著者
竹口 紀晃
出版者
The Biophysical Society of Japan General Incorporated Association
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.23, no.6, pp.283-290, 1983

Fluxes of ions such as H<SUP>+</SUP>, Cl<SUP>-</SUP>, K<SUP>+</SUP>, Na<SUP>+</SUP>, and HCO<SUB>3</SUB><SUP>-</SUP> in the parietal cell are summarized. Gastric vesicles containing membrane (H<SUP>+</SUP>+K<SUP>+</SUP>)-ATPase are isolated from the parietal cell and can accumulate H<SUP>+</SUP> in exchange for K<SUP>+</SUP> (H<SUP>+</SUP>/K<SUP>+</SUP> antiport, nonelectrogenic) on the addition of MgATP. The intravesicular pH falls as low as 1-3, dependending on the methods used for estimation. The biochemical properties of the ATPase are summarized. Onset of acid secretion changes the morphology of the parietal cell at the secretory surface. This is explained by the increase in KCl conductance of gastric vesicle membrane. The increase is due to the opening of the anion channel caused by S-S cross-linkings.
著者
嶋津 賢士 清水 基久 鈴木 幸一 桑野 栄一
出版者
日本農薬学会
雑誌
日本農薬学会誌 (ISSN:03851559)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.337-339, 1996-08-20
被引用文献数
4

1, 5-二置換イミダゾール類と同様に1-置換イミダゾール類にも早熟変態誘起活性があることを見いだした.1-直鎖アルキルイミダゾール類ではデシルやドデシルの場合に活性が高く, これらより炭素数の増減したアルキル鎖では活性は低下した.1-アルキルオキシフェニルイミダゾール類は弱い活性であった.一方, 1-[3-(4-エチルフェニル)プロピル]イミダゾールに高い活性が認められたが, イミダゾール環窒素と酸素間の炭素数が2や4個では活性は著しく低下した.ベンゼン環上の置換基では4-エチルと4-プロピル基が強い活性を示した.これらの1-置換イミダゾール化合物の早熟変態誘起活性は1, 5-二置換イミダゾール化合物の場合と同様, メトプレンやテブフェノチドの同時局所施用により消失した.
著者
坂田 桐子 淵上 克義 高口 央 前田 和寛 迫田 裕子 川口 司寛
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究では,フォロワーの自己概念が個人的自己・関係的自己・集合的自己のどのレベルにあるかによって,選好されるリーダーシップや有効なリーダーシップ行動が異なることを実証的に明らかにした。また,変革型リーダーシップ,リーダー・メンバー交換関係,リーダーの懲罰行動,自己犠牲行動という多様なリーダーシップ行動に焦点を当てることによって,フォロワーの自己概念を変化させるリーダーシップのあり方を示した。
著者
杉山 典子
出版者
鶴見大学
雑誌
若手研究(スタートアップ)
巻号頁・発行日
2007

日本語は、漢字仮名交じり文を主とする特徴的な文字体系を有している。かかる表記は、研究者間に留まらず、国内外で広く関心を集めている。とりわけ近年では歌の書かれた木簡が相次いで発掘の成果されており、現代日本語の特殊な形式に繋がる古代日本語の書記法は、さらに注目されることとなった。本研究は、古代の書記資料として最大の万葉集を対象として、和歌集という文芸作品における古代日本語の書記法の展開と表現との関わりを明らかにした。具体的には、以下の3点を中心に調査を行い、その成果を論文形式で公表した。(1)平安期以降の仮名万葉に採録された歌の原表記を調査、比較し、平仮名に変換された際の表現の変化を分析した。(2)仮名表記された歌における助辞の機能を調査した。特に大伴家持作歌に注目し、注記の文字との共通性とその傾向をデータ化、分析した。(3)奈良から平安期の和歌における表現形式化についての調査を行った。
著者
中島 秀之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.180-186, 1984-03-15
被引用文献数
2

Prolog/KR は知識表現用言語として フレーム理論と述語論理を統合し 統一的な視点のもとに見なおすために設計・開発した言語である.また 総合的なプログラミング・システムとしての機能も備えている.フレーム理論に基づいた言語は 知識表現に必要なさまざまの概念を実現する機能をもっている反面 手続き的記述の面が弱い.一方 述語論理に基づいたPrologは 後者は申し分ない(セマンティクスが述語論理で与えられている)が 前者の機能に欠ける.Prolog/KR は Prologを基本とし その弱点を補強するとともに フレームを実現する機能として多重世界を導入した.これにより 概念の階層構造やそれらの間の述語の引き継ぎ等が記述できるようになった.
著者
谷川 道子
出版者
東京外国語大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

H16〜18年度は2005(H17)年度の「日本におけるドイツ年」を挟んで、本研究テーマとそれに不可欠の関連に立つ舞台芸術の実践現場とのかかわりにおいて、かなりの実績と貢献をしたと思う。・ドイツや日本の劇団のドイツ関連上演の手伝いもだが、ドイツ文化センターの後援で現代を映し出す戯曲を一挙に三十作品、論創社より『ドイツ現代戯曲選30』シリーズとして順次刊行する企画に編集委員として携わり、若い世代を中心に翻訳チームを組んで2005年12月から刊行開始、07年3月までに27冊を刊行。拙訳のノーベル賞受賞作家E.イエリネクの『汝、気にすることなかれ』やハイナー・ミュラーの『指令』も解題つきで出版。・このドイツ演劇を広める好機に、2005年10月の日本独文学会京都秋季研究発表会での新国立劇場監督の栗山民也氏を迎えてのシンポジウム「演劇のパラダイム転換と新しいタイプの戯曲テクスト」を始め、多くのシンポジウムやドラマ・リーディング、シアター・トークなども企画・開催し、研究会を母体として「ドイツ演劇プロジェクト2005」も立ち上げた。夏には本科研費でベルリーナー・アンサンブルでの「ブレヒト没後50年祭」も訪れ、研究成果もいろいろに出た。・2005年の新国立劇場での演出栗山民也や主演大竹しのぶのブレヒト『母・肝っ玉』の台本も翻訳。・さらに2冊の研究書を刊行。単著が『ドイツ現代戯曲選30』シリーズヘの道案内という意味も込めて、論創社より12月にこれまでの論考をまとめて再編集した『ドイツ現代演劇の構図』。共著としては、3月にべりかん社より、早稲田大学での演劇COE講座の「演劇論講座」をもとに、岡室美奈子編で内野儀、宇野邦一、大橋洋一、桑野隆、谷川道子共著の『知の劇場、演劇の知』も刊行。いずれも好評で、書評も数多く出た!・勤務先の東京外国語大学の学園祭での語劇の活動が「生きた言語修得のための26言語・語劇支援」として平成16-19年度文部科学省特色ある教育プログラム(特色GP)に採され、その中心的な委員として学生たちの課外活動としての語劇を支援するさまざまな事業を行ってきた。最終19年度には、総括と今後への布石として、新規の授業「舞台芸術に触れる」の開設と、野田秀樹や宮城聡などを招いての一連の特別講演会、語劇百年の歴史的成果と今後活動と教育に対する理論的寄与とを考察した『語劇-ことば、教育、演劇』(仮題)を刊行することも計画中。この科研費とは直接の関係はないが、私の専門やテーマ、人脈、経験とも大きく関連する活動である。以上、本科研費の研究成果は十分に出して貢献したと自己評価している。
著者
森 直人
出版者
京都大学
巻号頁・発行日
2007-03-23

新制・課程博士
著者
宮本 久仁男 田中 英彦
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.52, no.9, pp.2602-2612, 2011-09-15

完全仮想化方式による仮想マシンモニタは,実ハードウェアを対象にしたオペレーティングシステムおよびアプリケーションを,修正を施すことなく実行させることが可能であるが,仮想マシン上でのソフトウェア動作を行わせたくないという要求もある.仮想マシン環境の検出を行う試みは,これまでも行われているが,それらは仮想マシンの機能上現れるデータや判定のための性能値を集めた特徴データベースを利用することが前提であったり,仮想マシンモニタ側の実装上の工夫で回避できたり,また判定が可能になるまでかなりの時間を要したりするなどの欠点を有する.本論文では,そのような特徴データベースを用いることなく,CPUによる命令実行時に現れる性能値の変動をとらえ,アプリケーションプログラムのレベルで利用可能な,効率的な完全仮想化環境の判別方法を提案し,その評価結果について述べる.
著者
安部 直樹
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学論叢 (ISSN:13464094)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.13-22, 2007

中国より渡来した茶は、僧侶、公家、武士等に広まっていき、やがて足利、織田、豊臣らの大名によって茶道として定着していくのであるが、公家の茶、町人茶、大名茶はその理念、形態等に多少の違いがある。更に織田信長、豊臣秀吉の茶と織部、遠州、石州等の茶道にも若干の相違がある。ヘウケモノとしての古田織部、綺麗さびを特徴とした小堀遠州、武士のあつまりである分相応の茶の片桐石州、この3人の茶道をとりあげ大名茶としての理念にせまってみた。
著者
平井 信義
出版者
日本幼稚園協會
雑誌
幼兒の教育
巻号頁・発行日
vol.47, no.10, pp.7-11, 1948-10
著者
徳安 彰
出版者
社会・経済システム学会
雑誌
社会・経済システム (ISSN:09135472)
巻号頁・発行日
no.17, pp.27-33, 1998-10-24

In this paper I try to formulate pluralization of meaning construction in the process of globalization in terms of social systems theory, especially with reference to Luhmann's concept of the world society. With several paired concepts, such as nation society/world society, stratified differentiation/functional differentiation, diffuse/specific, universalistic/particularistic, inclusion/exclusion, I illustrate the transformation of social structure and its effects on the principle of meaning construction and the difinition of individual identity. The capacity of the nation society for vertical integration has been diminished in the process of globalization and functional differentiation. Every functional subsystem has become more autonomous, and the socio-cultural sources of individual identity has become more diversified:particular ascriptive traits such as ethnicity of religious tradition on the one hand, temporal combinations of universal but specific memberships in various groups and networks on the other hand. In this consequence the public sphere of political discourse has also become pluralistic, participated by various agents such as nation states and NGOs. Only this pluralism seems to produce more capacity to cope with future risks.
著者
松田 純一 寺田 和人 村上 孝也
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.40, pp.428-429, 1990-03-14

社会の国際化に伴って、機械翻訳の必要性が高まってきている。(財)国際情報化協力センター(略称CICC)では、インドネシア、タイ、中国、マレーシアと協力して、近隣諸国5ヶ国語間の機械翻訳プロジェクトを1987年度から6年間の予定で進めている。本報告では、このうち、インドネシア語翻訳の基本構想及びシステム構成について、言語独立性および資源の共有化の観点を中心に述べる。
著者
井上 勝生
出版者
岩波書店
雑誌
図書
巻号頁・発行日
no.751, pp.7-11, 2011-09
著者
中居 賢司
出版者
岩手医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

致死的不整脈の発症に関わる1)心筋の再分極現象(Tp -e dispersion, T-wave current alternans)、2)心室遅延電位や心房細動波のスペクトラムを一元的に解析しうる次世代多チャネル高増幅・高分解能心電計のためのソフトウエア開発を行い、臨床での有用性を検証した。また、3.11の巨大津波・大震災の経験を踏まえ、災害時あるいは遠隔診療の可能なプロトタイプ高分解能心電計を試作して、臨床的有用性を検証した。
著者
高瀬 圭 太田 信 森本 玲 清治 和将 佐藤 文俊 芳賀 洋一 山内 清 佐藤 美帆
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

3DCTデータを基に、実際のカテーテル手技訓練の実用に耐える副腎内静脈分枝を含んだ実物大副腎静脈血管モデルが作成された。バイポーラーラジオ波焼灼針では、10-25mmの副腎腺腫は、3通りの穿刺パターンにて完全焼灼可能であることと、脂肪組織介在下での周辺臓器安全性が示された。IVR臨床治療を施行し、主要評価項目である血中および蓄尿中アルドステロンを正常化が得られ、研究当初の臨床応用目標が達成された。モデル解析にて医療経済的にも有利であるとの結果を得た。
著者
田邉 新一 秋元 孝之 岩下 剛 堤 仁美 松本 隆
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

人間の快適性、建物の室内環境制御及びエネルギー消費の効率化、空調システムの運用性能向上を考慮した統合制御の最適化を目的とした。環境要素をVRとHDRを用いて提示することの有効性、建築に有用な臭気評価法の提案と性能試験、高顕熱型空調のエネルギー対比快適性能の優秀性を示した。また、個別分散システムを対象とニューラルネットワークを用いた冷媒物性値近似法を提案・出力精度を評価した。空調シミュレーションにおいて、オープンソース化と再利用性を高めるためオブジェクト指向言語を用いたスケジューラ抽象化及びモジュール形式シミュレーションを制作し有効性を検証した。