著者
中村一明
雑誌
東大地震研究所彙報
巻号頁・発行日
vol.58, pp.711-722, 1983
被引用文献数
2
著者
辰田 和佳子 稲山 貴代 秦 希久子 中村 彩希
出版者
日本健康教育学会
雑誌
日本健康教育学会誌 (ISSN:13402560)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.195-204, 2015

目的:第1に食事に気をつける行動の違いにより,食物摂取状況の良好さを示す食物摂取頻度得点に差があるかを確認すること,第2に食事に気をつける行動と10品目の食物摂取頻度との関係から,気をつける行動がどのような食物の望ましい摂取行動と関連するかを検討することを目的とした.<br>方法:東京都の障がい者スポーツセンターの利用者を対象に,無記名質問紙を用いた横断調査を実施した.調査票739部を配布し,最終的に成人肢体不自由者381人を解析対象とした.食物摂取頻度得点の差にはMann-Whitneyの検定を用いた.10品目の食物摂取行動を従属変数,気をつける行動を独立変数として,二項ロジスティック回帰分析にて両者の関係を検討した.<br>結果:食事に「とても気をつけている」者は,それ以外の者と比較し,食物摂取頻度得点が有意に高かった(20点 vs 18点).とても気をつける行動は,緑黄色野菜(オッズ比:2.57,95%信頼区間:1.65-4.00),その他の野菜(オッズ比:2.23,95%信頼区間:1.43-3.45),果物(オッズ比:2.29,95%信頼区間:1.47-3.57)の望ましい摂取行動と関連していた.<br>結論:自立/自律している肢体不自由者を対象とした栄養教育や支援プログラムでは,食事に気をつける行動と野菜や果物の摂取行動との関連をふまえて計画することが望まれる.
著者
古川 曜子 田路 千尋 中村 芳子 福井 充 伊達 ちぐさ
出版者
武庫川女子大学
雑誌
武庫川女子大学紀要 自然科学編 (ISSN:09163123)
巻号頁・発行日
vol.53, pp.59-65, 2005
被引用文献数
2

IT技術を活用した食事調査法が,新しい食事調査法として疫学研究に利用可能かどうかその妥当性と実用性を検討した.妥当性については,本学教員及び学生(女性25名,24.9±7.6歳)を対象として2003年4月下旬から8月下旬に実施した.不連続の2日間を調査日とし,ゴールドスタンダードとして秤量食事記録法(DR)を採用し,デジタルカメラ付携帯情報端末機器法(DC)と同時に実施した.DR法によって全ての飲食物を原則として生状態で秤量し記録した後,飲食物を調理後盛り付けた状態でDCによって撮影し,画像を送信した.両方法の平均値を比較した結果,炭水化物と食物繊維に有意差が認められたが,相関係数は,ナトリウム以外はすべての栄養素等で有意な正相関が示された.DR法は対象者の負担が非常に大きいが,摂取食品を計量する必要がないDC法は,ナトリウム以外は妥当性の高いことが示された.実用性については,都市の男性勤務者(36名,43.2±7.5歳)を対象とした.2003年8月下旬から11月下旬にかけて,1週間のうちに平日を3日間,休日を1日間の合計4日間の食事について,DCを用いて栄養素等摂取量を評価した.対象者36名のうち,1度の調査で4日間の食事を漏れなく撮影できた者は4名しかなかった.残り32名に再調査を行い,最終的に4日間の食事を撮影できたものは22名であった.再調査を行わなければならなくなった原因は,撮影漏れ,撮影ミス,残食撮影漏れ,食品摂取量を推定するための目安である専用ペンを置忘れた状態での撮影,端末不良であった.画像を送信出来なかった原因としては,DC機器の携帯を忘れた,PHSの電波が入らなかった,面倒だった,時間がなかった,人目が気になった,などが挙げられた.DC使用後に実施した質問票では,日常生活上の問題点として,付き合いがしにくい,外食しにくい,旅行しにくい,が挙げられた.本研究の結果より,食事調査法として簡便な方法であると思われたDCが,対象者にとって負担が大きかったと考えられる.個人レベルで平均的な1日の栄養素等摂取量を求めたい場合,DCの複数日の調査は困難であると考えられる.集団の平均値の把握や集団レベルでの比較に利用できる可能性が高いことが示された.
著者
山﨑 有人 中村 保宏 佐藤 文俊 笹野 公伸
出版者
日本内分泌外科学会・日本甲状腺外科学会
雑誌
日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 (ISSN:21869545)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.232-239, 2018 (Released:2019-02-15)
参考文献数
20

副腎皮質癌,褐色細胞腫は副腎に発生する悪性腫瘍であり,専門性の高い診療,病理診断が求められる領域である。WHO分類2017の刊行により,副腎皮質癌では好酸性細胞型亜型,肉腫様亜型,粘液型亜型の3つが新たな組織亜型分類として認識されるようになり,褐色細胞腫では全ての症例において悪性のポテンシャルを有する腫瘍と定義付けられた。それに加え,副腎皮質癌ではENSATの診療ガイドライン(2018)が改訂され,診療方針の変遷が注目されている。近年,副腎腫瘍の領域においても病態発生に関与する遺伝子変異が数多く報告されてきているが,副腎皮質癌では治療標的因子や予後因子となるような遺伝子異常は未解明なままである。一方,褐色細胞腫ではここ数年で,病態に関与する遺伝子異常が数多く発見され,genotypingの重要性が注目されてきている。本稿では,副腎皮質癌と褐色細胞腫・傍神経節腫に焦点を当てて,両疾患における病理・病因の最新の知見を概説する。
著者
阿部 智行 宮川 伸 中村 義一
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.147, no.6, pp.362-367, 2016

アプタマーとは,複雑な三次元立体構造をとることで標的分子に結合する一本鎖のRNAまたはDNA分子である.標的となる分子は,タンパク質,ペプチド,炭水化物,脂質,低分子化合物,金属イオンなど多岐にわたり,その高い結合力と特異性から,医薬品や診断薬,分離剤などさまざまな分野で実用化されている.医薬品としては,世界で初めてのアプタマー医薬であるMacugen<sup>®</sup>が滲出型加齢黄斑変性症治療薬として2004年にアメリカで承認され,いくつかのアプタマーが臨床段階にある.また,ドラッグデリバリーシステム(DDS)のツールとしての研究も進んでおり,医薬品分野におけるアプタマーの重要性がますます高まることが予想される.そこで本稿では,医薬品としてのアプタマーの取得方法,最適化について概説し,臨床試験中のアプタマー医薬の最新の動向について紹介する.
著者
中村 恵美子
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.54, no.7, pp.706-708, 2018

(株)リボミックはアプタマー医薬の研究開発を専門とする、東京大学発のバイオベンチャーである。一本鎖の核酸であるアプタマーは、それ自体で様々な形を作り、疾患の原因となっているたんぱく質などの分子に結合し、その働きを阻害することで疾患を治療する。本稿では、当社技術の概要をご説明するとともに、現在、加齢黄斑変性症等を適応症として治験の準備を進めているRBM-007についてご紹介する。
著者
梅村 信哉 Tayutivutukul J. 中村 寛志
出版者
信州大学農学部
雑誌
信州大学農学部紀要 (ISSN:05830621)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.31-36, 2005-03

2003年10月19日から2003年10月30日にかけて,タイ国チェンマイにおける6つの調査地(チェンマイ大学,Mae Hia Station, Chang Kien Station, Nong Hoi Station, チェンマイ市郊外)においてスウィーピングとビーディングを用いてハムシ類の定性的調査を行った。調査全体を通じて8亜科24種(チェンマイ大学:11種,Mae Hia Station:3種,Chang Kien Station;2種,Nong Hoi Station:11種,チェンマイ市郊外;4種)のハムシ類を確認した。このうち,ヒメアカクビボソハムシLema coomani,ウリハムシAulacophora indica,ヒメクロウリハムシAulacophora lewisii,キイロクワハムシMonolepta pallidula,ヒメドウガネトビハムシChaetonema (Chaetocnema) concinnicollis,カミナリハムシAltica cyanea,ジンガサハムシAspidomorpha furcataの7種は日本にも分布する種であった。これらのデータをもとにハムシ類の目録を作成した。
著者
原田 直哉 中島 容子 中村 徹 橋本 平嗣 林 道治 堀江 清繁 赤崎 正佳 小林 浩 井上 芳樹 高井 一郎 潮田 悦男 大井 豪一 小畑 孝四郎 喜多 恒和 下里 直行
出版者
近畿産科婦人科学会
雑誌
産婦人科の進歩 (ISSN:03708446)
巻号頁・発行日
vol.65, no.1, pp.1-10, 2013

妊婦健康診査(以下,健診)をほとんど受診することなく分娩に至る妊婦健診未受診妊婦(以下,未受診妊婦)に関する既報では多くが施設単位であるため,奈良県全体での実態を把握するためのアンケート調査を実施した.未受診妊婦の定義は,(1)全妊娠経過を通じての産婦人科受診回数が3回以下,または(2)最終受診日から3カ月以上の受診がない妊婦,のいずれかに該当する場合とした.県内のすべての分娩施設に対し,平成22年1月からの1年間の分娩数と,未受診妊婦があれば個別に母児の状況を調査した.年間11,168例の総分娩数中の11例(0.10%)の未受診妊婦を認めた.初産婦は4例(36.4%)で,5回あるいは7回と多産の経産婦もいた.未入籍は9例(81.8%),妊娠のパートナーと音信不通になっている者が5例(45.6%)いた.重篤な合併症を認めた母体が3例(27.3%),集中治療室に収容された新生児が3例(27.3%)であった.産褥健診を受診しなかった1例(9.1%)は,新生児の1カ月健診も受診しなかった.未受診を防ぐことは,母児の健康を確保するだけでなく,周産期母子医療センターへの患者集中を防ぎ,周産期の医療資源の有効利用にもつながるため,社会全体でその解消に取り組む必要がある.また未受診であった妊婦に対しては,虐待のハイリスクグループと考え,その後を通常の妊婦と異なる個別の対応を行うことにより,虐待を防止することができるかもしれない.〔産婦の進歩65(1):1-10,2013(平成25年2月)〕
著者
杉山 享志朗 水上 雅博 Graham Neubig 吉野 幸一郎 鈴木 優 中村 哲
出版者
一般社団法人 言語処理学会
雑誌
自然言語処理 (ISSN:13407619)
巻号頁・発行日
vol.23, no.5, pp.437-461, 2016-12-15 (Released:2017-03-15)
参考文献数
19

質問応答システムが高い精度で幅広い質問に解答するためには,大規模な知識ベースが必要である.しかし,整備されている知識ベースの規模は言語により異なり,小規模の知識ベースしか持たない言語で高精度な質問応答を行うためには,機械翻訳を用いて異なる言語の大規模知識ベースを利用して言語横断質問応答を行う必要がある.ところが,このようなシステムでは機械翻訳システムの翻訳精度が質問応答の精度に影響を与える.一般的に,機械翻訳システムは人間が与える評価と相関を持つ評価尺度により精度が評価されている.そのため,この評価尺度による評価値が高くなるように機械翻訳システムは最適化されている.しかし,質問応答に適した翻訳結果は,人間にとって良い翻訳結果と同一とは限らない.つまり,質問応答システムに適した翻訳システムの評価尺度は,人間の直感に相関する評価尺度とは必ずしも合致しないと考えた.そこで本論文では,複数の翻訳手法を用いて言語横断質問応答データセットを作成し,複数の評価尺度を用いてそれぞれの翻訳結果の精度を評価する.そして,作成したデータセットを用いて言語横断質問応答を行い,質問応答精度と翻訳精度との相関を調査する.これにより,質問応答精度に影響を与える翻訳の要因や,質問応答精度と相関が高い評価尺度を明らかにする.さらに,自動評価尺度を用いて翻訳結果のリランキングを行うことによって,言語横断質問応答の精度を改善できることを示す.
著者
酒井 秀晃 中村 雅子 五十嵐 善英
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. COMP, コンピュテーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.388, pp.41-48, 1999-10-25
参考文献数
7

公開鍵暗号に対するSemantic Securityの新しい定義を提案する.Semantic Securityとは,平文に関するどのような部分情報も部分解読困難であることをいう.従来のSemantic Securityの定義はChosen-Plaintext Attackに対しての定義であり,Chosen-Ciphertext Attackに対しては定義されていなかった.そこでChosen-Plaintext Attackに対してもChosen-Ciphertext Attackに対しても有効な定義を提案する.また,公開鍵暗号に対してSemantic SecurityとIndistinguishabilityが等価であることを示す.新しいSemantic Securityの定義とGoldwasserとMicaliによるSemantic Securityの定義の関係を示す.Chosen-Plaintext Attackに対して,ある公開鍵暗号が新しい定義の意味でSemantic Securityを満たしているならばGoldwasserとMicaliによる定義の意味でもSemantic Securityを満たしているが,その逆は成り立たない.
著者
志久 修 中村 彰 黒田 英夫 宮原 末治
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.1086-1095, 2000-04-15
参考文献数
17
被引用文献数
2

本論文では,手書きされた日本語単語の認識方法について述べる.提案方法では,単語からの個別文字の切出しと認識を行わずに,単語全体を1つのパターンと見なして認識を行う.手書き日本語単語には,文字単体の手書き変形のほかに,文字間隔や文字サイズの変動,単語長さ方向への文字の伸縮が生じており,一般的な個別文字認識方法を単語画像にそのまま適用しても,高い認識性能を得ることは困難であると考えられる.そこで,提案方法では,上記の単語変形に対し,3段階の正規化処理〔図形間隔,図形幅,および単語画像サイズ(非線形正規化)〕と単語長さ方向へのDPマッチングを採用することにより対処している.郵政研究所の手書き漢字画像データベースIPTP CD-ROM2から作成した2種類の単語画像セット(町域部:1655件,都道府県名:174件)を用いて,提案方法と基本的な従来方法(個別文字に注目する方法)との正読率の比較実験を行った.その結果,これらの画像セットに対しては,従来方法において良好な条件(文字切出し正解率100%)での正読率と同等の結果〔正読率:96.50%(町域部)?<,95.98%(都道府県名)〕が得られ,提案方法の有効性を明らかにした.This paper describes a method for handwritten Japanese words recognitionbased on holistic strategy which treadts a word as a whole unitwithout segmenting it into individual characters.Our method, to compensated for word shape distortions,adopts three processes of normalization (i.e.\ figure gap normalization,figure width normalization and word size normalization) and DP matching.We tested the proposed method for 1,655 (town name) and 174 (prefecture name)images in the IPTP CD-ROM2 (the database of handwitten KANJI character images).As a result, 96.50% of 1,655 town names and 95.98% of174 prefecture names were correctly recognized.
著者
今岡 真和 板垣 香里 黒﨑 恭兵 七川 大樹 中村 貫照 池内 まり 藪 陽太 児玉 佳奈子
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2015, 2016

【はじめに,目的】標準型車いすの多くは,折りたたみ機能を有し座面および背面はスリングシートが採用されている。また,この折りたたみ機能は乗車時の快適性を損なう要因と指摘されている。そこで,これまでに我々は介護老人保健施設(以下:老健施設)入所者を対象にバネ式座面機構を採用した標準型自走式車いすと,従来からのスリングシート機構の標準型自走式車いすを比較し,検討を行ったところ,バネ式座面機構は有意に乗車時の体圧分散性,駆動性,動的安定性の乗車時快適性に関わる3要素が向上するという知見を得た。しかしながら,同タイプ車いすを入所者へ長期使用させることによる,身体や精神に与える影響は明らかになっていない。そこで,本研究は施設入所車いす使用者を対象にバネ式座面機構の標準型自走式車いすを3ヶ月間使用させ,身体機能や精神機能に与える影響を検証することとした。【方法】対象は大都市近郊A老健施設に入所する標準型車いす使用者とした。研究同意が得られた女性19名,平均年齢88.7±6.9歳をランダムに2群化し,バネ式座面機構車いす(ピジョン社製アシスタイースI・II)群10名(以下:イース群)と比較対照とするため,スリングシート座面機構車いす群9名(以下:スリング群)とした。なお,全ての測定は開始前と3ヶ月後の計2回とした。身体・精神機能の影響を明らかにするため,調査項目は握力,股関節屈曲筋力,座面または背面クッションの使用有無,臀部痛の有無,FIM,Geriatric Depression Scale(以下:GDS),Dementia Behavior Scale(以下:DBD),長谷川式簡易知能評価スケール(以下:HDS-R),Neuropsychiatric Inventory-Questionnaire(NPI-Q),食事摂取量,要介護度,年齢,身長,体重,BMIとした。統計解析は調査項目に応じて方法を選択し群内および群間の比較をおこなった。なお,有意水準は5%未満とした。【結果】全ての対象者は継続して3ヶ月間,それぞれの車いすを使用して生活を行った。イース群とスリング群の2群比較は,座面または背面クッションの使用有無でイース群2名(20.0%),スリング群7名(77.8%)とスリング群で有意に座面や背面のクッションを使用していた(p=0.023)。その他の身体・精神機能の評価項目では,全ての項目で有意差を認めなかった。イース群の開始時と終了時の群内比較においても有意に変化した項目はなかった。今回,スリング群で座面や背面のクッションを入れて日常生活を行う者が多数となった結果,本来の座面や背面の機構の違いによる身体面や精神面への影響は明確に調査出来ないという課題が残った。【結論】イース群のクッション使用者は有意に少なかった。これは乗車の快適性に優れていることで,長期使用においても座り心地が快適であることを示唆するものである。そのため,従来のスリングシート式と比べて乗車中の臀部痛や身体接触面の不快感に対策を講じる必要性が少ない。
著者
中村 凌子 鈴木 浩子 渡部 勇 高木 友博
出版者
人工知能学会
雑誌
2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)
巻号頁・発行日
2019-04-08

近年, オンラインギャンブルデータを用いた行動分析の分野が発展している. しかし, 時系列の行動変化に関する研究は十分になされていない. そこで本研究では, 問題ギャンブリング (ギャンブルにより生活に問題が発生している状態) に至るプレイヤーの早期発見を目的として, オンラインギャンブル行動データにおいてShapeletによる距離測定を用いた時系列変化を定量化する分類器を提案する. 特に, 短期間での局所的な行動特性を表すLocal-Shapeletと長期間での大局的な行動特性を表すGlobal-Shapeletの予測能力を調査した. 予測実験は, 時系列特徴量の方が非時系列特徴量より有効であることを示す. また, 局所的な時系列特徴量と大局的な時系列特徴量の両方を特徴量として用いた方が精度が高いことも示す.