著者
吉村 美紀 粂野 恵子 赤羽 ひろ 中濱 信子
出版者
社団法人日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.45, no.5, pp.385-391, 1994-05-15
被引用文献数
9

Effects of addition of pumpkin paste on the physical properties of pumpkin jellies by using three kinds of gel agents which were κ-carrageenan, agar, and gelatin were investigated by measuring texture properties, rupture properties, dynamic viscoelasticity, melting points, syneresises, friction coefficients. Sensory evaluation was also performed to clarify the palatability of pumpkin jellies. 1) Addition of pumpkin paste resulted in the increase of rupture stress on carrageenan jellies, the slight decrease of agar jellies, no effect on gelatin jellies. 2) Addition of pumpkin paste resulted in the increase of dynamic viscoelasticities and melting temperatures, and the suppression of syneresises on the three kinds of jellies. 3) The results of sensory evaluation indicated which the youth panel showed that carrageenan jellies were more tasty, but gelatin jellies were not, and elder panel were not showed significant difference between three kinds of jellies.
著者
岡野 節子 岩崎 ひろ子
出版者
鈴鹿大学短期大学部
雑誌
鈴鹿国際大学短期大学部紀要 (ISSN:13450085)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.77-84, 1999

鈴鹿市玉垣地区における山の神行事の状況について現地において聞き取り調査を行なった。次のような結果を得た。(1)山の神行事の分布は農村の活性化に関連があり、農村地帯に多い。(2)祭祀場所は神社、または、山の神の祭祀場で行なう。(3)祭祀の実施は玉垣地区は秋1回であるが、土師地区のみ2回実施する。(4)祭祀の供物は赤飯、鶏飯、御神酒、みかん等である。(5)祭祀の象徴である「どんど火」は住宅事情により小さい火に移行してきた。(6)山の神行事は男児が中心に参加するのが原型であるのが、昨今においては子供数の減少により女児の参加の地域も増えてきた。
著者
松尾 ひとみ
出版者
静岡県立大学短期大学部
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

先天性心疾患の手術後に水分制限を受けたこどものストラテジーの構造を明確化し、口渇の苦痛を緩和するケアモデルの開発を目指して、6〜12歳の先天性心疾患で手術をうけたこどもを対象にグランデッドセオリーを用いて行った。その結果、水分制限を受けたこどものストラテジーの構造は、2つの次元「飲みたい-飲みたくない」、「飲める-飲めない」に沿って、6つのコアカテゴリーが点在する構造と、その構造を統合し<ちょうどいい飲水量の感覚>のコアカテゴリーが出来るという構造であった。ストリーラインは、こどもは術後、早期から<飲みたい時・飲みたくない時がある>と常に口渇が発生する訳ではないと気づいていた。同時に、<病院だと喉が渇かない>と、口渇の原因に環境温や活動量が関与すると冷静に分析できるまでに至っていた。やがて、食事の開始時に医療者から水分制限の説明をうけ、<測らないと飲めない>と飲水量を測定する未経験の飲水方法に困惑していた。こどもは、限定された範囲に飲水量を納める様々な試行錯誤の過程から、<大切に飲む>という口渇をコントロールし飲水する独自の戦略を開発していた。しかし、水分制限が緩和していく段階毎に、医療者と保護者に<飲むと悪いことが起こる>というメッセージを送られ、こどもは<飲みたいけどガマンする>と恐れ、少な目に飲水を自粛していた。こどもは、このような水分制限のある生活体験を約2週間経過すると、体験が蓄積し、こどもに<ちょうどいい飲水量の感覚>が芽生え、身体に必要な飲水量の目安が感覚で掴めるようになっていた。
著者
児玉 ひとみ 竹宮 孝子 竹内 千仙 加藤 郁子 村越 薫 大久保 由美子 斎藤 加代子 大澤 真木子 岡本 高宏 小原 孝男
出版者
東京女子医科大学
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.80, no.3, pp.65-68, 2010-03-25
被引用文献数
1

多くの医師(特に女性医師)にとって仕事と育児の両立は難しい。そのため、乳幼児を対象とした保育所の整備や保育支援が進められてきた。しかし、小学校低学年の学童児を対象とした保育(学童保育)については選択肢が極めて少なく、女性医師の離職や職場変更につながることも少なくなかった。そこで、女子医大では、平成19年3月に同学50歳以下の医師1069人と医学部学生500人を対象に学童保育設置の必要性に関するアンケート調査を行った。調査には、医師315人、学生56人が回答し(回収率各29.5%、11.2%)、「学内に学童保育施設があれば、すぐに利用したい」31人(全て医師)、「今後利用するかもしれない」135人(医師111人、学生24人)、「利用はしないがあった方がよいと思う」205人(医師173人、学生32人)であった。学童保育の利用を検討した医師は、早朝、夜間、土・日曜日を含む長時間保育を希望していることがわかった。この結果は、医師に対する学童保育支援の必要性を強く示した。学生に対しては、育児と仕事の両立、学童保育の必要性など将来的な問題提起の機会になった。
著者
坪倉 ひふみ
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.122-128, 2002-03-01 (Released:2011-08-10)
参考文献数
14
被引用文献数
1

ヒトの胎児や新生児は自発的に運動しており, その中にgeneral movements (以下GMsと略す) が含まれる。PrechtlによればGMsは全身を含む粗大運動で出現した時点で複雑であり, 個々の運動に分化する. GMsは胎生期には不変だが新生児期には変化し, 軌跡が小さくなり単調になる. それに対し異常なGMsは周期的かつ単調で発達的変化を欠く. GMs, 特にfidgetyは神経学的予後と相関する. GMsの臨床的意義は,(1) GMsの観察は非侵襲的・安全・簡便で,(2) 観察者がトレーニングを受けていれば, 観察者間の判定一致率は高い. (3) GMsのreliabilityは78-98%で平均90%である. (4) 異常なGMsは脳障害の存在や重症度とよく相関する.
著者
小内 透 野崎 剛毅 濱田 国佑 佐々木 千夏 小野寺 理佳 小内 純子 品川 ひろみ 新藤 慶 新藤 こずえ
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-04-01

かつてアイヌの人々への差別は激しかった。とくに学校での差別が多く、差別を嫌い上級の学校へ進学せず条件の悪い職に就く傾向が強かった。その結果、個人所得が低くなり、結婚して子どもが生まれると、世帯所得の低さが子どもの進学にマイナスの影響を与えていた。そのため、アイヌの人々は経済支援や教育支援に対して強い要望をもっている。しかし、一般の住民は差別を解消したり、アイヌ文化を振興したりすることに対しては積極的に支持するものの、アイヌの人々だけを対象にした経済支援や教育支援については否定的であった。今後のアイヌ政策はアイヌの人々と一般の住民の間にある意識のずれを考慮に入れる必要があることがわかった。
著者
畠瀬 頼子 小栗 ひとみ 藤原 宣夫 宇津木 栄津子 戸井 可名子 井本 郁子 松江 正彦
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.72, no.5, pp.537-542, 2009 (Released:2010-06-24)
参考文献数
20
被引用文献数
4 3 1

We conducted a survey on vegetation change and performed a germination test for the topsoil seed bank after vegetation management of the herbaceous community dominated by the invasive alien species Coreopsis lanceolata on the riverbed of the Kiso River. We observed that although a large number of C. lanceolata seedlings were established, few flowering shoots emerged in the year following vegetation management (removal). The extended summed dominance ratio of C. lanceolata decreased, while that of Potentilla chinensis and Galium verum-domestic species growing on the gravelly riverbed-increased. However, the number of alien species of annual and biennial plants markedly increased after the removal. The germination test showed that this increase was caused by germination and establishment from the seed bank in the disturbed area after the removal. The test also showed that the seed supply of Artemisia capillaris and Dianthus superbus var. longicalycinus-domestic species growing on the gravelly riverbed and, in small numbers, in the surveyed and surrounding areas-was low. In this study, the removal proved effective in controlling the flowering of C. lanceolata; however, the problem of increase in the number of alien species of annual and biennial plants remains to be resolved.
著者
田中 一平 渡邉 清司 中南 秀将 我妻 ちひろ 野口 雅久
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.134, no.11, pp.1219-1225, 2014 (Released:2014-11-01)
参考文献数
18
被引用文献数
1 2

Recently, the procedure for surgical hand hygiene has been switching to a two-stage method and hand-rubbing method from the traditional hand-scrubbing method. Both the two-stage and hand-rubbing methods use alcohol-based hand-rubbing after hand washing. The former requires 5 min of antiseptic hand washing, and the latter 1 min of nonantiseptic hand washing. For a prolonged bactericidal effect in terms of surgical hand hygiene, chlorhexidine gluconate (CHG) has been noted due to its residual activity. However, no detailed study comparing the disinfection efficacy and prolonged effects according to different contents of CHG and the usage of alcohol-based hand-rubbing has been conducted. The glove juice method is able to evaluate disinfection efficacy and prolonged effects of the disinfectants more accurately because it can collect not only transitory bacteria but also normal inhabitants on hands. In the present study, we examined the disinfection efficacy and prolonged effects on alcohol-based hand-rubbing containing CHG by six hand-rubbing methods and three two-stage methods using the glove juice method. In both methods, 3 mL (one pump dispenser push volume) alcohol-based hand-rubbing solution containing 1% (w/v) CHG showed the highest disinfection efficacy and prolonged effects, and no significant difference was found between the hand-rubbing and two-stage methods. In the two methods of hand hygiene, the hand-rubbing method was able to save time and cost. Therefore, the data strongly suggest that the hand-rubbing method using a one pump dispenser push volume of alcohol-based hand-rubbing solution containing 1% (w/v) CHG is suitable for surgical hand hygiene.
著者
森山 正和 宮崎 ひろ志 吉田 篤正 竹林 英樹 足永 靖信 成田 健一 依田 浩敏 土井 正一
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
no.15, pp.199-202, 2002-06-20
被引用文献数
2

The thermal environments of the three types of urban blocks were observed on the street in Osaka in the summer season. Air temperature and surface temperature of each urban block were high in comparison with Osaka Castle Park. Temperature differences of urban blocks in the daytime were bigger than those in the early morning. MRT was influenced by the sky and green cover ratio strongly, and in the street whose sky cover ratio was small that it was surrounded by a high-rise building MRT became small. And in the street whose green cover ratio was big by the street trees MRT was small compared with other streets. SET each urban block takes the influence of MRT strongly, SET of small, and it was improved as a thermal environment because the comparatively big amount of ventilation was secured in the street whose width was big like OBP (Osaka Business Park) in the daytime.
著者
佐藤 甲癸 樋口 和人 勝間 ひでとし
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.45, no.7, pp.873-875, 1991-07-20
被引用文献数
11

本論文では動く物体に対するホログラムの作成・伝送およびその像再生を行うホログラフィテレビジョンの実現に向けて基礎実験システムを作成し, その特性について検討を行った.すなわち, 動画像として文字物体を用いて, 平面参照光との干渉によりテレビジョンの受光面に直接ホログラムを作成し, 次にそれを電気信号に変換した後にテレビ信号の伝送系を用いて伝送し, 液晶表示デバイス(LCD)を用いて実時間で再生像を得ることができた.また, 文字物体を動かすと再生像の位置もほぼリアルタイムに移動することを確認した.さらに, 空間フィルタを用いて0次透過光および高次回折光を取り除くことができた.これらの結果から, ホログラフィテレビジョンの基礎的な動作を確認でき, 本研究の有効性を明らかにすることができた.
著者
坂本 薫 岩城 啓子 岸田 恵津 池田 ひろ 入江 一恵 平田 由美子 三崎 勝 太田 初子 岡本 佳子 安藤 孝雄 口羽 章子 金谷 昭子
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.399-406, 2001-11-20
被引用文献数
1

今後の炊飯方法や炊飯意義を探る研究の一環として,無菌包装米飯に焦点を当て,無菌包装米の利用状況や意識などに関するアンケート調査と代表的な3社の製品に対する食味評価を行なった。アンケート調査では,持ち帰り米飯に対する回答と比較し、以下の結果を得た。1.無菌包装米飯を知っている者は77.2%,そのうち,使用したことがある者は50.8%であった。中高年男性群に無菌包装米飯を知らない者が多い傾向が見られ,若年女性群との間に有意差(p<0.05)が認められた。2.無菌包装米飯と持ち帰り米飯を利用する理由は,両者とも「すぐ食べられるから」を挙げていたのに加え,無菌包装米飯には「保存できるから」が特徴的な理由として挙げられていた。無菌包装米飯の利用後の感想は,「満足」と「まあまあ」をあわせると84.4%となり,8割以上の者がほぼ満足していると考えられた。3.無菌包装米飯を今後利用したいか否かに対しては,「積極的に利用したい」あるいは「ときに利用したい」とした者は40.1%,「できれば利用したくない」は53.9%であった。利用したくない理由としては,「ご飯は家で炊くべきだから」,「おいしくないから」が多かった。4.3社の製品の食味評価は,普段食べている米飯とほとんど差がないと評価された製品もあったが,製品により評価に著しい差が見られた。また,香りに対する評価が,総合評価に影響を及ぼしている可能性が示された。5.テクスチャーについては,B,C社製品はコシヒカリに比較的近いかたさと付着性を示す結果となった。以上,白飯の無菌包装米飯は,製品によりテクスチャーや食味評価に差があり,香りが総合評価に影響を及ぼす要因であると示唆された。よい評価を得た製品は,普段食べている米飯と食味上遜色はなく,常温保存できるという特徴から,今後さらに需要が伸びる可能性があるものと思われる。

1 0 0 0 OA 高潮(思潮)

著者
原 ひぐらし
出版者
京都府立医科大学
雑誌
校友会雑誌
巻号頁・発行日
vol.50, 1909-10-17
著者
原 ひぐらし
出版者
京都府立医科大学
雑誌
校友会雑誌
巻号頁・発行日
vol.51, pp.96-97, 1910-02-25
著者
松尾 ひとみ
出版者
静岡県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

心臓外科術後のこどもの飲水行動は、治療による一日飲水量の制限だけではなく、入院生活で出会う見知らぬ人や自宅と違う生活(例:ナースコールを押して水をもらう、配分された水を飲水する等)への馴染めなさに左右されていた。飲水量の制限に関わらず、こどもが快適に、適切に飲水するためには、医療者がこどもの飲水行動を管理する「治療としての飲水」ではなく、こどもの「生活としての飲水」ができるシステムの必要性が示唆された。

1 0 0 0 OA 連句の社会学

著者
秋山 ひさ
出版者
神戸女学院大学
雑誌
論集 (ISSN:03891658)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.55-75, 1976-03
著者
大田 静香 前田 ひろみ 伊藤 ゆい 上田 晃三 吉村 彰人 土倉 潤一郎 岩永 淳 矢野 博美 犬塚 央 田原 英一
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.65, no.1, pp.23-27, 2014 (Released:2014-07-22)
参考文献数
17

症例は68歳女性,当科受診の1年前に環状肉芽腫症を発症し,トラニラストで改善傾向にあった。しかし肝障害が出現し継続困難となり,皮疹が悪化したため漢方治療を試みることとなった。のぼせ,舌,皮疹の性状から熱候が示唆され,黄連解毒湯を開始し,改善傾向にあったが,入院3日目から治癒が横ばいになった。裏寒の存在を疑い,麻黄附子細辛湯の併用を開始したところ,開始5日目から急速に肉芽の縮小を認めた。臨床的に改善を認めたことより,陽証と陰証の併存があったと考える。
著者
土田 義郎 松井 利仁 永幡 幸司 塩川 博義 川井 敬二 森原 崇 船場 ひさお
出版者
金沢工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

音環境の評価には、量だけでなく意味が関与する。良好な音環境の実現には、文化的視点も必要であり、マネジメント思考も求められている。本研究で得た成果は次の3点である。(1)主観の影響や、居住地・世代による音源の聞き取り頻度の差といった点から、音環境全体の評価に関する成果を得た。(2)ガムラン音楽や商店街の音環境の他、海外(アジア地域)における鉄道騒音や道路騒音のように幅広い音環境に対して、質的な情報と量的な情報の相互作用についてテキスト・マイニングやPAC分析を用いて成果を得た。(3)個人の認識を可視化し、深層面接を行うツールを用い、認知構造の同定手法に関する成果を得た。