著者
井澤 美苗 青森 達 望月 眞弓
出版者
慶應義塾大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2018-04-01

プラセボ効果は薬の効果に対する期待と過去に薬が効いたという条件付けが働くことに基づく効果であり、脳の認知機能を司る部位に関連がある。この部位は脳の前頭前野に位置し、近赤外線分光法(NIRS)を使用することでその活性度を非侵襲的に測定できる。また最近10年で、脳内化学伝達物質の遺伝子多型でプラセボレスポンダーとノンレスポンダーを区別するプラセボーム研究が台頭している。本研究では、脳内化学伝達物質の中でも5-hydroxitryptamine transporter ( 5-HTT ) 、Catechol-O-methyltransferase ( COMT )の遺伝子多型に注目し、プラセボ効果との関連性を検討することを目的としている。主観的指標として Stanford Sleepiness Scale( SSS )と Visual Analog Scale ( VAS )による眠気度調査を行い、客観的指標として近赤外分光法( NIRS )による脳血流量変化を測定した。また、5-HTT遺伝子多型 ( L/L、S/L、S/S ) とCOMT 遺伝子多型( Val/Val、Val/Met、Met/Met )を行なった。プラセボ投与前に比べ投与後で SSS と VAS ともに有意に眠気が改善された。NIRS では、認知を司る部位の脳血流量が投与後で有意に増加した。SSSとVASではVal/Met 群の方が Val/Val 群より大きな眠気改善傾向が見られた。またNIRS左脳での脳血流量は Met/Met 群が Val/Val 群と比較して増加傾向が見られた。有意差は見られないものの、Metアレルは Val アレルよりもプラセボ効果との強い関連性が示唆された。この結果は、78th FIP World Congress of Pharmacy and Pharmaceutical Sciences(英国・Glasgow、2018年9月)にて学会発表した。
著者
草野 圭弘 福原 実 高田 潤 岡田 輝雄
出版者
倉敷芸術科学大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

金属光沢を有する備前焼および施釉陶器について、模様構成相と微構造を検討した。金属光沢を有する備前焼表面には、厚さ~100nmのヘマタイト(アルファ型酸化鉄、α-Fe2O3)粒子が主に観察された。金属光沢を有する施釉陶器の釉薬表面にも、厚さ~60nmのヘマタイトが生成していることがわかった。これらの金属光沢模様の形成には、冷却時の雰囲気と速度が重要であることがわかった。
著者
池田 拓人
出版者
和歌山大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2020-04-01

本研究では、大正初期から終戦により学校柔道が全面禁止になる1945(昭和20)年までを対象の時期として、小学校における柔道がどのような内容でどのように教えられていたのかを究明することで、近代日本の初等教育における柔道指導のあり方について解明する。わが国の近代教育史上において、唯一この時期に行われた小学校武道(柔道)の実態を描出することが重要である。
著者
山里 正演 石田 明夫
出版者
琉球大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

脳における骨髄由来細胞の分布または機能の異常が高血圧の病態に関与しているという仮説のもとに検討を行った。骨髄由来細胞の脳室内移植は高血圧ラットの血圧や心拍数へ明らかな影響を及ぼさなかった。しかしながら同細胞は内皮細胞に比べACE2やMn-SODを多く発現しており、また、長期にわたり脳内に生着していた。脳内生着局所のレニン-アンジオテンシン系を調節しうる可能性が考えられた。
著者
山田 光彦 斎藤 顕宜 古家 宏樹 山田 美佐
出版者
国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2017-04-01

これまでに我々は、グルタミン酸神経伝達を抑制するリルゾールがラットの恐怖記憶の消去学習を促進することを報告した。本研究では、リルゾールの恐怖記憶の再固定化への影響を再曝露時間を区別した文脈的恐怖条件付け試験により検討した。その結果リルゾールは、消去学習促進作用と再固定化阻害作用を併せ持つことが明らかとなった。また、リルゾールの再固定化阻害作用には、背側海馬が関与することが明らかとなった。
著者
藤田 壽憲 三井 和幸 川嶋 健嗣 香川 利春
出版者
東京電機大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2001

プロセス分野においてはIT化が他に先駆けて進められている.しかしながら,その使用環境は防爆領域であり,IT化に必要な電気的なインフラがないに等しい.そこで本研究では,プロセス機器の駆動源として用いられている空気圧を電気エネルギーに変換する機構について提案し,これを実現することを目的としている.提案する発電機構はピストンとシリンダのみで自励振動を発生する空気圧バイブレータの先に,磁石とコイルを取付け発電するシンプルな機構である。以下、具体的な研究概要を示す。1.発電効率の分析と高効率化無論,発電機構には,高効率であることが望まれるが,シリンダ寸法,コイル素線径など,効率を支配するパラメータは数項目にも及ぶ.そこで,シミュレーションにより効率の解析を行った。パラメータと効率変化との関係を調べ,最高効率点があることがわかった.シミュレーションにより高効率化のおおよその方向性がえられているが,理論的な解明にはいたらなかった.2.静圧軸受機構の検討提案する発電機構は数十ヘルツで振動するため軸受部の非接触化が必凄である。そこで静圧軸受機構による非接触化について検討し,製作の非常に容易なステップ状の静圧軸受を提案した.解析の結果、高剛性が得られる最適な形状が存在することが明らかになり,これを実験により確認した.また、これを発電機構に組込んで軸受の性能評価を行ったところ、実用的にも問題ないことを確認した.3.整流および昇圧回路の設計・製作電源としては12V以上の直流電圧が要求され、発電機構から取り出せる電源を整流、昇圧することが必要である.そこで、そのための回路を設計製作して実際にプロセス機器に接続した.機器を安定に動作させることができたが、機器の出力が変動すると供給圧力を調整する必要あり、負荷変動時の対応策について検討する必要があることがわかった.
著者
吉川 敏子 吉川 真司 小山田 宏一 鷺森 浩幸 田中 俊明 坂井 秀弥 藤本 悠
出版者
奈良大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2018-04-01

2019年度は3年間の補助事業の2年目として、昨年度の成果を踏まえ、概ね4つの方面での成果を得た。まず1つめは、当初より予定していた朝鮮半島の牧の故地を巡見し、韓国の研究者と交流したことである。韓国における古代牧の研究自体がまだ始まったばかりであり、今後、国際的な視野を広げつつ本研究課題を継続的に行っていく上での課題を得た。2つめは、平安時代の勅旨牧設置4カ国のうち、信濃国と上野国の古代牧推定地を巡見し、昨年度巡見した甲斐国との比較検討ができたことである。上野の場合は、榛名山噴火の火山灰降下により、通常は遺らない古墳時代の地表面の人為的痕跡が調査されてきたが、現地に立ち、地形を実見しながら牧の景観復元について学べたことは、これを畿内の古代牧に置き換えて検討する際に、両地域の相違点も含めて大いに参考となるとの手応えを得た。また、信濃国望月牧では実際に土塁の痕跡を地表にとどめており、具体的に畿内牧の故地を検討する際には、地中に埋もれたものも含め、留意すべき遺構であることを注意喚起された。3つめは、昨年度に続き、個別具体的な畿内の古代牧についての検討を進められたことである。年度中に、研究代表者による河内国辛嶋牧、研究協力者である山中章による大和国広瀬牧・伊賀国薦生牧についての研究論文を発表し、本年度の研究会において報告と検討を行った摂津国鳥養牧、同垂水牧、河内国楠葉についても、近年中に成果を公表できると考えている。4つめは、本年度より、古代の馬を研究する考古学のグループとの情報交換を積極的に行える関係を築いたことである。本科研補助事業の研究は、現在のところ文献史学と地理学に比重がかかっているが、考古学を基軸とする研究会との研究協力により、古代の牧と馬の双方向から、古代社会における馬の生産と利用の具体相の解明を加速させられると考える。
著者
長谷川 みどり 湯澤 由紀夫 外山 宏 市原 隆 小出 滋久
出版者
藤田保健衛生大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

ダイナミックCT撮影による有効腎血漿流量(CT-ERPF)および糸球体濾過量(CT-GFR)の測定法を確立した。腎移植ドナーでは腎皮質深層CT-ERPF2.61±0.87mL/min/cm2 、CT-GFR0.63±0.15mL/min/cm2、表層CT-ERPF2.61±0.88mL/min/cm2 、CT-GFR0.66±0.14であり、敗血症では深層ERPF0.615mL/min/cm2、GFR0.452mL/min/cm2、表層ERPF0.650mL/min/cm2、GFR0.461mL/min/cm2であった。今回の検討では敗血症症例においても皮質表層と深層で差異を認めなかった。
著者
為末 隆弘
出版者
山口大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究では,オープンスペースでスピーチプライバシー・セキュリティを保護するための方法のひとつとして,会話音声をそれとは異なる音でマスクする方法に着目し,無意味な定常雑音を用いてスピーチプライバシー・セキュリティのレベルをコントロールするためのサウンドマスキングシステムについて考察している。スピーチプライバシー・セキュリティに関する心理実験で得られた実測データをもとに,本システムの有効性を確認した。
著者
竹中 麻子 菊水 健史
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

ビタミンEによる不安行動制御機構の解析と、ビタミンE摂取による不安抑制効果の検討を行った。一連の結果から、ビタミンE欠乏により酸化ストレスが増加して脳内の神経伝達が阻害され、これが副腎からのグルココルチコイド分泌を増加させることで、不安行動が増加する可能性を示した。さらに、ビタミンEを通常より多く摂取することにより、不安行動を軽減できる可能性を示した。
著者
中谷 和弘 鶴田 順 石井 由梨佳 坂巻 静佳
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

海洋における船舶の安全の確保は単に円滑な海運にとってのみならず「国際社会における法の支配」にとって不可欠の重要性を有するものである。本研究においては、国際海峡とりわけ中東からの石油の輸送路として死活的な重要性を有する海峡であるホルムズ海峡の法的地位と同海峡における船舶の航行をめぐる法的課題、免除を享有する軍艦及び政府船舶に特有の安全確保に関する法的課題、海賊問題、原子力船の地位、防空識別圏、船舶の安全を脅かす行為に対する海上での法執行をめぐる課題等について、国連海洋法条約等の国際法及び海上保安庁法等の国内法の双方の観点から、また法解釈・適用にとどまらず立法論的な観点もふまえて検討した。
著者
古庄 知己 福嶋 義光 籏持 淳 松本 直通 三宅 紀子 涌井 敬子 森崎 裕子 渡邉 淳
出版者
信州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

エーラスダンロス症候群(Ehlers-Danlos症候群;EDS)は、皮膚・関節の過伸展性、各種組織の脆弱性を特徴とする先天性疾患の総称です。現在、6つの大病型およびその他の病型に分類されていますが、これらの分類には当てはまらない患者さんも少なくありません。本研究では、全国からEDSを含めた遺伝性結合組織疾患疑い患者さんを収集し、詳細な臨床的分析と次世代シーケンスを用いた網羅的遺伝子解析により、新たな病型を探索しました。結果、COL5A2遺伝子変異に基づき、乳児期より顕著な皮膚過伸展性・脆弱性、重篤な後側彎症を発症する重症古典型サブタイプなどを発見することに成功しました。
著者
小林 春夫 堀江 聡 高橋 英海 仁子 寿晴
出版者
東京学芸大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

イスラームを代表する哲学者イブン・スィーナー(Ibn Sina=Avicenna,1037年没)の思想の全体的解明に向けて、第一に、彼の主著である『治癒の書』(al-Shifa')形而上学部分を様々な刊本・写本に基づいて精読し、邦訳と注釈を作成した。第2に、ギリシア哲学、シリア語圏の思想、中国思想の専門家とともに同書の成立過程を明らかにするとともに、その思想の後世への影響について多面的に解明した。
著者
下島 昌幸
出版者
国立感染症研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2019-04-01

ヒトに病原性があるISKウイルスと病原性がないと考えられるSTBウイルスについて、本研究ではその病原性の発現機序と、更に2ウイルス間にある増殖性や病原性の相違の機序を明らかにすることを主目的とする。ISKウイルスおよびSTBウイルスを含めKeterah orthonairovirusの生物学的あるいはウイルス学的解析に取り組んでいる研究者は国内外を通し我々のグループのみであり、本研究なくしてはKeterah orthonairovirusの学術研究は進まない。
著者
小方 浩明
出版者
首都大学東京
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2018-04-01

"Models for circular data from time series spectra"のプロジェクトでは、方向統計学で広く知られている密度関数の多くが、時系列解析におけるスペクトル密度関数によって表現できることを指摘し、また、ARMA(p,q)型のスペクトル密度関数から方向統計学におけるかなり一般的な密度関数を提言することを行った。論文は学術雑誌に投稿され、査読者から指摘された実データ解析を行った。具体的には、アメリカの風向データに対して、提案した複数のモデルを当てはめ、AICの意味でベストなものを示した。また、当初はARMA(p,q)の次数がp+q<=2の場合のスペクトル密度関数から方向統計学の密度関数を提案していたが、留数定理を用いることでp+q>2の場合でも正規化定数を計算でき、方向統計学の密度関数を与えることができた。"Frechet-Hoeffding copula bounds for circular data"のプロジェクトでは、二変量周期確率ベクトルのコピュラを考え、その上限(M_a)と下限(W_a)の形を与えているが、当初は「周期確率ベクトルのサポートが2π周期の意味でnondecreasing (nonincreasing) setになっているときにM_a(W_a)を達成する」という流れで証明を書いており、これでは確率変数が連続型の場合のみしか扱えていなかった。そこを、「周期確率ベクトルにおけるコピュラの同値類」という概念を作り、「circularにおけるコピュラ上限(下限)の同値類はM_a(W_a)で与えられる」という流れにすることによって、連続型、離散型を問わず議論することに成功した。
著者
高木 智久 吉川 敏一 内藤 裕二 吉田 憲正 古倉 聡
出版者
京都府立医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

ヒト炎症性腸疾患患者(潰瘍性大腸炎・クローン病)をはじめとした炎症性疾患に対する革新的な新規治療法の開発の試みとして一酸化炭素ガス(Carbon monoxide:CO)吸入曝露装置の開発、ならびに同装置を用いたCOガス吸入療法の効果の検討をマウス実験腸炎モデルに対して行った。1,CO曝露装置は研究協力者の森田亨(東京高圧株式会社)とともに行った。その概ねの構造は1000ppmのCOガスを純空気により分割希釈することによる濃度調節法を選択し、マウスゲージを収納できるアクリル製の大型の閉鎖飼育容器に曝露する方法をとった。ガスの排気は安全性を高めるため開放系の外気に希釈廃棄することとした。この装置を用いて検討したところ持続的に安定した一定濃度のCOガス曝露が可能になり、以降の検討に耐えうるものが完成した。2,マウス実験腸炎モデルとしてTrinitrobenzesulfonic acid(TNBS)腸炎モデルを用いた。その結果、COガス曝露群では非曝露群に対して有意に病変の形成が抑制されていた。また、大腸粘膜内の好中球浸潤や炎症性サイトカイン産生もCOガス曝露群にて有意に改善を認めており、COガス曝露による抗炎症効果が確認された。3,他部位の炎症病態におけるCOガスの効果を検証するために、代表的な関節炎症モデルであるマウス関節炎モデルを用いてCOガス吸入の効果を検証した。その結果、COガスの吸入により有意に関節炎の発症が抑制された。このことより、COは腸管炎症だけでなく関節炎においても充分に抗炎症効果を発揮するものと考えられた。以上の検討から、COガスによる腸管炎症を含めた炎症病態における炎症性御効果が明らかとなった。
著者
立花 修
出版者
金沢医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

視力視野障害やホルモン分泌不全を呈する、症候性ラトケ嚢胞の嚢胞増大機序の一つに、水チャンネルを司るアクアポリンが関与していることが判明した。また、ラトケ上皮細胞がアンドロジェン受容体を発現することにより、下垂体での炎症の誘発、ラトケ上皮の増殖に関与すると推測された。アクアポリンやアンドロジェン受容体は、症候性ラトケ嚢胞の治療における標的分子となりうると考えられた。
著者
塩田 勝利 舩田 正彦 岡田 剛史 西嶋 康一 岩村 樹憲
出版者
自治医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2017-04-01

本邦でもcaffeine中毒を呈する例が増加しているが、caffeine中毒に対する治療は対症療法しか存在しない。そこで我々はcaffeine中毒の薬物治療法を確立するため、caffeineによる高体温及び行動量増加をcaffeine中毒の指標として選択し、これらを抗精神病薬であるrisperidoneが抑制することを報告した。さらにこの作用はrisperidoneの5-HT2A受容体拮抗作用によるものと報告した。Caffineは興奮性薬剤の一種であり、違法性興奮性薬剤のcocaineと意図的に併用されたり、cocaineの混合物として使用されることも多い。そこで今回我々はcaffeine毒性のさらなる研究として、caffeineとcocaineを併用した場合にcocaine毒性が増強されるか実験を行った。Wistar系雄性ラットの頸部皮下にNano Tagを埋め込み、体温及び行動量の測定を室温24度の条件下で行った。Caffeine10㎎/kg、30㎎/kgまたは生食とcocaine30mg/kgと併用したところ、caffeine投与群は用量依存的にcocaineによる行動量増加を増強する傾向にあった。またcocaineを投与すると体温は上昇するが、caffeineを併用するとcocaineによる最高体温には影響を与えないものの、cocaineによる体温上昇を遷延させる傾向であった。これらの結果からcaffeineはcocaineの中毒症状を増悪させると推測された。我々はcocaineによる高体温をrisperidoneが抑制することをすでに明らかにしている。そのためcaffeineとcocaine併用による高体温や活動量の増加に対してもrisperidoneが有効であることが示唆された。
著者
饗場 直美 金田 雅代 中馬 和代 遠山 致得子 廣田 美佐子 村井 栄子 赤松 美雪 川本 輝子 西尾 佳代 亀ヶ谷 照子
出版者
神奈川工科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

栄養教諭制度の導入以降10年間の学校給食の変化と給食の食育展開や、学校での食育の連携について実態調査を実施した。 全国7県の研究チームで、平成17年、21年、26年の3年間の給食献立内容について解析した結果、主食+主菜+副菜が明確な献立の増加、野菜の提供の増加、和洋中の献立の区別の明確化、献立中の食塩量の減少などが明らかになった。一方、設備などの環境要因も献立作成に影響を与えていた。給食を活用した食指導状況をみると、食育の6つの観点の中で、「食事の重要性」の観点をもたせた献立が増加していた。 以上のことから、栄養教諭はより意図の明確な献立を作成し給食指導を行って来たことが明らかになった。
著者
御興 久美子 赤松 万里 内田 由理子 土家 琢磨 吉野 太郎
出版者
奈良県立医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

アカデミック・ハラスメントが発生しうる危険性を組織内で予知し、事前に対策を講じることができるようにとの目的で、環境評価基準の策定をおこなった。評価・点検項目のうち、大半の大学で未整備のアカデミック・ハラスメントおよびパワー・ハラスメント防止対応ガイドラインおよび相談窓口設置運用規程について、基準案を策定した。