著者
森田 武志
出版者
北海道大学観光学高等研究センター = Center for Advanced Tourism Studies, Hokkaido University
雑誌
CATS 叢書 (ISSN:21853150)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.249-270, 2012-03-31

観光資源としてのコンテンツを考える : 情報社会における旅行行動の諸相から = Current Issues in Contents Tourism : Aspects of Tourism in an Information-Based Society
著者
齋藤 梓 横山 恭子
出版者
上智大学総合人間科学部心理学科
雑誌
上智大学心理学年報 (ISSN:0387849X)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.97-107, 2009
被引用文献数
1

明田芳久先生追悼号
著者
川島 眞
出版者
公益社団法人 日本皮膚科学会
雑誌
日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
巻号頁・発行日
vol.123, no.8, pp.1527-1536, 2013-07-20 (Released:2014-10-30)

近年,癌治療における分子標的薬の使用頻度の増加に伴い,その副作用としての皮膚障害への対応が課題となってきている.そこで,分子標的薬による癌治療に随伴する皮膚障害に対する皮膚科医の診療実態や意識についての現状を把握し,今後の課題について考察することを目的として,全国の皮膚科医を対象とした調査を行った.対象と方法:2011年12月~2012年1月に医療従事者向けポータルサイト「CareNet」会員である皮膚科医を対象とし,二度にわたるインターネット調査を行った.結果:分子標的薬に起因する皮膚障害の診療経験の確認を目的とした一次調査で,その診療経験は,勤務医で88.5%(154/174名),開業医で61.0%(61/100名)であった.より広く診療経験者を対象とし,改めて診療の実態や意識を確認することを目的とした二次調査において,診療頻度は開業医では年間5例以下が85%を占めたが,病院勤務医では年間10例前後が多かった.また,病院勤務医では患者の9割近くが他科からの紹介で受診していたが,開業医では自発的受診が7割近くを占めた.治療においては,ステロイド外用剤,テトラサイクリン系抗生物質内服,保湿外用剤を主に使用する医師が大半である一方,抗菌外用剤を主に使用する医師も一定数いることが明らかとなった.皮膚科医のほとんどが,癌診療科・施設との早期からの連携が必要であると認識し,分子標的薬による皮膚障害に対し,主体的に取り組むべきと考えていることが示された.考察:分子標的薬による皮膚障害に対し,多くの皮膚科医が既に取り組んでいる実態が明らかとなった.一方その診療において,癌薬物治療専門科・施設との連携は手探りともいえる.癌患者の治療を支援する観点から,分子標的薬による癌治療に随伴する皮膚障害の有効な治療方法の確立,また,それを実施するため,皮膚科医はその重要な役割を認識し,研鑽を重ねるとともに,癌薬物治療専門科・施設との密な連携に取り組む必要があると考えた.
著者
山田 美智子 笠置 文善 三森 康世 宮地 隆史 大下 智彦 佐々木 英夫
出版者
一般社団法人 日本放射線影響学会
雑誌
日本放射線影響学会大会講演要旨集 日本放射線影響学会第51回大会
巻号頁・発行日
pp.267, 2008 (Released:2008-10-15)

背景と目的:胎児期に被爆した被爆者では小頭症や知的障害等の神経系への影響が認められる。今回、広島成人健康調査集団の被爆時年齢13歳以上の原爆被爆者とその対照において、原爆被爆が認知機能や認知症の発症に影響したか否かについて調査した。 方法:対象者は1992年の調査開始時に年齢60歳以上で認知症を認めない2286人である。認知機能は認知機能スクリーニング検査(CASI)を用いて評価した。認知症の診断は認知機能スクリーニング検査と神経内科医による神経学的検査の2段階法を用い、人年法により線量階級別の粗発症率を求めた。原爆被曝の認知症発症への影響の評価には他のリスク要因を考慮してポワソン回帰分析を用いた。放射線治療による被曝情報は病院調査と問診調査から得られた。 結果:認知機能は加齢と共に低下し、低学歴で低かったが、被爆時年齢13歳以上の原爆被爆者では認知機能に被爆の影響は認められなかった。約6年の追跡期間中に206人が新規に認知症を発症した。60歳以上の1000人年あたりの粗認知症発症率は15.3(男性12.0、女性16.6)であった。被爆線量別の1000人年あたりの発症率は被爆線量5mGy以下、5-499mGy,500mGy以上で各々16.3、17.0、15.2であった。いずれの被爆線量群でもアルツハイマー病が優位な認知症のタイプであった。ポワソン回帰分析の結果、全認知症ならびにタイプ別認知症において、他のリスク要因を調整後に被爆の影響は認められなかった。対象者の内、68人がこの調査以前に放射線治療を受けていたが、認知症を発症したのは2人にすぎなかった。 結論:原爆被爆者の縦断的調査において認知機能ならびに認知症発症と放射線被曝の関連は認められなかった。
著者
野口 康彦
出版者
山梨英和学院 山梨英和大学
雑誌
山梨英和大学紀要 (ISSN:1348575X)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.105-113, 2009 (Released:2020-07-20)

本稿の目的は、大学生におけるデートDVと共依存の関係性について検討するものである。デートDVにおいては、共依存傾向の高い人ほど、その中でも特に女性は、DV被害に遭う可能性が高いのではないのだろうかと考えた。ある私立大学の福祉系学科の大学生に対して質問紙による調査を行い、61名の有効回答を得た。結果として、共依存傾向の高い人ほど、デートのときにパートナーからDVを受けている傾向があることがわかった。さらに、男女別で分けた場合、女性の方がパートナーから暴力的な言動や行為を受けやすいことが明らかになった。
著者
井川 和宣 友岡 克彦
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.56, no.5, pp.411-415, 2020 (Released:2020-05-13)
参考文献数
13

ケイ素は地球上に潤沢に存在し,かつ,炭素と同様に四面体構造を形成する.しかしながら,科学が進歩,多様化した現代においてもなお,ケイ素を含む医薬品(以下,ケイ素医薬品と称する)の開発研究はごく限られている.本稿では,これまでケイ素医薬品の開発が困難であった理由について論じるとともに,その問題の一つの解として我々が着目している「キラルケイ素分子の利用」を提唱し,また,不斉合成の実際と生物活性について紹介する.
著者
中沢 康彦
出版者
日経BP社
雑誌
日経トップリーダー
巻号頁・発行日
no.295, pp.76-81, 2009-04

「アルツ磐梯」は磐梯山の山麓にあり、猪苗代湖を望むリゾート施設である。施設内にはスキー場、ゴルフ場、ホテルなどを備えている。スキーシーズンは稼働率が高く、家族連れのスキー客、若いスノーボーダーでにぎわう。 このスキー場のお客様の大半が昼食を取るのが、ゲレンデに面したセルフサービス方式のレストランである。
著者
篠田 裕之
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.76, no.1, pp.38-45, 2019-12-25 (Released:2020-07-01)
参考文献数
22
著者
TAKAHASHI HIROSHI
出版者
Society for the Study of Species Biology
雑誌
Plant species biology
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.61-68, 1989
被引用文献数
1

The floral biology of Tricyrtis affinis was investigated and compared with that of four species of Tricyrtis which had been reported by the author. The flower opens for two days and is protandrous as in T. latifolia, T. flava, and T. ohsumiensis. The primary pollinators of T. affinis were Bombus diversus diversus and Amegilla sp., which were not different from those of the previous species although the shape and the color of the T. affinis flower are somewhat different from the others. The whole perianth of T. affinis absorbs UV light fairly well, and the large purple spotted area near the base absorbs it markedly well. The UV absorption pattern of the T. affinis flower is similar to that of T. latifolia. T. affinis is also self-compatible, like the others, and seeds obtained by self-pollination germinated well. Pollination of T. affinis is characterized by a refined system.
著者
藤林 真美 永友 文子 石原 昭彦
出版者
公益社団法人 日本アロマ環境協会
雑誌
アロマテラピー学雑誌 (ISSN:13463748)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.1-6, 2015-10-08 (Released:2015-10-08)
参考文献数
22
被引用文献数
1

生活習慣病への罹患は動脈硬化を促し,健康寿命に影響を及ぼすことは周知である。運動は動脈硬化の予防・改善に有効であるが,運動習慣のある成人男性は36.1%,成人女性は28.2%にとどまっている。近年,植物に由来する芳香成分(精油)を用いて鎮静や癒しを求めるアロマテラピーが人気を博している。本研究では,「運動時に精油を芳香させることで心身が鎮静して,運動を楽に行える」と仮説を立てて検証を行った。10名の健康な中年女性(年齢:53.6±8.0,BMI:24.5±3.2)を対象に,自転車を用いた有酸素運動を20分間行わせた。運動前と運動中に心拍数および自覚的運動強度を測定した。運動中にグレープフルーツ精油(学名:Citrus paradisi)を芳香する精油試行と芳香を行わない対照試行の間でクロスオーバー試験を行った。その結果,精油試行では対照試行と比較して自覚的運動強度の変化率が有意に低下した。本研究から,精油芳香によって「運動を楽に行うこと」が期待でき,肥満の予防・改善を目指した運動処方に応用できると結論した。
著者
磯﨑 行雄 長谷川 遼 益田 晴恵 堤 之恭
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.126, no.11, pp.639-644, 2020-11-15 (Released:2021-02-15)
参考文献数
20
被引用文献数
3

Detrital zircon U-Pb ages were measured for nine non-fossiliferous sandstones from the uppermost Izumi Group, a “Late Cretaceous” forearc clastic sequence in the eastern Izumi Mountains of western Kii Peninsula, SW Japan. Seven out of nine sandstones yielded Paleocene grains. These results confirm that the uppermost Izumi Group was deposited in the Paleogene (Selandian-Thanetian or younger), extending the total depositional duration of the group to ca. 27 myr, almost double the previous estimate. The new age data raise the possibility that a stratigraphic interval across the Cretaceous-Paleogene extinction boundary may be preserved within the group. The occurrence of Paleogene strata further constrains the onset of the low-angle Median Tectonic Line to post-Paleocene.
著者
鄭 忠和
出版者
日本脈管学会
雑誌
脈管学 (ISSN:03871126)
巻号頁・発行日
vol.61, no.11, pp.123-130, 2021-11-10 (Released:2021-11-10)
参考文献数
22

和温療法は「安全,有効,低コスト,非侵襲」で,治療の望ましい要件を満たす革新的治療法である。全身の血管内皮から血管拡張物質のNOを著明に発現して多彩な効果を発揮し,心不全や閉塞性動脈硬化症などの難治性疾患に有効である。重症心不全に対する標準治療として新規保険収載されている。超高齢社会のフレイル対策,包括的リハビリテーション,QOLの向上・健康長寿・未病・予防に貢献する医療として今後の活用が期待される。
著者
野々村 美宗
出版者
日本化粧品技術者会
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.89-92, 2014-06-20 (Released:2014-06-20)
参考文献数
14

泡は身体洗浄料の洗浄力や使用感を左右する重要な因子であるため,多くの研究者がその物理的性質の制御に取り組んできた。しかし,商品のコンセプトにあった起泡性や泡安定性を実現することはいまだに難しい。本総説では,泡の物理的な特性の起源となる構造とダイナミクスに関する最近の研究を紹介する。
著者
西村 康
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.1261-1269, 1976-12-15

I.はじめに 青森県,秋田県および岩手県の北部には,盲女が修業を積んで職業巫イタコとなり,神憑りによって人格変換を来し,死者の口寄せ(霊媒),加持祈祷を行なうことが,今日もなお広くみられる。このうち青森県の八戸市を中心にした南部地方のイタコについての民俗学的研究では,桜井がイタコの人生史,修業過程,職能,組合組織についての詳細な報告をしており,とりわけ神憑りを可能にするために施行する補助的手段としての側面を持つオシラアソバセやオシラ祭文に注目している6)。しかし桜井によれば,口寄せ,祈祷,まじないなどの巫業内容や人生史,修業については他地区のイタコと同じであるという。すなわち南部地区の巫覡7)たちもまじないとして,いわゆる加持祈祷を行ない,病気・禍厄などの原因を神にうかがい,それを除去するための祈祷を行ない,また失踪者や行方不明者,遠出の家族の消息,失せ物の所在などをあて,結婚や建築普譜に関する日取りの吉凶を占い,さらに病気に関しては治療の方法,受診すべき医師の方角を占い,こうして地域住民の生活の主要な出来事に関与している。ところが南部地方においては,津軽のゴミソ6,8),下北地方のカミサマ6),陸前地方のミゴサン9)に相当する巫覡の存在の報告は極めて乏しく,わずかに直江が高山稲荷神社で大正4年からゴミソに神習教の教導職免許状の斡旋をした地域分布が八戸・三戸・九戸の南部地方にも及んでいることを報告し8),ゴミソが南部地方にも存在する可能性を示しているにすぎない。また精神医学的な報告を概観すると,懸田ら2)および中村3)は,青森県におけるシャーマニズムの社会精神医学的研究を行ない,昭和32年から35年にかけての調査の中で,南部地方のイタコおよびカミサマを扱っている。そしてここでも,イタコ以外のカミサマが南部地方ではとくに,イタコの数に対して非常に少ない(八戸市ではイタコ23人に対してカミサマ1〜2人)と報告している。 では八戸市を中心にした南部地方にはイタコ以外の巫覡の分布はそれほどまでに少なく,地域住民生活に及ぼす影響力は無視できるかというと,われわれが次節で述べるように,じつは南部地方の巫覡は意外にも多数存在しており,彼らの地域住民生活への関与度も高く,また名称としてはカミサマ,カミサン,別当サマ,別当サンと呼ばれ,津軽のゴミソ,下北のカミサマ,その他の地方で呼ぶ行者,拝み屋,祈祷師などに一致するもののようである6)。さてこれらのイタコ以外の民間宗教者は,羽黒教,扶桑教などの教派神道の教師も含めて,カミサマあるいは別当サンと呼ばれ,祈祷・祓・卜占などを主に行なうが,口寄せはしない。また男女を問わず,イタコとちがってすべて目明きであり,入巫過程は修業を必要とせず,巫具もイタコのもつオダイジ(オンダイズ)やイラタカの数珠などの特定のものはなく,太鼓や幣束を使うものが多い。そして教団組織との関係を持ち,信仰の対象となる祭神名・仏菩薩名がカミサマ・別当サン自身に付けられて,稲荷様,山の神様,竜神様などと呼ばれることも多い。なお新興宗教の布教師の場合は,一部カミサマと呼ばれるものはあるが,別当サンとは呼ばれないようである。また,これらのカミサマ・別当サンはイタコ同様,住んでいる地名を冠せて,○○の別当サンと呼ばれることもある。しかしイタコも含めて,現在の南部地方のこれらの巫覡の間には縄張りはみられず,信者は何人ものイタコやカミサンをたずね歩いている。この点について,桜井は津軽イタコに縄張りがあることを報告している6,8)が,南部イタコの縄張りの有無については一切ふれていない。しかし南部地方の現状についていうと,信仰者が何人もの巫覡をたずね歩く点について,民間では「10人のカミサマにきいて,7人以上のカミサマの言ったことを守ればよい」ということになっているらしい。なおイタコとカミサマに対する一般の信用度については,イタコのほうが当たるという人が多いが,じつはイタコは,医療の進歩に従って盲人が少なくなってきたこと,盲人の職業としてアンマ・マッサージ師の道がひらけてきたこと,イタコの修業が非常につらいことなどから,イタコの後継者が少なくなり,その数全体が減少してきているのである。またカミサマ・別当サンの中で「当たる,当たらない」の評価の差が出てくる傾向がみられ,いわゆる流行神的な巫覡も出現してきている。さきに述べたように,南部地方におけるイタコ以外の巫覡の存在については報告が乏しいのであるが,われわれが知り得た限りでは,この地方の大部分のカミサマ・別当サンは,昭和30年代以前から巫業を営んでいるのである。
著者
西野 智雄 Colin J. Martin 安原 主馬 Gwénaël Rapenne
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.79, no.11, pp.1050-1055, 2021-11-01 (Released:2021-11-10)
参考文献数
62

In this account, we describe our achievements in the field of technomimetic synthetic nanovehicles from the first synthetic nanovehicle, a wheelbarrow with two wheels, to the nanocar which qualified for the 2nd Nanocar Race. The architecture of these nanovehicles is based on a polyaromatic or phorphyrinic chassis with ethynyltriptycenyl moiety used as wheels. The rigid and planar chassis also provides us with a potential cargo platform able to transport atoms or small molecules on surfaces.
著者
渡邊 亙
出版者
白鴎大学
雑誌
白鴎法學 (ISSN:13488473)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.49-62, 2009-12