著者
上野 雄己 平野 真理 小塩 真司
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.91-94, 2019
被引用文献数
3

<p>This study aimed to reinvestigate age differences in resilience in a large cross-sectional Japanese sample (<i>N</i>=18,843; 9,657 men, 9,156 women; mean<sub>age</sub>=47.74 years, <i>SD</i><sub>age</sub>=14.89, range<sub>age</sub>=15–99 years). The data were obtained from a large cross-sectional study by NTT DATA Institute of Management Consulting, Inc. The results of hierarchical multiple regression indicated that age and squared term of age were significantly positively associated with resilience. These results reconfirm that resilience in Japanese individuals increases with age, corroborating the findings of previous studies.</p>
著者
石田 昭夫 上野 友美
出版者
日本微生物生態学会
雑誌
Microbes and environments (ISSN:13426311)
巻号頁・発行日
vol.11, no.3, pp.67-72, 1996-12-31
参考文献数
10

非好塩性細菌である大腸菌(<i>Escherichia coli</i> ATCC-9637)を用いて,海水環境下での菌の増殖及び耐塩性誘導とその保持について,天然海水の代わりに組成成分の明確な人工海水を使用し検討した。<br>2.5倍濃度の人工海水に酵母エキスを加えた培地では,この大腸菌株はほとんど増殖できないが,通常濃度の人工海水であれば十分に増殖できることが分かった。さらに,通常濃度の人工海水に酵母エキス(1%)を添加した培地で,30分間前振盪処理をすることによって,無処理では増殖の観察できない2.5倍濃度の人工海水中でも菌増殖が可能となる耐塩性が誘導された。このような耐塩性の誘導には,培地の人工海水濃度が通常の1/2~1付近が最も効果的であること,さらに酵母エキスを必要とすることが分かった。このことは,淡水性の大腸菌が河口周辺または海水環境下で酵母エキスのような有機物の存在があれば,耐塩性が誘導され,より高濃度の塩分環境に適応出来ることを示唆している。<br>誘導された耐塩性は,有機物なしでも人工海水中に低温下で菌体が保存された場合は,少なくとも2週間はほぼ完全に保持されそれ以降次第に消失することが分かった。耐塩性の保持に有効な人工海水の成分を検討したところ,浸透圧を維持するNaClとMgイオン及びCaイオンの共存が必要であることが分かった。一方,純水中で菌体を保存した場合は,耐塩性は1週間でほぼ消失したが,平板培養法で観察した生菌数はわずかの減少しか見られないことから,耐塩性の消失と菌の死滅は別個の機構によると考えられる。
著者
久保田 晶子 藤井 良昭 加賀 岳朗 西村 一彦 上野 健一
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.60, no.3, pp.61-67, 2019-06-25 (Released:2019-08-07)
参考文献数
17
被引用文献数
2

食品中の不揮発性アミン類分析法として,試料からヒスタミン,チラミン,プトレシンおよびカダベリンを5%トリクロロ酢酸溶液で抽出し,強陽イオン交換カラムInertSep MC-1を用いて精製した後,フルオレスカミンで誘導体化し,HPLC-FLで定量,LC-MS/MSで確認する方法を検討した.検討した分析法を用いて,生鮮魚介類,魚介加工品および発酵食品計11食品に不揮発性アミン類を100 mg/kgで添加し,添加回収試験を行った結果,真度81~100%,併行精度0.4~3.1%の良好な結果が得られた.これらの結果から,本法は食品中の不揮発性アミン類分析法として有用と考えられた.
著者
上野 亮 飯島 泰裕
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2013年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.137-140, 2013 (Released:2013-09-19)

近年、市町村などの地方自治体ではTwitterを始めとしたソーシャルメディアの導入が進んでいる。しかし、その活用状況に関する調査や研究の数は少ない。運営体制や発信している情報内容、利用課題など、地方自治体という組織におけるTwitterの活用状況には、明らかでない点も多い。そこで本研究では、2012年6月から7月に、全国地方自治体を対象に「地域におけるソーシャルメディアの活用実態に関する調査」を実施し、地方自治体のTwitterの活用状況を明らかにした。その結果、人材や運営体制、運営に関するノウハウの蓄積が課題となっている自治体が多いこと等が分かった。
著者
上野 雄靖 小武山 温之 山田 正一
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.128-126, 1960-02-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
5

著者等は発ぽう飲料の研究を始め, その第一段階として速醸ビールとでも称す可き製造方法を確立した。この方法によれば,(1) 従来の醸造法に比べ小規模な設備で, しかも一週間と云う短期日で製造出来る。(2) 製品のアルコール分はその製造工程で自由に調節出来る。
著者
上野 益雄 野呂 一 清野 茂 Masuo Ueno Hajime Noro Shigeru Seino つくば国際大学 つくば国際大学中野区役所 市立名寄短期大学
出版者
つくば国際大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:13412078)
巻号頁・発行日
no.8, pp.53-74, 2002

Since 1925, from last years of Taisyo to early years of Showa, a movement of pure oral method appeared on the stage of deaf school. An idea of pure oral method is that signs must be prohibited and only speech is encouraged in the education of deaf children. This way of thinking took place more and more popular in Japan. At the same time, signs were strictly banned in every deaf school, because of being an obstacle for acquiring oral language. But teachers of Osaka City school for the Deaf insisted on using sign language. They began to defend against an attack of pure oralists. They organized a group for the study of sign language. Some of them also set up Kurumaza Theater of Drama. Why they defend against rigid pure oralist to use sign language? We concluded that (1) the principle of the Osaka City School was cultivation of religious mind, and teachers thought life of deaf children and communication of deaf people very important. There are many deaf staff in the member of teachers. (2) some of teachers were enthusiastic for Drama Art. In drama, sign language was necessary for its expression. Mr. Matsunaga, one of teachers, mentioned that substance of deaf people's drama is different from hearing people.
著者
奥野 孝 宮本 昌彦 板倉 徹 上野 雅己 清水 美奈 南出 晃人 駒井 則彦
出版者
医学書院
雑誌
Neurological Surgery 脳神経外科 (ISSN:03012603)
巻号頁・発行日
vol.21, no.12, pp.1137-1141, 1993-12-10

I.はじめに 分娩,娩出時の骨盤胎児不均衡,遷延分娩の際に用いられる吸引分娩は,1957年にMalmstrom14,15)により導入されて以来その有用性ならびに安全性が報告されてきた11,19,20).しかしながら頭血腫等の分娩時頭部外傷の合併症が少なからず報告されている1,2,8,12,20,23,24).今回われわれは,頭血腫に頭蓋骨骨折を伴わない硬膜外血腫を合併した症例を経験したので文献的考察を加え報告する.
著者
上野 敦 十河 茂幸
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.51, no.12, pp.967-974, 2013 (Released:2014-12-01)
参考文献数
3

近年,骨材が多様化しており,物性の範囲も広くなっている。このため,既往の測定試験法ではその適用が困難となる場合がある。コンクリートの配(調)合設計上重要な意味を持つ,細骨材の密度および吸水率試験もその1つである。コンクリート基本技術調査委員会では,細骨材品質WGを設置し,細骨材に対する密度および吸水率試験法の整理を行い,それらの測定原理に基づいて,各種の細骨材にこれらの試験方法の適用が困難となる細骨材物性を検討してきた。本報告は,この活動の一環として実施した実験結果をまとめ,広範囲の物性を有する細骨材の密度および吸水率を,異なる測定原理の試験方法で測定した場合の結果の変動について検討したものである。
著者
大久保 美保 安東 大輔 鶴崎 俊哉 志谷 佳久 上野 尚子 永瀬 慎介 濱本 寿治 平田 恭子
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.35 Suppl. No.2 (第43回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.A0877, 2008 (Released:2008-05-13)

【目的】臨床において、中枢神経疾患による筋緊張の異常は姿勢や動作による影響を受けやすく、日常生活動作や随意運動を遂行する上での障害となることが多い。また、程度も多様で個人差も大きく、各個人の動作時の筋緊張を客観的に評価する必要がある。先行研究では、Wavelet変換を用いて1)関節トルクを筋電信号から推定することができること、2)関節トルクの推定式から屈筋のトルクと伸筋のトルクとに分けることができること、3)これらの推定が同時収縮の場合と漸増抵抗の場合のいずれでも成り立つことの3点が示唆されている。本研究では片麻痺患者に肘関節の屈曲、伸展方向への等尺性収縮を行わせ、前腕に生じる力を計測し表面筋電からの実際の関節トルク値と先行研究のトルクの推定式との値を比較・分析し、運動の効率性を定量的に評価できる可能性の有無や、臨床での有効性を検討することを目的とした。【対象と方法】対象は片麻痺患者5名(男性3名、女性2名、平均年齢62.8±3.4歳)で、上肢のBrunnstrom stage(以下stage)が3~4(stage3が3名、stage4が2名)であった。対象者を背臥位にて患側の肩関節内・外転0度、肘関節90度屈曲、前腕90度回外位にて前腕をロードセル(以下LC)に固定し、肘関節屈筋群と肘関節伸筋群から表面筋電信号(以下SEMG)を導出した。SEMGおよびLC信号は筋電信号計測装置を経由してPCに取り込んだ。導出条件は1:安静後、2:麻痺側上肢ストレッチ後、3:非麻痺側肘関節最大随意収縮後の3条件で、漸増屈曲を5秒間かけて行い、その後、漸増伸展を5秒間かけて行った。力の強さは任意とした。SEMGとLC信号において、各条件ごとに(1)漸増屈曲(2)漸増伸展のそれぞれ5秒間を任意に抽出して0.5秒ずつに区切り10箇所の信号を分析信号とした。このSEMGからwavelet変換を用いて0.5秒間のエネルギー密度の総和(以下TPw)を算出した。LC信号より求めた関節トルクと屈筋群および伸筋群のTPwから対象者毎に回帰式を求め、関節トルクの予測値を算出し、実測値との相関を求めた。【結果】stage3の人では3例とも安静後は相関が得られた(p<.0001)。抵抗運動後はトルクの屈曲相、伸展相の2相性がみられず相関も低かった。Stage4の人では2例とも各条件下で相関が得られた(p<.0001)。各条件下での屈筋と伸筋の最大値を比較すると、屈筋において一方は抵抗運動後、他方はストレッチ後に最大値をとっていた。伸筋においては、一方はストレッチ後、他方は安静後に最大値をとっていた。【考察】stage4では関節トルクの実測値と推定値に強い相関があり、運動の効率性を定量的に評価できる可能性が示唆された。Stage3では静止時の筋緊張の状態や、与えられた環境因子に左右されやすいことが伺え、今後、これらの情報を加味して再検討することが必要であると考えられた。
著者
一條 彰子 奥村 高明 岡田 京子 寺島 洋子 藤田 千織 上野 行一 藤吉 祐子 室屋 泰三 今井 陽子 細谷 美宇
出版者
独立行政法人国立美術館東京国立近代美術館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

国内外の主要美術館で行われている鑑賞教育のスクールプログラムについて調査し、米国と豪州から教育責任者を招聘してシンポジウムやワークショップを4回開催、海外の先進的事例を日本に紹介した。また、国立美術館と博物館の所蔵作品49点から、小・中学生の発達段階にあわせて作品を選べるウェブプログラム「鑑賞教育キーワードmap」を開設して、学習指導要領に準じた鑑賞授業をどこでも行うことのできる環境を整えた。これらの成果は、美術科教育学会等で発表した。
著者
上野 和昭
出版者
国語学研究と資料の会
雑誌
国語学研究と資料 (ISSN:03855546)
巻号頁・発行日
no.16, pp.16-25, 1992-12-31
著者
上野 和昭
出版者
早稲田大学国語学会
雑誌
早稲田日本語研究
巻号頁・発行日
no.1, pp.15-25, 1993-03-25
著者
上野 未貴
出版者
人工知能学会
雑誌
2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)
巻号頁・発行日
2019-04-08

創作者は表現したいものをいかに伝えるかに想いを巡らせ,創作物を創っている.その過程には,対象とするテーマだけではなく,創作者個人の感性や体験,表現材料や技法の工夫など,多くの要素が存在する.創作現場には情報技術の進化が関わっているが,分野が発展したことで生まれる新たな研究が人が創る過程にどう関わるのか,未来の表現がどう変容するのか,本稿では表題のセッションに関わる研究とその展望について述べる.
著者
上野 泰平 小田 光茂
出版者
一般社団法人 日本ロボット学会
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.349-359, 2010
被引用文献数
8

International Space Station and other building project in the lower orbit rises the demand of EVA(extra vehicular activity), and due to this, the robots that helps EVA is highly expected. In this paper, we clear the development and designing requests of EVA Supporting Robot and its dexterous hand. The dexterous hand used in the EVA must be small enough to use EVA tools, able to output high grasping power and modularized so that the hand can be exchanged depending on the mission. Following to the requests, we designed a test model of dexterous hand. In this paper, new index robot finger for our dexterous hand is introduced. The finger consists of 1 actuator and 1 passive joint. The architecture and features of this finger are shown in the last half of this paper.