著者
江原 朗
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.32, no.5, pp.675-681, 2012 (Released:2012-11-13)
参考文献数
14
被引用文献数
1

日本の医師の労働時間を国際比較すると,欧米に比べて週当たりの労働時間が長い.長時間労働は,過労死の誘因ともなり,労働衛生の面から問題である.しかし,そればかりではない.医療事故を誘発し,患者に対する医療安全の面でも見過ごすことができないのである.しかし,病院における労務管理は,必ずしも労働法規を遵守しているとはいえない.全国の自治体病院399施設について,労働基準監督署から交付された是正勧告書を開示請求して解析したところ,過去9年間に約6割の自治体病院が労働法規に違反していたことが判明した.特に,ずさんな労働時間管理や時間外・休日・深夜における割増賃金の未払いが目立っていた.
著者
北澤 文章 寺田 智祐 高橋 一栄 松本 繁巳 乾 賢一
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.35, no.5, pp.337-342, 2009 (Released:2010-07-31)
参考文献数
19
被引用文献数
3 2

The aim of this study was to clarify the influence of renin-angiotensin (RA) system blockers on the anti-cancer effect of chemotherapy with bevacizumab and its adverse effects.Twenty-six patients treated for metastatic colorectal cancer at Kyoto University Hospital between August 2007 and July 2008 were assessed.All of the patients received bevacizumab plus mFOLFOX 6 or FOLFIRI,and were divided into a control group (23 patients) and an RA system blocker group (3 patients).Regarding background factors,which included chemotherapy doses,the only significant difference between the groups was with respect to age.However,hypertension grades in the RA system blocker group were significantly higher than those in the control group,and RA system blockers had no significant antihypertensive effect.There was no severe proteinuria in either group.As for anti-cancer effects,in the control group,6 patients exhibited a partial response and in 16 patients,the disease was stable.In only one patient was the disease progressive.On the other hand,the disease was progressive in all patients in the RA system blocker group.These findings indicate that anti-hypertensive agents which provide better hypertension control than RA system blockers may be necessary as first line medication for the management of bevacizumab-induced hypertension.Although RA system blockers are useful antihypertension agents,they might not be able to control bevacizumab-induced hypertension and proteinuria,and could reduce the anti-cancer effect of bevacizumab.
出版者
日経BP社
雑誌
日経コミュニケ-ション (ISSN:09107215)
巻号頁・発行日
no.389, pp.61-65, 2003-04-28

「角田さん,あなたは電話料金を下げ過ぎましたね」——。総務省幹部の言葉に,フュージョン・コミュニケーションズの角田忠久社長は耳を疑った。フュージョンは2001年4月,全国一律3分20円の市外電話料金を引っ提げ,日本で初めて通常の電話品質の→中継型IP電話サービスに参入。
著者
室田 知香
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.56, no.12, pp.11-24, 2007-12-10 (Released:2017-08-01)

『源氏物語』の所謂第二部における、柏木の恋に関わる物語には、『伊勢物語』の業平の像を思わせるような一連の類同的表現群や、恋ゆえの離魂と死を思わせる表現など、多数の引用的表現が用いられている。が、こうした表現群にはしばしば、一種屈折した論理が伴われ、柏木をただ既存の物語伝統に添う恋の英雄に重ねきるのではなく、しだいに柏木像との間の分裂を露呈するものとなっている。その過程の考察を通し、第二部の叙述の性質と展開原理とを問い直す。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ものづくり (ISSN:13492772)
巻号頁・発行日
no.775, pp.46-50, 2019-04

パナソニックの最新スマート工場をもう1つ紹介しよう。ノートパソコン(ノートPC)の「レッツノート」や「タフブック」、業務用タブレット端末「タフパッド」などを生産するコネクティッドソリューションズ(CNS)社の神戸工場である。同工場では「一…
著者
丸岡 里香
出版者
北翔大学
雑誌
北翔大学教育文化学部研究紀要 = Bulletin of Hokusho University School of education and culture department (ISSN:2189857X)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.163-174, 2017

日本の社会における出産は結婚することと強く結びついており,結婚の先延ばしが少子化につながる要因となっている。政策として少子化対策が打ち出されているが,子どもを希望する若者が増えるためには,将来の自分のライフイメージを具体的に持てることが必要と考えられる。筆者は月経や妊娠に関する知識と将来への具体的なイメージがもてる健康教育を実践することを目標に,これまで高校生と大学生へのライフイメージに関する調査を行なってきたが,本調査では,さらに結婚や妊娠を希望する理由としない理由も加えた調査とすることで今後の健康教育を検討する資料とすることを目的とした。その結果高校生の月経や妊娠に関する知識は高いとは言えず,健康教育として将来のライフイメージを持つことができる内容を取り入れることが課題であることが示唆された。

1 0 0 0 OA 異文化の理解

著者
鈴木 雅光
出版者
東洋大学文学部英語コミュニケーション学科
雑誌
dialogos (ISSN:13463101)
巻号頁・発行日
no.5, pp.81-92, 2005-03

1 0 0 0 IR 乱流に憧れて

著者
今井 功 Imai Isao
出版者
航空宇宙技術研究所
雑誌
航空宇宙技術研究所特別資料 = Special Publication of National Aerospace Laboratory (ISSN:0289260X)
巻号頁・発行日
no.36, pp.25-28, 1997-12

航空宇宙技術研究所 26-28 Mar. 1997 東京 日本本講演では乱流の研究に関して著者が現在まで関わってきた乱流の課題に対する研究活動の歴史を回顧し、今後の乱流研究に対する期待を述べた。従来から高速気流の研究に最大の関心を持っていることを述べた。乱流研究に関する夢として、非線形ナビエ・ストークス方程式の厳密解、すなわち一様流中に置かれた物体の周りの流れの厳密解への追及があることを述べ、計算前提条件の変遷の背景を説明した。コンピュータの進歩が乱流についての新しい物理モデルを生み出すことを期待した。資料番号: AA0001320007レポート番号: NAL SP-36
著者
佐々木 秀綱
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.73-88, 2017-03-20 (Released:2017-09-11)
参考文献数
47

本研究では,フレーミング効果および互酬性効果が交渉者の態度に与える影響を明らかにするため,企業内の予算交渉過程を描いた場面想定法実験を行った.実験から明らかになった知見は次の2つである.第1に,利得フレーミングの交渉者は,交渉相手からの譲歩を受けると,返報として自らも譲歩的な態度をとりやすい.第2に,損失フレーミングの交渉者は,相手からの譲歩の有無にかかわらず,強硬な態度を保つ傾向がある.
出版者
日経BP
雑誌
日経コンストラクション = Nikkei construction (ISSN:09153470)
巻号頁・発行日
no.754, 2021-02-22

大阪府と大阪市は、「二重行政」による高速道路や鉄道の整備の遅れを避けるため、広域行政を一元化する条例の制定に乗り出す。市が持つ都市計画の権限を府に移し、インフラ整備を進めやすくする。 府と市は2021年1月22日に開いた副首都推進本部会議で条例の…