著者
野瀬 彰大 深川 大路
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI)
巻号頁・発行日
vol.2011-GI-25, no.4, pp.1-8, 2011-02-26

本研究では,トレーディングカードゲームにおけるカードのシャッフルを扱う.まず,シミュレーションプログラムを用いてシャッフル手法について分析し,理想的なシャッフル手法の提案を目的とする.また,シャッフル手法の分析を行うために,シャッフルの結果を視覚的に表示する方法を提案する.分析の結果,各シャッフル手法の特徴が分かった.また,制限時間の長短に応じて適切なシャッフル手法が変わる可能性が示唆された.複数のシャッフル手法の組合せも行い,同じ組合せであっても実行順序が結果に大きな影響を与えることを実験的に示した.
著者
Hiromi NAKANISHI Atsushi MORI Kouki TAKEDA Houdo TANAKA Natsuko KOBAYASHI Keitaro TANOI Takashi YAMAKAWA Satoshi MORI
出版者
日本学士院
雑誌
Proceedings of the Japan Academy, Series B (ISSN:03862208)
巻号頁・発行日
vol.91, no.4, pp.160-174, 2015-04-10 (Released:2015-04-10)
参考文献数
34
被引用文献数
3 or 0

Six months after the explosion of TEPCO’s Fukushima Dai-ichi nuclear power plant, radioactive silver (110mAg), was detected in concentrations of 3754 Bq/kg in Nephila clavata (the orb-web spider; Joro-gumo in Japanese) collected at Nimaibashi, Iitate village in Fukushima Prefecture, whereas 110mAg in the soil was 43.1 Bq/kg. A survey of 35 faunal species in the terrestrial environment during the 3.5 years after the accident showed that most of Anthropoda had two orders higher 110mAg in their tissues than soils, although silver is not an essential element for their life. However, tracing of the activity of 110mAg detected in spider Atypus karschi collected regularly at a fixed location showed that it declined much faster than the physical half-life. These results suggest that 110mAg was at once biologically concentrated by faunal species, especially Arthropoda, through food chain. The factors affecting the subsequent rapid decline of 110mAg concentration in faunal species are discussed.
著者
香川(田中) 聡子 大河原 晋 田原 麻衣子 川原 陽子 真弓 加織 五十嵐 良明 神野 透人
出版者
日本毒性学会
巻号頁・発行日
2014 (Released:2014-08-26)

【目的】近年、生活空間において“香り”を楽しむことがブームとなっており、高残香性の衣料用柔軟仕上げ剤や香り付けを目的とする加香剤商品の市場規模が拡大している。それに伴い、これら生活用品の使用に起因する危害情報も含めた相談件数が急増しており、呼吸器障害をはじめ、頭痛や吐き気等の体調不良が危害内容として報告されている。本研究では、柔軟仕上げ剤から放散する香料成分に着目し、侵害受容器であり気道過敏性の亢進にも関与することが明らかになりつつあるTRPA1イオンチャネルに対する影響を検討した。【方法】ヒト後根神経節Total RNAよりTRPA1 cDNAをクローニングし、TRPA1を安定的に発現するFlp-In 293細胞を樹立した。得られた細胞株の細胞内Ca2+濃度の増加を指標として、MonoTrap DCC18 (GLサイエンス社)を用いて衣料用柔軟仕上げ剤から抽出した揮発性成分についてTRPA1の活性化能を評価した。また、GC/MS分析により揮発性成分を推定した。【結果】市販の高残香性衣料用柔軟仕上げ剤を対象として、それぞれの製品2 gから抽出した揮発性成分メタノール抽出液についてTRPA1に対する活性化能を評価した。その結果20製品中18製品が濃度依存的に溶媒対照群の2倍以上の活性化を引き起こすことが判明した。さらに、メタノール抽出液のGC/MS分析結果より、LimoneneやLinallolの他に、Dihydromyrcenol、Benzyl acetate、n-Hexyl acetate、Rose oxide、Methyl ionone等の存在が推定され、これらの中で、Linalool 及びRose oxideがTRPA1を活性化することが明らかになった。これらの結果より、柔軟仕上げ剤中の香料成分がTRPイオンチャネルの活性化を介して気道過敏性の亢進を引き起こす可能性が考えられる。
著者
島弧深部構造研究グループ 赤松 陽 原田 郁夫 飯川 健勝 川北 敏章 小林 和宏 小林 雅弘 小泉 潔 久保田 喜裕 宮川 武史 村山 敬真 小田 孝二 小河 靖男 佐々木 拓郎 鈴木 尉元 鈴木 義浩 山崎 興輔
出版者
地学団体研究会
雑誌
地球科學 (ISSN:03666611)
巻号頁・発行日
vol.63, no.1, pp.9-27, 2009-01-25
被引用文献数
2 or 0

島弧深部構造研究グループは,気象庁2006年刊行の地震年報によって,日本列島とその周辺地域で1983年から2005年までに発生した地震の震源分布を検討した.そのうち100km未満の地震はM4.5以上,100km以深の地震についてはM3以上のものを取り上げ,陸上は400mごとの等高線,海域は400mごとの等深線で示された地形図上にプロットして検討資料とした.震源の空間的な分布を明らかにするために,地震の分布する空間の下底の等深線を描いた.等深線は,北海道から千島列島に沿う地域では千島・カムチャツカ海溝付近から北西方に,本州に沿う地域では日本海溝付近から西方に,伊豆・小笠原諸島に沿う地域では伊豆・小笠原海溝付近から南西方に,九州ないし南西諸島とその周辺地域では,琉球海溝付近から北西方に次第に深くなるような傾向を示す.より細かく検討すると,等深線は単純ではない.等深線中に,直線状ないし弧状に走り,隣の単元に数10kmあるいはそれ以上に不連続的に変位する単元を識別できる.このような不連続部は,北海道・千島列島地域では北西-南東方向に走り,各深さのこのような不連続部は雁行状に並ぶ.これらの不連続変位部に境された一つの単元の拡がりは100ないし400kmである.より大きな不連続線として国後島の東縁付近と北海道中央を通るものが識別される.千島海盆付近で等深線は南東方に張り出しているが,これは千島海盆付近で震源分布域が下方に膨らんでいることを示す.本州東北部と,日本海の東北部および中央部では,直線状あるいは弧状に走る等深線を北西-南東と東西方向の不連続線が切る.これらによって境された単元の拡がりは100ないし200kmである.より大きな不連続線として,日本海南西部から本州の中央部を走る線が識別される.伊豆・小笠原諸島地域では,直線状あるいは弧状の等深線を切る不連続部は東北東-西南西方向をとる.これら不連続変位部に境された単元の拡がりは数10ないし200kmである.より大きな不連続線として伊豆・小笠原諸島北部と中央部を走るものが識別される.九州・南西諸島とその周辺地域では,直線状あるいは弧状の等深線を切る不連続部は東北東-西南西方向に走る.これら不連続部に境された単元の拡がりは80ないし250kmである.より大きな不連続線として大隈諸島と奄美大島間を走る線が識別される.このように,和達・ベニオフ面とよばれるものは地塊構造を暗示させる垂直に近い線によって境された,より小さな分節にわかれることが明らかになった.
著者
Tadayuki Imanaka Tadashi Takemoto
出版者
(社)日本化学会
雑誌
Chemistry Letters (ISSN:03667022)
巻号頁・発行日
(Released:2015-08-29)

Here we show that petroleum can be formed efficiently at normal temperatures and pressures from carbon dioxide and activated water. The oxygen nano-bubble containing water was treated with TiO2 catalysis under UV irradiation. The activated water was mixed vigorously with kerosene or light oil and carbon dioxide to form an emulsion. The emulsion gradually separated into a two-phase solution. After phase separation, the volume of kerosene or light oil, depending on which oil was utilized, increased by 5 to 10 %.
著者
秋吉 卓 淵田 邦彦
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木史研究 (ISSN:09167293)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.245-252, 1998-05-01 (Released:2010-06-15)
参考文献数
13

直下型地震は、阪神・淡路大震災 (1995年) でその威力は十分に証明されたが、一方でその発生は極めてまれで、明治以降ではわずかに熊本地震 (1889年) があるくらいである。熊本地震は、その2年後に発生した濃尾地震のため忘れられた地震となったが、エネルギー的には中規模であったものの浅発性であったため、大地震なみの地震学的・社会学的特徴を持っていて、都市直下型地震を総合的に研究する格好の題材である。これより本論は、主として当時の新聞記者の克明な震災日記より本地震について掘り起こし、その全体像を紹介することによって、今後の地方都市の地震防災のための資料を提供しようとするものである。
著者
添盛 晃久 小豆川 勝見 野川 憲夫 桧垣 正吾 松尾 基之
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.62, no.12, pp.1079-1086, 2013-12-05 (Released:2013-12-28)
参考文献数
34
被引用文献数
2 or 0

The concentration of radioactive cesium in sediments of Tokyo-bay, released by the Fukushima Dai-ichi nuclear power station accident, was measured every half year from July ’10 to February ’13 in order to analyze the trend of concentration. The samples were collected at two artificial deeper sites in dredged trenches and one natural shallower site, which were located off Makuhari in Tokyo-bay, then they were brought into a Ge detector to measure the γ-rays. According to an analysis of the upper layer of the samples, both 134Cs and 137Cs had been detected since the samples of August ’11, and they must have been released by the accident. Furthermore, from February ’12 to February ’13, the concentrations of 134Cs and 137Cs in upper layer of sediments had been higher at deeper sites than shallower site. The deeper sites look like pitfall traps for fine particles clinging to 134Cs and 137Cs, so we can call these sites "the hotspot in the sea". We also examined the depth profiles of 134Cs and 137Cs in samples taken on August ’12 and February ’13. As a result, 134Cs and 137Cs were found to have gone deeper in the sediment on February ’13 than on August ’12, and the inventory of them was also larger on February ’13. In addition, this phenomenon was observed more clearly at deeper sites than shallower site. Though 134Cs and 137Cs had not increased very much in upper layer from August ’12 to February ’13, we clarified that they had been flowing into the Tokyo-bay.
著者
金城 克哉 Kinjo Katsuya
出版者
クィア学会
雑誌
論叢クィア (ISSN:18832164)
巻号頁・発行日
no.3, pp.39-61, 2010

本稿では沖縄地域の男性との出会いを求める男性が利用する出会い系掲示板の投稿文を言語学的視点から計量的に分析することを目的とする。無作為抽出によって得られた9,200のデータを分析した結果、(1)投稿者の8割が20代と30代によって占められており、(2)出会いの形態としては性的な接触を望むものが最も多いことがわかった。また、(3)容姿その他への言及については体型に関する言及が最も多く、その内普通より大きい体型に関する語彙が発達していることが明らかとなった。(4)表現の特徴としては願望を表す「たい」や「ほしい」を用いた表現が約4割を占め、受益表現では「~てもらう」よりも「~てくれる」という表現が多用されていることがわかった。