著者
及川 充 大塚 正男 森 邦宏 佐藤 昌美 小口 正信
出版者
一般社団法人 照明学会
雑誌
照明学会誌 (ISSN:00192341)
巻号頁・発行日
vol.79, no.8, pp.416-419, 1995-08-01 (Released:2011-07-19)
参考文献数
9
被引用文献数
1

We statistically studied several problems related to critical flicker fusion frequency (CFF), which was used to design the interlaced scanning method of television systems. Since CFF values closely depend on the physical and mental state of the observer, statistical treatment of data is essential. We studied the difference between up and down discrimination threshold series and the coincidence between CFF values for equal energy colors, mainly by adapting a variance method analysis.
著者
佐藤 茂教
出版者
慶應義塾大学
雑誌
史学 (ISSN:03869334)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.89-96, 1972-09

明治前半期の安南史研究の先覚ともいうべき、引田利章と曽根俊虎に関して、二・三の史料をもとに紹介したい。引田利章に関するものは総理府保管の陸軍奉職履歴と、引田家の家系譜により彼の経歴を、曽根俊虎に関しては、厚生省保管の海軍奉職履歴と、穴沢精一氏所蔵の曽根俊虎の書簡の紹介である。
著者
大西 啓祐 佐井 康真 浜田 和也 佐藤 多未笑 相磯 崇 高須 直樹 二瓶 義博 五十嵐 幸夫 長谷川 繁生
出版者
一般社団法人 日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.33-40, 2022-01-01 (Released:2022-01-28)
参考文献数
32

症例は16歳の男性で,3年以上にわたり小児科で嘔吐症として保存的治療を受けていたが改善せず当科に紹介となった.大動脈と上腸間膜動脈(superior mesenteric artery;以下,SMAと略記)間のなす角度は13°,距離も5.6 mmと狭小化しておりSMA症候群と判断した.当科でも保存的治療を継続したが,改善が得られずやむをえず外科治療を行う方針となった.さまざまな治療法の報告があるが,若年でもあり整容性と最大限の治療効果を期待して,腹腔鏡下にダブルトラクト法による再建する手術を施行した.吻合は2か所となり手術時間は205分とやや長めながら,完全腹腔鏡視下に施行可能であった.経過は良好で術後10日目に退院となった.当手術法は生理的経路の確保と十二指腸転位術の双方のメリットを生かせると思われ,治療法の選択肢の一つになりうると考えられた.
著者
広瀬 雅一 井上 真 村上 信行 佐藤 英治 長崎 信浩 吉冨 博則
出版者
一般社団法人 日本薬学教育学会
雑誌
薬学教育 (ISSN:24324124)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.2020-017, 2021 (Released:2021-02-19)
参考文献数
10

改訂された薬学教育モデル・コアカリキュラムの実務実習では,「代表的な8疾患」に対する実践的な臨床対応の基本を,患者との関わりを通して修得することが求められている.しかしながら,実習施設によって体験できる疾患が限られることもあるため,薬局実習から病院実習を通して,代表的な8疾患を学習できるよう配慮する必要がある.そこで,薬局実習の期間中に,より広範な疾患を体験して病院実習に引き継ぐため,実習の受入薬局では体験が困難な疾患を,他の薬局(以下,協力薬局)で体験する薬局間連携実習を試行した.協力薬局で学ぶ疾患を予め選定し,1日ずつの実習を3週間程度の間隔で計3日間行った結果,対象者(13名)全員が服薬指導と薬歴の記入を体験(のべ患者数:3–23例,中央値5例)し,患者での薬学的管理を実践することができた.この薬局間で連携する実習は,より多くの疾患を薬局実習で体験する手段の一つになり得ることが示された.
著者
佐藤 孝治 小西 隆介 木原 誠司 天海 良治 盛合 敏
雑誌
情報処理学会論文誌コンピューティングシステム(ACS) (ISSN:18827829)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.110-122, 2009-03-25

本論文では,ログ構造化ファイルシステムNILFSの設計と実装について述べる.NILFSは任意の時点におけるファイルシステムのスナップショットを作成することができ,ソフトウェア障害やユーザエラーからデータを保護する.また,ディスク上のデータ構造はつねに一貫した状態に保たれるため,システム障害後の迅速な復旧が可能である.従来のログ構造化ファイルシステムとは異なり,ディスクアドレス変換を用いることにより,複数のスナップショットが存在する状況で,クリーナは不要になったディスク領域を効率的に回収することができる.評価実験により,NILFSはExt3と比べて遜色ない性能を有することを示す.
著者
神崎 正英 佐藤 良
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.61, no.11, pp.453-459, 2011-11-01 (Released:2017-04-20)
参考文献数
23

国立国会図書館(NDL)は,書誌データの開放性・利用可能性を向上させる取り組みの1つとして,書誌データ提供におけるセマンティックウェブ技術への対応を進めている。この一環として,2010年6月には「ウェブ版国立国会図書館件名標目表(Web NDLSH)」,2011年7月には提供範囲を全典拠レコードに拡大し,システムの機能を拡張した「国立国会図書館典拠データ検索・提供サービス(Web NDL Authorities)」の開発版をリリースした。「国立国会図書館典拠データ検索・提供サービス(Web NDL Authorities)」の開発版では,典拠データをRDFモデルにより表現し,Linked Dataのスキームに準拠する等,セマンティックウェブ技術に対応した形式により提供している。本稿では,当サービスの概要,提供する典拠データの内容,RDFモデルの設計等について紹介をする。
著者
佐藤寛 編
出版者
庚寅新誌社
巻号頁・発行日
vol.上巻, 1892
著者
青木 昭子 佐藤 貴子 五十嵐 俊久
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.40, no.6, pp.615-619, 2003-11-25 (Released:2011-02-24)
参考文献数
8
被引用文献数
5 4

2002年1月から12月に大腿骨頸部骨折のため入院した38人について, 入院後の合併症を検討した. 平均年齢84.5±6.8歳. 女性32例, 男性6人. 27人 (71%) が軽度以上の痴呆を有し, 33人 (86.8%) が何らかの基礎疾患を有した. 基礎疾患の種類は高血圧29人, 脳梗塞/脳出血後遺症7人, うっ血性心不全5人, 糖尿病4人, 胃潰瘍/胃炎3人, 虚血性心疾患4人, 抑うつ/うつ病2人. 3人が大腿骨頸部骨折の既往を有した. 14例 (37%) で入院後合併症の併発がみられた (肺炎9人, めまい, 嘔吐, 心不全急性増悪, 総胆管結石, 消化管出血各1人). 術前に肺炎を合併8人, 術後に合併1人. 肺炎の重症度は軽症2例, 中等症5例, 重症2例で, 重症の2例は死亡となった. 起因菌が同定されたのは2例のみ (肺炎球菌, インフルエンザ桿菌) であった. 肺炎合併群は非合併群に比べ有意に高齢で, 痴呆の程度が重かった. 入院前の日常生活自立度や歩行能力は2群で差がなかったが, 肺炎合併群では骨折後の自立度や歩行能力が骨折前に比べ有意に低下していた. 肺炎合併群では有意に手術までの日数が長く, 手術例のみの比較では, 肺炎合併群の入院日数が有意に長期であった. 大腿骨頸部骨折のため入院した患者の予後を改善するためには, 入院後肺炎の予防が重要と考えた.
著者
木元 裕介 佐竹 將宏 菊谷 明弘 皆方 伸 中澤 明紀 岩澤 里美 佐藤 峰善 若狭 正彦
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会 東北ブロック協議会
雑誌
東北理学療法学 (ISSN:09152180)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.51-57, 2015 (Released:2015-07-31)
参考文献数
32

【目的】大腿四頭筋へのダイナミックストレッチングとスタティックストレッチングを実施した後の、膝屈曲可動域および膝伸展筋力の変化を検討した。【方法】健常成人男女18名を対象に、ダイナミックストレッチングを行う介入、スタティックストレッチングを行う介入、ストレッチングを行わず安静を保つ介入(安静)を行った。ダイナミックストレッチングは、つかまり立位をとり1回6秒(10回/分)のゆっくりとした速度で12回行う方法とした。【結果】ダイナミックストレッチングおよびスタティックストレッチングは、同様に膝屈曲可動域が有意に増加した。しかし、スタティックストレッチングにおいてのみ膝伸展筋力が有意に低下した。安静は全てにおいて有意な変化がなかった。【考察】1回6秒を12回行うダイナミックストレッチングは、理学療法場面において有益な方法となり得る可能性があった。
著者
金子 友暁 横山 博史 佐藤 充 西川原 理仁 柳田 秀記
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
pp.22-00044, (Released:2022-05-25)
参考文献数
16

For a small axial fan in a duct, the effects of acoustic resonance occurring in the duct on the flow around the fan are focused on. To clarify the condition for the intense acoustic resonance, the effects of the rotational speed and duct width on the flow and acoustic fields around the fan were investigated by compressible flow simulations with a volume penalization method. The computational methods were validated by comparing the predicted static pressure rise and aerodynamic sound by the fan with those measured. The sound pressure level became most intense for a specific rotational speed, where the acoustic resonance occurs at the blade passing frequency in the upstream duct. Although the overall tendency of the increase in the static pressure coefficient was found for a higher rotational speed with the thinner momentum thickness around the blade surface, the static pressure coefficient drops at the rotational speed for the acoustic resonance. Moreover, the acoustic resonance became more intense for a narrower duct width. In this condition, flow disturbances occur near the wall of the bell-mouthed inlet of upstream duct due to the acoustic resonance, which prompts the inflow turbulence to the fan. To clarify the effects of the acoustic resonance on the flow around the fan, the computation with the artificially suppressed acoustic resonance was also performed and the predicted flow fields were compared with those with intense acoustic resonance for the same rotational speed and duct width. The incoming flow to the fan is confirmed to become more turbulent when the acoustic resonance occurs, which promotes the spreading of the tip vortices between rotor blades. As a result, the blade loading decreases and the turbulence in the blade wake leading to mixing loss becomes intense, causing the static pressure rise by the fan to decrease.
著者
佐藤 浩史
出版者
函館大学
雑誌
函館大学論究 (ISSN:02866137)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.1-37, 2022-03

本研究では、地域活性化イベントを持続可能なスポーツツーリズムイベントとするための戦略策定モデルに必要な要素の探索をする。プレイス・ブランディング論に述べられる sense of place の概念が地域のステークホルダーには、どのようにとらえられているのか長期に継続される昭和新山国際雪合戦大会のステークホルダーから聞き取り調査を行った。地域のステークホルダーは、スポーツツーリズムイベントが施行される地域に対して、野菜や温泉など産品である有形の資源と人柄、街、大会そのものというイメージからなる無形の資源が重要であることが共存しどちらかが優位ということではなかった。結果この事例からは、スポーツツーリズムを継続していくためには、有形の資源と無形の資源の両方が結び付いて戦略策定していくことを重視しておくことが必要であろう。
著者
富井 規雄 佐藤 圭介
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.54, no.11, pp.1164-1170, 2013-10-15

鉄道において,事故等によってダイヤに乱れが生じた時の対応(運転整理)について,現状と今後のあり方を述べる.運転整理は,複雑で大規模な組合せ問題であり,また,迅速な対応が求められること,さまざまな状況を加味した評価関数の確立が難しいこと,予期せぬ事態の発生にそなえなければならないことなどといった難しさがあり,そのために,現状においては,ほぼ人手によって行なわれている.本稿では,利用者の視点にたった運転整理が重要であることを指摘し,そのような観点からの研究開発事例を紹介するとともに,今後望まれる研究開発項目を述べる.
著者
川野 徳幸 原田 浩徳 大瀧 慈 佐藤 健一 星 正治 小池 聖一 平林 今日子
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

①セミパラチンスク核実験場近郊住民を対象に、アンケート調査・証言収集調査を実施した。4年間で計597件のアンケートを回収。②朝日新聞・読売新聞実施の被爆実態アンケート調査の結果を援用し、原爆被爆者の「核なき世界」以外の「思い」の一端、「ヒロシマ」というアイデンティティ、被爆体験継承の可能性、を考察した。③被爆証言を用い、経時的に観測されたテキストデータの特徴を、時間を考慮して視覚化する方法を提案した。これは、業績に示すように国際学会において、Best paper Awardを受賞。④オーラルヒストリーを編集し、『チェルノブイリ・旧プリピャチ住民へのインタビュー記録(第二報)』を発行した。
著者
武笠 知幸 河上 洋樹 安川 宏輝 丹澤 朋世 佐藤 可士和 中村 勇吾 山 健太郎 鈴木 朗裕 沢木 和樹 石合 美紀 水田 賢二 清水 優花 高橋 祐規 原田 英聡 谷口 充大 石田 多朗 益子 宗
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究作品集 (ISSN:13418475)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.1_34-1_39, 2022-03-31 (Released:2022-03-19)
参考文献数
12

UNLIMITED SPACEは2次元のタイポグラフィと3次元でキャプチャされた人体動作、そして大規模オンラインデータを統合したインタラクティブインスタレーション作品である。展示空間に足を踏み入れると、人気の検索ワードから抽出された単語が人体形状に沿って動的に配置され、その様が壁面に投影される。インターネットサービスは我々消費者のニーズを満たすために膨大な量のデータを処理し続けているが、我々が日々の暮らしの中でその存在を意識することは稀である。普段我々が商品やサービスを検索する際、それらの検索クエリがいかにダイナミックにシステムの内部で処理されているかを想像することは難しい。本作品の目的は実世界の消費者と手に取る事の出来ないデータの世界を繋ぐ事である。UNLIMITED SPACEでは、鑑賞者の鏡像をデータで再構成することにより日々の生活がデータに還元されていることを示唆し、消費者とデータの世界が成す無限の広がりを表現した。来場者は自由に展示空間を動き回り、自身の動作と我々のオリジナルフォントで表現されたデータの世界が相互作用する様を体験することが出来る。