著者
島 五郎 木村 邦彦
出版者
日本文化人類学会
雑誌
民族學研究 (ISSN:24240508)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3-4, pp.280-283, 1952 (Released:2018-03-27)

アイヌ指紋各型の出現頻度は(1)総数に就いては尺側蹄状状が多く, 渦状紋が少なく, (2)隻手に就いては, 他の多くの人種と異なって, 左手より右手に尺側蹄状紋が多く, 渦状紋が少ない。この特徴は他人種に類例の稀なアイヌ指紋の特異点である。撓側蹄状紋も左手に比して右手に特に少なく現われる。以上の如き特異点を有するアイヌと和人-(1)総数に対する頻度はアイヌに比して尺側蹄状紋が少なく, 渦状紋が多く, (2)隻手に就いては男性では右手に尺側蹄状紋が少なく, 渦状紋多く, 女性では尺側蹄状紋と渦状紋が左右の手に略相半ばして現われ, 明らかにアイヌと異った特徴を有する和人-との第一代雜種の指紋は(1)総数に就いての頻度はなお強くアイヌ的特徴を有っているが, (2)隻手に現われる指紋各型の頻度には和人的特徴が強く見られるようである。(昭.26.11.8記)

1 0 0 0 OA 令義解 10巻

著者
清原夏野
出版者
山城屋佐兵衛
巻号頁・発行日
1800
著者
舘野 純子 宇賀田 裕介 永井 勝信 瀧谷 春奈 稲葉 沙央莉 猿子 美知 赤池 幸恵 坂 英里子 宮村 大治郎 門手 和義 明石 直之
出版者
社団法人 日本理学療法士協会関東甲信越ブロック協議会
雑誌
関東甲信越ブロック理学療法士学会 (ISSN:09169946)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.182, 2017

<p>【目的】</p><p>心室性不整脈が頻発する症例に対する運動療法の効果について検討する.【症例提示】</p><p>72 歳,男性.X 年,健診にて心室性期外収縮(PVC)頻発を指摘されていた.X+1 年PVC に対してアブレーション施行するも心外膜側由来のPVC のため焼灼困難と判断し経過観察となっていた.X+3 年7 月22 日,急性心筋梗塞を発症し当院救急搬送.右冠動脈房室枝(#4AV)と後下行枝(#4PD)に完全閉塞を認め,潅流領域の広い#4PD に対して冠動脈インターベンションを施行した.#4AV は潅流領域が狭く,薬物療法継続の方針となった.退院時(7 月26 日)の心機能はEF61%,下壁の壁運動が低下しており,ホルター心電図では総拍数が88463 拍,PVC は総拍数の31%に出現,最大は3 連発であった.</p><p>【運動処方】</p><p>10 月6 日心肺運動負荷試験(CPX)施行.10 月12 日から5 ヵ月間,外来監視型心臓リハビリテーションを施行した.通院頻度は週1-2 回,運動の種類はレジスタンストレーニングと有酸素運動,運動強度は自覚的運動強度とCPX の結果に基づいて処方した。運動療法中は2 段脈が頻発,PVC ショートランの出現歴があり,自覚症状や血圧を管理しつつ介入した.</p><p>【結果】</p><p>開始時と5 ヶ月後のCPX では,PeakVO<sub>2</sub>16.1 →21.4kg/ml/min,MaxLoad84 →113W と改善を認めた.また,膝伸展筋力は体重比0.52 →0.60 と改善を認めた.さらに,週5 回程度の運動習慣がつき,非監視型運動療法への移行が可能となった.【考察】</p><p>心室性不整脈を有する患者に対する運動療法は,一定の見解が得られていない.今回,運動耐容能改善が得られた因子として,骨格筋の強化が図れたことが一要因であると考える.したがって,適切な運動処方や運動指導により,心室性不整脈を有する患者に対する運動療法は運動耐容能改善に効果的であり,非監視型運動療法への移行も可能であると考えられた.なお,本症例報告はヘルシンキ宣言に沿い対象者に同意を得たものである.</p>
著者
小西 克尚 玉田 浩也 北村 哲也 本康 宗信 沖中 務 伊藤 正明 井坂 直樹 中野 赳
出版者
Japan Heart Foundation
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.197-201, 2004

症例は49歳男性.42歳時に僧帽弁狭窄症を指摘され,45歳時に人工弁置換術および左心耳縫縮術を施行された.以後外来にてアスピリン,ワーファリンを投与されていた(INR 1.32,TT38%であった).冠危険因子なし.平成13年1月1日午前1時,冷汗を伴う前胸部痛が出現し,2時間持続した後軽快.以降症状なく経過した.1月9日外来受診時に心電図上V3-5のST上昇,R波の減高を認め,心筋梗塞の診断にて同日入院となった.1月10日冠動脈造影を施行したところ左前下行枝#8に血栓を疑わせる透亮像を認めた.平成9年の冠動脈造影では同部位に動脈硬化性病変を認めず,冠動脈塞栓による心筋梗塞と判断.TIMI3の血流が保たれており,保存的に経過観察,抗凝固療法継続の方針となった.無症状にて外来経過観察を行い,6カ月後の確認造影で前回と同様の透亮像を認めた.血栓であれば透亮像は消失していると考えられ,IVUSにて観察した結果,冠動脈解離であることが判明した.末梢病変であり,運動負荷心筋シンチで虚血性変化を認めなかったことから,保存的治療を選択し,外来経過観察となった.このように,冠動脈造影のみでは限局性の冠動脈解離と血栓は鑑別が困難であり,その鑑別にIVUSが有用であると考えられた.
著者
岸田 俊二 内田 晴久 磯村 雅夫 佐山 和弘 山田 明 岡田 至崇 笠井 秀明 坂上 護 梶川 武信 内海 和明 高田 俊和 木村 英樹 江部 広治 首藤 直樹 加藤 芳秀 上松 敬禧 佐藤 理夫 小原 宏之 須田 不二夫 原 一広 和泉 茂一
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
應用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.79, no.8, pp.741-743, 2010-08-10
参考文献数
5

<p>温暖化と資源の枯渇を克服し,持続可能な社会を築くことが人類喫緊の課題である.持続可能な具体的社会像と,今後10〜20年に開発すべき技術群を描いた.自然エネルギーへの大胆な転換と画期的な省エネルギー技術の普及が必須で,特に,太陽光からの燃料の直接生産の実現がキーとなる.これらの産業技術は新たな経済発展のテコになると期待される.</p>
著者
諸井 克英 早川 沙耶 板垣 美穂 MOROI Katsuhide HAYAKAWA Saya ITAGAKI Miho
出版者
京都
雑誌
同志社女子大学生活科学 = DWCLA human life and science (ISSN:13451391)
巻号頁・発行日
vol.48, pp.13-24, 2015-02-20

The present study examined the factor structure of paranormal beliefs of female undergraduates. The Paranormal Beliefs Scale was developed by authors. We developed a new scale composed of seventy-six items by refining scale items used by previous studies. The Paranormal Beliefs Scale, the Big Five Scales (Wada, 1996), and the Trait Feelings of Unreality Scale (Sunaga, 1996) were administered to female undergraduates (N=392). By factor analysis (principal factor method with promax rotations), for the Paranormal Belief Scale, five factors were extracted : belief in augury, belief in unidentified objects, belief in good or bad luck, positive attitude toward science, and negative attitude toward science. According to a series of regression analyses (stepwise method), paranormal beliefs were significantly determined by big five and feelings of unreality. The significance of research in paranormal beliefs was discusssed from the point of view of youth and religion.

1 0 0 0 陸戦研究

著者
陸戦学会編集理事会 編
出版者
陸戦学会
巻号頁・発行日
vol.30(2), no.341, 1982-02

1 0 0 0 陸戦研究

著者
陸戦学会編集理事会 編
出版者
陸戦学会
巻号頁・発行日
vol.34(3), no.390, 1986-03
著者
市田 隆文 岩月 舜三郎 各務 伸一
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病學會雜誌 = The Japanese journal of gastro-enterology (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.98, no.1, pp.1-7, 2001-01-05
参考文献数
2
被引用文献数
2

脳死肝移植適応評価委員会での脳死肝移植の選択基準に関しては,欧米のそれと異なり対象疾患に優先順位を与えた.このことより肝移植医療に必要な公平差を欠くとの指摘を受けてきた.健全なる肝移植医療を立ち上げるための善意の操作であったが,UNOSの基準と合わせてもはや実状に合わなくなってきていることも事実である.アルコール性肝硬変より圧倒的に多い肝炎ウイルスによる肝疾患を念頭に置き,UNOSの選択基準を本誌で簡潔に紹介し,わが国における脳死肝移植の選択基準の改訂の必要性を記した.
著者
高田 貫太
出版者
国立歴史民俗博物館
雑誌
国立歴史民俗博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Japanese History (ISSN:02867400)
巻号頁・発行日
vol.217, pp.239-259, 2019-09

5~6世紀前葉の朝鮮半島西南部には,竪穴式石室や竪穴系横口式石室が展開する。これらは,伝統的な木棺や甕棺とは異なる外来系の埋葬施設であり,その受容や展開の背景について検討することは,当時の栄山江流域やその周辺に点在した地域集団の対外的な交渉活動を,微視的な視点から明らかにすることにつながる。そのための基礎的な整理として,それぞれの事例の構造や系譜について,日朝両地域の事例との比較を通して検討を行った。その結果,5世紀前半の西南海岸地域に点在する竪穴式石室については,日本列島の北部九州地域の竪穴式石室に直接的な系譜を求めることが可能であり,基本的には当地へ渡来した倭系集団が主体となって構築した可能性が高いと推定した。その一方で栄山江流域に分布する竪穴系横口式石室については,特定の地域に限定した系譜関係をみいだすことは難しく,むしろ嶺南地域や中西部地域,あるいは北部九州地域の石室構築の技術を多様に受け入れ,それを各部位に選択的に取り入れながら,特色のある墓制を成立させたと把握できる。5世紀後葉~6世紀前葉においても,栄山江流域には竪穴系横口式石室が展開している。それを採用する古墳は,前方後円墳や在地系の高塚古墳などであり,地域社会が主体的に横穴系の埋葬施設(やそれにともなう葬送儀礼)を定着させつつあったことを示している。
著者
Mayu Hibi Sakura Sugiura Tomoyuki Nakagawa Takashi Hayakawa Masaya Shimada
出版者
Japan Oil Chemists' Society
雑誌
Journal of Oleo Science (ISSN:13458957)
巻号頁・発行日
vol.70, no.5, pp.697-702, 2021 (Released:2021-05-01)
参考文献数
19

We examined effects of a major lipotrope, myo-inositol, on the expression of primary glycolytic (glucokinase and phosphofructokinase) and fructolytic enzyme (ketohexokinase [KHK] and aldolase B) genes in the livers of rats fed a control diet, high-sucrose diet, or high-sucrose diet supplemented with 0.5% myo-inositol for 14 d. Supplementation with myo-inositol decreased the hepatic expression of fructolytic enzyme genes, but not that of glycolytic enzyme genes, and the levels of triglycerides, fatty acid synthase, and KHK proteins in high-sucrose diet-induced fatty liver. The study results suggest that myo-inositol represses primary fructlysis, but not glycolysis, in high-sucrose diet-induced fatty liver.
著者
梅田 隆司 高橋 英夫 杉藤 徹志 勝野 伸介 石川 薫 下郷 和雄 大岩 伊知郎 鈴木 千鶴子 鬼頭 修 戸崎 洋子
出版者
特定非営利活動法人 日本小児外科学会
雑誌
日本小児外科学会雑誌 (ISSN:0288609X)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.311-314, 1996
参考文献数
23
被引用文献数
6

出生前に診断され各科立ち会いのもとで出生直後から管理,救命できた上顎体の1例を経験したので報告する.症例は在胎29週0日当院産婦人科に紹介され入院した.胎児超音波検査で胎児顎部に塊状に突出した径約6cmの腫瘤をみとめ各科への紹介と妊娠継続の方針が立てられた.在胎32週4日,娩出直後の呼吸管理を準備して予定帝王切開が行われた.胎児娩出後も臍帯は結紮せず,6分後に気管内挿管された後に臍帯結紮・胎盤娩出が行われた.気管内挿管状態では腫瘤に対する処置が困難なため即時気管切開を施行した.その後,腫瘍茎部にゴムによる結紮術が施行された.術後患児は6日間呼吸管理された.腫瘍は結紮後徐々に縮小,壊死に陥り生後6日ほぼ脱落状態で切除した.生後25日には残存腫瘍を追加切除し,生後44日気管カニューレを抜去し,生後66日退院した,

1 0 0 0 OA 食品中の水

著者
野口 駿 中沢 文子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.40, no.9, pp.755-763, 1989-09-05 (Released:2010-03-10)
参考文献数
83