著者
北川 雅敏 松本 雅記
出版者
浜松医科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

Mig-6はEGF受容体と結合しEGFシグナル伝達を阻害する蛋白質とされ、そのノックアウトマウスでは上皮系の癌が多発する。さらに数種のヒト癌で変異が報告されており、癌抑制遺伝子と考えられている。しかしながらMig-6のEGF受容体阻害のメカニズムとMig-6のリン酸化等の翻訳後修飾を介した制御機構については未知である。本研究では、Mig-6のリン酸化を解析した結果Chk1がMig-6キナーゼである事を見出した。さらにEGF刺激によりMig-6がリン酸化さり、それはChk1のノックダウンにより抑制された。また、EGF刺激によりChk1のS280のリン酸化はPI3K/Akt/S6Kの経路で起こる事がわかった。質量分析により、Mig-6のChk1による主なリン酸化部位はSer251である事、S251A変異体はEGFRの活性化を抑制する事を見出した。さらにEGFRの活性化と細胞増殖能はChk1のノックダウンにより抑制され、それはMig-6のノックダウンで回復した。以上よりChk1はMig-6のS251をリン酸化してMig-6活性を抑制する、このよう二Chk1はEGFシグナリングの正の制御因子として機能する事は、Chk1の新機能である。
著者
藤渕 航
出版者
独立行政法人産業技術総合研究所
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2007

パイロシーケンシングによる細胞内mRNA 絶対定量を可能にするためのプライマー配列(パイロプライマー)を開発するため、(1)「遺伝子」発現定量のための低冗長性を許したpolyA 近郊パイロプライマー、および(2)「スプライシングバリアント」を完全定量するエクソン境界近傍パイロプライマーを現実時間内で設計することを目的としそのための方法論とシステムを開発した。
著者
吉野 由利
出版者
一橋大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究は、「国民小説」においてイングランドの文化的他者として構築されるアイルランド像とオリエント像の交錯を検証した。特に、人物造形および語りの戦略における"auto-exoticism"の例に注目しながら、"auto-exoticism"は、「国民小説」のサブジャンルを確立したEdgeworthやOwensonらがアングロ=アイリッシュ系女性作家としてのアイデンティティと、連合王国の中での自分たちの文化的な立場を正当化することを可能にしていることを指摘した。また、リアリズムを模範とする19世紀イギリス・アイルランド小説史観の見直しも試みた。
著者
藤田 直晴 小畑 精和 伊藤 剛 虎岩 直子 市川 宏雄 広松 悟 輿水 肇
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

カナダの多文化政策に相応する複合的・多元的な観点から、カナダの5つの主要都市を中心に調査を行い、学術的にも都市地理学、都市社会学、都市政策、都市政治学、環境政策、文化と文学といったマルチ・ディシプリナリーな観点から、カナダの多文化政策に関する研究を行った。ヴァンクーヴァー、カルガリー、トロント、オタワ、モントリオールには、多くの移民が集中することから、社会的不平等や地域間格差を是正するための多文化政策は重要となる。このカナダの豊かな民族的多様性は、世界に広がる豊かなネットワーク資源となり、カナダの「強み」と「楽しみ」へと直結している。しかし、国際競争力が上昇するにためは、カナダの多文化社会が抱える「弱み」や「苦しみ」にも目を向ける必要があるため、長所・短所双方の観点から考察を加えた。本研究課題の成果に関しては、図書として2011年度中の出版に向けて準備中である。
著者
小林 研介
出版者
京都大学
雑誌
若手研究(S)
巻号頁・発行日
2007

独自に開発した高感度電流雑音測定系を用いることによって、電子干渉計、量子ドット、量子細線というエンタングルメント生成と検出の舞台となる半導体ナノ構造における量子雑音測定を行った。その結果、量子系におけるゆらぎの定理の初の検証実験や、核スピン偏極集団の生成などの成果を得た。本研究によって、高精度の電流雑音測定がエンタングルメント検出および非平衡輸送現象のプローブとして必須であることが確立した。
著者
橋本 喜代太 竹内 和広
出版者
大阪府立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

図版を含む提示資料付き英語プレゼンテーションは学術・産業ともにニーズが高いが、教育手法の開発は遅れている。本研究では学習者プレゼンテーションのコーパス構築により、定量的な分析を可能にし、ピア学習者評価なども含めて学習者分析を行って、学習者の困難点、誤りの相関について分析を行なった。そのうえで、困難点等を効果的に解決するための教材、オンライン支援ツールを開発し、それを利用する教育手法を開発し、その効果を確認した。
著者
大城 道則 金谷 一朗 橋本 英将 高橋 秀樹 設楽 博巳 青木 真兵
出版者
駒澤大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

ナイル河の西方地域における古代エジプト文化の影響を羊の頭部を持つアムン神信仰の伝播と受容から確認した。具体的な例としてはカルガ・オアシスのナドゥーラ神殿、ダクラ・オアシスのアイン・アムール神殿、シーワ・オアシスのアムン神殿、そして同地域に点在するその他の神殿群とサハラ砂漠地域の岩絵・線刻画が挙げられる。本研究は今後さらに西方へと調査範囲を拡大し、北アフリカ全域を視野に入れた古代エジプト文化研究の基盤となる。
著者
山中 俊夫
出版者
大阪大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1995

京都市内、大阪府吹田市千里ニュータウン、奈良市内の戸建て住宅、集合住宅の居住者に対するアンケート調査によって、夏期における通風の利用実態や冷房の使用状況、通風に期待する役割、居住している住宅の通風環境の評価の実態を明らかにしたうえで、通風環境が良かった住宅を一軒選定し、居室内の温度・湿度・風速の時間変化の実測調査を約六ケ月間(1995年9月〜1996年3月)実施した。また、風洞内において、通風時の温熱環境の評価実験を行なった。この研究で明らかになった知見は下記の通り。住宅の通風環境に関するアンケート調査・殆ど全ての人が住宅にとって通風は必要であると考えており、通風の目的は、第1位:汚れた空気の入れ替え、第2位:湿気の除去、第3位:寒暖の調節、第4位:爽快感を得ることであった。・気温が高いほど、また、居住者の活動性が高い時間帯ほど通風行為の頻度も多い。・「風通しの良い」という通風環境の評価と通風環境の満足度はほぼ対応している。・風通しの良い室数や住宅の室数に対する風通しの良い室数と満足度には正の相関が認められる。住宅の通風環境要素の実測・冷暖房中間期における通風による屋内風速は、10分間平均で最大1.5m/s以下であり、平均的には数10cm/sになるよう居住者によって調節がなされている。・通風が行われる時間の長さは、居住者の生活と室内気温によって大きく影響を受ける。・冬季においては通風が温熱環境の改善のために行われるものではないため、10分間平均の風速に通風による風速増加は殆ど現れない。・熱環境の改善を目的とした通風設計で対象とすべき季節・時間帯は、自然室温が29℃〜24℃で、かつ通風を行うことによる室温が20℃程度以上になる期間の起床時間帯である。通風時の温熱環境に関する主観評価実験・通風による快適感は、風速の変動時に顕著に表出する。
著者
八幡 雅彦
出版者
別府大学短期大学部
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

ジョージ・A・バーミンガム(1865-1950)を中心に北アイルランド小説の普遍的意義と価値を解明した。バーミンガムの初期のふたつの小説が巻き起こした論争がいかにアイルランドの歴史を揺り動かしたかを分析し、そしてこの騒動によってバーミンガムは、人々の融和のためにはユーモアが不可欠という普遍的真理を備えた小説を書くに至ったことを実証した。北アイルランド小説の新たな展開に関しては、グレン・パタソン(1961-)、シャロン・オウエンス(1968-)らの小説が、紛争に囚われぬ新しい姿の北アイルランドを描き、どのようなグローバル性を備えているかを提示した。
著者
山本 和弘
出版者
大阪市立大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2008

平成20年度に引き続き、作成した単結晶ダイヤモンド検出器の性能評価を行った。検出器の構造は、4mm×4mm×0.5mmの単結晶CVDダイヤモンドチップの両面に金でメタライズを施して電極としたシンプルなもので、500Vのバイアス電圧をかけて信号を読み出した。ビームテストとして、京都大学化学研究所の電子線型加速器のビームラインにこの検出器を設置して100MeVの電子を照射し、その応答のデータを収集した。主なビームパラメーターは、エネルギー:100MeV、パルス幅:~60ns、強度:10^8~10^9個/パルス、ビーム径:~6mm、繰り返し周波数:15Hzであった。データ収集システムには、COPPERとMIDASを用い、FADCによりダイヤモンド検出器からの波形データを記録した。信号の波形を見ると100ns弱のパルス幅が得られ、照射した電子ビームのパルス幅とほぼ同程度であった。これはT2K実験のビームバンチ間隔580nsよりも十分小さく、この検出器によってバンチごとのビーム測定が十分可能であることが分かった。次に、電子ビーム強度をJ-PARCメインリング(MR)40GeV, 0.6MW相当までスキャンして信号を取得し、同時に取ったシリコン検出器の応答との比を取ってビーム強度に対する応答の線型性を測定した。結果は、ビーム強度の全領域においてほぼ線型性を保っことが確認され、直線フィットからのずれは1~2%以内に納まった。ただし、ビーム強度の上昇に伴ってずれが大きくなる様子も見えたので、この効果を取り入れるために2次曲線でフィットを行うと、そこからのずれは±0.2%に納まった。次に、電子ビームの強度をJ-PARC MR40GeV, 0.6MW相当に設定して40分間にわたり連続照射し、その間の信号の安定性を見た。その結果、大きな信号の変動は見られず、そのずれは1%以内に納まることが確認された。
著者
佐藤 健治 溝渕 知司 西江 宏行 中塚 秀輝 佐藤 哲文 水原 啓暁
出版者
岡山大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

我々はバーチャルリアリティ応用・鏡療法(VR/MVF)を開発し、様々な鎮痛方法でも痛みが軽減しない幻肢痛やCRPS(複合性局所疼痛症候群)患者での鎮痛効果を確認・報告した。当該研究ではVR/MVFの鎮痛効果をより継続させるためVR/MVF治療を音情報に変換し音楽を作成するシステムを開発した。我々はVR/MVF治療では体内に備わる痛みを和らげる機構(内因性オピオイドシステム)が活発になると考えていて、VR/MVF治療中に作成した音楽を家に持ち帰り日常生活の場で聴くことで、体内に備わる痛みを和らげる機構が再び活発となり痛みが和らぐと期待している。
著者
佐藤 健次
出版者
北海道大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2009

昨年度に引き続き、出芽酵母Atg7単体およびAtg7CTD-Atg8複合体の立体構造の精密化を行なった。また、結晶構造からはAtg8とAtg7のadenylation domain間の相互作用の情報を得ることができたが、変異体解析によってAtg7はadenylation domainによる認識に先立って、C末端領域によってAtg8を捕まえていることが示唆された。しかし、この相互作用に関しては結晶構造からは十分な情報が得られなかったため、Atg7のC末端ペプチドを作成しAtg8との複合体構造をNMRを用いて明らかにした。これらの構造情報と各種変異体を用いたin vitroでの解析によって、Atg7はこれまで研究されてきたcanonical E1とはユビキチン様タンパク質の活性化の機構が大きく異なることを明らかにした。まず、Atg7はそのC末端領域によってAtg8を捕らえ、その後活性化の活性中心である自身のadenylation domainへと移行させるという二段階の認識機構を持つことを示した。また、活性化されたAtg8はE2分子であるAtg3へとtransの機構によって受け渡されていることを示した。これらのcanonical E1とは大きく異なったAtg7の特徴は今後オートファジーにおけるAtg8系とAtg12系の役割を明らかにするうえで重要であると考えられる。また、他のE1と大きく異なる立体構造および活性化の分子機構はAtg7特異的阻害剤を作成するうえで重要な情報といえる。本年度は上記の研究の結果をまとめ、学術誌Molecular Cellにて発表を行なった。
著者
石川 正司
出版者
関西大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2002

電気二重層キャパシタの性能向上を目指し,電極ならびに電解質の大幅な改善を試み,大きな成果を得ることが出来た。以下にその概要を記す。電気二重層キャパシタの電解質として,PVdF-HFPタイプのゲル電解質を適用した。この電解質を極限まで薄膜化しつつ,さらにゲル電解質と電極との界面接合の最適化を行い,これまでに無い高い性能を引き出すことに成功した。すなわち,高速の充放電を行った場合,通常の有機電解液キャパシタではキャパシタンスが減少してしまう大電流領域においても,キャパシタンスが全く低下しないゲル電解質キャパシタを構成することに成功した。このキャパシタは電解質厚みがわずか10ミクロンであり,しかも通常の活性炭シート電極を用いているにもかかわらず,このような高性能が発現したことは驚くべきことである。キャパシタの高性能化のもう一つの主要要素技術である電極の改善についても試みた。これにはフッ化物やアルコキシシランガスから発生させたコールドプラズマを電極材料の活性炭表面に照射し,細孔制御と表面官能基制御を行うことでレート特性の改善に成功した。さらに,活性炭に換え,カーボンナノチューブを一方向に配向させてそれをそのままシート状の電極とした,カーボンナノシート電極を開発し,二重層キャパシタの電極としてのテストを行った。その結果,この電極は超高速充放電に適合することが判明した。すなわち,通常の活性炭では全く充放電が不可能,つまり放電キャパシタンスがゼロになってしまうような大電流でも充放電が可能であることが明らかとなった。以上述べた技術について,可能なものはリチウム二次電池系にも適用を試みた。
著者
津崎 兼彰 山口 隆司 増田 浩志 木村 勇次
出版者
独立行政法人物質・材料研究機構
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

本研究では、超高力ボルト創製に関する基礎研究を材料・建築・土木分野の研究者が共同で行った。その結果、1800MPa級超高力ボルトを実現するための最適材料化学成分と金属組織ならびにボルト形状を提案した。
著者
小澤 俊幸
出版者
大阪市立大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

表皮角化細胞が運動する際に、運動方向にassembleされるHemidesmosom構成タンパクは近位よりスライドしないことがわかった。また、新たに生成されたタンパクではないこともわかった。つまり、細胞が運動する際に、そのleadingedgeに、新たにassembleされるβ4integrinはendocytosisによってリサイクルされたタンパクであることがわかった。またリサイクルまでの時間を考慮すれば、shortloopのendocytosisである可能性が高く、今後Rab4などのタンパクとの関係を中心に研究を行っていく必要があると考えた。
著者
陳 光斉 善 功企 周 国雲 笠間 清伸
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究では、大地震による崩壊土石の高速・遠距離運動のメカニズムを解明し、崩壊土石の運動速度や到達距離などの運動特性を予測する実用的な数値シミュレーションプログラムを開発することを目的とした。高速・遠距離運動の要因として地震による地上物体のトランポリン運動に着目し、その発生メカニズムを「卓球効果」モデルで解明できた。また、「多重加速モデル」を提案し、トランポリン効果を考慮した崩壊土石の運動特性や到達距離を推定する3次元DDA数値シミュレーションプログラムを開発することができた。さらに、地震による土砂災害連鎖モデルを確立し、新しい土砂災害リスクの評価手法を提案したので、大地震による予想外の甚大被害を低減することに貢献した。
著者
清野 純史 宮島 昌克 鈴木 崇伸 酒井 久和 五十嵐 晃 野津 厚 小野 祐輔 鍬田 泰子 古川 愛子 デュラン フレディ 奥村 与志弘
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011

線的・面的な拡がりを持つ線状地下構造物の地震被害は、都市型災害の嚆矢とも言える1923年関東大震災以降枚挙に暇がないが、その構造を3次元的な拡がりの中の点(横断方向)としてではなく,縦断方向の線や面あるいはボリュームとして捉え、その入力地震動から地震時挙動までを統一的に捉え、設計や地震対策へ結びつけることを目標に、地震被害の分析や各種解析に基づく詳細な検討を行った.
著者
長島 裕二 石崎 松一郎 松本 拓也 寺尾 依咲 堤 一磨
出版者
東京海洋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

フグの毒化機構解明のため、薬物動態解析法によりトラフグにおけるテトロドトキシン(TTX)の体内動態を調べた。TTXはトラフグ消化管から速やかに吸収され、血漿中では一部血漿タンパク質と非特異的に結合し、ほとんどが遊離型として存在すること、TTXは毒化の初期段階として肝臓に取込まれるが、肝臓におけるTTXの初回通過効果は極めて小さいことが明らかになった。cDNAサブトラクション法で、TTX投与したトラフグの肝臓で発現増大したcDNA1136クローンからトランスポーター関連遺伝子11クローンを得た。
著者
逢坂 正彦 矢野 豊彦 三輪 周平
出版者
独立行政法人日本原子力研究開発機構
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

先進核燃料における簡素かつ低焼結温度を可能とする粉末冶金プロセスとして、アスベスト廃材由来の化合物を焼結助剤に適用する概念を構築した。MgO、MoまたはSi_3N_4を母材とした先進核燃料の基本的な作製条件を見出した。
著者
壹岐 伸彦 星野 仁 高橋 透
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究は社会安全性確保を志向し, 土壌中交換態Cd, Pbなど重金属の簡易迅速定量法を開発することを目標とした.まずチアカリックス[4] アレーンを土壌検液作成時に用い, 溶出時間を6時間から10分に短縮し, 迅速化した.次いでチオセミカルバゾン配位子を本検液に添加し, 生成した錯体をHPLCに供することで, 土壌マトリクス成分の影響を受けない, ppbレベルの高感度検出を可能とする高性能化学計測法を開発することに成功した.