1 0 0 0 OA 武士方給金断

巻号頁・発行日
1000

原本表紙には「武士方給金断一件ニ付向方取斗問合書留其外先例 北年番 二冊之内一」とあるように、北町奉行所の年番が編纂したもので、もと2冊あったが、現存は1冊のみである。中扉には朱書で「文政八酉年十一月廿九日」とある。本文の最初は「享保四年亥七月中山出雲守殿大岡越前守殿へ御伺書之内書抜」(朱書)「文化十三子年十一月廿四日布施三平を以上ル」とある。以下目録はないが、15の小見出しがある。末尾には「武士方給金取立方之儀に付き申上候書付 年番」とある。
著者
藤井 幸泰 高橋 学 佐藤 稔
出版者
一般社団法人 日本応用地質学会
雑誌
応用地質 (ISSN:02867737)
巻号頁・発行日
vol.57, no.5, pp.193-200, 2016-12-10 (Released:2017-01-07)
参考文献数
20
被引用文献数
1 1

屋久島に存在する花崗岩亀甲石は,円礫表面に亀甲状割れ目が認められる特徴を有する.亀甲石の断面を観察するとコア部とクラスト部の二層構造を確認でき,亀甲状割れ目は表面からこの境界まで発達している.花崗岩亀甲石を対象に,水銀ポロシメータを用いた空隙測定を実施したところ,以下の事実が判明した.①クラスト部よりもコア部の空隙率が高い②クラスト部とコア部とでは空隙サイズ頻度分布のピーク位置が異なるまた,亀甲石ではない未風化花崗岩や風化花崗岩と比較したところ,風化による変化は空隙サイズ全体が増加するのに対し,亀甲石内部の空隙構造は空隙サイズのピーク位置や量が変化することがわかった.さらに薄片観察なども考慮したところ,亀甲石内部の変化は変質によるものだと推測される.
出版者
大阪毎日新聞社
巻号頁・発行日
1928
著者
図師 宣忠
出版者
史学研究会 (京都大学文学部内)
雑誌
史林 (ISSN:03869369)
巻号頁・発行日
vol.90, no.2, pp.268-300, 2007-03

近年、修道院が編纂したカルチュレールに関する研究は隆盛を見せている。それに比して、都市カルチュレールを扱った研究は少ない。本稿は、南フランス都市のトゥールーズを対象として、都市によるカルチュレールの編纂の意味を探っていく。公証人の登場と文書量の増加という一二世紀以来の流れのなかで、都市はいかなる目的でカルチュレールを編纂したのか。また、その編纂作業を担った社会集団の活動は、都布社会においてどのように位置づけられるのか。こうした点の検討から、本稿では以下のような指摘を行なった。都市トゥールーズのカルチュレールは、一二世紀初頭の都市と周辺諸勢力との関係のなかに自らを位置づける手段として作成され、都市アイデンティティを象徴する書冊と看做されていた。これには、一二世紀後半以降の都市における公証人による文書作成の慣行が背景にあり、都市のコンシュルは、公証人が作成した文書の有効性を強調することで、トゥールーズの公証人の文書に特権的な地位を与えていた。こうしたコンシュルの権力と密接に結びついた公証入の存在が、都市カルチュレールの有効性を都市内外に示すことを可能にしていたのである。
著者
宮脇 幸治郎 土岐 憲三
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.584, pp.135-148, 1998

本研究は, 兵庫県南部地震の鉛直および水平アレーの地震観測記録に対して数値解析を行っている. 解析は, 対象地震に対してウエブレット相互相関関数およびウエブレットF-Kスペクトルを求め, その結果に対して波動伝播の基本特性がどのようになっていたか検討しようとしたものである. さらに, 水平アレーの考察には, 大阪湾地域の3次元FEM解析を行い, 断層域を含めた簡単化な破壊伝播による数値シミュレーションを行い, その波動伝播特性との比較検討も行っている.
著者
山根 道雄 田中 雄二郎 大野 智之 小橋 高宏 田尻 和男 山岡 一昭 高元 俊彦 大岡 真也 佐藤 千史
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.40, no.5, pp.310-315, 1999-05-25 (Released:2010-02-22)
参考文献数
26

致死量をこえる黄リンを服用し, 肝機能障害とビタミンK不応性の凝固障害をきたしながら, N-acetylcysteine (以下NAC) の早期経口投与により救命しえた1例を経験した. 症例は56歳, 女性. 自殺目的にて“猫イラズ”1/2本以上 (黄リン800mg相当以上) をジュースに溶解し服用約2時間後, 嘔吐を主訴に受診した. 服薬状況より致死的と判断し, 同意を得たうえで服用9時間30分後にNACを胃管より投与した. 投与量は急性アセトアミノフェン中毒に準じた. 凝固因子はビタミンK投与にかかわらず, 第4病日にはPT43%, トロンボテスト18%まで低下した. GPTは第5病日に 191IU/lとピークに達したが, 黄疸は認めなかった. 回復期の肝生検では, 肝細胞内のリポフスチンの増加やクッパー細胞の腫大等を認め, 電顕上はrERの減少を認めた. 抗酸化剤のNACには内因性NOの産生・活性化作用が知られており, 黄リンによる急性肝不全を軽減しうる可能性が示唆された.
著者
後藤 成晶 土屋 英滋 水野 祥宏
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第35回 (2021)
巻号頁・発行日
pp.3J4GS6c04, 2021 (Released:2021-06-14)

Software as a Serviceに代表されるX as a Serviceは、開発と運用を一体化したDevOps方式を採用する事が多い。DevOpsを採用する目的は、システム運用時におけるユーザー要求の獲得と、システム開発時におけるユーザー要求の反映との繰り返しにより、システムをユーザーが求める姿へ育て上げる事である。本研究では、DevOpsをより高速に実施できるよう、SNS投稿文のような自然言語文章からユーザー要求に関する記述を抽出し、システム開発に反映しやすいSysMLに準拠した表現形式に自動変換する自然言語処理アルゴリズムを検討する。本稿では、自然言語処理タスクの定義、およびBERTによる固有表現抽出タスクを応用した実装、F値69.3%を確認した試行結果について報告する。
著者
石村 広明
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.69, pp.278_2, 2018

<p> 高等学校の運動部活動の全国大会は、多くの競技者にとって目標とするところであり、応援する人たち、ファンにとっても注目が集まるところである。そこで出場校や注目選手だけでなく毎年のように話題となるのが「イメージソング」である。それらの楽曲はアーティストが大会のために作詞・作曲するものが多く、その曲の歌詞、メロディーはまさにその大会、競技を象徴するものであると考えられる。</p><p> ORICON NEWSの「シングルCD売り上げランキング」を見ても、その大会のイメージソングとして用いられている楽曲は、大会期間を含めたその前後に最も高いランキングを示し、上位に出ることも珍しくない。つまり、それらのイメージソングは大会を象徴する曲として人々に受け入れられ、支持されているということである。つまり、その曲が聴く人々の中に「高校スポーツ観」を形成しうるともいえるだろう。</p><p>そこで本発表では、イメージソングのテキストを手掛かりとして用いて、高校スポーツとイメージソングの関係性、イメージソングが表象する競技らしさについて明らかにしていく。</p>

1 0 0 0 OA 2.Cushing症候群

著者
蔭山 和則 二川原 健 大門 眞
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.103, no.4, pp.832-840, 2014-04-10 (Released:2015-04-10)
参考文献数
8

Cushing病の確定診断ガイドラインは特異度が高いものであるが,一部の異所性ACTH症候群とのデータ上のオーバーラップは避けられず,ACTH依存性Cushing症候群の診断には注意が必要である.Cushing症候群の治療としては,それぞれの病状を考慮して手術療法,放射線療法および薬物療法を選択する.これらの治療にはそれぞれ限界もあるが,併用も考慮し,高コルチゾール血症を是正して,予後やQOLの改善に努める.
著者
四元 真弓 餅原 尚子 久留 一郎
出版者
鹿児島純心女子大学大学院人間科学研究科
雑誌
鹿児島純心女子大学大学院人間科学研究科紀要 (ISSN:18809944)
巻号頁・発行日
no.8, pp.39-47, 2013-03

現代社会において,感情労働という用語は,医療・福祉・教育など, さまざまな分野で用いられるようになってきた。 しかしながら,心理学の分野における研究は少なく,臨床心理士を研究協力者としたものは,いまだ蓄積されていない。そのため,本稿では,精神科医療で働く臨床心理士を対象にしてインタビュー調査を実施し,臨床心理士の感情労働について臨床心理学的視点から検討をした。その結果,臨床心理士の感情労働は,"人間性"と"専門性"から成立しており,臨床心理士はその両者のバランス感覚を保持することが大切であることが明らかになった。また,今回の調査より,臨床心理士の感情労働は、 日常の場面においても「自己一致」が(完全ではないが)得られていた。これは,臨床心理士の職務における訓練と技能のたまものであり,「自己一致」について理解と認識をもつ臨床心理士の専門性における特色が示唆された。