著者
いとう たけひこ
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
Journal of International Society of Life Information Science (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.237-245, 2014-09-01

2011年の3月11日の東日本大震災では、地震、津波、という天災に加え、福島第一原子力発電所事故という人災も加わった。しかしその後の日本の首相は各国に原発をセールスして回っている。戦争や原発は人間の幸福を著しく損なうにもかかわらず、メディアが権力者に不都合な事実を隠したり加担したりしている。このような問題点に気づき、我々人間の課題をはっきりとさせるため、とくにマクロレベルでのメディアリテラシーが必要である。
著者
佐藤 雄幸 進藤 勇人 小林 ひとみ
出版者
秋田県農業試験場
雑誌
秋田県農業試験場研究報告 (ISSN:0568739X)
巻号頁・発行日
no.46, pp.59-71, 2006-03

台風15号による潮風害が、男鹿半島以南の沿岸部の水稲・大豆等において発生した。潮風害の発生は、南南西から南西風の吹走と、台風通過時から通過後の少雨が主因であった。実態調査を実施した結果、潮風は内陸部20km地点まで影響を及ぼし、水稲では穂や枝梗の白化や止葉損傷、大豆では葉身の損傷、落莢が生じた。水稲では、大幅な減収と着色・充実不足等による1等米比率が低下した。大豆では、百粒重が小さく、収量が大幅に低下した。台風の来襲時期が8月で、水稲では登熟前~中期、大豆では開花期~子実肥大期と重なったことが被害を拡大したと推察された。次年度の営農には、被害わらの影響はみられず、実収穫の大豆がある場合は保有窒素に基づいた対策を講じる。水稲の登熟は低下し千籾重は低下するが、1.9mm以上の粒厚で調整することで発芽率は90%で、種子として利用可能であった。
著者
まつもと ゆきひろ
出版者
日経BP社
雑誌
日経バイト (ISSN:02896508)
巻号頁・発行日
no.245, pp.115-122, 2003-10

コンピュータはソフトウェアがなければただの箱です。そしてコンピュータを動かすソフトウェアは誰か人間が書いたものです。そのソフトウェアを書く時に使うのは日本語でも英語でもなく,コンピュータが分かる人工言語を使います。これがプログラミング言語です。 みなさんもプログラミング言語の一つや二つ,名前くらいはご存じでしょう。
著者
石山 かずひこ
出版者
文星芸術大学
雑誌
文星紀要
巻号頁・発行日
vol.11, 1999
著者
伊豫谷 登士翁 平田 由美 西川 裕子 成田 龍一 坪井 秀人 美馬 達哉 イ ヨンスク 姫岡 とし子 坂元 ひろ子 足立 真理子
出版者
一橋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004

プロジェクトの目的は、ジェンダー研究の提起してきた課題をグローバリゼーション研究がどのように受け止めることができるのか、二つのG研究(ジェンダー研究とグローバリゼーション研究)の接点から現代という時代を読み解く課題をいかに発見するか、という点にあった。こうした課題への接近方法として、プロジェクトでは、移動する女性に焦点を当ててきた。それは、1)人の移動にかかわる研究領域が二つの研究領域を連接する接点に位置すること、2)二つのG研究が、国家の領域性と一体化してきた近代的な知の枠組に対する挑戦でもあり、定住あるいは居場所と対比した移動はそのことを明らかにするテーマのひとつであること、にある。プロジェクトでは、これまでの移民研究の方法的な再検討の作業から始め、民博地域企画交流センターとの共催で開催したシンポジウム「移動から場所を問う」は、その研究成果である。ここでは、人の移動にかかわる隣接領域の研究者を中心として、移動から場所を捉え返すという問題提起に対して、海外からの報告者9名を含めた11名の参加者を得た。移民研究の再検討を手がかりとして、移動のジェンダー化という課題を理論的に明らかにするとともに、人文科学と社会科学との対話を通じて、二つのG研究が提起する問題を模索することにした。<女性、移動、かたり>を掲げたワークショップは、韓国の世宗大学の朴裕河、アメリカのコーネル大学のブレット・ド・バリー両氏の参加によって、海外研究者との交流を進め、その成果の一部をオーストラリア国立大学、コーネル大学において報告した。これらワークショップを通じて、1)グローバリゼーション研究が新しい局面に入っており、2)再生産のグローバル化におけるジェンダーの課題として、ジェンダー研究の成果を踏まえた女性移民研究が要請されており、3)二つのG研究を含めた研究領域の間での対話の必要性が再認識された。

1 0 0 0 OA 気管支喘息 II

著者
紅粉 睦男 工藤 ひとみ 豊島 哲子 松本 啓 関口 雅友 真尾 泰生
出版者
THE JAPAN DIABETES SOCIETY
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.9, pp.867-871, 2008

インスリン自己免疫症候群(IAS)は,インスリン自己抗体に関連した自発性低血糖を来す疾患である.今回,糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)にて発症した特異なIASの1例を経験した.症例は44歳,女性.減量目的でαリポ酸摂取を2006年6月より開始.同年7月下旬,感冒様症状に引き続きDKAを発症.入院時血糖431 mg/d<i>l</i>, 尿ケトン(4+)で膵酵素の上昇も認めた.インスリン治療開始前の血中IRI: 5,644 μU/m<i>l</i>, インスリン抗体結合率:99%と著明高値を示した.HLAはDRB 1*0406を有しており,αリポ酸が誘因のIASと診断した.DKA治癒後早期にインスリン注射は中止でき,αリポ酸中止によりインスリン抗体結合率も低下した.本例では抗体のインスリン結合能が高度で,血中遊離インスリンが枯渇した状態に,ウイルス感染・膵炎を併発したためにDKAを発症したと推察された.健康食品ブームの中,安易なサプリメント摂取への注意喚起が必要である.
著者
"忠津 佐和代 梶原 京子 篠原 ひとみ 長尾 憲樹 進藤 貴子 新山 悦子 高谷 知美"
出版者
川崎医療福祉大学
雑誌
川崎医療福祉学会誌 (ISSN:09174605)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.313-331, 2008
被引用文献数
3

"青年期のヘルスプロモーションの視点から,大学生のピアカウンセリング手法による性教育の必要性と教育内容を検討するため,某大学生858人を対象に自記式質問紙調査を行い,以下の結果を得た.性交経験者は,男性では1年生(62.1%)・2年生(77.1%)・3年生(91.1%),女性では1年生(41.5%)・2年生(62.4%)・3年生(70.1%)と学年を上がるごとに増加していた.性に関わる問題の第1の相談相手の割合が最も高いのは「友人(73.1%)」であり,性に関わる意識や行動に最も影響を与える第1のものも「友人(45.5%)」であった.性の問題の相談場所がない者が24.0%いた.大学生のピアに対する期待は,具体的な知識に加え,交際相手とのトラブルへの対応や避妊法の具体的な技術指導,ピアカウンセリングが包含する相談しやすい人や秘密の守られる場の提供であった.最も知りたい内容は,21項目中,「性感染症の知識(47.0%)」で,以下2割以上は「男性と女性の心理や行動の違い(46.3%)」,「エイズ(44.8%)」,「愛とは何か(40.5%)」,「緊急避妊法(39.6%)」,「避妊の方法(35.8%)」,「異性との交際のしかた(34.8%)」,「セックス(性交)(29.3%)」,「自分の体について(27.2%)」,「性の人生の意味(26.1%)」,「性欲の処理のしかた(24.9%)」,「思春期の心理(23.6%)」,「性に関する相談機関(22.0%)」の12項目であった.以上から,青年期にある大学生にもピアによる性教育の潜在的・顕在的ニーズがあること,その教育内容として心理的・性行為付随側面のニーズが高くなっていることが窺える.この時期のQOLを実現するため,新入生の時期からピアカウンセリング講座やピアカウンセリングが展開できる場やサポート環境を整えていくことが求められる."
著者
猪股 真喜子 山口 千鶴 奥津 美穂 奥村 亘 富樫 ルミ 長沼 良子 沼澤 ひろみ 渡會 通宜 安田 広康 北澤 淳一
出版者
一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会
雑誌
日本輸血細胞治療学会誌 (ISSN:18813011)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.489-494, 2010 (Released:2010-09-10)
参考文献数
22
被引用文献数
1

間接抗グロブリン法陰性で酵素法のみで反応し,抗Sと同定された3症例を経験し,mimicking抗Sと証明したので報告する. S抗原は酵素で破壊され通常は酵素法では検出できないため,同種抗Sではなくmimicking抗Sを疑い精査した.同種抗SであればS抗原陽性血球のみで吸着されS抗原陰性血球では吸着されないが,mimicking抗SであればS抗原陽性血球と陰性血球の両方で吸着されるため,証明方法として,抗体の吸着試験を実施した.結果は,3症例とも両方の血球で吸着されたことからmimicking抗Sと証明された.今回提示した3例のうち,1症例は輸血を受けず,1症例でS抗原陰性血20単位が輸血されたが溶血性輸血副作用は見られなかった.また他の1症例は妊婦であったが,妊娠経過中に抗体価の上昇は見られず,新生児溶血性疾患も認めなかった.
著者
田中 ひかる
出版者
大阪教育大学
雑誌
大阪教育大学紀要. I, 人文科学 (ISSN:03893448)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.21-38, 2003-09

従来アナーキズムは, 政治思想および政治運動として論じられることが多かったが, それ以外の領域への影響に関する検討は, いまだ不十分である。たしかに近年では, 芸術家とアナーキストとの関係, とりわけ新印象派画家とアナーキストの関係について研究が蓄積されてきた。ただしそこでは, 画家がアナーキズムの政治的側面にではなく個人主義的主張に関心を抱いた, と論じられてきた。だが本稿で筆者は, 近年の研究に依拠しながら, アナーキズムと関わった画家の思想や作品には, 政治的なアナーキズム思想を確認できる場合もあること, および, 画家たちの主張において個人主義的アナーキズムはきわめて政治的性格を帯びていた, という点を指摘する。This paper is the critical survey of recent studies on the relationship between artists and anarchism. Previous studies argued as follows: 1) many well-known Neo-Impressionist artists contributed their works to the periodicals of anarchist movement. However such works were very few and not anarchistic; 2) for many artists anarchism represented `a general attitude to life' rather than a specific theory about society. Such individualistic anarchism was not political theory, but a sort of extreme individualism. My research, however, conclude otherwise. By closely analyzing the studies on Neo-Impressionist artists and modern artists, I demonstrate following points: 1) in some works which artists contributed to anarchist periodicals can be found evident anarchistic and political feature which many scholars overlooked. Such anarchistic feature could be found more easily in other political paintings, if scholars analyze the anarchist literature more thoroughly; 2) the individualistic ideas of modern artists in the United States were very political. They demanded the absolute freedom of their consciousness and expression, and rebelled against the conservative American academy. This led them to stand for the anarchistic utopia in which their artistic ideal should be realized. Meanwhile, anarchists found that such rebellious movement of modern artists could be one of revolutionary factors which help the outbreak of social revolution. To overcome the difficulty to find the anarchistic feature in abstract modern art, further study will be required on the anarchist ideology which had great influence on modern artists.
著者
久留 ひろみ 吉崎(尾花) 由美子 玉置 尚徳 和田 浩二 伊藤 清
出版者
公益財団法人 日本醸造協会・日本醸造学会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.105, no.3, pp.167-174, 2010 (Released:2012-02-17)
参考文献数
13

ミキの成分組成について測定を行った。その結果,仕込み後急速に流動性が増し,デンプンがマルトースに加水分解されることがわかった。本加水分解は,酵素に起因するものであるが,本酵素は生サツマイモ中に存在する,β–アミラーゼに由来するものであると推察された。また,仕込み後急速に酸度が増しさわやかな風味が形成されたが,酸の組成としては乳酸と酢酸が主成分であった。また,乳酸については,約70%がD乳酸,約30%がL乳酸であることがわかった。エタノール分については,約1週間経過した後も1%未満であったので,酒類には該当しなかった。
著者
久留 ひろみ 吉崎(尾花) 由美子 玉置 尚徳 和田 浩二 伊藤 清
出版者
公益財団法人 日本醸造協会・日本醸造学会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.106, no.3, pp.157-163, 2011 (Released:2016-06-14)
参考文献数
8

伝統的なミキは,奄美大島の自然飲料である。通常のミキは乳酸発酵が主体であり,酒類には該当しない。ミキのもろみに,焼酎酵母を仕込み初期から加えると,エタノールが生成し,酒類に該当した。しかし,発酵速度は遅く,発酵歩合も低かった。この理由として,糖化の主体が生イモ由来のβ-アミラーゼであり,生成糖のほとんどがマルトースであるためと考えられた。焼酎酵母は麦汁の発酵性が弱いために発酵が遅れると思われた。そこで,マルトースをグルコースに分解するために,焼酎麹を加えた。焼酎麹は多量のα-グルコシダーゼ等を含有するため,マルトースが効率的にグルコースに分解されると思われた。その結果,発酵が順調に推移した。糖組成の変化はHPLCで追跡したが,焼酎麹の添加により,グルコースの生成が認められた。焼酎麹の添加は,発酵歩合が向上する効果ももたらした。
著者
藤居 東奈 西村 ひとみ 野田 寧
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.136-145, 2015 (Released:2015-05-02)
参考文献数
10
被引用文献数
1

海外で収集した市販食用塩について,主成分,微量成分等を分析し,品質調査を実施した。海外の市販食用塩は,日本国内で生産された商品と比較して塩化ナトリウム純度が高い傾向であった。微量成分は,海水由来の成分,土砂等から混入したと推測される成分など,日本国内の市販食用塩と同様の成分が検出された。食品添加物は,7割の商品で添加されており,日本国内の市販食用塩と比較して,添加物の使用割合が高く,その種類も多様であった。低ナトリウム塩における,塩化カリウムの濃度は,日本国内の市販食用塩では塩化カリウムが50%の商品が主であるのに対して,海外の市販食用塩では30~100%の商品があり,塩化カリウムと塩化ナトリウムの割合が様々であった。以上より,海外の市販食用塩は,塩化ナトリウム純度や食品添加物が日本国内の市販食用塩とは異なる傾向であった。