著者
益崎 裕章 高山 千利 島袋 充生 松下 正之 小塚 智沙代
出版者
琉球大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

慢性的な高脂肪餌の摂取が食欲中枢の視床下部において小胞体ストレスを亢進させることにより、高脂肪餌への嗜好性をさらに高める悪循環の分子機構をマウス病態モデルで明らかにした。玄米含有餌を与えたマウスの解析から、玄米に特異的かつ高濃度に含有される生理活性物質、γオリザノールが経口摂取後、脳に移行し、小胞体ストレスを軽減する分子シャペロンとして機能することが明らかとなった。γオリザノールは高脂肪食によって糖尿病を来したマウスの膵島(インスリン分泌細胞)における小胞体ストレスの亢進を緩和し、β細胞の保護と機能回復に貢献することも明らかとなり、天然食品由来成分を活用する新たな医学応用の基盤が確立出来た。
著者
石畑 匡基
出版者
大手前大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2022-08-31

豊臣政権の研究の進展の背景には、豊臣秀吉など当該期の主要な大名の発給文書の収集とその分析による居所や動向の解明があげられる。その一方で、政権の実務を担当した奉行らの動向は未だに不明な部分が多いといえよう。彼らは政権運営の実務担当者だけでなく、大名として自身の知行地を保有し、その支配を担っていた。ところが、領国支配に関しては、これまであまり注目されてこなかった。よって、いわゆる「五奉行」を務めた石田三成・前田玄以・増田長盛・浅野長政・長束正家に加え、大谷吉継・寺沢広高らを検討対象として、彼らの発給文書を収集するとともに、領国支配の特徴を分析し、豊臣奉行に関する基礎的な研究を進展させる。
著者
高林 知也
出版者
新潟医療福祉大学
雑誌
若手研究
巻号頁・発行日
2018-04-01

本研究は正常足と扁平足で足部内の協調性パターンと力学的負荷を検証することを目的とした.はじめに,正常足と扁平足の足部内の違いに着目し,扁平足はランニング中に正常足と比較して過剰に後足部と中足部,前足部が動くことを明らかにした.さらに,足部内の力学的負荷の性差も検証し,ショパール関節モーメントとリスフラン関節モーメントに性差は認められないことを明らかにした.
著者
小早川 高
出版者
関西医科大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2016-04-01

私たちは、マウスの鼻腔の特定の領域から開始する神経回路が匂いに対する先天的行動を制御することを解明した。この原理を応用し、極めて強力な先天的恐怖行動を誘発する人工匂い分子「チアゾリン類恐怖臭」を開発した。本研究では、これらの匂い分子を活用し、フォワードジェネティクススクリーニングで先天的な恐怖行動の誘発を担う遺伝子を探索しTrpa1遺伝子を同定した。Trpa1ノックアウトマウスやTrpa1標識マウスなどを用いて、三叉神経に発現するTRPA1はチアゾリン類恐怖臭を検知し、その情報が脳幹部の三叉神経脊椎路核へ伝達されることで、先天的な恐怖行動が誘導されることが明らかになった。
著者
塩川 雅広 桑田 威
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2021-04-01

申請者らは、IgG4関連疾患の膵病変である自己免疫性膵炎AIPにおいて、その病因自己抗原がラミニン511であることを世界に先駆けて発見した(Sci Transl Med. 2018;10:453)。しかし、ラミニン511自己抗体は自己免疫性膵炎患者の約半数でしか陽性にならず、残りの自己抗体の同定が課題である。本研究の目的は、ラミニン511以外のAIPの自己抗原を同定することである。
著者
中村 哲子
出版者
駒澤大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2019-04-01

ジャガイモ飢饉とも呼ばれる1840年代後半にアイルランドを襲った大飢饉は、飢饉の最中から飢饉直後までに多くの旅行者によってその実態が書き残された。こうした旅行記とともに、飢饉は小説においてもさまざまに語られ、アイルランドの記憶として受け継がれることとなった。フィクションをノンフィクションと比較検討することにより、飢饉の文学的語りと表象の意義を解明する研究である。
著者
市川 哲
出版者
立教大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

マレーシア、サラワク州における主にエスニック・ツーリズムに関する観光の特徴を、複数の民族集団や地域集団同士の関係といった、在地の社会関係の中に位置づけて把握することを試みた。特にサラワク州における先住民による手工芸品の制作や、都市部における販売、エキゾチックなイメージを消費する外国人ツーリストによるそれらの購入や、それとは異なる脈絡での現地の住民による手工芸品の利用といった様々な状況に関する現地調査を行った。さらにこのようにして得た知見を東南アジアの他地域の事例と比較し、その特徴の把握を目指した。
著者
谷山 牧 若林 和枝 保母 恵 渡部 瑞穂 岩上 さやか 藤田 千春
出版者
国際医療福祉大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2021-04-01

現在、日本では生活保護受給者(以後, 受給者)に対して福祉から就労に向けての支援が行われているが、受給者のうち就労可能と判断され支援を受けても,実際に就労し生活保護から外れるものはごくわずかである. また, 医師により就労可能との判断を得たものであっても, 身体的, 精神的, 社会的健康の準備状態が整っていないものも多い. 就労支援の内容は自治体によって異なり, 受給者の心身の準備段階や個別性に配慮した支援が十分に行われているとは言い難い状況である. 本研究の目的は, 生活保護受給者の就労に向けた心身の準備段階のアセスメントとその段階に応じた就労支援プログラムの作成と評価を行うものである.
著者
菊田 順一
出版者
大阪大学
雑誌
挑戦的研究(萌芽)
巻号頁・発行日
2021-07-09

免疫システムは生命にとって必要不可欠な生体防御機構であり、免疫システムの破綻は、感染症、自己免疫疾患、アレルギー、がんなど多くの疾病が関与する。そのため、病態の発症進展機序を解明し、それに立脚した治療応用、医療技術開発を実現することは、医学的にも社会的にも重要の課題である。本研究者はこれまで、最新の光学観察技術を駆使して、動物個体が生きた状態で様々な生体組織内の免疫細胞の動態を可視化し、その制御メカニズムを解析してきた。本研究では、生体イメージング技術をさらに発展させ、ヒト免疫細胞の動態・機能を解析する新たな基盤技術を確立し、ヒト疾患の病態解明と新たな治療法開発の実現を目指す。
著者
木下 英明
出版者
東京歯科大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

歯科インプラント治療において神経や血管の損傷などの手術手技関連の偶発症の発生の防止と、インプラントの診断基準の一つである「骨質」の定量化はともにインプラント治療を行う上で重要な課題である。本研究では、申請者がこれまで「力覚体感型インプラントシミュレーター」を通じて培ってきたヒト顎骨の三次元的な構造解析のノウハウを応用させ、海綿骨領域における骨梁構造の個体差および固体内分布に起因する生体力学的な特性の一部が明らかとなった。さらには解剖学的な構造の理解に加えて定量的な骨質の診断を可能にする「骨質反映型インプラント実習用模型」を作製し、インプラント学教育の一端を構築することができた。
著者
浅井 健一
出版者
東京大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1997

自己反映言語のコンパイルを目指して、おもにその基礎技術である部分評価法の研究を行った。部分評価器を自己反映言語のコンパイラとして使用するためには、使用する部分評価器が(1)十分、強力で、かつ(2)効率的に動くこと、の2点が重要である。これらに対応して以下のような結果を得た。1. 部分評価器の能力として、構造データをきちんと扱えることが重要で、そのためには部分評価時に各式の値とコードの両方を保持することが重要であることを発見した。これに基づいて実際にonlineの部分評価器を作成し、その効果を確かめた。しかし、この方法はonlineのため効率に問題があることがわかった。2. より効率的な部分評価を実現するべく、上記の方法をofflineに拡張する方法を提案した。この方法は、構造データをうまく扱う特化器の作成と束縛時解析器の作成というふたつの部分からなる。このうち前者は、必要に応じて値とコードの両方を保持し、かつコードの複製を避けるためコード部分を必ずlet式に残すことでうまくできることがわかった。この特化器を使って実際にいろいろな特化を行い、自己適用によるコンパイラジェネレータの作成を含めてうまく動くことを確認した。後者に関しては、従来の束縛時解析の手法を拡張することで、値とコードの両方を持つべき場所を特定できることを示した。その過程で、束縛時解析は、比較的、素直に制約を生成する型システムとして定式化できるが、制約を解くためには従来の手法と違い、2段階にわける必要があることがわかった。束縛時解析は実際に実装を行い、うまく動くことを確認した。今後の課題としては、ここで提案した束縛時解析の多段の部分評価への応用、今回は行うことができなかった自己反映言語のコンパイルへの実際の適用などがあげられる。
著者
浅川 哲也
出版者
東京都立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2019-04-01

日本語母語話者の誤用例の「ら抜き言葉」は多くの言語研究者たちによって合理的な言語変化であると擁護されてきた。しかし、近年のインターネット上の言説や刊行物の書き言葉の中に「ら抜き言葉」の進行した形態の〈れれる言葉〉や〈ら入れ言葉〉など、現代日本語の先端的な動向を示す例が観察されるようになった。また、「ら抜き言葉」には可能の意味以外に受身・尊敬の用法が発生している。過去の言語研究者たちが「ら抜き言葉」を可能表現専用であると擁護した根拠は消滅したのである。本研究は、現代日本語の先端的な動向を捉え、現代日本語にいま起きている母語話者の誤用を体系化し、日本語の言語史の中に位置づけるものである。
著者
奥山 聡
出版者
松山大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

C57BL/6マウスの総頸動脈流を一時的に止め、再灌流することで作製した全脳虚血モデルに対し、河内晩柑果皮乾燥粉末を投与したところ、脳海馬においてミクログリアならびにアストロサイトの活性化、および神経細胞死を抑制することができた。また、近年増加が懸念されている糖尿病と脳疾患の合併症に注目し、河内晩柑果皮、およびその果皮に多く含まれているオーラプテンとナリンギンが高血糖誘発脳機能障害を改善できるか、C57BL/6マウスにストレプトゾトシンを単回投与して作製した高血糖モデルで検討したところ、高血糖による誘発される神経細胞に発現するタウタンパク質の過剰なリン酸化が、サンプルの投与により抑制された。
著者
谷川 恵一
出版者
高知大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1994

1.河津が死去した直後の新聞記事を調査し、その官暦についての詳細な記録を得た。また、国立公文書館に所蔵されている文部省関係の書類の中から、河津のフランス留学に関する文書を検索し、そのいきさつをほぼ明らかにしえた。2.河津が関係した日本立憲政党新聞の全紙面を調査し、河津の執筆した記事、および河津に関する記事を検索し、この時期における河津の言論活動を俯瞰するための基礎的な資料を得た。現在そのデータベースの作成にとりかっている。3.河津が翻訳した最初期の歴史書である『西洋易知録』(明治2年刊行)とその原典であるW.F.CollierのThe Great Events of History(1867)とを対照させ、河津の翻訳作法をうかがうための基礎的なデータを得た。これによって原文にきわめて忠実でありながら、平易な平仮名文の歴史叙述を達成していることを明らかにしえたが、ひき続いて、その平仮名文の文体的な位相を明らかにするために、同時代の物語的な歴史叙述の文体との比較・分析を行なっている。4.文明開化期を中心とした明治初期に出版された主要な歴史書をほぼ網羅的に収集し、それらを扱っている地域によって万国史・西洋史・中国史・日本史に分けた上で、さらに文体面から漢文・片仮名文・平仮名文に区分して、おのおのの歴史叙述にあらわれる特徴についてのデータを蓄積し、あわせて、同時期に文部省から刊行された片仮名文の歴史書の文体についての分析を行なった。これらの作業を通じて、文部省の歴史叙述によって物語的な歴史叙述が駆逐され、文体において歴史と文学とに言説が分割されたことをほぼ明らかにしえた。
著者
陳 怡禎
出版者
日本大学
雑誌
若手研究
巻号頁・発行日
2020-04-01

本研究は、ファン研究と社会運動研究の両面から東アジアの現代社会の若者、とりわけ女性は、いかに「趣味」を用いて社会空間を構築しているか、さらに社会的関係性を再編成していくかについて考察する。手かがりとして、2014年3月に台湾で起きた「ひまわり運動」、9月に香港で起きた「雨傘運動」といった二つの運動空間に注目し、その空間において女性参加者によって行われる「私的趣味」の実践について検討する。それらの社会運動に参加する女性たちが、戦略的に「私的趣味」を公的領域で実践することによって、趣味縁を中心に結成された女性による「趣味共同体」の可視化をいかに可能にしているのかを分析する。
著者
片寄 晴弘 橋田 光代 小川 容子 古屋 晋一
出版者
関西学院大学
雑誌
挑戦的研究(萌芽)
巻号頁・発行日
2019-06-28

名演奏に心打たれるという体験をした人は少なくないであろう。しかしながら、その理由、メカニズムについてはほとんどわかっていない。本研究では、コンテスト優勝者クラスのピアニストの協力のもと、世界最高峰の制度を持つセンサを用い、タッチまで含めたピアノ演奏(ポリフォニー)の演奏制御情報を計測する。あわせて、普段、必ずしも意識下に上がってこないレベルのものも含めて演奏者が解するポリフォニーレベルでの音楽構造の徹底的な聞き取りを実施する。得られた演奏制御情報と音楽構造の関係について、最新の数理解析手法を用いて分析し、ピアニストが演奏表現にこめた感動のデザインについて探っていく。
著者
岩城 円花
出版者
東北大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2021-04-28

本研究は、閉鎖会社かつ家族企業において、離婚時および相続時に家族企業特有の問題によって発生する、過半数を占める株主からの少数株主への弾圧を防ぐ方法を明確化し、すべての株主の合理的な期待を保護するための閉鎖会社を中心に捉える会社法体制を確立することを目的とする。閉鎖会社かつ家族企業が抱える特有の問題が離婚時および相続時に多く発生していることから、日本とアメリカの会社法のみならず家族法を比較するアプローチを取り、少数株主の弾圧の解決策を模索する。
著者
中瀬 朋夏
出版者
武庫川女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2018-04-01

これまで、本研究課題において、乳がん悪性化進展のプロセスには亜鉛シグナルが重要で、その標的分子のひとつとして低酸素誘導性因子Hypoxia-inducible factor-1 (HIF-1)を明らかにしてきた。本年度は、乳がん細胞の低酸素環境適応能力の発揮における亜鉛イオンの機能的役割と亜鉛イオンを介したHIF-1の制御機構の解明に取り組んだ。低酸素環境条件下におけるエストロゲン受容体陽性ヒト乳がん細胞MCF-7の生存能力は、HIF-1αの活性と強く相関した。そのHIF-1αの活性は、細胞内亜鉛イオン濃度に依存した。さらに、ジンクフィンガードメインを持ち、HIF-1の安定化と機能に密接に関与することが報告されているMetastasis-associated gene‐1 (MTA-1)は、低酸素環境条件下で、HIF-1αの活性化とともに高発現し、その発現量は細胞内亜鉛イオン濃度に比例した。低酸素環境条件下における細胞内亜鉛イオンの供給には、MCF-7の細胞膜ならびに細胞内のオルガネラ膜上に局在する亜鉛トランスポーターの発現比率が重要であることを、亜鉛トランスポーターのノックダウン実験から明らかにした。以上より、MCF-7の低酸素環境適応性には、細胞内亜鉛イオンとその制御分子である亜鉛トランスポーターが必要であり、亜鉛イオンのターゲット分子としてMTA-1が関与している可能性が示唆された。本年度は、亜鉛シグナルの解析として、低酸素環境適応における亜鉛イオン(Zn2+)を介したHIF-1の制御機構の一端を明らかにすることができた。乳がん細胞における亜鉛の役割から、乳がん悪性化進展に大きく関与する低酸素環境適応性に迫った研究はこれまでになく、乳がん治療の新戦略開発に有益な知見である。
著者
増田 隆一 天野 哲也
出版者
北海道大学
雑誌
特定領域研究(A)
巻号頁・発行日
2000

北方民族の文化として知られるクマ送り儀礼の起源は、北海道およびサハリン南部を中心としたオホーツク文化期(紀元後6〜12世紀)の遺跡から発掘されるヒグマ遺存体にさかのぼることができる。本研究では、北海道礼文島におけるオホーツク文化期の香深井遺跡から発掘されたヒグマ考古資料(主に頭骨)の産地を同定することを目的として、ミトコンドリアDNAを指標とした古代DNAの分子系統分析を行った。現在、ヒグマは礼文島に自然分布していないので、香深井遺跡のヒグマは礼文島以外の地域から文化の交流とともに持ちこまれたものと思われる。これまでに解読することができた礼文島古代ヒグマの遺伝情報を北海道本島における現生ヒグマ集団のDNAデータと照らし合わせた結果、礼文島古代ヒグマのDNAには北海道の道央-道北型および道南型の2系列が存在することが明らかになった。これは、礼文島古代ヒグマが少なくとも道北地方および道南地域から持ち込まれたことを示している。さらに、形態的データと比較すると、道南型DNAをもつ礼文島古代ヒグマはすべて秋に死亡した1歳未満の仔グマであった。それに対して、道央-道北型の礼文島古代ヒグマの多くは春に死亡した3歳以上の成獣であった。道南型DNAをもつ仔グマはおそらく春グマ猟で捕獲され、当時の道南地方の続縄文人、または、道北地方のオホーツク人によって半年余り飼育されたと考えられる。礼文島古代ヒグマにおける道南型DNAの発見は、仔グマ・ギフトを伴うクマ送り儀礼が、従来強調されてきた集団内だけでなく、異集団間の絆を強める機能をも果たしたことを示唆している。
著者
太田 茂 杉原 数美
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

熱帯地域で摂取され、パーキンソン病関連疾患の環境因子としての可能性が考えられるトゲバンレイシ植物より、テトラハイドロイソキノリン(TIQ)誘導体を含む10数種類の物質の構造を決定した。これらの1種は、神経細胞においてプロテアソーム阻害に伴う不要タンパク質の蓄積、小胞体ストレス応答の亢進を惹起した。