著者
羽深 裕希 丸山 喜久
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集A1(構造・地震工学)
巻号頁・発行日
vol.71, no.4, pp.I_257-I_264, 2015

本研究ではグラフ理論の一つであるスペースシンタックス理論を用いて緊急輸送道路をグラフ化,統合値を算出し,災害時に物資を集積する拠点の配置場所を提案することを目的とした.東日本大震災の際に行われた「くしの歯作戦」および岩手県の後方支援拠点の選定の事例をスペースシンタックス理論により評価した.この結果を南海トラフ巨大地震の危険性が高い四国地方および高知県に対して適用し,高知県において後方支援拠点と同様の性質を持つ広域物資拠点の設置場所に関する検討を行った.
著者
野村 文夫
出版者
医学書院
雑誌
medicina (ISSN:00257699)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.195-196, 2015-04-01

検査の概要 aspartate aminotransferase(AST)とalanine aminotransferase(ALT)は,それぞれaspartic acidとalanineのα-アミノ基をケトグルタール酸のα-ケト基に転移する酵素であり,トランスアミナーゼと総称される.以前はASTはGOT,ALTはGPTと呼ばれていた. 両酵素ともきわめて多くの臓器に存在するが,組織中のAST濃度が最も高いのは肝臓であり,次いで心臓,骨格筋,腎,脳,膵,肺,白血球,赤血球の順である.ALT濃度も肝臓で最も高く,肝特異性はALTのほうがASTよりも高い.肝胆道疾患のスクリーニングや経過観察の目的で用いられることが多いが,特にASTは心疾患,筋疾患,溶血性疾患においても上昇する.ASTは肝細胞では細胞質(sAST)とミトコンドリア(mAST)に存在する.健常人血中では大部分がsASTであり,通常はmASTが上昇するのは重度の肝障害の場合である.
著者
野口 武司
出版者
信州豊南短期大学
雑誌
信州豊南女子短期大学紀要 (ISSN:02897644)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.119-178, 1989-03-01
著者
能登 真規子
出版者
滋賀大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

本研究では、現代の身元保証の実情を捉えるために、過去20年間の裁判例を分析し、わが国の企業に対する調査を実施した。調査によれば、現在も74.8%の企業が身元保証制度を採用していた。他方で、身元保証の意味合い、用いられ方には、裁判例の分析からも調査結果からも、多様性が確認された。身元保証法(1933年制定)による身元保証人の責任限度の規律は独特で、その責任の有無と責任額を裁判所の裁量に委ねているが、このしくみは関係者を安心させるに至っておらず、改新の必要がある。
著者
大村 禎史
出版者
日経BP社
雑誌
日経トップリーダー
巻号頁・発行日
no.309, pp.14-17, 2010-06

──西松屋の店舗はよく言えば「シンプル」、はっきり言えば味も素っ気もありません。いつ行ってもお客さんは少ないし、駐車場もガラガラ。一見、繁盛しているようには見えないのですが。大村 それが、私たちが目指す「理想の店舗」なんです。どの店もいつも空いているのは、店内が混雑してお客様にご迷惑をかけないように、計算して出店戦略を立てているからです。
著者
島田 昌彦
出版者
一般社団法人 資源・素材学会
雑誌
資源と素材 (ISSN:09161740)
巻号頁・発行日
vol.111, no.2, pp.67-69, 1995-02-25 (Released:2011-01-27)
参考文献数
6

Characteristics of high fracture strength and high fracture toughness of zirconia in yttria doped tetragonal zirconia polycrystal (Y-TZP), Y-TZP/Al2O3 composites and ceria doped tetragonal zirconia polycrystal (Ce-TZP) are described in this paper. The maximum fracture strength of Y-TZP/Al2O3 composites is 2, 400MPa at 30°C The maximum fracture toughness of Ce-TZP is 20 MPam1/2It is found that hot isostatic pressing is effective to eliminate fracture origins such as pore. From the results of thermal shock behavior of Y-TZP with various grain sizes by the water quenching method and the tetragonal to monoclinic phase transformation by using Raman microprobe spectroscopy, it is found that the critical quenching temperature different of Y-TZP increases from 250°C to 425°C with increasing grain size from 0.4 to 3.0μm.
著者
吉野 志保 野嶋 栄一郎 赤堀 侃司
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学雑誌 (ISSN:03855236)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.29-32, 1997
参考文献数
4
被引用文献数
3

本論文では, 字幕の種類による理解の効果について述べている.英語音声付き映像を用いた英語の聞き取り場面を設定し, 字幕を付加した.その場合の字幕の種類により異なる効果が, 再生にどのような影響をもつのかについての認知的な実験を行った.その結果, 英語字幕が英語の再生に最も有利であった.英語字幕では, 2つのモダリティ(視覚・聴覚)による情報の入力が再生に有効に作用し, 単純に再生された英単語数が最も多いだけでなく, 意味的なまとまりとして理解されていることが示唆された.日本語字幕は, 聴覚からの入力情報(英語)と異なる視覚情報(日本語)を同時に与えるために, 英語の聞き取りや記憶を阻害すると考えられた.
著者
阿子島 功 山野井 徹 川邊 孝幸 八木 浩司
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2003, pp.110, 2003

<B>1.問題点</B> 山形盆地南部の上山断層は、酢川火山岩屑流台地を上下2面に分ける、地形的には比較的明瞭な活動度B級の断層である。 山形盆地西縁断層群については、科技庁の平成9から11年度交付金による山形県の調査によって活動歴に関する資料が増えた。 地震調査研究推進本部の平成14年5月評価では、予想される最大地震規模7.8、活動間隔約3,000年、最近30年間の地震確率は ほぼ0から7%と 社会的にも影響の大きい評価となった。 その根拠のひとつは、総延長を上山断層を含めて約60kmとしたことである。 しかし、盆地南半西縁の山辺町から山形市村木沢の一連の南北性の断層群と上山断層との連続性には問題がある。 西側隆起という共通性はあるが、上山断層の走向はNE-SW方向で、両者は斜交し、上山断層の走向方向からはむしろ山形盆地東縁の断層に連なる。上山断層の詳細な活動歴・活動様式はわかっていなかった。 地域整備振興公団の協力を得て調査した。 <B> 2.調査手法</B> 上山断層北半部でトレンチ3ケ所、ボーリング2本、酢川火山岩屑流上位面の凹地の堆積層中の広域火山灰検出のためシ゛オスライサーによる採取3本である。<B> 3.調査結果</B><BR> <B> 1) 断層の累積変位量と長期的平均変位速度</B> ボーリングb-1は 断層崖の中腹にあり、上位面頂部より約25m低い。-30mまで粗大な岩屑よりなる火山岩屑流堆積物で断層破砕帯はない。<BR> 下位面のb-2はGL-1から-4mが表層堆積物、-4から-43mまでは一部に木片を含み、やや泥質な部分を含む火山岩屑流堆積物、 -60mまでは岩屑流堆積物である。 -49m付近にせん断面あり。 b-1,2とも第三紀凝灰岩に着岩しなかった。 断層の累積変位量:断層崖両側の酢川火山岩屑流堆積層の頂部の比高(b-1頂+25mとb-2の-4mとの比高)は約46mである。 酢川岩屑流の年代:b-2の-23m,-32mの木片(周辺に腐植層などが挟まれていないので岩屑流に巻き込まれたものと解釈)の14C年代は 後述T-1の年代よりも新しくなり上下逆転した。 上位面の凹地堆積層6mのうち2枚の火山灰をそれぞれNm-Kn,Ad-N1に対比し(八木が別報とする)、2層の火山灰年代を外挿すると、火山岩屑流台地面が形成された年代は 約75,000年前となる。 よって、長期的平均変位速度は約0.6m/1000年(1.8m/3000年)となる。<B>2)最新の断層運動</B> トレンチT-3(探さ3m、延長6m)では、黒ボク土を含む礫層と締まった砂礫質粘土層が 逆断層状に接している。イベントは2回以上、変形を受けた礫層の年代は3,430+_50(yrBP)、覆土の年代は270+_40(456から5 Cal yrBP)である。 上下方向の単位変位量は1.5m程度。<B>3)未固結堆積層の塑性変形</B> T-1、T-2では、断層破砕帯は認められないが、顕著な地層の変形がみられる。 T-1(8m深、20m長)に酢川火山岩屑流堆積層の2次堆積層がみられ、地表面傾斜が約10°、 トレンチ上部の地層の傾斜が約20°である。高角度の明瞭な断層破砕帯はないが、3種類の変形構造が認められる; 1)層理面の変形で波高1.5m程度の波状および炎状の断面形を示す。 2)層内の微小なせん断構造。 3)幅数cmで、延長が数m以上つづく低角度・南傾斜のせん断面である。 T-2(6m、30m長)では、岩屑流堆積層の2次堆積層のなかに著しい変形構造が認められる。 最大波高2mで、地層のひきずり変形構造、 褶曲構造、礫の配列異常など。変形のひきずり方向は南側へ押し出すような方向である。変形している地層の年代測定を行った結果、変形の時期はT-1では46,300±630(yrBP)以降、T-2では27,870±190(yrBP)以降であった。断層活動の強振動によって未固結の堆積層が塑性変形した可能性がある。<BR>図1 上山断層北部の調査地点 CTO-76-19に記入
著者
吉井 博明
出版者
東京都立大学都市研究センター
雑誌
総合都市研究 (ISSN:03863506)
巻号頁・発行日
no.68, pp.165-174, 1999-03
被引用文献数
2

近年、短期的地震予知の難しさが広く認識されるようになり、その代わりに30年間にわたる地震発生確率を示す手法の開発が進んだ。その成果を試算という形でいくつかの地震に適用した結果が、1998年5月に公表された。この長期確率評価情報は、地震対策の優先度や地域毎の耐震基準の設定、立地規制や保険料率の設定等に有効であるといわれるが、確率のわかりにくさや30年間という長期にわたる発生確率であることなどから、短期的予知に「慣れている」日本では受け入れられにくいのではないか、といった指摘もなされた。本論文では、この長期確率評価情報が公表された東海地震と神縄・国府津―松田断層の地震の2つをとりあげ、これらの地震で大きな被害を被る可能性が高い静岡市と小田原市の一般市民を対象にしたアンケート調査の結果に基づき、長期確率評価の認知と受け止め方、確率評価情報と定性的予知情報との対応関係、火災や交通事故等の他のリスクとの相対比較、火災発生リスクとの比較に基づく地震対策への資金配分の説得力等について明らかにした。Recently, short-term prediction of earthquake are widely recognized to be very difficult in spite of its optimistic perspective in the early stage. Instead of it, long-term forecast with probability of occurrece within 30 years are paid much concern by many seismologists. In May, 1998, headquaters for Earthquake Research Promotion in Prime Minister's Office issued trial calculation of the probabilities to several future big earthquakes induding two earthquakes, Tokai Earthquke and Kan-nawa Kouzu-Matsuda Fault Earthquake. This forecast expects to be effective for determining priority of earthqukae preparedness, setting aseismatic standard, land use regulation, rating of earthquake insurance, and so on. But many defects such as difficulty to understand probability and too long time span are also pointed out by many researchers at the same time, which cause low acceptance of probabilisitic forecast in Japan. In this paper, two future earthquakes, Tokai Earthquke and Kan-nawa Kouzu-MatsudaFault Earthquake, are picked up. And the results of questionnaire survey to residents of Sizuoka City and Odawara City are analized. The qustionnaire includes psycological reactions to probabilisitic Forecast, qualitative understanding of probabilisitic forecast, relative risk evaluation between earthquake and the other risks such as tire, traffic accident, and so on. The results show that residents accept probabilisitic forecast very positively and that they are willing to use the forecast to promote earthquke preparedness in the region. And they agree to compare earthquake risk with tire risk and to put financial priority based on these probabilities of occurrence.

1 0 0 0 OA 岩波講座数学

著者
岩波書店 編
出版者
岩波書店
巻号頁・発行日
vol.複素函数論他, 1935
著者
矢吹晋著
出版者
共栄書房 (発売)
巻号頁・発行日
2007