの構築という工学的な観点に基づくことを断わっておく.