著者
中野 はるみ Harumi NAKANO
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学論叢 = Nagasaki International University Review (ISSN:13464094)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.235-249, 2001-03

In this paper I have described about the auxiliary 'つ(tsu)' 'ぬ(nu)' that was used from ancient times until the Kamakura Period, and the difference from the similar expressions 'たり(tari)'. The modern word '~てしまう(~teshimau)' implies the ancient auxiliary 'つ(tsu)' and 'ぬ(nu)'. I tried to make clear the characteristics of Japanese which has the originarity idea for the objective expression and the subjective one. That's means Modality.
著者
黒川 量雄 中野 明彦
出版者
一般社団法人 日本生物物理学会
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.201-206, 2016 (Released:2016-07-25)
参考文献数
27
被引用文献数
1

The Golgi apparatus plays a pivotal role in membrane traffic of eukaryotic cells. Cargo proteins synthesized in the endoplasmic reticulum (ER) are transported to the cis-face of the Golgi, processed and glycosylated, and then delivered from the trans-face of the Golgi for their final destinations. Debates exist, though, on the mechanism how proteins are transported through the Golgi apparatus. Here, we review current understanding of protein transport through the Golgi apparatus, and describe our models based on the observation of their dynamics by the 3D live imaging microscopy we developed.
著者
一小路 武安 勝又 壮太郎 中野 暁 山口 真一 生稲 史彦
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.34-48, 2022-03-20 (Released:2022-04-20)
参考文献数
53

本研究ではコミュニケーションプラットフォームアプリの製品段階ごとの戦略を検討した.Latent Dirichlet Allocationの併用状態を明らかにしたうえで,機能や用途のような属性も踏まえてアプリを整理し,同じバスケット内の補完関係を精緻化して議論を行った.結果として覇権アプリでは機能的・性質的な補完,成熟・成長アプリでは用途的補完に加えて成熟に至る過程における関係するアプリの切り替えの可能性が示された.
著者
松川 宏 大槻 道夫 中野 健
出版者
公益社団法人 日本表面科学会
雑誌
表面科学 (ISSN:03885321)
巻号頁・発行日
vol.36, no.5, pp.222-229, 2015-05-10 (Released:2015-05-26)
参考文献数
23
被引用文献数
1 1

It is widely believed that Amontons’ law of friction holds well in various systems. Here we show based on a numerical calculation and analytical theory that Amontons’ law breaks in viscoelastic materials under certain condition due to the precursor slip prior to the bulk sliding. It is also shown that instead of Amontons’ law new friction law holds, which states that the static friction coefficient decreases as a power functionof load with the power −1/3. The new friction law is verified by the experiment employing polymethyl-methacrylate. The relation between the critical length of the precursor and the static friction coefficient predicted by numerical calculation and analytical theory is also verified.
著者
中野 泰至 下条 直樹 森田 慶紀 有馬 孝恭 冨板 美奈子 河野 陽一
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.117-122, 2010-02-28 (Released:2017-02-10)
参考文献数
12
被引用文献数
1

【目的・方法】今回小児牛乳アレルギー患者における主要アレルゲンを明らかにすることを目的として後方視的な解析を行った.牛乳特異IgE値陽性で牛乳摂取により何らかの即時型症状を呈した115名の患者を対象としてBLG,カゼインに対する感作率を解析した.特異IgEがクラス2以上を陽性とした.また牛乳アレルギーの主要抗原と他の食物アレルゲン,吸入抗原への感作の違い,寛解との関連についても解析を行った.【結果】牛乳特異IgE値がもっとも高値であった血清でのカゼイン特異IgE値は,BLG特異IgE値よりも有意に高値であった.カゼイン特異IgE陽性者は107人(97.3%),BLG特異IgE陽性者は51人(46.4%),両方とも陽性だった者は48人(43.6%)であり,カゼイン単独感作群(C群)とカゼイン,BLG両方感作群(C/B群)に大別された.C群とC/B群での鶏卵への感作率を比較すると,C群とC/B群では差がなかったが,特異IgE値はC/B群の方が有意に高かった.吸入抗原に関しては両群で感作率,特異IgE値ともに差は認められなかった.C群に比べてC/B群は,3歳の時点での牛乳アレルギーの寛解が有意に少なかった.【結語】今回の解析から,本邦の牛乳アレルギーにおいても主要アレルゲンはBLGよりもむしろカゼインであると考えられた.複数の牛乳アレルゲン感作は,経消化管感作の起こりやすさを反映する可能性が考えられた.また複数の牛乳アレルゲンへの感作は牛乳アレルギーの寛解のしづらさとも関与していると考えられた.
著者
三井 一希 佐藤 和紀 渡邉 光浩 中野 生子 小出 泰久 堀田 龍也
出版者
一般社団法人 CIEC
雑誌
コンピュータ&エデュケーション (ISSN:21862168)
巻号頁・発行日
vol.50, pp.78-83, 2021-06-01 (Released:2021-12-01)

本研究では,1人1台の情報端末を活用した児童の発表場面に,モバイルディスプレイを導入することの効果を検討した。その結果,モバイルディスプレイの導入前は,情報端末の画面サイズや画面の提示方法に困り感を持つ児童が一定数いたが,モバイルディスプレイの導入によってこれらの困り感が軽減され,グループ発表の場面にモバイルディスプレイが有効に作用する可能性が示唆された。また,モバイルディスプレイの活用を経験すると,多くの児童が必要感を持つことが示された。
著者
下鶴 幸宏 中野 正博
出版者
バイオメディカル・ファジィ・システム学会
雑誌
バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌 (ISSN:13451537)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.149-158, 2008-10-05 (Released:2017-09-04)
参考文献数
5
被引用文献数
1

講義を行っている教員方は後方の座席にいる人ほど「集中力がない」、「やる気が感じられない」と言われることをよく耳にする。一般的に前方の座席の学生は学習意欲が高く、後方の座席の学生は学習意欲が低いと言えるのであろうか.そこで、勉学意識と座席の位置には何らか因果関係があるのかを確かめるために質問紙調査を行い、統計学的に調査し、数量的に比較した.その結果、座席が前方の学生は、座席が後方の学生よりも学習意欲が高く、講義中も講義に関係した私語が多く、講義にも関心を持って取り組んでいる学生が多い.しかし、学習意欲が高いものの、講義のために予習や復習をするといった事前学習を行う学生が少なく、講義に取り組む姿勢があまりできていない.一方、座席が後方の学生は、講義には上の空の学生が多く、講義時間を退屈に感じたり、講義時間を過ぎて講義室に入室してきたり、教員に対して厳しい評価を行っている学生が多いことかわかった.また、現在着いている座席の位置は、学生自らが希望している座席であり、入学してからは座席が固定されていて、講義の度に座席移動は行っていないことがわかった.
著者
中野 明
出版者
日経BP社
雑誌
日経パソコン (ISSN:02879506)
巻号頁・発行日
no.471, pp.247-250, 2004-12-06

関数でやれば悩みなし/何とも無気味な配列数式/OFFSET関数、三連投/数式だから書式はない
著者
長谷部 雄飛 福田 浩二 中野 誠 近藤 正輝 佐竹 洋之 平野 道基 下川 宏明
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.46, no.SUPPL.3, pp.S3_36-S3_42, 2014 (Released:2015-10-26)
参考文献数
7

症例1は, 15歳女性. 小学生の時にWPW症候群を指摘. 運動中に出現した心拍数300/分台の偽性心室頻拍で当科紹介. C型顕性WPW症候群, デルタ波はⅡ誘導で陰性であり, 心外膜側Kent束と予測された. 順伝導ERPは220msec, 心室早期刺激にて容易に房室回帰性頻拍が誘発された. 冠状静脈洞 (CS) 内の順伝導最早期部位における心室側への通電で離断に成功した.  症例2は, 22歳男性. 小学生の時にWPW症候群を指摘. 強い精神的ストレス下で, 心拍数280/分台の偽性心室頻拍を発症. ピルジカイニド内服後もデルタ波残存し, Ⅰ, Ⅱで陽性, V1, aVFで (±) であり, 後中隔Kent束と予測された. Kent束の順伝導ERPは240msec未満. CS入口部前面に順伝導最早期を認め, 入口部から内部に入った逆伝導最早期部位への通電と, さらに奥での追加通電にて離断に成功した. CS内通電を要した後中隔Kent束で, 心房細動合併時に速い心室応答を示したハイリスク偽性心室頻拍の若年2症例経験したので文献的考察を加えて報告する.
著者
藤田 昌英 中野 陽典 太田 潤 熊西 康信 木本 安彦 大道 道大 薄金 眞雄 上田 進久 塚原 康生 藤原 彰 下妻 晃二郎 杉山 龍平 飯田 透志 梁 昌熙 稲葉 秀 奥山 也寸志 阪本 康夫 石井 泰介 田口 鐵男
出版者
The Japan Society of Coloproctology
雑誌
日本大腸肛門病学会雑誌 (ISSN:00471801)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.187-192, 1986

わが国で大腸癌が急増しつつある現在,信頼性が高く,かつ検診効率のよい集団検診法の確立が急がれる.われわれは昭和52年以来試みてきた3種の検診結果に基づき,.昭和57年4月から2年間,地域団体,職域団体,個人の3グループの計12,520名に対し,グアヤックスライド(シオノギ)にて制限食下に3日間便潜血を調べる方法と問診とを併用した大腸癌集団検診を実施した。要精検は3,434名(27.4%)であり,その内訳は,便潜血が1枚以上陽性であった者2,602名,3親等以内の家族に大腸癌のみられたハイリスク者524名,大腸癌を疑う症状を訴えた者308名であった。要精検者の64.4%(2,214名)が直腸指診,直腸鏡検査をうけた.注腸X線検査は1,397名,大腸ファイバースコピ一は187名に実施した.728名は消化管に何らかの異常所見がみられ,大腸癌は18名(0.14%),カルチノイドは1名,大腸ポリープは303名にみられた.大腸癌18名中17名は便潜血陽性で,残る1名はハイリスクでスクリーニングされた.腫瘍の局在ではS状結腸が10名と多かった,Dukes Cの進行癌は3名にすぎず,Dukes Bは4名であり,早期癌は10名をかぞえた.この集検法は無症状のかなりの大集団に実施でき,大腸癌をより早期に発見しうる信頼度の高い方法であると考えられた.
著者
河邊 明男 中野 和久 山形 薫 中山田 真吾 田中 良哉
出版者
日本臨床免疫学会
雑誌
日本臨床免疫学会会誌 (ISSN:09114300)
巻号頁・発行日
vol.38, no.4, pp.317a, 2015 (Released:2015-10-25)

【背景・目的】RAでは線維芽細胞様滑膜細胞(FLS)が骨軟骨破壊の中心を担うが,RA由来FLS特有のDNAメチル化プロファイルは攻撃的表現型と関連する.今回,最近DNA脱メチル化酵素として同定されたTetファミリーの調節における炎症の関与を評価した.【方法】関節手術で得た患者由来滑膜とFLSを4~6継代で使用.Tet1-3発現をqPCR,WB,免疫染色で,5hmCの発現をDot blotで評価した.siRNAでTETノックダウン後にTNFで96時間刺激し,各種メディエーター分泌と表面抗原の発現,細胞移動度を評価した.【結果】RA滑膜組織ではOAとの比較で強いTet3発現を認めた.FLSにおいて,炎症性サイトカイン(TNF,IL-1L-6,IL-17等)はDNAメチル化酵素(DNMT)遺伝子発現を低下させた一方で,Tet3のmRNAおよび蛋白発現を増加し,5hmC発現を促進した.さらに,TET3 siRNAにより,TNF依存性のCCL2産生,ICAM-1発現,浸潤能等はほぼ完全に阻害された.【考察】炎症性サイトカインによる慢性刺激はDNMT発現低下による受動的脱メチル化だけでなく,Tet3の発現増加による能動的脱メチル化も促進することが明らかになり,滑膜炎症の持続はエピジェネティック異常を誘導し,FLSの攻撃的表現型を付与することで病態の悪化をもたらすことが示唆された.
著者
松田 真一 深田 信幸 大石 昌仁 岡 宏明 原 良介 小島 愛 中野 駿 元吉 克明 五十嵐 繁樹 佐々木 裕子 亀山 菜つ子 窪田 和寛
出版者
一般社団法人 日本薬剤疫学会
雑誌
薬剤疫学 (ISSN:13420445)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.41-54, 2021-06-20 (Released:2021-07-26)
参考文献数
17

保険請求データベース(DB)や電子カルテ DB 等,日常診療の情報が記録されたリアルワールドデータ(real-world data:RWD)は,薬剤疫学研究における重要なデータ源の一つである.日本において,2018年4月より製造販売後調査の新たなカテゴリーとして,医薬品の製造販売後データベース(製販後 DB)調査が追加された.以降,医薬品リスク管理計画(risk management plan:RMP)において製販後 DB 調査が計画され,製販後 DB 調査の実践が期待されているが,現時点で結果公表まで至ったものはほとんどない.一方,海外においては RWD を用いた DB 研究成果は現時点で多数報告されている.海外と日本では,DB 自体の特性(項目・構造等)の違い,医療環境・慣習の違い等を念頭におく必要はあるが,そのような前提を踏まえて海外 DB 調査論文を精読し,研究仮説,研究デザイン,手法等を吟味することは,日本における製販後 DB 調査の計画・実行・結果の解釈を実践するうえで参考価値があると考えた.本報告の目的は,海外 DB 調査論文の批判的吟味を通じて,DB 調査の特徴や注意点を考察すること,そして,日本における製販後DB 調査の実践に役立つ提言を行うことである.本稿が,今後の製販後 DB 調査を計画・実施するうえでの一助になれば幸いである.
著者
髙橋 高人 松原 耕平 中野 聡之 佐藤 正二
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.81-94, 2018
被引用文献数
7

<p> 本研究の目的は,中学生における認知行動的な抑うつ予防プログラムの効果を標準群との比較,さらに2年間のフォローアップ測定から検討することであった。介入群を構成した51名の中学1年生が,プログラムに参加した。標準群は,中学生1,817名から構成した。介入内容は,全6回の認知行動的プログラムから構成した。プログラムの効果を測定するために,子ども用抑うつ自己評定尺度,社会的スキル尺度,自動思考尺度が,介入前,介入後,フォローアップ測定1(1年後),2(2年後)で実施された。結果から,抑うつについて介入前と標準群1年生の比較では差が見られなかったのに対して,介入群のフォローアップ測定1と標準群2年生の比較では,有意に介入群の抑うつが低いことが示された。また,社会的スキルの中のやさしい言葉かけとあたたかい断り方,ポジティブな自動思考に関して,介入前よりも介入後,フォローアップ測定において向上することが示された。ユニバーサルレベルの抑うつ予防プログラムが,中学生に対して効果的な技法であることが示唆された。</p>