著者
吉田 弘樹 山平 優
出版者
一般社団法人 レーザー学会
雑誌
レーザー研究 (ISSN:03870200)
巻号頁・発行日
vol.32, no.5, pp.343-347, 2004-05-15 (Released:2008-11-15)
参考文献数
17
被引用文献数
3 3 3

Target injector is an essential device to be established for a laser-fusion reactor. This paper describes current status of the injector research and introduces our research results of a coil gun. The drive circuits and trigger timing of the coil gun were optimized to improve injected projectile speed. The maximum speed at the first stage achieved to 8.7 m/s after optimization. The laser shot demonstration was carried out by the coil gun with an optically triggered Nd:YAG laser. The design guideline for a coil gun is discussed with experimental results and numerical simulation.
著者
宮城 俊作
出版者
社団法人 日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.55, no.5, pp.97-102, 1991-03-31 (Released:2011-07-19)
参考文献数
18
被引用文献数
1

アメリカ合衆国の環境芸術のなかで, 特にランドスケープ・スカルプチュアと称されるカテゴリーの作品を対象に, 技法的な側面におけるランドスケトプデザインへの影響を考察した。敷地の特性を読み取り, それを観察者と同一の観点から知覚させる操作や機能を要求されることによって生じる諸条件を止揚しつつ, より次元の高い作品として完成度をたかめてゆくプロセスは, そのままランドスケープデザインのアナロジーとして理解される。これらは, 敷地状況の読み取り方と表現媒体の幅を拡張することによって, 近代ランドスケープデザインの枠組の中に取り込むことができるものである。
著者
金井 紀仁 鈴木 義人
出版者
日本アプライド・セラピューティクス(実践薬物治療)学会
雑誌
アプライド・セラピューティクス (ISSN:18844278)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.26-46, 2018 (Released:2018-12-25)
参考文献数
32

【背景】適正で費用対効果に優れた薬剤を継続的に定め、薬剤の選択を管理するために フォーミュラリが用いられる。高尿酸血症の患者を対象に、尿酸生成抑制薬に関する系 統的な論文調査をすることで、フォーミュラリを構築することを目的とした。 【方法】フォーミュラリ構築の手順は以下の通りに行った。1)アロプリノールとフェ ブキソスタットを直接比較した2017 年5 月までの臨床論文を系統的に抽出した。2) 以下の評価項目に関して質的に評価した: 臓器障害の予防、痛風関節炎の予防、尿酸値 低下作用、尿酸値6.0mg/dL 未満への達成率、副作用。3)同等量、薬剤費を評価し、 医薬品の使用の優先順位を付けた。 【結果】7 報の論文が選択された。有効性においては、臓器障害予防と痛風関節炎の予 防効果は同程度であった。アロプリノール1 日200/300 mg とフェブキソスタット1 日 40 mg においては尿酸値低下作用と尿酸値6.0 mg/dL 未満の達成率は同程度であった。 尿酸値6.0 mg/dL 未満の達成率に関しては、フェブキソスタット1 日80 mg 以上の投与 はアロプリノール1 日200/300 mg やフェブキソスタット1 日40 mg の投与よりも有意 な結果を示した。両薬剤間において重大な副作用に違いは見られなかった。アロプリノー ルにより目標尿酸値まで低下できた患者においてはフェブキソスタットから開始するよ りも薬剤費を抑制できることが示唆された。 【結論】高尿酸血症患者への尿酸生成抑制薬のフォーミュラリはアロプリノールを第一 に選択し、尿酸値が目標まで到達しない場合や忍容性がない場合にフェブキソスタット を選択することとした。
著者
内藤 美加
出版者
心理学評論刊行会
雑誌
心理学評論 (ISSN:03861058)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.249-263, 2011 (Released:2018-08-18)
被引用文献数
1
著者
鷲巣 敏行
出版者
社団法人 日本印刷学会
雑誌
日本印刷学会誌 (ISSN:09143319)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.131-136, 2009 (Released:2009-07-15)
被引用文献数
2

Recently in Japan, aging of population structure has been going on, and then people with impaired vision, such as presbyopia or cataract are rapidly increasing due to physical depression, accompanied by aging, as well as low vision or impaired color vision which are typical visual impairments. These social situations have resulted in the requirement for the development of "Universal Design Font".The Universal Design Font differs from any other conventional fonts in its design concept, which focused on its usage as display font and designed it with a due consideration to the concept of universal design.
著者
山口 功
出版者
特定非営利活動法人 日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.52, no.6, pp.968-976, 2012 (Released:2012-12-14)
参考文献数
5

目的.本報告では低線量胸部CT画像の特徴を,通常線量胸部CT画像と比較して明らかにする.そして,肺がんCT検診の目標を踏まえて低線量胸部CT画像に対する適正な画像処理を提案する.方法.通常線量と低線量で撮影したCTテストファントム画像および胸部ファントム画像を視覚的に比較した.次いで,低線量CT画像の画像ノイズとアーチファクトを低減することを目的に再構成フィルタ関数を変更して比較した.また,それぞれの再構成フィルタ関数の変調伝達関数を計測して,肺がんCT検診の目的を踏まえて適正な再構成フィルタ関数を検討した.結果.胸部CTにおける低線量画像は通常線量画像と比較して画像ノイズとアーチファクトの顕著な増加が見られた.この画像ノイズとアーチファクトはウィンドウ幅を1500程度に広く設定しても認識されるものであった.肺がんCT検診の目標サイズを考慮して空間周波数0.5 cycles/mmに対して0.9程度のレスポンスが確保できる再構成フィルタ関数を用いることで画像ノイズの少ない画像が得られた.結論.胸部CT検診の低線量化を普及させるためには,低線量肺がんCT検診に適した再構成フィルタ関数の調整が必要である.
著者
伊藤 英樹
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.57, no.9, pp.944-954, 2017 (Released:2017-09-01)
参考文献数
24

目的 : 一般外来で簡単に使用でき利便性の高いうつ病評価尺度 (Jiテスト) の開発を目指した.  方法 : うつ病症状の代表的な9項目 (抑うつ, 興味や喜びの喪失, 易疲労性と気力の減退, 実存, 希死念慮, 不安, 思考力・注意力・集中力の低下, 身体化, 睡眠障害) を抽出し下位尺度とした. 各項目における症状を日常生活障害とし, 4件法での回答により総得点 (0~90点) を総合的指標として統計的解析を実施した.  結果 : 当診療所における新患91名を対象とし, 回答者91名の平均年齢は45.3歳, 男女比は27名/64名, 平均得点は40.0点であった. 信頼性を示すCronbachのα係数は0.938であった.  結論 : 既存尺度との比較による内容妥当性も有意な相関を認め, Jiテストの信頼性および妥当性は十分と考えられた. また臨床診断における総合評価との比較も実施し十分な信頼性を得られた. 現在, 施行されているストレスチェックへの展望も鑑み, 検証データの考察から詳細なご報告をしていきたい.
著者
小竹 信宏 近藤 康生 藤井 隆志 芝崎 晴也
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.110, no.12, pp.733-745, 2004 (Released:2005-03-18)
参考文献数
64
被引用文献数
3 5

島根県浜田市の中部中新統唐鐘累層畳ヶ浦砂岩部層下部で見られた皿状およびレンズ状の貝殻密集部の形成メカニズムと形成プロセスを, 生痕学的ならびに古生物学的観点から検討した. 明瞭なポットホール状の形態が識別できないことを別にすれば, これらの貝殻密集部の形態と内部構造の特徴は共産する生痕化石Piscichnus waitemata の充填物として見られる化石密集部のそれに酷似する. Piscichnus waitemata は一部エイ類の摂食活動によって形成された構造物と考えられており, 皿状およびレンズ状の貝殻密集部もエイ類の摂食活動による生物攪拌起源である可能性が極めて高い. 皿状およびレンズ状の貝殻密集部が母岩中に孤立して産出する理由として, (1) P. waitemata の充填物と母岩の質的および粒度の差異が極めて少ないこと, (2) 後から形成されたP. waitemata による破壊や上書き, そして内在型底生動物による生物攪拌作用などによって, P. waitemata の上部の形態情報が消去されてしまったこと, などが考えられる.
著者
干潟 龍祥
出版者
密教研究会
雑誌
密教文化 (ISSN:02869837)
巻号頁・発行日
vol.1965, no.71-72, pp.73-104, 1965-04-01 (Released:2010-03-12)
著者
伊藤 忠 太田 和義 馬渕 晃好 國島 宏樹 山崎 一徳 森田 良文 谷川 智康 吉久 みな子 久保 晃 酒井 義人
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.28, no.6, pp.751-756, 2013 (Released:2014-01-21)
参考文献数
19

〔目的〕本研究は,ケイデンスを変化させた後進歩行練習直後の運動機能の影響を検証することである.〔対象〕対象者は,高齢者6名(以下高齢者群),若年者7名(以下青年群),中学生7名(以下少年群)とした.〔方法〕3分間の後進歩行練習を,メトロノームを使用して,ケイデンスを自由速度から50%の速度へと30秒ごとに増減させて実施した.運動機能評価は,自由歩行速度,timed“up & go”test (以下TUG),5 m最大歩行速度,片脚立位時間,座位開閉ステッピングテスト,chair stand test(以下CS-30)とした.〔結果〕共通して,5 m最大歩行速度,CS-30で有意な向上を認めた.〔結語〕後進歩行練習は,年齢によって若干の違いは出るが,運動機能向上に有用であることが示唆された.
著者
松本 豊寿
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
地理学評論 (ISSN:00167444)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.97-112, 1962-03-01 (Released:2008-12-24)
参考文献数
13

近世城下町は典形的な身分制都市であり特権都市である.前者から士庶居住区分制が問題となり,後者からは都市域の特権的分化が検討されねばらない. 侍町と町屋は対立する都市域であるとともに経済的には結合せんとする性質をもつ.街村状町屋と団塊状町屋を基本系列とし,これと侍町が結合して最終的には,江戸で代表される4段階と8つのタイプが設定される.これら類型群は同時にまた発達段階をも示すものである.特権都市としての城下町では営業の地域的独占制とそれと関連する同業町の成立が当面の課題となる.とくに特権町人と結ぶ中心街区の町座や株組織の結成は重要で,ここに城下町の中の城下町としての封建的都心が形成される.城下町都心は機能の専門化=同業者集住と機能の複合化=業種の多様性という相反する両面をもち,それをみたすために都心部の膨脹と大型化が促進される.封建的都心には当然のこととして地域差が存在するが,他面城下町自体の大小も問題となる.小城下町では都心と非都心部の地域構造上の断層が著しくなく,それだけ都心の成長と発達はルーズである.
著者
Akira Yasuda Daichi Inami Mitsumasa Hanaoka
出版者
Applied Microbiology, Molecular and Cellular Biosciences Research Foundation
雑誌
The Journal of General and Applied Microbiology (ISSN:00221260)
巻号頁・発行日
pp.2020.01.010, (Released:2020-04-07)
参考文献数
31
被引用文献数
4

In cyanobacteria, transcription of a set of genes is specifically induced by high-light-stress conditions. In previous studies, RpaB, a response regulator of the two-component system, was shown to be involved in this regulation in vitro and in vivo. In this study, we examined whether RpaB-dependent transcriptional regulation was extensively observed, not only under high-light-stress conditions but also under various light intensities. Transcription of high-light-dependent genes hliA, nblA and rpoD3 was transiently and drastically induced during a dark-to-light shift in a manner similar to high-light-stress responses. Moreover, expression of these genes was activated under various light-intensity upshift conditions. Phos-tag SDS-PAGE experiments showed that the phosphorylation level of RpaB was decreased along with transcriptional induction of target genes in all of the light environments examined herein. These results suggest that RpaB may be widely involved in transcriptional regulation under dark-to-light and light-intensity upshift conditions and that high-light-responsive genes may be required in various light conditions other than high-light condition. Furthermore, it is hypothesised that RpaB is regulated by redox-dependent signals rather than by high-light-stress-dependent signals.