著者
大門 寛 松井 文彦 松田 博之
出版者
奈良先端科学技術大学院大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2008

新しく発明した立体光電子顕微鏡(楕円メッシュ二次元分析器)を完成して、試料の拡大像を観測し、微小領域だけからの二次元光電子分光を行ない、微小領域の電子状態と原子構造を立体的に詳しく観測することを目的としている。放射光施設(SPring-8)にて光電子を用いた性能評価実験を行い、0.2%という高いエネルギー分解能、25ミクロンという顕微鏡の分解能、±50度までの放出角度分布を確認し、微小グラフェン試料からの光電子回折実験にも成功し、目的の性能が達成された。
著者
櫻井 しのぶ 小島 照子 小島 照子 中野 正孝 池田 浩子 櫻井 しのぶ
出版者
三重大学
雑誌
萌芽的研究
巻号頁・発行日
1999

平成11年度に行われた研究の結果、「女性」では、従来からの「女性性」を表現する言葉が多く挙がる一方で、「心・芯は強い」という従来には見られなかった女性性の概念が抽出された。また「男性」では、「たくましい」「強い」「頼りになる」等の、従来の「男性性」と一致した表現となっていた。しかし「女性」とは反対に「気が弱い」等の精神的な弱さを挙げた者も多く、これらの傾向は20代の対象者に強く見られた。これらを元に、平成12年度は、「看護」との関連性に焦点を当て調査した。分析した結果では、「看護」に対し、「優しい」「大変・しんどい」「強い・強い精神力」という項目が上位を占めた。さらに、「女性・女性中心の仕事」という項目も、対象者の10%が挙げていた。また、看護に対するイメージと「女性性」、「男性性」としてあげられた項目において、共通する言葉を分析したところ、「女性性」との共通の方が有意に高いことが確認できた。以上の結果から、一般の人々が抱いている「看護」に対するイメージは、従来の「女性」をイメージする「優しい」等と、新しい「女性」を表す「強い」というイメージの両方を持ち合わせていることが明確となった。看護教育を考える上で、「看護」と「女性性」というものが強く結びついていることを理解し、看護者は看護に対する伝統的な女性的役割である「やさしい」だけでなく、「頼りになる」「強い」という看護の側面も、社会的に要求されていることを事実として受け止めなければならない。以上の結果をもとに、現在論文を作成中である。
著者
成田 稔 小野田 育代 時崎 掬子 茅野 タヅ子 高崎 敬子 坪倉 功子 須波 紀久美
出版者
Japanese Leprosy Association
雑誌
日本ハンセン病学会雑誌 = Japanese journal of leprosy (ISSN:13423681)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.277-285, 1998-07-31
被引用文献数
1 1

柄沢のボケの臨床的判定法を基本にして、老人たちと最もかかわりの深い看護婦や介護員らにとってわかりやすい5段階評価票を作成し、全生園と愛生園との65歳以上の老人を対象に痴呆の有病率を調査した。 その結果は、生理的なボケを含むと考えられる軽の軽を除くと、全生園の14.39%に対して愛生園は5.72%と極端な差を認めた。この理由を、両隣との交流に難のある全生園と、それが容易な愛生園との不自由者棟の造りの違いから考えてみた。また一般の老人に比較して、ハンセン病療養所では痴呆の有病率がかつては低かったにもかかわらず、最近では逆に高いか、あるいは高くなりつつあるのは、絶対隔離の時代に培われた孤独に耐える強い精神力が、40年、50年の長い年月を経て次第に弱まり、そこを支える子どもや孫が傍にいないことに関連づけてみたが、今後いっそうの検討が必要であろう。

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著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1941年04月01日, 1941-04-01
著者
沢田 史子 大薮 多可志 村上 嘉代子 吉田 武稔
出版者
北陸学院大学短期大学部
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

古写真や古絵図などの歴史資料を活用した外国人向けスマホアプリにおける情報発信技術を開発した.評価実験より,当時の人々の暮らしを伝える地域歴史文献を英訳し古写真を添えて作成したコンテンツが外国人旅行者に対し有効であり,旅行者による地域歴史資料を活用した情報発信が満足度を高めることが明らかとなった.さらに,外国人旅行者の積極的な情報発信を促進する仕組みの必要性が明らかとなった.
著者
永井 由美子 須永 剛司 山内 裕平 松井 功 小川 俊二 高橋 敏也
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究. 研究発表大会概要集 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
no.46, pp.230-231, 1999-10-15

When we develop tools and system that include complicated information system, "designing" and "using" need to connect with each other. On this ongoing project, "future black board system" for a junior high class room, we approach "activity based design." It leads to develop good design for users. From beginning of this project until now, we go and research the junior high slass room, then results took in the system. And further, designers need to take part designing curriculum that contains using the system.
著者
伊東 忠太
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
建築雑誌 (ISSN:00038555)
巻号頁・発行日
vol.7, no.83, pp.317-350, 1893-11-28
被引用文献数
1
著者
飛田 範夫
出版者
日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.56-67, 1998-08-31
参考文献数
57
被引用文献数
1 1

庭園植栽は日本に庭園が誕生する以前の, 人間と植物との長い歴史が存在していたから可能になったといえる。旧石器時代から樹木の幹・枝は薪, 果実は食料となり, 縄文時代には樹木の管理栽培が開始され, 弥生時代には稲作・畑作や果樹栽培がなされている。古墳時代には薬草栽培・植林も行われていたであろう。こうした植物に対しての長い間の知識が, 庭園植栽に応用されたわけである。飛鳥・奈良時代の海洋風景式庭園にはマツが多く植えられ, シダレヤナギ・ウメ・モモなどが愛好されている背景には。中国文化の影響がある。また, 中国本草学の影響を受けて薬草栽培が盛んに行われ, 薬用植物が次第に庭園に利用されるようになったことも見逃せない
著者
相良 泰行
出版者
日本味と匂学会
雑誌
日本味と匂学会誌 = The Japanese journal of taste and smell research (ISSN:13404806)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.153-159, 2001-08-01
参考文献数
12
被引用文献数
8

食品に対する人の嗜好を理工学的手法で計測し、再現性や客観性の高い数量化された情報を得るシステムを「食品感性工学」として提唱する。このシステムの概要は「食情報に関わる感性のモデリングとこれを利用したプロダクトマネージメント」であり、その研究領域には食情報のセンシング、生体生理反応機序の解明、センシング情報の感性情報への変換、食にまつわる評価・判断および嗜好形成のモデリング、さらに、応用分野にはこれらに基づく新製品の開発・設計および販売戦略などが含まれる。本稿ではこのシステムの概要と視覚・味覚・嗅覚を模倣した各種センサーの計測・評価技術の最新情報を紹介する。
著者
福元 健太郎
出版者
創文社
雑誌
創文 (ISSN:13436147)
巻号頁・発行日
no.414, pp.1-4, 1999-10
著者
波田 重煕 吉倉 紳一
出版者
高知大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1988

最近、秩父累帯は、複数のテレ-ンからなる複合地帯であると考えられるようになってきた。そのようなテレ-ンの中でも、黒瀬川テレ-ンは先シルル紀基盤岩類を含み、古地磁気のデ-タなどに基づくと、それが、ゴンドワナ大陸に起源を持つ可能性がでてくるなど、西南日本のテクトニクスを解明するためには鍵となるテレ-ンであると考えられる。そこで、黒瀬川テレ-ンが本当に先シルル紀基盤岩類からなる大陸と、そこから由来した屑物を含む大陸被覆層からなるStratigraphic terraneなのかと明らかにしようとして2年間このプロジェクトと取り組んだ。そのために、主に、(1)花崗岩質岩礫で特徴づけられる“薄衣式礫岩"の年代を放散虫化石を用いて再検討する。(2)年代の明らかになった礫岩の花崗岩質岩礫の岩石化学的特徴を明らかにし、基盤岩類との類線性を比較検討する。(3)花崗岩質岩礫及び基盤の花崗岩質岩よりジルコンを抽出し、U-pb年代を測定する研究方法を取った。その結果、(1)については、ペルム紀中世からジュラ紀中世にわたる種々の年代の薄衣式礫岩層が存在すること,それらが、大陸地域の成層岩層であること、(2)については、礫には黒瀬川構造帯の基盤岩類に対応するものが存在すると同時に、風化変質の影響があるとはいえ、それらと特徴を異にする花崗岩質岩礫も含まれること、そして、(3)については、最終的な結果がまだ出ていないが、薄衣式礫岩の花崗岩質岩の礫には、予想もしていなかった程若いものが含まれることが明らかになってきた。(3)の点は新しい大変重要な事実で、その解釈としては種々の考え方が可能と思われるが、1つの重要な可能性として、従来、黒瀬川陸塊への海洋プレ-トの沈み込みが、例えば、古生代末からトリアス紀初期の時代に想定されていたが、花崗岩質岩礫の年代は、その直接的な証拠となるかもしれないことを指摘しておきたい。
著者
富田 裕一郎 林 国興 武元 和郎 荒武 正則
出版者
鹿児島大学
雑誌
鹿児島大学農学部学術報告 (ISSN:04530845)
巻号頁・発行日
no.28, pp.p199-208, 1978-03

必須アミノ酸混合物を唯一の窒素減とした基礎飼料に, 非蛋白態窒素源としてクエン酸二アンモニウム(DAC)とL-グルタミン酸(Glu)を添加したときの, 白色レグホン雄雛の成育に対する効果について検討するため2回の実験を行なった.実験期間は, 実験-1では15日令から27日令までの12日間, 実験-2では18日令から29日令までの15日間である.その結果は次の通りである.1.実験-1,-2を通じて基礎飼料にDACおよびGluを単独にあるいは両者を混合して添加すると対照の基礎飼料給与区に比して有意に増体量の増加をもたらした.実験-1では, 12.91%DAC(10%粗蛋白質量に相当)単独添加区の増体量が, 他の2.58%DAC(2%C.P.)および3.36%Glu(2%C.P.)の両非蛋白態窒素添加区よりも大であった.実験-2では, 6.46%DAC(5%C.P.)と8.42%Glu(5%C.P.)の混合添加区の増体がDAC6.46%(5%C.P.), 12.91%(10%C.P.), 19.37%(15%C.P.)およびGluの16.81%(10%C.P.)各単独添加区の増体に比して大であり, 19.37%DAC添加区の増体量は他の非蛋白態窒素添加よにる増体量に比べ, 有意に低した.2.飼料摂取量, 飼料効率は非蛋白態窒素の添加により高くなり, また肝臓重, 肝臓中の蛋白質量, RNAおよびDNA量, GOT, GPTおよびXDH活性, さらに血漿尿酸量が増加した.3.血漿中の遊離アミノ酸濃度を測定した結果, 対照の基礎飼料給与区に比して, 12.91%DAC単独添加区ではイソロイミン, スレオニン, リジンの増加, ヒスチジン, チロシンおよびロイシンの低下が顕著であった.16.81%Glu単独添加区では, アスパラギン酸, アラニンの増加, ヒスチジン, チロシン, グリシンの低下が大であった.DACとGlu両者を添加した区ではグルタミン酸の増加, ヒスチジン, チロシン, グリシン, セリンの減少が大であった.
著者
籠田 勝基 岩瀬 俊男 小島 敏之 新山 雅美 波岡 茂郎
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
日本獸醫學雜誌 (ISSN:00215295)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.131-138, 1979-04-25

非タンパク態窒素化合物の豚発育に及ぼす効果を知るために, クエン酸2アンモニウム(DAC)を用いて豚の飼養試験を実施した. 給与飼料は厳しい低タンパクの条件のもとで, 必須アミノ酸はNRC標準の要求量を満たすように添加し, 非必須アミノ酸が窒素の制限因子となるように設計された. すなわち, 1) 粗タンパク(Cp)含量6.4%, 非必須アミノ酸制限(基礎飼料区). 2) 基礎飼料+DAC 3.6%添加(DAC区). 3) DAC区とCPを等しくしたDAC無添加区(Positive Control, PC区)である. 消化エネルギーは各区とも3.3kcal/gとした. 平均体重22.5kgのsecondary SPF豚12頭を4群に分け, それぞれ単飼ケージに収容し, 1日2回の制限給餌で28日間飼養した. 日増体重および飼料要求率の測定とともに窒素代謝試験とHt, TP, BUNおよび血中アンモニアを測定した. DAC区の平均日増体重は508gで基礎飼料区の426gおよびPC区の455gより有意に高い値を示した(P<0.05とp<0.10). 飼料要求率は基礎飼料区3.14, DAC区2.86およびPC区2.94で基礎飼料区が他の区より高い傾向を示した. Ht, TPおよび血中アンモニアは何れの区でも正常範囲内にあり, 臨床所見からもアンモニア中毒は認められなかった. 以上の成績から, 非必須アミノ酸を制限因子とした飼養条件下ではDACが豚の発育に利用されることが明らかとなった.
著者
藤原 しのぶ 桂 きみよ 佐々木 弘子
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.115-122, 2010-09-30 (Released:2010-10-27)
参考文献数
16
被引用文献数
1 1

The protein contents of diet meals containing various foods were calculated from the total nitrogen content using novel conversion factors that were suggested in our previous reports. Focusing on school lunch menus and convenience store lunch boxes, the total nitrogen contents in these foods were calculated by dividing the protein contents referring to the Standard Tables of Foods Composition in Japan by the traditional N : P factors. The total nitrogen content multiplied by the novel N : P factor was equal to the novel protein content.  The proportion of novel protein contents to the traditional protein contents was approximately 84%. On 11 school lunch menus, the equation between traditional protein contents and novel protein contents was the following : Novel protein contents=0. 878 × traditional protein contents–0. 937. The novel protein content of a convenience store lunch box could be estimated by this regression equation. The novel N : P factor, that is, the ratio of nitrogen contents to novel protein contents, for school lunch menus was 5. 16±0. 11 (mean±standard deviation). The N : P factors for two convenience store lunch boxes were 5. 15 and 5. 09. Therefore, the protein content of well-balanced meals should be calculated using the novel N : P factor of about 5. 2.  The results indicated that the novel calculation method for N : P factors could be applied to not only individual foods, but also to diet menus containing various foods. We conclude that this calculation method should be practical and suitable for the evaluation of the N : P factors.
著者
山本 千映
出版者
関西大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2005

本年度は、昨年度に収集したスタッフォードシャー州文書館所蔵の四季裁判所記録、Calendars of Prisonersのデータベース化を進めた。デジタルカメラで撮影した1777年から1860年までの記録のうち、1777年から1820年まで、タイプされている部分のみであるが、データ入力が完了している。欄外に手書きで評決や判決等の追加情報が書き込まれているケースも多々あるが、これは未入力となっている。平成19年2月9日から3月2日まで、資料収集のために渡英し、国立公文書館(NA)およびスタッフォードシャー州文書館(SRO)を訪れた。昨年度は、NA所蔵の巡回裁判の起訴状(indictments)のトランスクリプトを行ったが、情報量は豊富なもののデジタルカメラでの撮影が難しいため、数週間の渡英では意味のある年数分のトランスクリプトが不可能と判断し、代わりに、情報量は落ちるが、冊子の形態をとっていて撮影が容易な、Crown Minute Books(National Archives, ASSI 2)を閲覧し、1775年から1791年まで撮影した。これにより、Calendars of Prisonersに掲載されている拘留者のうち、巡回裁判での判決によるものの罪状があきらかになる。また、SROでは、Quarter Sessions Order Booksを閲覧した。これは、犯罪のみならず、民事訴訟や行政手続について、四季裁判所が下した判断を網羅したものであり、Calendars of Prisonersの作成の背景を知る上で重要な史料である。昨年8月には、早稲田大学社会科学部中野忠教授の科研セミナーにて「生存戦略と非公式経済」と題して、公式の経済活動以外の、生存(make shift)のための活動について報告した。またCalendars of Prisonersのパイロット的な分析を、「産業革命期イングランドの貧困と犯罪」として執筆中である。
著者
村田 惠三 吉野 治一
出版者
大阪市立大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2003

本研究では数GPa-10 GPa級の圧力域に重点を置き、磁場と組み合わせて有機物における物性開拓と統一理解を研究目標とした。紙面の都合で4つの成果に限る。1)κ-(Me-DH-TTP)_2AsF_6縮小□電子系で電子相関を増大させ金属-絶縁体転移における量子臨界点の議論を行った。κ型は結晶構造から2量体化していると思われるが、2量体エネルギーが他のκ型に比べて1/10で電荷移動も3/4充填の系と思われることから、絶縁相は電荷秩序と思われ、現在(2009年)でも未解決の興味深い問題点を残した。2)(TTM-TTP)I_3は1次元1/2充填Mott-Hubbard系であり、圧力による金属化を試みた。Mott絶縁体における鎖間相互作用の重要さの問題として、理論家の興味を引いた。3)杉本塩、pi-d相互作用に基づく新物性が期待できる擬二次元伝導体beta″-(EDO-TTFVO)_2 FeCl_4において、T<3K, H>8Tで磁場誘起相転移を発見し、H>17Tではシュブニコフ-ドハース振動の観測に成功した。□-d系有機伝導体(EDT-DSDTFVSDS)_2FeBr_4のスピンフロップに伴う磁気抵抗の巨大異常とGaBr_4塩の物性との比較による□-d相互作用を詳細に調べることができた。4)TTF-TCNQとTSeF-TCNQの温度圧力相図の作成と物性測定を行った。TTF-TCNQの電荷密度波の研究では30年前の3GPaまでの測定を再現した。今回、8GPaまでの研究をすすめ、電荷移動に伴うCDWが圧力とともに不整合=>整合=>不整合と変遷して低温までの金属化していく様子が明瞭に示された。さらに、類型のTSeF-TCNQについての研究を進め、TTF-TCNQより低い圧力で、金属化に成功した。電気抵抗の温度の冪の圧力変化から揺らぎ伝導の特異な性質が明らかになった。
著者
岩野 真一 長瀬 亮 金山 和則 安東 泰博 加藤 邦治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMD, 機構デバイス
巻号頁・発行日
vol.94, no.7, pp.27-32, 1994-04-15
被引用文献数
2

装置実装用の光コネクタの小形化・高密度化、および装置内の実装心数の多端子化が要求されている。本報告では光コネクタの小形化を検討する上で重要となるフェルールの細径化について、装置構成条件を考慮して検討した結果を述べる。さらに検討の結果、高密度実装用光コネクタのフェルール径としてφ1.25mmを採用し、φ1.25mm細径フェルールを基本要素とする高密度、多心実装装置用のMU形光コネクタシステムを開発した。本システムはプラグイン光コネクタ、アダプタタイプの装置実装用光コネクタ、治工具類とから構成される。本報告では、このMU形光コネクタシステムの構成、特性等についても述べる。