著者
正道寺 康子 原 豊二 岡部 明日香 佐藤 信一 笹生 美貴子 西口 あや 王 維坤 劉 暁峰
出版者
聖徳大学短期大学部
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究では、まず『琴操』の翻刻・訓読をし語釈を附すことで、『琴操』そのものの研究を行った。次に、隋・唐時代の古琴曲を調査し、それらに纏わる音楽説話も収集し、さらには、日本古典文学への影響を明らかにした。特に、『琴操』は『うつほ物語』や『源氏物語』に大きな影響を与えていることが分かった。また、『琴操』以外の古琴曲も音楽そのものではなく、それらの音楽故事が『うつほ物語』や『源氏物語』の主題と深く関わることを指摘した。
著者
末石 直也
出版者
京都大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

モデル選択の目的は、観測されたデータを基に「最適な」モデルを選ぶことである。しかしながら、最適なモデルはモデルの使用目的に応じて異なる。 本研究では、モーメント制約によってモデルが記述されているときに、経験尤度推定量を用いて、興味のあるパラメータを正確に推定するためのモデル選択の方法を考察した。また、推定量の平均 2 乗誤差を最小にすること目的とした、モーメント制約モデルのためのモデルアベレージングの方法を提案した。
著者
板野 理 松田 祐子 清水 宣明 荻野 千秋 藤村 智賢 佐谷 秀行 大島 正伸
出版者
慶應義塾大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

悪性腫瘍による閉塞性黄疸に対しての金属性ステントを用いた姑息的減黄術はtumor ingrowthによるステント閉塞の問題が増加している。本研究では、チタン合金ステントに超音波を照射し、ラジカルの産生を利用したステント内再閉塞を予防・改善するための無侵襲的治療法の確立を目的とした。チタン合金に対し1MHzの超音波を30秒0.3 W/cm2照射し超音波のみと比較したところ、チタン合金で高いフリーラジカルの発生が確認され殺細胞効果も最も高かった。悪性腫瘍ステントモデルでは、1MHz、0.3W/cm2、10分の超音波照射を行った。超音波照射群でステントへのingrowth抑制が確認された。
著者
瀧川 渉
出版者
国際医療福祉大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

筋骨格ストレスマーカー(MSM)15 項目の進行状況について独自の基準を設定し、次のような研究成果を得た。(1)多くの項目において年齢と MSM スコアの間には有意な正の相関が確認された。(2)縄文人 5 地域集団間の比較では、男性の方が女性よりも MSM の出現状況において地域的な変異が大きいことが示唆された。(3)弥生人3地域集団を比較すると、北部九州弥生人は縄文人集団と異なる一方で、種子島弥生人は縄文人集団に類似する様相を示した。
著者
徳田 修 松永 尚文 木戸 尚治
出版者
山口大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

ファントム実験では、腸管ガスによるアーチファクトの影響が大きいことがわかったため、正常ボランティア3名に対して、腸管内ガス排出促進剤内服前後で、骨盤部MRIのSWI像を撮像したところ、内服後の方が、アーチファクトの少ない良好な画像が得られた。骨盤部MRIでSWIを撮像するときは、腸管ガスによるアーチファクトを減らすために、検査前に腸管内ガス排出促進剤を内服することが望ましいことがわかった。
著者
向井 宏 岸 道郎 波多野 隆介 飯泉 仁
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2002

北海道東部厚岸町を中心とした別寒辺牛川・厚岸湖・厚岸湾という一連の水系において、集水域全体における陸から沿岸域への生元素物質の流入、とくに農業(畜産業)生態系から流出する窒素化合物が沿岸の海草藻場やカキ・アサリを中心とした沿岸生産におよぼす影響を以下のような面から研究した。GISによる集水域の利用形態区分。集水域の土地利用形態が河川水質におよぼす影響とその評価。3河川河口部における定常状態での年間出水量および栄養塩濃度の測定。3河川河口部における降雨時の出水量および栄養塩濃度の測定。厚岸湖内における水温、塩分、栄養塩濃度、クロロフィルの毎月観測による窒素の分布と生態系への取り込みの推定。厚岸湖における堆積物の年代測定と有機物堆積速度の推定。厚岸湖における海草による窒素吸収速度の推定。河川における水草による窒素吸収速度の推定。実験によるアサリの物質取り込み量の推定。底生および付着珪藻類のアサリ・カキの餌への貢献の評価。航空写真に基づく厚岸湖アマモ場の歴史的変遷。安定同位体を用いた厚岸湖の食物網の把握。数値シミュレーションによる生態系モデルの構築とその検証。その結果、厚岸湖の生態系の高い生産性は、陸上からの常時の適度な栄養塩の流入と、沿岸域に成立しているアマモ場の高生産性に依存しており、大雨時に供給される大量の栄養塩は、ほとんど沿岸域の生産に寄与していないことが明らかになった。そのような大雨時の一気の流出を抑え、常時の栄養塩を含んだ水の供給に、森林や湿原の存在がきわめて重要であることも示唆された。
著者
井上 将彦 藤本 和久 阿部 肇
出版者
富山大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

本申請者らはすでに,電気化学活性な有機金属分子(フェロセン)をDNAに連結させた新規な"人工DNA"を合成した.この人工DNAを,電極上に固定化させて電気化学センサーとして用いるという新たな方法によって,正常遺伝子とSNP遺伝子を判別することに成功した.本申請課題においては,コスト上,最もネックとなる化学合成を徹底的に簡素化した「実用的なSNP検出システムの創製」を目指した.平成18〜19年度において実施した本研究課題の成果を,以下に箇条書きに記す.1.計算機化学を用いて新規電気化学活性ヌクレオシドの分子設計を行った.2.新規電気化学活性ヌクレオシドの合成ルートを検索し,それを確立した.3.新規電気化学活性ヌクレオシドのDNAへの組み込み条件を検討した.4.新規電気化学活性DNAプローブの電極への固定化を検討した.5.新規電気化学活性DNAプローブを用いるSNP検出条件の最適化を行った.6.最良の結果が得られた新規ヌクレオシドの合成スキームの最適化と大量合成を行った.7.長鎖のターゲットDNA(90-mer)を用いてSNP検出を行った.8.応答電位の異なる2種のプローブを用いてSNPタイピングを行った.9.電極表面上のAFM観察を行い,本検出系の伝導機構について考察した.10.本研究課題を総括した.昨年度と本年度と本年度の成果を基に本法の実用レベルでの実力を総合的に判断した結果,改良の余地は残されているものの,十分なポテンシャルを有しているものと総括した.
著者
高橋 佳文 久保 武
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

音源定位認識機構の解明は、当初高橋によりメンフクロウの蝸牛神経核で単一神経細胞活動記録を行うことから始めた.この研究の結果、音源の認識は両耳に入った音の時間差が最適な場合蝸牛神経核ニューロンの興奮、不適当な時間差によって興奮性の低下が起こることがわかった(Saberi and Takahashi、2002).すでに従来の研究で知られているごとく、この情報は上位の中枢である下丘に到達して音源の定位認識がなされている.ヒトにおける音源定位認識機構および両耳聴効果については多くの研究がなされている.しかし、補聴器具を装用した難聴者における機構については殆ど知られていない.そこで我々は、補聴器および人工内耳を装用した高度難聴者における両耳装用効果および音源定位認識の研究を進めた.予備試験において、人工内耳単独より補聴器併用時に雑音下の聴取能の改善が認められた(井脇、久保、1999).騒音負荷の下に語音聴取能を自動的、定量的に検査するために、米国House Instituteにて開発され、欧米においては標準的検査法となっている(Hearing in Noise Test ; HINT : Nilsson and Soli,1994).我々は、難聴者のおいて両耳聴の効果を調べるためHINTの日本語版を作成した(HINT-Japanese : Shiroma et al.,2002).この検査を用いて、正面、左右のそれぞれのスピーカより、音圧の校正された言葉およびマルチトーカノイズを聞かせ、単耳聴および両耳聴時における明瞭度の差を調べた.すなわち、人工内耳単独使用(CI)の場合と、人工内耳と補聴器(CI+HA)の両耳併用の場合において、静寂時と雑音負荷時の条件で語音聴取検査を実施した.結果は、補聴器単独では、語音聴取能が0%とほとんど補聴効果が得られない症例においても両耳併用することにより人工内耳単独で得られる補聴効果よりも大きな効果が得られ、統計学的にも有意な改善が認められた(松代ら、2003).人工内耳と補聴器の両耳併用により、認知レベルでの拮抗はなく、しかも語音聴取能は改善されおり、人工内耳と補聴器の併用によっても両耳聴効果が得られることが明らかにされた.
著者
千葉 則茂 藤本 忠博
出版者
岩手大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

全方位投影型プロジェクションマッピングを支援するための以下のようなアルゴリズム開発を行った.(1)ポリゴン表面上に一様な6角形セル配置を求めるための点群の一様な分布を生成する運動シミュレーションアルゴリズム(2) 6角形セル空間で動作する典型的な2次元アニメーションアルゴリズムとして,波紋と魚群の遊泳シミュレーションアルゴリズム(3)実物体表面に一致する映像投映のためのカメラを使用しないプロジェクタの位置・姿勢推定と映像変形アルゴリズム
著者
武 恒子
出版者
静岡大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1991

1.「卯の花納豆」の品質改良試験豆腐かす(オカラ、卯の花)に納豆菌YA株を作用させ、卯の花納豆を製造する際、酵素剤併用の効果について検討した。酵素は、(1)セルラ-ゼ3S(繊維素分解酵素)及びマセロチ-ムA(植物組織崩壊酵素)と(2)コクラ-ゼ(澱粉分解酵素)及びコクラ-ゼSS(蛋白分解酵素)を用いた。それぞれの単一使用と併用の場合の至適作用条件を確認の上、i)酵素で前処理を行った後、納豆菌を成育させる。ii)納豆菌を成育させた後、酵素を作用させる。の二法で納豆を試作した。納豆菌の培養条件は果37℃,16時間に統一した。品質の評価は、遊離の還元糖(Bertrand法)、アミノ酸類(日立アミノ酸分析計Lー8500)、水溶性全窒素(Kjeldahl法)、ビタミンB群(Microbioassay法)及び官能評価(五段階評点法・順位法)によった。その結果、酵素剤はi)ii)群ともに基質の0.5%ずつを併用することにより、旨味、栄養効果を高める可溶成分が顕著に増加することを確かめた。なお、酵素で前処理を行った後、納豆菌を作用させて「卯の花納豆」をつくる方法、逆の方法を用いた場合の約1.5〜2倍の糖化力を示した。また、総アミノ酸量は豆腐かすの約10倍、総必須アミノ酸量は21倍、呈味力の強いGlu.,Asp.はそれぞれ17倍と7倍に増加し、ビタミンはRibofravin,PaA,Folic.aの増加が顕著であった。2.「卯の花納豆」の利用法卯の花納豆の生製品をはんぺん、さつま揚げ、Rouxへ混合する場合の添加量を官能評価とTexture(クリ-プメ-タRE3305)を測定して求めた。はんぺんは20%、さつま揚げは5%、Rouxは50%まで可能で独特の風味をもつ食品として評価された。乾燥卯の花納豆は、鰹節、ゴマ、のり、梅干しの他、各種香辛料と良く調和する。
著者
福川 康之 下方 浩史 高尾 公矢 川口 一美
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

「祖母仮説」は,繁殖期を過ぎた個体が子の繁殖に貢献するために長寿化したと仮定する理論である.しかしながら本研究では,娘の繁殖成功度の向上(第一子の早期誕生や第一子と第二子の出産間隔の短期化)に最も貢献していたのは義理の母親(夫の母親)であった.日本のような母方居住の傾向が強い地域では,実娘と実母よりも嫁と姑の関係が繁殖に影響している可能性がある.祖母仮説を現代社会で検討するうえでは文化的な背景に配慮する必要があるといえるだろう.
著者
初川 雄一 野口 高明
出版者
独立行政法人日本原子力研究開発機構
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

申請者らが開発した高感度元素分析法である多重ガンマ線放射化分析法を用いて地球化学、宇宙化学において興味をもたれているイリジウムの超高感度分析を行なった。イスアは月の巨大クレーターの生成年代とほぼ同時代に生成したことが分かっておりイスア中のイリジウム分析はその当時飛来した物質に関する貴重な情報をもたらす。本研究を通して38億年ほど前に地球や月に飛来したのは小惑星ではなく彗星であることを明らかにした。
著者
中森 広道
出版者
日本大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

緊急地震速報は、様々な手段で発表と同時に情報を得ることができる一方で、人々には、この速報の意味や目的が十分理解していなかったり情報を受け取った際の具体的な対応が徹底していないなどの問題も見られる。本研究では、人々の緊急地震速報に関する評価、意識ならびに利活用の現状を調査によって明らかにし、この速報のさらなる適正化を考究した。調査の結果、「東日本大震災」とその後の地震回数の増加などから、緊急地震速報への認知度や接触度が東日本で高くなる一方で西日本では低いなどの傾向が見られた。また、適切ではない緊急地震速報が繰り返されても、この速報に関する有効性や必要性についての評価に大きな変化は見られなかった。
著者
大久保 寛
出版者
首都大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究では,鉱山地帯における磁界計測システム構築している。本システムの特徴は(1)センサにはフラックゲート磁力計を用いて,(2)地上・地中で同時観測し,(3)記録装置の時刻はGPSによって同期されている。本研究期間中の2008年6月に本観測地点からわずか26kmの地点での岩手・宮城内陸地震が発生した。本地震の発生時において,地震断層運動に伴うピエゾ磁気効果による磁界変化の観測に成功した。
著者
今泉 勝己 佐藤 匡央
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

食事性高コレステロール濃度を決定する遺伝子は雄では14番、雌では5番染色体上に存在する。以下それぞれ別々に解析した。(1)雄(染色体14番)における解析染色体14番の連鎖解析により既にSMEK2を同定した。前年度はこの機能未知の遺伝子について、コンジェニック系統Ex. BN-Dihc2ラットを用いて、ラット全遺伝子を網羅したDNAチップによりトランスクリプトーム解析を行った結果、本遺伝子の制御による系が発見されたのでその解析を行った。(1)コンジェニック系統Ex. BN-Dihc2ラットを用いた表現型の解析1血清コレステロール濃度と肝臓トリアシルグリセロール量との関係肝臓トリアシルグリセロールの合成不全が、高コレステロール血症を引き起こす。従って、Ex. BN-Dihc2ラットでも同様に起こっており、脂肪酸合成低下に起因したトリアシルグリセロール合成不全はSMEK2によっていると考えられた。(2)雌(染色体5番)における解析染色体5番にある領域は雌の血清コレステロール濃度を規定していると考えられる。しかし現時点では25MBpとかなりの距離があり約245の遺伝子までに限局した。
著者
増田 泰三
出版者
県立広島大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2003

1.カキ生産の副産物であるカキ殻を石灰質肥料資材として用いると、葉菜類の生育や根の伸長促進が認められた。そこで、根の伸長領域を二つに分けた根箱を用い、一方を炭酸カルシウム(炭カル)で、他方をカキ殻で、pH5.79の土壌を中和し、中央にホウレンソウまたはコマツナの耐暑性品種を播種して栽培を行った。地上部生育はカキ殻施用で増大し、根はカキ殻側に多く伸長して炭カル側への分布はわずかであった。カキ殻には植物の必須栄養素が多種含まれ、特に微量必須栄養素のホウ素(B)が多く含まれている。栽培後土壌のBはカキ殻側で多く、植物体B吸収はカキ殻施用で増加した。そこで、炭カル側にカキ殻と等量のB添加を行ったところ、生育はさらに促進され、炭カル+B側にもカキ殻側と同等の根の分布が認められた。カキ殻のB栄養で根の伸長が促進され、他の必須栄養素吸収も増加し、生育が促進されたと考えられた。この効果は、ホウレンソウにおいて顕著であった。2.B栄養に対する高い生長利用効率を持つ葉菜類の応答反応機構について、反応性が顕著なホウレンソウを用い、生育培地へのBの添加や欠如を行って、現在、分析を進めている。今後は、根の伸長促進や停止での形態的な変化の特徴についても様々なレベルで調査し、タンパク質の発現や消失との関連を詳細に検討して行く。3.カキ殻等の数種石灰質資材を生育培地として、1/10,000aポットでホウレンソウを栽培した。カキ殻100%培地では、発芽も生育も良好で、土壌を各石灰質資材で中和して栽培した対照区とほぼ同等に生育し、根の伸長も良好であった。他の貝殻や石灰等の資材では、アルカリ過剰によると考えられる障害で発芽や生育は不良であった。石灰質資材の中で、なぜカキ殻だけが植物の生育が可能なのかは、現段階では不明である。今後、カキ殻に含まれるカルシウム等の成分の存在形態や溶出についての解明を行う。
著者
岩田 倫明 中沢 一雄 白石 公
出版者
独立行政法人国立循環器病研究センター
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究では,非言語的な情報の保存,共有,理解法として医師の描くシェーマに着目し,先天性心疾患を対象として,視覚情報(シェーマ)と文字情報(診療情報)とが結合するデータベース構築に必要な技術を,Scalable Vector Graphics(SVG)で記述されたベクトルシェーマを用いて開発し,先天性心疾患患者の様々な情報を統合的に扱うことができることを小児循環器専門医の協力のもと,調査・検証した.ベクトルシェーマを介したデータ連携によって,先天性心疾患患者のシェーマ及び疾患名が整理保存され,データベース化できる可能性が示唆され,開発・試作したシステムが有用であることが示されたと考える.
著者
高橋 佐智子
出版者
実践女子大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

わが国の核家族化が進んで久しい。その結果、家族間での被服製作に関わる知識や技術の伝承は少なくなっている。また、中高等学校の家庭科教育における被服製作時間数の減少等により、大学の被服製作の授業では受講者スキルに合わせた実演指導が求められている。しかし、授業時間数に制限があるため難しいのが現状である。本研究は実演指導が必要な被服製作教育において、初心者にも理解できる電子教材を作成し、自宅等で被服製作技術を習得できるe-ラーニングシステム全般の開発と効果の検討を目的とする。本年度は被服製作に関する基本調査と電子教材の作成を行った。被服製作に関する基本調査:10代後半から20代前半の男女(男性154名、女性287名、計441名)を対象に学内のWEBサーバーに構築したアンケートシステムを利用し調査を実施した。調査の結果、被服製作の道具を持っている人は58%、被服製作ができない人は84%であり被服製作があまり一般的でないことが明らかとなったが、浴衣を製作してみたい人は60%であり被服製作への関心の高さも伺えた。また、被服製作の電子教材を使用したことがある人は21%、使用したい人は42%であることから被服製作の動画教材の使用経験は少ないものの、それらに対する期待は比較的高いと考えた。電子教材の作成:本研究では、関心が高かった上、伝統的な技術を要する浴衣製作を題材として選定し、動画教材を作成することとした。15回分の各テーマを設定し、見出し別に再生する事を可能にして反復学習が出来る内容にした。デジタルビデオカメラで撮影し、MacBookProのimovieにより編集した動画に解説の音声ガイドを入れた。作成した動画を学内サーバーから配信するWBTの初歩的なシステムを構築した。配信形式は、MWVとQuickTimeの2種類を用意した。今後は実際にシステムを運用して学習効果や使用しやすさを調査、検討したい。
著者
尾川 僚
出版者
広島大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

本研究課題では、長い期間をつうじた複数の経済主体の競争におけるインセンティブの問題について、ゲーム理論、オークション理論を用いて分析した。特に、競争の主催者側の視点に立って、競争参加者の努力をうまく引き出すような競争の仕組みがどのようなものになるか分析する枠組みを作り、望ましい設計のもつ性質を提示した。
著者
鈴木 剛 渡辺 正夫 諏訪部 圭太
出版者
大阪教育大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2011-04-01

植物の受粉機構に関連する「ゲノム・遺伝子相関」を明らかにするために3つのプロジェクトを行った。第一に、形質転換実験によりインセスト回避をレストアできるかを検討し、シロイヌナズナの自家和合性の分子進化を考察した。第二に、アブラナ科植物の同一種内で受粉時の生殖障壁を生み出している新規生殖隔離遺伝子の花粉側・雌しべ側因子セットを同定し、機能解析により証明した。第三に、イネやアブラナの生殖器官特異的な包括的RNA解析により、受粉時の相関遺伝子の解析基盤を整備した。その過程で、イネ葯のmiRNAの網羅的解析から、耐冷性の高いイネ品種におけるmiRNAの遺伝子発現制御の役割を見いだした。