18 0 0 0 OA 会長講演

出版者
日本細菌学会
雑誌
日本細菌学雑誌 (ISSN:00214930)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.164-165, 2000-04-25 (Released:2009-02-19)
著者
内田 哲也
出版者
日本DDS学会
雑誌
Drug Delivery System (ISSN:09135006)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.29-36, 2010 (Released:2010-04-28)
参考文献数
29

現行のワクチンは主として病原体表面の蛋白に結合する抗体の産生を誘導することを目的としているため,インフルエンザウイルスのように表面抗原の異なるウイルス亜型および変異体に対しては奏功しにくい場合がある.筆者らはウイルス内部に高度に保存された蛋白を標的とし,宿主のウイルス感染細胞を破壊・除去することのできる細胞性免疫(CTL)を誘導するリポソームワクチンを開発した.CTL誘導型リポソームワクチンはインフルエンザウイルスだけでなく,表面の抗原を頻繁に変異させるウイルスに対するワクチンの開発への応用が期待される.
著者
塩谷 雄二 嶋田 豊 松田 治巳 高橋 宏三 寺澤 捷年
出版者
The Japan Society for Oriental Medicine
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.45, no.4, pp.823-831, 1995-04-20 (Released:2010-03-12)
参考文献数
22
被引用文献数
1 1

駆〓血生薬であるサフランの薬理学的作用を明らかにする目的で, まず投与前に性成熟期の12人の健常女性の月経期, 卵胞期, 黄体期で11-dehydro TXB2, 血小板凝集能, 血液粘度, 血液生化学の検査を行った。月経期では卵胞期または黄体期に比べ, 血液粘度, 血小板凝集能, 11-dehydro TXB2 の上昇と平均赤血球容積 (MCV) の増加を認めた。このことから血液粘度を昇させる要因としてMCVの増加による赤血球変形能の低下が考えられた。月経期では子宮内膜の PGE2 が最高値を示すことから, MCVの増加に PGE2 が関与していることが推測された。次いで6例の対照群には白湯を投与し (約4週間), 他の6例にはサフラン振り出し液を投与し (約4週間), これらの指標の変化を比較検討した。サフランは月経期においてMCVと血液粘度を明らかに低下させたことから, 血液粘度の低下の要因にはMCVの減少による赤血球変形能の改善が関与しているものと考えられた。また血中エストロゲンが低値の卵胞期において11-dehydro TXB2を低下させた。〓血病態においては全血粘度が上昇していること, 血小板のトロンボキサン合成が亢進していることが報告されているが, サフランはこれらの指標に対し明らかな作用を持つことから, 駆〓血作用を有することが健常の性成熟女性で示された。
著者
山下 行博 渋江 正 田中 啓三 橋本 修治
出版者
Japan Gastroenterological Endoscopy Society
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.30, no.12, pp.3092-3098_1, 1988-12-20 (Released:2011-05-09)
参考文献数
27

鹿児島県において1982年1月から1987年12月の6年間に経験された胃アニサキス症678例について臨床的検討を加えた. 月別発生頻度は2~5月と9~10月に多くみられ,摂取魚類はサバが約73%で圧倒的に多く,ついでイワシ,アジなどであった.年齢性別は30歳代男子に多く,主症状は激しい上腹部痛でほとんどの症例にみられた.摂取より発症までの時間は6~8時間が最も多く12時間までに83.4%が発症していた.アニサキス幼虫の穿入部位は約半数が胃体部から胃角部の大彎側で,複数穿入例も約10%にみられた.内視鏡下に摘出された虫体のうち同定された158例は,アニサキス1型幼虫のみであった.これらの事実のうち,発生のピークが3月と9月であることは鹿児島県に特徴的であった.
著者
奥山 治美 山田 和代 宮澤 大介 安井 裕子
出版者
日本脂質栄養学会
雑誌
脂質栄養学 (ISSN:13434594)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.49-62, 2007-03-31 (Released:2008-12-05)
参考文献数
28

1. トランス脂肪酸の心疾患に及ぼす影響は顕著なものではなく、動物性脂肪より悪いという根拠は明確ではない。2. 水素添加植物油にはトランス脂肪酸のほかに微量の因子があり、脳卒中ラットの寿命を異常に短縮し、内分泌撹乱作用を示す。この作用をおこす量は超大量ではなく、日本人の摂取量は安全域とはいえない。3. 水素添加により副生するジヒドロ型ビタミンK1が微量有害因子の一つであり、脳出血促進 (血栓性低下?) 作用のほか、骨代謝にも影響を及ぼす因子であると考えられる。4. 他の数種の植物油も脂肪酸組成では説明できない発癌促進作用を示しており、より広範な安全性研究が必要である。5. わが国で摂取されている食用油の9割以上はリノール酸含量が高いか、微量有害因子を含んでおり、健康増進には向かない。動物性脂肪の安全性が強調できる。
著者
後藤 隆史 東野 哲也 中西 悠 松田 圭二 我那覇 章 鈴木 幹男
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.116, no.11, pp.1214-1219, 2013-11-20 (Released:2014-01-16)
参考文献数
10

外耳道外骨腫は, 古くより潜漁夫やサーファー, 特により寒冷な地域でより長い冷水刺激に暴露された者ほど発症率が高く骨増殖も大きいとされている. 今回われわれは, 15年間にわたりサウナに通い, サウナに入った直後の冷水浴を習慣としていた3症例5耳の外骨腫に対して手術を行った. サウナ習慣者の冷水刺激に対する暴露時間は, 職業的に潜水する人やマリンスポーツをする人に比べればはるかに短いと考えられるが, 極端な高温・冷水刺激の反復が外骨腫の発生にかかわった可能性が示唆された.
著者
砂原 雅夫 西村 政子 宇多川 清美 金 珉智
出版者
一般社団法人 アジアヒューマンサービス学会
雑誌
Journal of Inclusive Education (ISSN:21899185)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.102-110, 2020 (Released:2020-08-30)
参考文献数
29

近年、経済・産業構造の変化により仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスを感じている労働者の割合が高くなっている中、保育士の早期離職の傾向も高まっている。しかしながら、保育士の性格や特性等の内面的要因とキャリアアップの支援策の関連においては未だ十分に検討されていない。本研究では、保育所内における職業人に対して心と体の健康が情報の取得及び表出する能力に与える影響をキャリアにおけるニーズを分析する観点から検討することを目的とし、Scale for Coordinate Contiguous Career(Scale C3)を用いて、パーソナリティとキャリアを評価した。構造方程式モデリングを用いたパス解析の分析の結果、年齢と勤続年数という変数が心と体の健康に影響し、さらに注意特性に影響を及ぼし、最終的には情報取得と情報表出といったキャリアにおける影響を与えるモデルにおいて良好な適合度が見られた。心と体の健康が、年齢や勤続年数に影響を受けることについては、職業人として仕事をする上で年齢による体の変化や人間関係などが関連していることが考えられることが示唆された。
著者
小川 玲子
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.70, no.3, pp.241-263, 2019 (Released:2021-02-16)
参考文献数
55
被引用文献数
1 2

急速な少子高齢化が進行する東アジアにおいて,家事や介護や育児などの再生産労働を担う移住労働者は増加しており,アジアにおけるリージョナルなケア・チェーンが形成されつつある.本稿はリージョナルとナショナルなレベルにおける移住ケア労働者の構築過程を明らかにすることを目的とする.第1に比較の枠組みとして,移民レジームとケアレジームという概念を導入し,2つのレジームの交錯点に日本,台湾,韓国における移住ケア労働者を位置づけた.東アジアの福祉国家は家族主義的であることが指摘されてきたが,移住ケア労働者の①市民権とケアの質,②労働条件とケア労働市場における配置,③グローバル化する福祉国家における配置は,東アジアにおいて異なる形で行われていることが明らかになった.第2に本特集号の趣旨に照らし,日本向けの移住ケア労働者の構築過程を新制度論の観点から検討し,その過程で他者化されていくプロセスを明らかにした.技能実習生「問題」は,一部の悪徳業者や雇用主による逸脱したケースではなく,移住労働者を日本向けに成型する公式・非公式の制度の相互作用により再生産され,構造化されている.アジアに対するオリエンタリズムを克服し,ケア労働におけるキャリアパスをつくり,移住労働者を対等なパートナーとして受け入れなければ,ケアの未来はない.長期的な視野に立ち,ケア労働と移民の社会的地位を高めるような受け入れのあり方を模索する時に来ている.
著者
稲橋 正明
出版者
Brewing Society of Japan
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.111, no.1, pp.14-21, 2016 (Released:2018-05-28)
参考文献数
14

近年,健康面で乳酸菌が話題になることが多い一方,清酒醸造において生?系酒母が見直され,多くの酒造場で製造されるようになっている。従って,目にはみえないものの,私共の身の回りにこれまで以上に乳酸菌がはびこっていることが容易に想像される。清酒醸造にとっては,腐造の原因微生物として恐れられているが,その性質をよく知ってみるとそれ程恐れることはないし,応用面でも再評価してよさそうである。ご一読をお勧めします。
著者
安田 初雄
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
地理学評論 (ISSN:00167444)
巻号頁・発行日
vol.16, no.10, pp.657-672, 1940-10-01 (Released:2008-12-24)
参考文献数
25

It is prevailing rural landscape that Hasagi (trees on which the rice harvest is hanged to dry) spread over on low land in Hokuroku district. In Etigo, Hasagi are distributed all over the main delta plains composed of Agano, Sinano, and Ara-kawa. The plains of Toyama, Kaga, and Hukui that are compound alluvial fans, are dot-ted with regions of Hasagi, throughout all of which regions Hasagi are planted along creeks and foot pathes in a marshy rice field of swampy delta or margine of alluvial fan. No Hasagi are found in mountaineous regions and upper part of alluvial fan. As Hasagi shades the sunshine, there distribute artificial Hasa built after harvest, in the former, where materials for it are obtained near by. In the latter regions, rice crop is layed down to dry directly on the field drained when harvest is finished. Rainy season always visit Hokuroku in September or October as soon as the rice harvest is finished. On this reason how to dry is the most important concern to the farmers in this district. And Hasa is the best. method for this purpose. At marshy land of delta and margine of alluvial fan, alders and ashes are planted as Hasa-gi, for there are no materials to built artificial Hasa. Explanation of figures: Fig. 1 Distribution of dialects meaning Hasa ; Hasa, Haza, Hase, and Haze. Fig. 2 Diffusion of Hasa-gi in Kaitu plain, NE part of Niigata prefecture. Fig. 3 Damaged district by the flood of Oct. 1st, 1917. Fig. 4-7 Diffusion of Hasagi at plains of Kubiki, Toyama, Kaga, and Hukui respectively. Every figures except 1, shades show the density of Hasagi.
著者
根本 泰雄 柴山 元彦
出版者
一般社団法人 日本理科教育学会
雑誌
理科教育学研究 (ISSN:13452614)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.101-107, 2004-01-15 (Released:2022-06-30)
参考文献数
15

大学や研究所の研究者等が小学校「総合的な学習」・「算数」・「理科」・「生活科」の教材研究用の情報を教諭に提供する際教諭層のうち理数的な背景を持つ教諭がどの程度の割合で所属しているのか知っておくことは重要である. しかしながら,文部科学省や各教育委員会には小学校教諭の個々人がどのような専門的背景を持っているかを示す統計資料は存在していない.そこで,本研究では大阪市立小学校全303 校を対象として理数系を背景に持つ小学校教諭がどの程度の割合で所属しているかを郵送によるアンケート調査法により求めた.その結果,数学(算数)および理科を背景として持つ教諭は全教諭のうちそれぞれ約2.3% ,約5.9%であり,特に理科を科目として考えると,物理,化学,生物,地学を背景として持つ教論はそれぞれ約1.0% ,約0.9% ,約1.0%,約0.6 %であった.各科目ともに少ないが,特に地学の低さが特徴的であることが判明した.小学校における主要8教科を考えると10 数%の教諭がそれぞれ数学,理科を背景として持っていてもおかしくないが,理数系を背景に持つ教諭は合計でも10 %強でしかなかった.以上から,「小学校教諭」の採用においても志願者の素養を考慮することが望まれ,志願者の学問的背景による教科毎のバランスを考える方法を検討することや,教諭の配置にあたって各教諭の専門性も考慮に入れることでより望ましい配置となり得る可能性が示された. また,研究者等が情報を発信する際には,理数的な背景が必ずしも得意でない教論が約9割いる現状を認識して行う必要性のあることが示された.
著者
柏浦 正広 小林 未央子 阿部 裕之 神尾 学 黒木 識敬 田邉 孝大 濱邊 祐一
出版者
一般社団法人 日本救急医学会
雑誌
日本救急医学会雑誌 (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.24, no.9, pp.767-773, 2013-09-15 (Released:2013-12-30)
参考文献数
18

【目的】精神科領域,特に統合失調症患者において病的多飲を誘因とする水中毒がしばしばみられる。また水中毒の経過中に横紋筋融解症(rhabdomyolysis, RML)を併発することがある。しかし,その発症機序やリスクについては解明されているとは言い難い。水中毒患者におけるRML発症要因と予後について検討した。【対象・方法】2006年1月から2012年8月までに東京都立墨東病院救命救急センターに搬送され,水中毒と診断した症例を対象として診療録を後方視的に検討した。RML非発症例を対照群としてRML発症例の患者背景,入院時の検査値,検査値の推移,救命救急センター在室日数,入院日数,合併症,予後を比較した。【結果】水中毒と診断された患者は33例で,そのうちRML発症例は18例(55%)であった。最大血清creatine kinase(CK)値の中央値は22,640 IU/l(四分位範囲 6,652-55,020 IU/l)だった。RMLの合併例と非合併例において入院時血清Na値や血漿浸透圧値では有意差を認めなかった(p=0.354,p=0.491)が,血清Na値の補正速度に有意差を認めた(p=0.001)。経過中に急性腎傷害(acute kidney injury: AKI)の合併は5例あったが,腎代替療法を要した症例や腎障害が遷延した症例はなかった。橋中心性髄鞘崩壊症候群(central pontine myelinolysis: CPM)を合併した症例や死亡例はなかった。【結語】水中毒においてRMLの合併は少なくない。RML合併には急速な血清Na値の補正が関連している可能性があり,CPMと併せて注意すべき合併症である。
著者
都甲 潔
出版者
Brewing Society of Japan
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.111, no.2, pp.86-94, 2016 (Released:2018-05-28)
参考文献数
11

著者が開発された味覚センサは,研究の用途にとどまらず食品生産の現場でも広く活用されている実用性の高い計測器として知られている。味覚の計測は客観的な基準が明確でない感覚を,客観的に計測するという説得力を持ちにくい困難な作業である。著者らのグループはデバイス自身の開発のみならず,多くの測定事例の積み重ねとその結果を精力的に周知することで信頼性を確保されている。ここでは,味覚センサの測定原理“なぜ味が測れるのか”を詳しく解説していただき,併せてにおいセンサについても解説を頂いた。
著者
谷本 奈穂
出版者
関西社会学会
雑誌
フォーラム現代社会学 (ISSN:13474057)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.3-14, 2017 (Released:2018-06-13)
参考文献数
29

美容整形は「劣等感」や「他者に対するアピール」のために行われると信じられてきたが、むしろ実践者たちは「自己満足」を最も重視する。ただし同時に、「他者」による外見の評価を気にしてもいた。先行研究では、この他者を「異性」や、より一般的な「社会」(一般化された他者)と措定し、日常生活において「具体的に誰なのか」は見落としてきた。そこで、本論は、美容整形希望者・実践者が外見について準拠する「具体的な他者」を明らかにすることを試みる。なお、先行研究では実践者の「動機」に注目されがちだったが、本稿では実践者たちの「コミュニケーション」のレベルに注目した分析を行う。さらに先行研究の調査は、美容整形経験者だけを対象としたものが主だが、本論では実践者へのインタビューを行いつつも、希望者/非希望者や、あるいは経験者/非経験者の比較分析も行う。実際に「美容整形経験と何が結びつくか」は、両者の比較をしてこそ見出しうるからだ。さて分析から明らかになったのは、希望者・実践者が重視する他者とは、第一に「同性友人」であり、次いで「母」や「姉妹」であることだ。美容整形にコミットするのは男性より女性が多いことを踏まえるなら、「女性同士のネットワーク」が重要であるともいえる。女性にとって、異性や社会(一般化された他者)ではなく、「身近にいる同性」とのコミュニケーションの中に、外見を変える「地平」が成立しているのである。

18 0 0 0 OA 骨相と人相

著者
富士川 游
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理研究 (ISSN:18841066)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.33-56, 1912-01-01 (Released:2010-07-16)