著者
喜馬 佳也乃 佐藤 壮太 渡辺 隼矢 川添 航 坂本 優紀 卯田 卓矢 石坂 愛 羽田 司 松井 圭介
雑誌
筑波大学人文地理学研究 = Tsukuba studies in human geography
巻号頁・発行日
vol.38, pp.45-58, 2018-04

本研究には平成28年度科学研究費補助金(挑戦的萌芽研究:課題番号16K13297)の一部を利用した.
著者
松原 和夫 外山 聡 佐藤 博 鈴木 洋史 粟屋 敏雄 田崎 嘉一 安岡 俊明 堀内 龍也
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.131, no.4, pp.635-641, 2011-04-01 (Released:2011-04-01)
参考文献数
20
被引用文献数
9 7

It is obvious that pharmacists play a critical role as risk managers in the healthcare system, especially in medication treatment. Hitherto, there is not a single multicenter-survey report describing the effectiveness of clinical pharmacists in preventing medical errors from occurring in the wards in Japan. Thus, we conducted a 1-month survey to elucidate the relationship between the number of errors and working hours of pharmacists in the ward, and verified whether the assignment of clinical pharmacists to the ward would prevent medical errors between October 1-31, 2009. Questionnaire items for the pharmacists at 42 national university hospitals and a medical institute included the total and the respective numbers of medication-related errors, beds and working hours of pharmacist in 2 internal medicine and 2 surgical departments in each hospital. Regardless of severity, errors were consecutively reported to the Medical Security and Safety Management Section in each hospital. The analysis of errors revealed that longer working hours of pharmacists in the ward resulted in less medication-related errors; this was especially significant in the internal medicine ward (where a variety of drugs were used) compared with the surgical ward. However, the nurse assignment mode (nurse/inpatients ratio: 1 : 7-10) did not influence the error frequency. The results of this survey strongly indicate that assignment of clinical pharmacists to the ward is critically essential in promoting medication safety and efficacy.
著者
佐藤 誠三郎
出版者
文芸春秋
雑誌
諸君 (ISSN:09173005)
巻号頁・発行日
vol.9, no.4, pp.p92-95, 1977-04
著者
佐藤 雅明
出版者
プロジェクトマネジメント学会
雑誌
プロジェクトマネジメント学会研究発表大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.371-373, 2009-03-10

江戸時代に加賀藩は190回も参勤交代のため金沢と江戸の間を往復した.参勤交代道中は正に近世のプロジェクトといえる.道中経路には様々なリスクが潜在し,計画した旅程を困難にする.特に親不知の海岸路と大きな河川の通過は安全の確保と到着期日に影響を与える.参勤交代のプロジェクトチームは計画を予定通り遂行するため,堅実なリスク・マネジメントを実行していたことが判明した.本稿ではリスク・マネジメントの実態を報告する.
著者
桐山 久 高畑 陽 大石 雅也 有山 元茂 今村 聡 佐藤 健
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F (ISSN:18806074)
巻号頁・発行日
vol.66, no.4, pp.612-622, 2010 (Released:2010-11-19)
参考文献数
23

石炭系炭化水素に由来するベンゼン汚染が帯水層まで拡がった石炭ガス製造工場跡地に対して,既存の原位置浄化技術の適用性を評価した.透水性が比較的小さいなどの地盤特性からエアスパージング工法が適していると判断されたが,第二帯水層への適用方法と浄化期間の短縮方法が課題となった.そこで,二層式井戸を用いたエアスパージング工法を採用し,揚水循環併用バイオスパージング工法を当該工法の実施後に適用した.その結果,約2年間で地下水中のベンゼン濃度は環境基準値近くまで低減し,ベンゼン除去率は99.9%以上に達した.実サイトにおける浄化速度を評価して浄化予測手法の検証を行った結果,スパージング風量,通水量と地下水中のベンゼン濃度には相関関係があり,詳細な浄化予測を行うことが可能と判断された.
著者
吉田 俊巳 加賀 誠司 盛合 理 植田 修 千葉 俊明 阿部 弘一 三浦 義明 滝川 康裕 井上 義博 中舘 一郎 班目 健夫 加藤 章信 柏原 紀文 石川 和克 鈴木 一幸 佐藤 俊一
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.28, no.11, pp.1490-1496, 1987-11-25 (Released:2009-07-09)
参考文献数
19

HBe抗体陽性キャリア妊婦から垂直感染し出生50日目に出生児が急性B型肝炎を発症し,さらに患児の発症から92日目に父親がB型劇症肝炎を発症し救命しえた家族内感染例を経験した.患児は発熱・哺乳力の低下で発症.GOT 11,380U, GPT 5,060Uと上昇しプロトンビン時間(PT)10%と著明な低下を示した.HBs-Ag陽性,anti HBc (200倍)74%であった.総ビリルビン(T. Bil)が漸増し32mg/dlとなり凝固能の改善がないため,プレドニゾロンを使用したところ改善し,急性肝炎重症型と考えられた.父親は嘔気・全身倦怠感で発症.T. Bil 14.7mg/dl, GOT 1,675U, GPT 4,690U, PT12%, HBsAg陽性,IgMHBc3.29と陽性.昏睡II度となりプレドニゾロン,グルカゴン-インスリン療法,特殊組成アミノ酸などの治療にて改善した.母親から出生児に垂直感染し,患児から父親に水平感染したと思われる.HBe抗体陽性キャリア妊婦からの出生児に対してもHBIGなどの対策が必要と考えられる症例である.
著者
小田嶋哲哉 李珍泌 朴泰祐 佐藤三久 塙敏博 児玉祐悦 RaymondNamyst SamuelThibault OlivierAumage
雑誌
研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)
巻号頁・発行日
vol.2012-HPC-135, no.9, pp.1-8, 2012-07-25

GPU クラスタ上でのプログラミングは,様々なプログラミングフレームワークが直交しており,複雑になってしまうことが多い.本研究では,XMP をアクセラレータを持つ並列計算機向けに拡張した言語仕様 XMP-dev の一実装として,GPU と CPU によるハイブリッドワークシェアリングを容易に行うことができる XMP-dev/StarPU を提案し,プロトタイプ実装を行う.XMP-dev は,XMP が本来提供している分散メモリノードへのデータと処理の分割・通信の機能に加え,各ノードでの処理の一部を GPU にオフローディングをすることが可能である.しかし,現在の実行モデルでは GPU にオフロードされた部分はすべて GPU により実行され,CPU との協調計算やワークシェアリングを行うことができない.本研究では,StarPU をバックエンドスケジューラとして用い,計算をタスクという単位で GPU や CPU へスケジューリングをすることで,GPU / CPU のワークシェアリングを可能とする.本稿では,現在開発中の XMP-dev/StarPU のプロトタイプコンパイラと同等の動作をするハンドコンパイルしたコードを用いて重力 N 体問題について評価を行う.結果として,GPU/CPU ワークシェアリングは機能しているが性能向上は十分ではなく,大きな要因は GPU と CPU の性能差に対応する十分な問題サイズを与えることが難しいこと,また,これを改善するために何らかの負荷バランス機能が必要であることがわかった.
著者
佐藤 洋之 倉元 直樹
出版者
東北大学
雑誌
教育情報学研究 (ISSN:13481983)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.25-33, 2006-03

大学のユニバーサル化に伴い,大学入学者選抜は受験者の「選抜」から志願者の「募集」へと大きく比重を移している.名称の工夫によるイメージ戦略もその一環と言えよう.本研究では「学部」を単位として高校生が大学に抱くイメージを調査した.対応分析によって19のイメージ語と81の実在の学部名の布置を2次元で描いたところ,総じて伝統的な名称の学部のイメージが良く,新奇な学部名称は総じて芳しく受け取られていない傾向が見られた.
著者
林 智絵 佐藤 大樹 二河 成男 根田 仁
出版者
日本菌学会
雑誌
日本菌学会会報 (ISSN:00290289)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.57-65, 2023-11-01 (Released:2023-12-02)
参考文献数
35

マツカサタケは,長らくAuriscalpium vulgareと同定されてきたが,担子胞子の形態はA. orientaleの特徴と一致した.また,nrDNA ITSおよびLSU領域の塩基配列を用いた分子系統解析ではA. orientaleのクレードに含まれた.さらに,マツカサタケはA. orientaleと同じ基質嗜好性を示した.これらの結果から,マツカサタケは中国から記載されたA. orientaleであると結論づけた.
著者
伊藤 章吾 中村 俊博 麻生 明見 野原 夢 小村 聡一朗 井上 寛子 森 隆宏 竹中 克彦 森 超夫 沼口 宏太郎 佐藤 真司 冷牟田 浩司
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.46, no.7, pp.917-924, 2014 (Released:2015-07-13)
参考文献数
10

症例は42歳の女性. X年9月, 自宅で急に動悸と眼前暗黒感が出現したため, 近医へ救急搬送された. 搬入時心電図で心拍数 (HR) 210bpmのwide QRS tachycardiaを認め, 電気的除細動で洞調律 (SR) へ復した. 後日再度動悸が出現し, 同院の心電図で同じ頻拍を認めた. このときはATP 40mg静注により頻拍は停止した.  精査加療目的で電気生理検査を行った. 高位右房ペーシングで減衰伝導特性を持つ副伝導路を認めたが, 室房伝導は房室結節のみであった. 心房期外刺激で発作時と同一のwide QRS tachycardiaが誘発された. 頻拍中, His束不応期での心房単発刺激に対して三尖弁輪前壁~側壁でのみ頻拍リセットを示した. また, 頻拍中QRSに先行する右脚電位を認めた. 頻拍はMahaim線維 (atrio-fascicular fiber) を介するantidromic AVRTと診断した. 洞調律時に三尖弁輪前側壁にMahaim電位を認め, 同部位での高周波通電にてMahaim線維の伝導は消失し, 頻拍は誘発不可能となった.  詳細な電気生理学的検討によりMahaim線維の特徴的所見を捕らえ, これによるantidromic AVRTを診断・根治し得たので報告する.
著者
佐藤 英人
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
地理学評論 (ISSN:13479555)
巻号頁・発行日
vol.80, no.14, pp.907-925, 2007-12-01 (Released:2010-03-12)
参考文献数
57
被引用文献数
1 5

本研究の目的は, 大規模オフィス開発事業に伴うオフィス移転を, 従来, 住居移動で議論されてきたフィルタリングプロセスを適用して分析し, 新たに供給されるオフィスビルが, 既存市街地内のオフィスビルに対して, 不動産経営上, どのような影響を与えるのかを解明することである. 分析の結果, 横浜みなとみらい21地区には, 横浜市内から転出した企業が多く, 新旧オフィスビル間にはテナント企業の争奪が認められた. 争奪によって空室となった既存市街地内のオフィスビルでは用途転用が確認され, 公共施設や商業施設への転用が認められた. また, 引き続き事務所として利用されたオフィスビルは, 横浜市内への進出を目指す中・小規模企業の受け皿となっている. したがって, 大規模オフィス開発事業に伴うオフィス移転は, テナント企業の連鎖移動を誘発させ, 結果的には, 既存市街地のオフィスビルに入居するテナント企業の選別格下げが起る.
著者
佐藤 俊哉
出版者
日本計量生物学会
雑誌
計量生物学 (ISSN:09184430)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.109-115, 2018-03-01 (Released:2018-05-18)
参考文献数
21
被引用文献数
1

On March 7th, 2016, the American Statistical Association released its “ASA Statement on Statistical Significance and P-values,” which provided 6 principles to improve the conduct or interpretation of quantitative research. Misunderstanding and misuse of statistical tests and P-values were discussed many times in the epidemiologic field. In this paper, I gave a summary of the ASA statement and its translation process into Japanese. Then, I discussed how to avoid misunderstanding or misuse of statistical tests or P-values in epidemiologic observational studies.
著者
佐藤 美希
出版者
北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院
雑誌
メディア・コミュニケーション研究 (ISSN:18825303)
巻号頁・発行日
vol.57, pp.1-20, 2009-11-09

In this paper I examine the current 'boom' in Japanese literary retranslations, in which translators and publishers alike promote alternative theories, strategies and publication policies. I also consider various criticisms and readers' responses. In order to fathom out this current boom in retranslation, I scrutinize external discourses such as reviews and critiques, as well as consider what translation norms are suggested and how those norms are constructed. The external discourses consist of critiques and reviews of the recently published Japanese retranslations of Le Rouge et Le Noir and The Brothers Karamazov. These critiques highlight not only the conflicting ideas on translation, but a shift in the paradigm, in which the actual competing elements of the conflict are different than those of the past.
著者
呉林 秀崇 木村 俊久 小畑 真介 佐藤 嘉紀 竹内 一雄 山口 明夫
出版者
日本腹部救急医学会
雑誌
日本腹部救急医学会雑誌 (ISSN:13402242)
巻号頁・発行日
vol.33, no.8, pp.1285-1288, 2013-12-31 (Released:2014-07-02)
参考文献数
11

症例は25歳の男性で,原因不明の急性腹症にて当院救急外来に紹介された。当院での問診にて,エアーブロワーによる経肛門的な高圧空気注入後からの腹部症状と判明した。来院時の腹部理学所見では腹部は全体に膨満し,腹膜刺激症状を認めた。腹部X線検査およびCT検査では遊離ガス像および小腸から全大腸におよぶ腸管拡張を認めた。また下部消化管内視鏡検査において,S状結腸粘膜は断裂し,数条の縦走潰瘍様所見を認めた。消化管穿孔および汎発性腹膜炎の診断で,緊急開腹手術を施行した。手術所見では,直腸S状部,S状結腸,脾弯部,肝弯部に漿膜損傷を認め,特にS状結腸部には腸管壁全層に及ぶ壊死所見を認めた。拡大左半結腸切除術およびdiverting ileostomyを施行し,術後39日目に退院した。経肛門的高圧空気注入による結腸損傷は極めてまれであるため,若干の文献的考察を加えて報告する。
著者
福田 治久 佐藤 大介 白岩 健 福田 敬
出版者
国立保健医療科学院
雑誌
保健医療科学 (ISSN:13476459)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.158-167, 2019-05-01 (Released:2019-06-13)
参考文献数
25
被引用文献数
2

目的:2011年度より第三者提供が開始されたレセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)の研究利用が不十分な状況にある.学術研究を加速化させ,エビデンスに基づいた医療政策を推進するためには,NDBの活用可能性を高めていく必要がある.本研究の目的は,臨床疫学研究および医療経済研究を行うのに有用性が高く,かつ,データ容量の効率性が高いNDB解析用データセットを構築することである.方法:2009年 4 月から2016年12月の間の医科入院レセプトおよびDPCレセプトにおいて 1 度でも出現したことのある解析用患者IDを全データから無作為に25%分を抽出し,当該解析用患者IDの全期間における全診療行為情報を含む全レセプトデータを格納したNDBを用いた.臨床疫学研究および医療経済研究を行うのに有用性の高い解析用データセットテーブルに必要な変数について検討した.また,医科レセプトにおいては退院年月日情報が含まれていないことから,レセプトデータを用いた補完的な退院年月日を付加する方法について検討した.本検討では,退院年月日情報が含まれるDPCレセプトを用いて,入院年月日と診療実日数を用いる場合と,診療行為発生日を用いる場合のそれぞれの方法で退院年月日を算出し,実際のDPCレセプトに記載されている退院年月日との一致状況について検証した.結果:NDBに含まれるレコード識別情報を有機的に連結させた解析用データセットテーブルとして,以下の11テーブルを開発した:患者(KAN),レセプト(REC),傷病名(SYO),診療行為(SIN),薬剤(IYA),特定器材(TOK),調剤(TYO),調剤加算料等(TKA),DPC診断群分類(BUD),医療機関(IRK),入院(ADM).医療機関(IRK)を除く各テーブルは解析用患者IDによって相互に突合することができる.また,医科レセプトにおける補完退院年月日は,診療行為(SI),医薬品(IY),特定器材(TO),コーディングデータ(CD)の各レコードにおける診療行為年月日の最終日情報を用いることで,99.83%の入院症例において正しい退院年月日を付加することができた.結論:本研究において開発した解析用データセットテーブルを用いることで,NDBを用いた臨床疫学研究および医療経済研究を即座に実施可能な環境をもたらすことができる.