著者
丸居 夕利佳 青木 美幸 田原 岳治 小川 鶯修 相馬 俊雄
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.D3P1505-D3P1505, 2009

【はじめに】近年,糖尿病(以下,DM)患者やその家族などを対象に,様々な取り組みが実施されている.当院では,毎月DM教室を行い,理学療法士(以下,PT)等が,講義やDMウォークラリー(以下,DM-WR)などを開催している.そこで今回,当院におけるDM-WRの活動内容の紹介と,参加者のセルフエフィカシー(以下SE)について調査・検討したので報告する.<BR><BR>【対象】対象は,平成20年5月及び9月に開催されたDM-WRに参加した28名(DM罹患者15名,DM非罹患者13名:男性5名,女性23名,平均年齢66.0±14.6歳)対象者には,調査に先立ち調査の内容を説明し同意を得た.<BR><BR>【方法】対象者は血圧および血糖値測定後,全長約3.5kmのコースをウォーキングした.途中,水分補給およびDMクイズを約15分実施した.約60分でゴールし,血圧測定後,アンケートの記入を行った.<BR><BR>【アンケート内容】アンケートは3因子で構成されており,疾患に対する対処行動の積極性(14項目),健康に対する統制感(9項目),運動に対する積極性(7項目)の合計30の質問項目になっている.回答は5件法で行い,得点が高いほど自己効力感が高いことを示す.アンケートはDM-WR終了後,その場で回答し,1ヶ月後に同様のアンケートを使用し郵送で追跡調査を行った.<BR><BR>【結果】アンケートの各因子の平均値は,疾患に対する対処行動の積極性・健康に対する統制感・運動に対する積極性の順に実施直後:4.2点,4.1点,4.3点,1ヵ月後:4.3点,4.0点,4.3点であった.各回の最高得点項目と最低得点項目の平均値はそれぞれ,実施直後で「DMの自己管理に運動が必要であることを知っている」4.8点,「適度な運動を計画通りに続けることができる」3.7点で,1ヵ月後で「医師や看護師を信頼できる」4.9点,「適度な運動を計画通りに続けることができる」と「規則正しい生活を送ることができる」3.6点であった.<BR><BR>【考察】この調査を実施する過程では,1ヶ月後のSEの点数が実施直後よりも低下すると考えていたが,著明な変化は見られなかった.DM-WRの参加者は元々DM治療に主体的に参加していると考えられるため,DM-WRがSEを向上させる程の刺激に成り得なかった可能性がある.運動継続性のSEに関しては,実施直後と1ヶ月後共に点数が低い傾向が見られた.今回のDM-WRのような企画型イベントに参加するだけでは,自ら運動を計画し,継続する啓発効果までは十分に得られないと推測される.このことから行動変容に対する介入が重要であると考えられた.今後はSEアンケートの妥当性の検討,DM-WR前後のSEの調査及び検討,行動変容に対する効果判定など更なる検討が必要だと考える.
著者
安藤眞澄著
出版者
椎の木社
巻号頁・発行日
1927
出版者
Biosis
巻号頁・発行日
2001
著者
藤井 昭
出版者
日本医療機器学会
雑誌
医科器械学 (ISSN:0385440X)
巻号頁・発行日
vol.75, no.1, 2005-01-01

会員の皆様,新年あけましておめでとうございます.平成17年のスタートにあたり,第80回日本医科器械学会大会長として一言,年頭のご挨拶を申し上げます.第80回日本医科器械学会大会の学術集会と併設の総合医科器械展(メディカルショージャパン&ビジネスエキスポ2005)は,平成17年5月26日(木)から28日(土)までの3日間,パシフィコ横浜で開催されます.今大会のメインテーマは「医療機器の安全使用-チーム医療の重要性-」とさせていただきました.医療の高度化に伴い,医療職の専門化と役割分担が急速に進んできましたが,その傾向に拍車をかけたのは,まぎれもなく医療機器の進歩であります.そして,本学会も医師と医療機器関連企業だけでなく,看護師,技師(士),その他多くの職種が参加するようになって一層の発展をみました.科学技術の進歩と医療現場のニーズが調和し,医療機器を通して医療安全に貢献することは,私たち会員共通の願いであります.その会員の皆様が年に一度親交を温あながら,医療機器に関して知見を深あることは極めて意義深いことだと思います.多くの職種の方々に,できるだけ多く参加していただくたあに,プログラム委員会を中心に準備を進あているところですが,メインテーマに沿って,「話題性のある講師」,「基本的な知識」,「新しい技術や製品」を軸に企画を練っているところです.また,併設展示も多くの企業に参加していただき,参加者のご期待に添えるものと思います.平成17年が会員の皆様にとって良い年でありますよう,心から祈念するとともに,皆様のお力添えにより第80回日本医科器械学会大会を是非とも成功させたいと決意を新たにしているところです.
著者
荒川 歩 木村 昌紀
出版者
The Japanese Society for Cognitive Psychology
雑誌
認知心理学研究 (ISSN:13487264)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.95-101, 2005
被引用文献数
1

認知スタイル (Verbalizer-Visualizer) とジェスチャー頻度の個人差の関係が分析された.大学生(35 ペア)が,事前に閲覧した映像を対面・非対面条件において互いに説明する実験に参加した.その後,彼らは,Verbalizer-Visualizer Questionnaire (VVQ)に回答した.実験参加者が説明している間のジェスチャーはビデオテープに録画され,表象的ジェスチャーとビートジェスチャーとがカウントされた.その結果,VVQ高得点者は,非対面条件に比べて,対面条件においてより多くの表象的ジェスチャーを行っていた.しかし,VVQ低得点者は,両条件において,表象的ジェスチャーの頻度に違いは認められなかった.認知スタイルや対面・非対面条件はビートジェスチャーには影響していなかった.このことから,表象的ジェスチャーの頻度に影響を与える個人内要因は,状況(対面・非対面)によって異なると考えられる.
著者
佐藤 敦一 竹内 俊郎
出版者
北海道立水産試験場
雑誌
北海道水産試験場研究報告 = Scientific reports of Hokkaido Fisheries Research Institutes (ISSN:21853290)
巻号頁・発行日
no.80, pp.25-31, 2011-12
被引用文献数
1

マガレイのDHA要求に基づいた形態異常防除技術の実用性を評価するために試験を行った。4種の栄養強化剤(市販品3種、高純度DHAオイル、計4区)で処理したワムシをふ化後15~25日齢まで給餌し、その際栄養強化アルテミア(各区共通)も給餌した。26日齢~稚魚期までは強化アルテミアのみ給餌した。形態正常率および生残率は、DHA要求に対応したワムシを給餌した場合、対応していない場合と比べて顕著に高くなった。市販栄養強化剤でもDHA要求量に対応するように調製すれば、DHAオイルで強化した時と同様に、形態異常魚の出現を1割以下に抑制できることを実証した。これらは、DHA要求に着目した形態異常防除技術の実用性が高いことを示している。
著者
森田 敏
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物學會紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.69, no.3, pp.391-399, 2000-09-05
被引用文献数
15

ポット栽培水稲を用いて人工気象室による温度処理実験を行い, 中国地方平坦部の福山市のおける平均的な8月の気温が登熟に及ぼす影響を解析した.人工気象室で登熟期に福山平年区(32°C/23°C;最高/最低気温), 低温区(28°C/19°C)および高温区(35°C/26°C)の3区を設けた.玄米1粒重と良質粒歩合は低温区に比べて福山平年区で有意に低下し, 高温区ではさらに低下した.高温による玄米1粒重の低下は粒厚の減少を伴った.また, 高温による玄米1粒重の低下は全ての節位の1次枝梗で生じた.福山平年区では低温区より発育停止籾歩合が高く, 高温区では不稔歩合が著しく高かった.高温による玄米1粒重の低下程度には品種間差異が認められ, 高温区の粒重が低温区のそれより10%以上低下した品種は, 森田早生, 大粒のジャワ型品種のArborio, 極穂重型で登熟不良となりやすい日本型品種アケノホシなどであった.高温区での粒重低下程度が5%未満であった品種は, 環境による品質の振れが小さいと言われるコガネマサリ, 小粒のジャワ型品種のLakhi Jhota, アケノホシと兄弟であり極穂重型で登熟が良いインド型品種のホシユタカであった.
著者
安倍 俊廣
出版者
日経BP社
雑誌
日経レストラン (ISSN:09147845)
巻号頁・発行日
no.434, pp.79-82, 2010-12

長年の夢だったイタリアンを、それまでの蓄えをはたいて2008年11月にオープンしました。同じ頃に妊娠が判明するなど開店の準備は想像以上に大変でしたが、(鹿児島随一の繁華街である)天文館地区に店が持てたことには満足しています。 ただ、業績は大幅な赤字です。月の売り上げが平均25万円なのに経費が90万円ほどかかっています。
著者
小里 文宏
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.937, pp.127-129, 2006-10-23

シリコンバレーの日本人創業者による半導体ベンチャー企業で初めて,米NASDAQ市場でのIPO(株式公開)を実現した企業。それがTechwell社である。同社を率いる小里氏に,IPO実現に至る道のりを聞いた。——長年の夢だった米国でのIPOを実現しました。今の気持ちは? 何も変わってないですね。株式公開したからといって,気が休まる感じはない。
著者
澤田 光平
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.153-155, 2006-02-01
被引用文献数
1
著者
山田 浩也 広瀬 茂男
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
ロボティクス・メカトロニクス講演会講演概要集
巻号頁・発行日
vol.2007, pp."2A1-J07(1)"-"2A1-J07(4)", 2007-05-11

In this paper, we discuss about locomotion of snake-like robots on uneven terrain. In recent research some snake-like robots have been developed which have ability to advance on uneven terrain, but the control has not been established. In this paper we propose a control method using a touch sensor located on the head of robots, and verify the effectiveness of propose method by experiments. We think the result of this paper will contribute to the study to put snake-like robots to practical use.
著者
渋久 奈保 高橋 友和 井手 一郎 村瀬 洋 小島 祥子 高橋 新
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.92, no.2, pp.215-225, 2009-02-01
被引用文献数
10

本論文では,事前に構築した距離データマップと走行中の自車が測定した距離データを対応づけることで,高精度に自車位置推定を行う手法を提案する.我々が考案した距離データマップとは絶対位置座標とその位置における車両走行方向の距離データ及び距離データの信頼性を対応づけたマップである.また,ここでいう距離データとは,4ラインレーザスキャナにより測定された車両前方の奥行方向の距離分布である.自車位置推定のために行う距離データマップと距離データの対応付けでは,精度向上をねらい,距離データ系列同士をDPマッチングで対応づける.複数の車線がある道路の同一区間を走行しながらGPSと同期して測定されたデータ系列を用いて,実験を行った.実験の結果から距離データ系列間の対応付けにより高精度な位置推定と走行車線分類が可能となることを確認した.
著者
大石 康彦 金濱 聖子 比屋根 哲 田口 春孝
出版者
一般社団法人日本森林学会
雑誌
日本林學會誌 (ISSN:0021485X)
巻号頁・発行日
vol.85, no.1, pp.70-77, 2003-02-16
被引用文献数
14

日林誌85:70〜77,2003 森林環境のイメージと気分を比較検討することを目的に,5種類の森林と対照区(森林外)で実験を行った。各実験区においては被験者(n=44)に10分間の自由行動を与えた後にPOMSおよびSD法により評価させ,最後に5種類の森林を順位付けさせた。POMSの結果,活気を除く5尺度(緊張,抑うつ,怒り,疲労,混乱)に森林外と各実験区の間に有意差が認められたが,5実験区相互の間では一部を除き有意差が認められなかった。SD法の結果,価値因子,空間因子が認められた。価値因子においては,2区が最高,1区が最低の評価を得た。空間因子においては,1区が最も開放的な評価を得,4区が最も閉鎖的な評価を得た。好みの順位は2区-5区-4区-3区-1区であった。POMS尺度,SD法因子,好みの順位の結果からSpiamanの順位相関係数を求めた。POMSの活気尺度と好みの順位の間にプラスの相関が,疲労尺度と好みの順位の間にマイナスの相関が認められた。
著者
菊地 俊夫 岩田 修二 渡辺 真人 松本 淳 小出 仁
出版者
公益社団法人 東京地学協会
雑誌
地学雑誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.120, no.6, pp.Erratum6_1-Erratum6_1, 2011-12-25 (Released:2012-01-28)

地学雑誌120巻5号(2011)掲載の菊地俊夫・岩田修二・渡辺真人・松本 淳・小出 仁著「特集号『ジオパークと地域振興』―巻頭言―」(p.729-732)に誤りがありましたので,お詫びし訂正いたします。p.731 右段最終行:(誤)尾形 → (正)尾方