著者
藤井 信生 金子 峰雄 高木 茂孝 西原 明法 高窪 かをり 石川 雅之 和田 和千
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1999

本研究では,アナログ・ディジタル混載システムLSIの鍵を握るアナログ回路を,回路設計からレイアウト設計までを含めた総合設計システムの構築を目的としている.レイアウトの微細化とともに,アナログ回路も高速な動作が可能となるが,一方で素子の耐圧が下がるため,高速性を享受するためには,低電源電圧動作不可欠となる.そこで,電源電圧間にトランジスタを2個しか縦積みにしない基本機能回路ブロックを提案し,その応用として,A-D変換回路を提案の回路ブロックを用いて構成し,その動作を確認している.次に,スイッチトキャパシタ回路における最大の問題点であるクロックフィードスルーを取り除く手法について,増幅回路を例として説明し,その有効性を計算機シミュレーションにより確認している.必要な機能を自動的に合成し,アナログ回路設計者不足を補う目的から,遺伝的アルゴリズムに基づいたアナログ回路の自動合成手法も提案し,2乗回路や3乗回路,絶対値回路などの非線形演算回路を容易に合成することができたことを確認している.最後に,ディジタル回路から基板を介した雑音がアナログ回路の性能を劣化させる.そこで,ディジタル回路から基板を介した雑音を低減するための手法を提案し,その有効性を計算機シミュレーションにより,確認している.以上を要するに,本研究では,計算機によるアナログ回路の統合設計環境の構築を目指し,アナログ回路の基本機能ブロックやアナログ回路の自動合成手法について検討を行った.また,アナログ・ディジタル混載LSIを実現する際に,ディジタル回路からの雑音の低減手法も併せて示した.アナログ回路設計手法からレイアウト設計への橋渡しに関しては,十分な成果が得られなかったものの,アナログ回路で必要となる基本機能を低電源電圧の下で構成することができるようになり,その他必要な機能回路もある程度自動的に合成できる見通しが得られた.今後,レイアウト設計に関しても十分な検討を行い,これらを有機的に結びつけ,アナログ集積回路の総合設計システムを実際に構築することが課題である.
著者
中谷 剛
出版者
岐阜大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1994

本年度は長良川下流域の自然ワンドを対象に,生態系調査と熱環境調査を行った.対象としたワンドは、長良川下流部の距離標15.6kmの地点にある。長良川河口堰運用前は干満の影響を受ける汽水域であったが現在は淡水域へと変化していると考えられる。水域の長さは約800mの細長い形状のワンドで、入口部の平均水深が約1m、中央部で約1.8m、奥部で約80cmである。調査の結果,以下の知見を得た.(1)鳥類調査 文献^<1)>によると同じ季節に行われたH2.9.16の調査で,長良川下流域4ケ所総延長2km区間で30種の鳥が確認されている.今回の調査ではその3分の1がワンドで確認できた。対象ワンドは鳥類にとって重要な生息場所であることが確認できた。(2)底生動物と底質調査 クロベンケイガニ類の個体数密度の結果を1992年調査の結果^<1)>と比較すると,ワンドのカニ類個体数密度は増加していた.これは、長良川河口堰の運用で水位が上昇し,ワンドの陸地部分が減少しているので,一時的に避難しているのではないかと推測した.継続的な調査が必要である。ワンド周辺の底質について、7ケ所から土のサンプリングを行い、密度、粒径分布などについて調査した。ワンド水域の底質の平均粒径は,入口から奥部に向かうにつれ小さくなっている。土中微生物の活動状態は,木の根や植生の豊富なところ程活発であることがわかったが,土壌pHと微生物の活発度,およびカニ類の生息場所に関しては特に関係は見られなかった.(3)熱環境調査 秋期に2週間,冬季に4週間の水温変化をワンド水域3地点,5水深で行った.本川の水温に比べてワンドの水温は気温の影響を強く受け,湖沼や貯水池の水温環境と似た特性を示した.参考文献 1)長良川下流域生物相調査団編:長良川下流域生物相調査報告書
著者
鎌野 寛
出版者
香川大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

最近,百日咳などの小児感染症が成人に集団感染を引き起こし問題になっている。学生に対する感染症の予防の健康教育は重要であり,我々は感染症の予防教育に取り組んできた。本研究では感染症拡大の定量的分析を参考にシミュレーションを行った。そして,成人百日咳についての基礎的内容を理解しやすいように動画化し学習効果の高いe-learning教材の開発を目指した。①細菌の構造 ②疫学 ③飛沫感染予防 ④診断 ⑤治療 ⑥予防接種 ⑦シミュレーション等を教材内容として設定し教材を用いて授業を行った。講義の終了後,教材内容についてのアンケート調査を行った。内容に対して理解を示した学生の割合は約85-97%であった。
著者
鈴木 孝幸
出版者
東北大学
雑誌
若手研究(スタートアップ)
巻号頁・発行日
2007

私たちは5本の指を持っており、それぞれの指は親指から小指にかけて異なった特徴ある形態をしています。今回、この形の違いが生み出されるメカニズムをニワトリの受精卵を使って調べました。その結果、発生中に指先の先端に指を造るために重要な細胞群を見いだし、PFR(指骨形成領域)の細胞群を新たに命名しました。さらにこの細胞群は指原器の後側の指間部からBMP(骨形成成長因子)を受け取っており、それぞれの指原器のPFRが受け取るBMPシグナルの量的な違いによって指の個性が決定されていることが分かりました。
著者
橋村 隆介
出版者
崇城大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

研究の実績として、下記の1.~5.に掲げる成果が得られ世界の学科に発表および予定である。1.先に開発した改良型換算波エネルギー法を1950年以降最も勢力の強い台風9918号による被害規模の予測に適用し、沿岸被害の予測法として有意義であることをInternational Journalにて発表した。2.先に開発した改良型マグニチュード法を用いて台風9918号による被害の程度を予測し、1.と同様予測法の有効性について水情報学に関するニュヨークで開催された国際会議にて発表した。3.先に開発した改良型マグニチュード法を用いて、台風9918号の経路の変化およびその位置において台風来襲地点の被害の予測を行い、その予測が避難警報においての有意性について論じ、有効性を明らかにした。4.地球の温暖化により台風の規模が巨大化することが一般的に議論されている。この研究においても、温暖化を前提として「台風の巨大化に対応できる災害予測法の開発」を研究テーマとして進めて来た。しかしながら、巨大化に対応できる予測法の開発とともに温暖化に伴って台風が巨大化しているのかを明らかにすることと共に、予測法の開発を進める必要がある。そこで、地球気候変動に基づいて台風の中心気圧を用いた沿岸域の脆弱性についての研究成果をAGU Fall Meetingにおいて発表した。5.さらに、ボストンで開催予定されているASCEの国際会議において、地球温暖化による台風気象変化に伴う沿岸への影響についての成果について発表予定である。なお、新しい予測法を開発中である。
著者
岡 瑞起
出版者
筑波大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

長い間人間の時間的振る舞いはランダムな過程(ポワソン過程)に従っていると思われていた.しかし,2005年にアルバート・バラバジを中心とする研究グループが、人間の行動は間欠的な振る舞い(バースト)がより顕著であると考え,そうしたバースト的な振る舞いの重要性を説いた.本研究は,ウェブ上のソーシャルメディアからの大量データを分析することで,バーストの詳細なメカニズムを明らかにすることを目的とした.分析の結果,バーストが起こるメカニズムを内因的バーストと外因的バーストに分類し,これら2つのバーストを分ける臨界的な揺らぎの閾値が出現することを明らかにした.
著者
山中 弘 木村 勝彦 木村 武史 笹尾 典代 寺石 悦章 松井 圭介
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

本研究は、宗教の適応的変容と再構築の側面を教会や社寺、自然的景観、迫害や殉教が起こった場所など、様々な「トポス」がもつ「聖性」に焦点を当せながら、その変容を、それを促す大きな要因の一つと考えられる「ツーリズム」との関わりのなかで明らかにしようというものである。近代社会における、交通網の発達、テクノロジーの飛躍的発展は、本来的に「聖なる場所」がもっていた限定性、秘匿性を無意味化し、だれでもがそこにアクセスすることを可能にした。とくに、ツーリズムの発展は「場所の聖性」の性格やあり方に容赦ない変更を加え、それを観光の新たな「商品」に仕立て上げようと試みている。長崎県の外海、平戸、五島列島といった地域において、これまでごく少数の人々にとってしか特別な意味をもっていなかったキリシタンの殉教地や聖地さえも、容赦なく「観光のまなざし」に曝されることになったのである。しかし、その過程で、教会や社寺、殉教地などの「場所」をめぐる新たな「語り」や「伝統」を再構築させる契機となっているようにもみえる。それは、沖縄のように、場所の聖性のもっともアーカイック形態である「御嶽」を、沖縄の根本的な宗教・伝統文化という「語り」のなかに包摂することで、自らの文化的アイデンティティを積極的に構築していこうとする試みにもつながっていく。もちろん、ツーリズムはつねに伝統的な聖地を変化させるわけではなく、ツーリズムに密接に関わる関連産業が聖地のもつ「真正性」、「歴史性」を利用して、伊勢神宮の参道に誕生した商店街のように、新たなマーケットの開拓をおこなう場合もある。さらにまた、出雲地域の「神在祭」のように、現代的ツーリズムの影響とは直接関わりなく、祭りとその場所が様々な要因によって歴史的に変化している場合もあり、「場所の聖性」の変容は必ずしも近代的現象でないことは注意する必要があろう。
著者
黒石 いずみ
出版者
青山学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

農村住宅や庶民住宅の近代化と工業化やデザイン関連の諸機関資料や既往研究と必要な理論研究は成果を得た。しかし初年度の東日本大震災で、本研究の意義を確信すると同時に、文献や既存資料ではわからない問題、つまり生活近代化の諸事象の社会的連関とは即ち、デザインが生命に関わり、災害や経済・政治に容易に影響を受け、その道具になる事と実感した。故に研究の方法を修正し、庶民住宅の生活デザイン近代化の問題を現代の被災地の復興と連続して捉え、新たに食空間を中心とした生活習慣、仮設住宅の住まい方と建設技術、地域の歴史景観とコミュニティ、都市と地方の生活文化交流の調査等を行った。歴史と現代を繋ぐ課題として発展させる。
著者
山本 昌弘
出版者
島根大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

2型糖尿病は骨折の危険因子であり、骨密度では予測できない骨質低下による骨脆弱性が存在する。本研究により、骨質要素である骨代謝回転において、骨質がPTH分泌低下に基づく骨低骨形成、ならびに骨形成抑制因子スクレロスチン増加と関わりがあり、一方腹部動脈石灰化が骨質低下を介して椎体骨折リス上昇に関与すること明らかとなった。この結果により、骨質を劣化させる機序が骨脆弱性と血管石灰化に関与することが示唆された。
著者
中島 秀人 MORENO-PENARANDA Raquel MORENO-PENARANDA Raqouel
出版者
東京工業大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2009

世界中の都市で人口が急増し、都市の面積が拡大している。都市外の生物多様性は犠牲となり、生物多様性の喪失や温室効果ガスの排出など、地球環境問題を悪化させている。食物を供給し、洪水やヒートアイランド効果を抑え、地域の福利に不可欠な物資やサービスを提供する、生態系の能力は見落とされている。近年になってようやく、ローカルおよびグローバルな観点から、地域の食システムを(再)構築する都市農業の潜在性が注目されるようになった。当研究は、日本の都市農業が持続性や福利にどの程度貢献しているかを検証し、また、都市農業と林業・漁業の繋がり、さらにはこれに対する地域、国、国際的ガバナンスの影響を検証した。日本は、都市圏で国内農業生産の1/4以上を供給する高度先進国であり、グローバルな持続可能性に貢献すると同時に、地域の農業の生態学的、社会経済的恩恵を得ている珍しい事例である。この研究では、持続可能な自然資源管理について、フィールド調査を中心として分析を加え、社会や生態系に関する学際的な理解を深めた。具体的には、生態系サービスと生物多様性を高める都市農業の生態系上の役割を調査し、それが都市のエコロジカルフットプリントをどの程度軽減するかを分析した。以上のコアプロジェクトに加えて、インドネシアにおけるバイオ燃料作物の持続可能性の研究、日本では、石川県金沢市の生物多様性について広範囲な調査を行い、沖縄では、沿岸地域の暮らしの影響評価にも関わった。具体的には、石油流出による沖縄の生物影響評価を利害関係者の認識の観点から調査し、インドネシアでは、パーム油拡大による生態学的、社会経済的影響についてのフィールド調査を実施した。
著者
松本 久美子
出版者
長崎大学
雑誌
萌芽的研究
巻号頁・発行日
1999

研究目的:1. 地域に留学生が主体的に参加していける活動の場の開拓と設定を行うこと。2. 留学生と日本人双方が、交流・協力を通して異なるものを認め理解し受け入れていく場としての、また、その過程を通して自己を発見し変容させていく場としてのボランティア活動の可能性を探り、その有効性について検証を試みること。平成11年度:1. 平成11年度に、長崎大学医学部付属病院のボランティア活動に参加した留学生は2名である。2. 同婦長から、外国人入院患者のための、留学生による看護婦や医師との会話の通訳ボランティアの依頼を受けた。協力できる留学生7名のリストを作成し、担当婦長に送付した。3. 7月10日に行われたシンポジウム「多文化共生in長崎」(主催:国立国語研究所・多文化共生in長崎実行委員会)の実行委員の一人として「留学生交流とボランティア」というタイトルで分科会を設け、地域住民と留学生とのボランティアを通じた双方向的な学習・交流の可能性について討議した。平成12年度:1.長崎大学医学部付属病院病棟でのボランティア活動の継続新規に2名の留学生がボランティアとして活動した。2.「お見舞い・通訳ボランティアリスト」実際の使用状況の連絡を受けながら、ボランティアの募集を継続して行った。3.「会話パートナープログラム」の活動内容再考このプログラムは留学生と日本人学生に出会いの場を提供し、相互理解を深めるために行っているものである。活動内容を再考し、留学生と日本人学生が協同で行うボランティア活動の可能性を検討した。この活動の中から、留学生と日本人学生による交流サークルが生まれ、活動している。4.周辺調査として、アメリカの大学でのボランティア活動への取り組みの状況についての情報および資料収集を行った。
著者
石黒 浩 平田 勝弘 小川 浩平 開 一夫 石井 カルロス寿憲 吉川 雄一郎 岩井 儀雄 西尾 修一 中村 泰 吉峰 俊樹 平田 オリザ 神田 崇行 宮下 敬宏 板倉 昭二 港 隆史 平田 雅之
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2013-05-31

本研究は,従来の遠隔操作型アンドロイドやロボットを,さらに進化させ,今後主流になると予測される遠隔操作型ロボットの研究開発プラットフォームとして,半自律遠隔操作型アンドロイドやロボットの実現を目指した研究開発を展開した.具体的には次の課題について研究に取り組んだ.多様な相互作用が可能な半自律アンドロイドの開発.社会的存在としてのアンドロイドやロボットの機能開発.現実社会おけるアンドロイドやロボットの社会における実証実験.アンドロイドのブレインマシンインターフェース(BMI)による遠隔制御の研究.
著者
大江 知行 後藤 貴章 李 宣和
出版者
東北大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

MALDIにおける負イオン検出の検討および活用●負イオン化のためのマトリクス条件を最適化した。●負イオン化を併用した新規peptide mass fingerprinting法を開発した。●ヒト血清アルブミン上の網羅的化学修飾スクリーニング法を開発した。ESIにおける負イオン検出の検討および活用●負イオンのための溶媒条件を最適化した。●各種化学修飾ペプチドのフラグメンテーションを精査した。●負イオンの特徴的フラグメンテーションを利用する化学修飾スクリーニング法を開発した。
著者
今井 佐恵子 福井 道明 小笹 寧子 梶山 静夫
出版者
京都女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

本研究では「食べる順番療法」の長期間の影響を調べるため、栄養指導を実施した介入群と対照後の血糖値、HbA1cおよび動脈硬化の進展をあらわす頚動脈内膜中膜複合体肥厚度(IMT)を比較検討した。平均4.4年後のHbA1cは介入群においてベースラインより有意に低下したが、対照群では変化がみられなかった。Max IMTおよびmean IMTは両群とも介入前後で統計的有意差はなく、群間の差もみられなかった。両群とも長期間のIMTに変化がみられなかったのは、食事療法だけでなく薬物による血圧、血清脂質管理によってIMTの経年変化が抑制されたと考えられる。
著者
長岡 紀幸 鈴木 鈴木
出版者
岡山大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

歯の治療で詰め物やかぶせ物をするとき,これらを歯に接着する前に,予定通りに接合できるかチェックする.この際,これらはだ液や血液で汚染される.一端,汚染されると洗浄しても,ミクロのレベルではきれいにならない,きれいな歯の治療ができるジルコニアと歯を接着するには,接着剤を化学的に反応させることが重要である.しかし,汚染されたジルコニア表面は,接着剤が化学反応し難い.これを解決できる,新しい接着方法を開発した.
著者
甲谷 繁 宮部 豪人 吉岡 英斗 工藤 昭彦
出版者
兵庫医療大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究は、ナノ細孔構造を有する光触媒を創製し、通常の熱反応では起こり得ない新規な化学反応を光で誘起することを目指した。まず、メソポーラス型タンタル酸光触媒(m-Ta2O5)を調製し、二酸化炭素とエタノールから乳酸への一段階合成を試みた。しかし、疎水性の二酸化炭素はm-Ta2O5の親水性ナノ細孔内へ吸着されにくく、反応効率は向上しないという問題点が判明した。そこで、既報に従ってメソポーラスシリカ表面の一部をフッ素化して疎水性を持たせたナノ細孔構造体に酸化チタンを担持した光触媒を作成した。これについてUV照射下でOHラジカル発生能を検討したところ、優れた光触媒能を有することが明らかとなった。
著者
間 久直
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

赤外線レーザーと、フリットとよばれる多孔質の金属薄板を用いて液体クロマトグラフィー(liquid chromatography; LC)と質量分析(mass spectrometry; MS)とをオンラインで接続可能な大気圧イオン源を開発した。レーザーの波長を溶媒の吸収ピークに合わせることで、水や水とアセトニトリルの混合溶液中のペプチドをイオン化させ、MSを行うことができた。さらに、ペプチド混合物のオンラインLC/MSを行うことに成功した。
著者
山本 秀幸 仲嶺 三代美
出版者
琉球大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

ErbB4はシナプス機能に重要な役割を演じている。以前に、我々は、視床下部の神経細胞(GT1-7細胞)を用いて、ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)がErbB4をトランスに活性化することを見いだした。さらに、高濃度のGnRH処理ではErbB4が切断されることを見いだした。今回の検討で、ErbB4の活性化には、Gq/11タンパク質、PKC、PKD、FynおよびPYK2が関与することが明らかになった。これに対し、ErbB4の切断には、PKD、FynおよびPYK2は関与しないことが明らかになった。これらの結果は、二つの反応ではPKCの活性化後の分子機構が異なることを示唆している。
著者
岩瀬 将美
出版者
東京電機大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2006

科学技術の発展とともに様々なシステムの自動化が目指されているが、自動車、航空機、プラント操業などの現実社会で稼動するシステムに対して、完全に自動で起こりうる全ての事象に対応することは難しく、また状況に応じて高度な判断が要求される場合があるため、人間による手動制御が必要不可欠である。しかし、不安定なシステムの安定化・高効率化・高性能化には自動制御が欠かせない技術であり、数多くの実システムでは手動制御と自動制御が混在している。このような手動制御と自動制御が混在するシステムでは、それぞれの制御が相反する場合がある。手動制御と自動制御の折衝・協調・融合を考慮したSafe-Manual Control(以下、SMCと略す)の必要性・重要性を極めて強く示唆している。本申請研究では、高度SMC制御系の開発を目指し、理論的研究の発展とその応用に努めた。まず、操作者の操作能力の熟達程度に応じて、手動制御と自動制御の影響度合を自動的に変化させた、Human Adaptiveな要素を含んだSMC制御系の提案を行った。これを、操作者の筋電位を入力インターフェースとし、発生した筋電位によって機械を操作するシステムへ応用した。筋電位は随意に動かすことはできるがその微細な調整は非常に困難である。そこで、自動制御をそこに介在させ、特に、うまく筋電位を制御できない初心者に、系の安定性を保持しつつ、かつ操作に熟達させるという役割を同時にこなすSMC制御系を実現することができた。また、身近なシステムとして二輪車にSMC制御を適用し、二輪車に乗れない初心者にも安全かつ随意に制御できる自動二輪車システムの開発を行った。