著者
比留川 博久
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.35, no.8, pp.751-760, 1994-08-15
被引用文献数
3

ロボットの動作計画(経路探索)は、対象が点ではなく「形状(空間的な広がり)」を持つ点で、一般のグラフ探索問題に加えて固有の問題を抱える。この解決のため、提案されている様々な手法を整理して解説する。
著者
酒井 統康 南部 昌敏
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.193-202, 2006
被引用文献数
2

小学生に身につけさせたい情報活用の実践力目標を,問題発見・計画力,収集力,判断力,処理力,表現力,創造力,発信・伝達力の7要素と22の具体目標で構成した.それぞれの具体目標ごとに評価規準と評価指標となる評価基準を策定した.それに基づき,児童同士が協働して具体的評価基準を作成する学習活動を取り入れた学習プログラムを開発し,総合的な学習の時間及び国語科の学習指導を通してその有効性を実践的に検討した.その結果,情報活用の実践力尺度による事前・事後・把持の調査結果から,具体的評価基準表作成活動は,問題発見・計画力や発信・伝達力の育成に有効であるという知見を得た.
著者
堀口 悟史 井垣 宏 井上 亮文 山田 誠 星 徹 岡田 謙一
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.61-71, 2012-01-15

HTML講義資料を用いるプログラミング講義では受講生が講義資料に自由にアクセスできるため,講師の意図した順序やタイミングで資料を閲覧させることが困難である.講師の意図したとおりに資料を閲覧させることができなければ,結果として受講生の講義内容に対する理解が不足してしまう可能性がある.本稿では,受講生個別の講義資料へのアクセス状況を閲覧ログとして収集・分析する授業進捗管理システムを提案する.授業進捗管理システムは閲覧ログに基づいて受講生がどのような状態にあるかを分析し,講師に提示する.実際にプログラミング講義において我々のシステムを利用したところ,遅れているのべ73%の受講生を検出できることが確認できた.
著者
和田 快
出版者
高知大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2011

第三年度は、第二年度に阪神淡路大震災未成年期被災者を対象に行った生活改善を目的としたリーフレットを用いた介入フィールド実験や、フィリピンのビコール地方において行ったインタビューによる質問紙調査の成果をまとめ、各種学会等で発表後、関連雑誌に投稿した。第一年度の調査結果から、食事や光環境など、生活リズムと環境を整える取組が未成年期被災者の心的外傷度の軽減に効果的である可能性が高いことが考えられた。そこで、第二年度に、生活改善を目的としたリーフレット『「早ね、早起き、朝ごはん」3つのお得―被災者の皆さんへのメッセージ―』を作成し、睡眠日誌と共に阪神淡路大震災未成年期被災者である研究協力者(96名)に配布し、生活改善介入フィールド実験を実施した。その結果、今なおPTSD症状が残る未成年期被災者に対して、リーフレットを用いた介入がPTSD症状の緩和に効果的である可能性が示唆された。(①)また、心的外傷後ストレス障害と睡眠健康、食習慣の関係をより幅広く探る目的で、フィリピンのビコール地方において行ったインタビューによる質問紙調査(2006年11月発生の地滑り災害被災者88名を対象)の結果、被災者のPTSD症状は, 朝食時にタンパク質を多く摂取している程軽度であり, 朝食内容充実によるPTSD症状緩和の可能性を示した。(②)①の成果はNatural Science (Vol. 6, p. 338-p. 350, 2014)に掲載され、②の成果はヨーロッパ時間生物学会議(European Biological Rhythm Society, XIII Congress, 18-22 Aug 2013, Munich, Germany)で発表した。また、本プロジェクトの基礎研究にあたる成果もJournal of Circadian Rhythms (2013,11:4)に掲載された。
著者
平 侑子 岡本 健
巻号頁・発行日
2012-01-07

第5回ぴあのわ. 平成23年1月7日. 名古屋工業大学, 愛知県名古屋市.
著者
坂根 広史 伊豆 哲也 猪俣 敦夫
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.182-186, 2012-01-15
著者
篠川 賢
出版者
成城大学
雑誌
成城文藝 (ISSN:02865718)
巻号頁・発行日
no.139, pp.36-49, 1992-07
著者
池田 朋子
巻号頁・発行日
2000

殺虫剤は、農業害虫および衛生害虫の駆除を目的として用いられる化学物質であり、特に食料の確保および昆虫媒介性の疾病への対策など、今日では人類の生存に欠かせないものとなっている。化学的防除の歴史は古く、日本では鯨油の注油 ...
著者
江原 昭三 後藤 哲雄
出版者
日本ダニ学会
雑誌
日本ダニ学会誌 (ISSN:09181067)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.17-25, 1996-05-25
被引用文献数
11

Panonychus osmanthi Ehara et Gotoh, sp. nov.(モクセイハダニ, 新称)とTetranychus pueraricola Ehara et Gotoh, sp. nov.(ナミハダニモドキ, 新称)を記載した。P.osmanthiは, ミカンハダニP.citri(McGregor)の同胞種であるが, 雌の第3背側後体毛が第3背中後体毛よりも顕著に短く(ミカンハダニでは, 前者が後者よりやや短いか, または後者とほぼ同長), 挿入器はミカンハダニよりも弱い角度で背方に曲がる。本種はモクセイに寄生し, 模式産地は茨城県竜ヶ崎市(キンモクセイ)である。福岡県久留米市産の標本も検し得た。ナミハダニT.urticae Kochの同胞種であるT.pueraricola(休眠性)は, 夏型雌がナミハダニの黄緑型と異なって赤色であるほか, 挿入器の末端の拡張部の径がナミハダニよりもやや短くて約2.1μmである(ナミハダニではこの径は2.5∿2.6μm)。この種の模式産地は茨城県常陸太田市で, 寄主はクズである。
著者
原 秀成
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
日本研究
巻号頁・発行日
vol.21, pp.213-252, 2000-03-31

本稿では一九二〇年代からのデモクラシーを求める活動から、第二次世界大戦後へのいくつかの系譜をたどった。
著者
森山 学 高橋 弘一 中山 悠
出版者
八代工業高等専門学校
雑誌
八代高専紀要 (ISSN:0911761X)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.41-48, 2006-03-01

Some school buildings of a circular type are demolished at present. A purpose of this study is to historically position a circular type of school building which spread in showa 30's. This paper clarifies reasons why the type spread and declined. Specially the theory is developed about an architect Kanao Sakamoto who advocated the type on paper. The reasons why it spread are as follows. 1. It became feasible to construct it legally, economically and technologically. 2. The theory of Mr. Sakamoto met the needs of the times. 3. He designed many buildings of the type. 4. The type was acknowledged as one of the current against a standardized plan of school building. The reasons why it declined are as follows. 1. The type designed by other architects were criticized. 2. The type designed by Mr. Sakamoto became another standardized plan. 3. The newer stream, which laid stress on activity and life of children, became the main.
著者
増井 啓太 野村 理朗
出版者
日本感情心理学会
雑誌
感情心理学研究 (ISSN:18828817)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.15-24, 2010-07-31 (Released:2011-09-01)
参考文献数
66

Impulsivity is a multidimensional personality trait and a common symptom of various mental disorders. In this paper, we review multiple perspectives such as behavioral studies, neuroimaging studies, and genetic association studies about response inhibition, which is one aspect of impulsivity. In various studies, the stop-signal paradigm (SSP) has been used to investigate inhibitory mechanisms. In our study, first, the procedure and theory of SSP are introduced. Second, the neural mechanism during response inhibition is ascertained using functional neuroimaging machinery. In particular, the activation of the right ventro-lateral prefrontal cortex associated with the success in response inhibition is examined. A number of genetic association studies showed that specific gene phenotypes affect the accuracy of response inhibition. Thus, understanding the mechanism of response inhibition is linked to the fundamental resolution of impulsive control disorders or personality disorders.
著者
西堀 すき江 並木 和子
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.45, no.2, pp.144-148, 1998-02-15
被引用文献数
6 5

野菜ジュースの<SUB>O2</SUB>-消去能を2種類の測定法(NBT法・ルミネッセンス法)で比較した.<BR>(1) NBT法において実験に供した20種類の生ジュースはいずれもO<SUB>2</SUB>-消去能を有していた.特にブロッコリー・キャベツ・ピーマン・ニラ等は強い活性を示した.しかし,ルミネッセンス法ではニンジンの生ジュースに活性は認められなかった.<BR>(2) 加熱処理によりキュウリ・カボチャ・レタスの活性が最も低下した.1O<SUB>2</SUB>消去能が高いと報告されているカロテノイド系の色素を含むトマト・ニンジンも,加熱により活性が低下した.特に,加熱後のニンジンはほとんどO<SUB>2</SUB>-消去能が認められなかった.タマネギ・モヤシ等のフラボノイド系野菜も加熱により活性が低下した.<BR>(3) クロロフィル系野菜は品種によって幅があるが,比較的加熱後もO<SUB>2</SUB>-消去能が持続した.クロロフィル類縁体の存在比率は,生・加熱に関わりなくクロロフィルaが圧倒的に高く,加熱によってクロロフィルaは減少するものの,1/2~2/3量残存した.逆にフェオフィチンaは1.5~2倍に増加した.<BR>一般的に,野菜の色素の中ではカロテンの活性酸素消去能が高いと報告されているが,実際に野菜ジュースにおいて,特に温野菜においてはクロロフィル系の色素を含む野菜に,活性酸素消去能の活性が持続することがわかった.
著者
江谷 和樹
出版者
上越教育大学
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2011

1研究目的本研究は、小学校音楽科におけるアジア伝統音楽の指導について、インドネシア・バリ、島に伝わる行列形態の打楽器合奏「ガムラン・バラガンジュールgamelan balaganjur」の表演特性に基づく教材開発を試み、児童の音楽行為を省察することを通して、この教材がもつ教材価値を明らかにする教育実践研究である。2研究方法バラガンジュールの表演は、演奏者同士のコミュニケーションを基盤に行われる。演奏が行われる状況の中で、演奏者同士が繰り広げる臨機応変な音楽行為を省察することで、教材としてのバラガンジュールの価値を分析するとともに、小学校音楽科授業における実践の可能性を探る。3研究成果(1)バラガンジュールの音楽構造が、「ギラッgilak」と呼ばれる基本旋律の繰り返しで構成されるため、小学校の児童でも個別の技能差に関わらず比較的容易に演奏に取り組めること。(2)演奏者同士が独自の合図を共有し、場の状況に応じて太鼓奏者が出す即興的な合図をきっかけに、一時停止、身体的パフォーマンスの挿入等、多様な表演ができること。(3)演奏者が特定の楽器に固定されず、一旦全てのパートを口頭伝承で習得するため、個々の奏者が常に音楽の全体像を把握して演奏でき、状況の変化に瞬時に対応することが可能であること。
著者
杉山 あかし 直野 章子 波潟 剛 神原 直幸 森田 均
出版者
九州大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2007

本研究は、テレビ放送を、個別の番組としてではなく、われわれが生きている環境を形作るものとして捉え、この環境の分析を行うことを目的としている。具体的主題は、「戦争と原爆の記憶」である。わが国では例年、8月前半に満州事変から第二次世界大戦に到る戦争についての特集番組が多く組まれ、人々の戦争観の形成に大きく寄与している。8月前半、1日~15日の地上波アナログの全テレビ放送を録画・内容分析し、現代日本における戦争・原爆に関するメディア・ランドスケープを明らかにする。本年度は、H.19年度、H.20年度に録画記録したデータを分析する作業を行なった。分析結果の一端として数量的分析によって得られた知見を以下に列挙する。(1)登場人物は日本人と推定される者がH.19年で89.7%、H. 20年で81.1%。これに対し連合国(アジア地域を除く)側と推定された者がそれぞれ9.4%、15.9%であった。朝鮮(当時地域名)・中国、その他の日本占領地を含むアジア地域の者はそれぞれ1%以下、2%以下と、ごく少ない。(2)日本人の描かれ方は、H.19年で74.0%、H.20年で52.8%が被害者として描かれており、加害者としての取り上げはそれぞれ8.1%、7.4%であった。(3)日本人が被害者として描かれる比率はかなり大きく変動しているが、これは描写の仕方が変化したためではなく、北京オリンピックの放送編成に対する影響であったと考えられる。ワイドショーはオリンピック一色であり、ドラマについては、この期間、特集的なものはほとんど放送されなかった。結果としてH. 20年に当該戦争を描いた番組は、ほとんどドキュメンタリー形式の番組であり、ドキュメンタリーで比較すれば、H.19年とH.20年で日本人の描かれ方(被害者的/加害者的)に大きな差はなかった。
著者
山内 仁 小島 篤博 小枝 正直
出版者
The Society of Instrument and Control Engineers
雑誌
計測自動制御学会論文集 = Transactions of the Society of Instrument and Control Engineers (ISSN:04534654)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.134-139, 2011-02-28

The Rescue Robot Contest is one of the robot contests concerning lifesaving in urban disasters. In this contest, loads of rescue dummies simulating disaster victims, and contest progression status are presented to audiences, and team members operating robots. This presentation is important for both robot activity evaluation and production effect. For these purposes, a game management system for Rescue Robot Contest is originally constructed and operated. In this system, a database system is employed as base system. And this system's role is for both recording all data and events, and real-time processing for the presentation. In this paper, design and implementation of the tables and built-in functions of the database which is foundation of this system are presented. For real-time processing, embedded functions and trigger functions are implemented. These functions generate unique latest records into specific tables which stores only latest data for quick access.