著者
佐藤俊樹
雑誌
精神医学
巻号頁・発行日
vol.43, pp.17-24, 2001
被引用文献数
3
著者
佐藤 努 廣吉 直樹 小暮 敏博
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

産地の異なる汚染土壌の約4万粒子を詳細に調べたところ、放射性セシウムを濃集している粒子の割合はわずか0.3%であった。また、これら濃集粒子は、風化雲母の凝集体、有機物と風化雲母の複合体、風化雲母片であり、様々な構成鉱物の中で風化風雲母片が最もセシウムを濃集できることは、吸着実験結果とも整合的であった。観察した土壌からはガラス球状物質は見出されなかったので、セシウムの主たるホストは風化雲母と結論された。この風化黒雲母は磁気分離可能なことから、ポールミルや超音波等により風化黒雲母片を解砕し、磁選によって効率的に回収することで、合理的な減容化が可能となることが判明した。
著者
佐藤 壮太 渡辺 隼矢 坂本 優紀 川添 航 喜馬 佳也乃 松井 圭介
雑誌
筑波大学人文地理学研究 = Tsukuba studies in human geography
巻号頁・発行日
vol.38, pp.13-43, 2018-04

本研究にあたり,2016~17年度科学研究費(挑戦的萌芽研究)「聖地共創時代におけるオタクの癒し空間に関する応用地理学的研究」(研究代表者:松井圭介)の一部を利用した.
著者
今村 文彦 佐藤 翔輔 柴山 明寛
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.55, no.4, pp.241-252, 2012-07-01 (Released:2012-07-01)
参考文献数
8
被引用文献数
2 1

東北大学災害科学国際研究所では,総務省,国立国会図書館,文部科学省,科学技術振興機構,全国および東北企業,海外などの80を超える機関と連携して,東日本大震災に関するあらゆる記憶,記録,事例,知見を収集し,国内外や未来に共有する東日本大震災アーカイブプロジェクト「みちのく震録伝」を展開している。本プロジェクトは,今回の震災の被災地を中心にして,歴史的な災害から東日本大震災について分野横断的な研究を展開し,東日本大震災の実態の解明や復興に資する知見の提供を進めていく。これらの取り組みは,低頻度巨大災害の対策・管理の学問を進展し,今後発生が懸念される東海・東南海・南海地震への対策に活用する。本稿では,産学官民の連携を通した活動の事例について紹介する。
著者
高野 保真 岩崎 英哉 佐藤 重幸
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.1_253-1_287, 2015-01-26 (Released:2015-02-11)

関数型言語 Haskellは,遅延評価を標準とするプログラミング言語であり,近年注目を集めている.デファクトスタンダードの処理系である Glasgow Haskell Compiler(GHC)は多くの研究の基盤として用いられ,新しい言語概念など先進的な研究成果が取り入れられている.その一方で,GHCの実装は巨大で複雑になってきており,GHCに新機能を導入することは障壁が高くなってしまった.このような状況において,我々は実行時メモリの効率化を目指して,遅延オブジェクトを再利用する手法を提案し,GHCに実装してきた.我々が提案した手法は,コンパイル時にプログラム変換を行い,再利用対象とする遅延オブジェクトへの参照を単一にした上で,遅延オブジェクトを破壊的に書き換えて再利用する.その基本的な機構は既に先行論文において述べ,メモリ削減の効果も確認済みである.本論文は,再利用手法を実現するために考えられる各種手法の実装方法,および,それらの手法の得失・取捨選択に関する議論を詳細に行う.また,再利用手法の基本的な機構の実装で培った経験を生かし実装した,再利用手法の改善技法をいくつか提案する.それらの技法を導入することにより,実行時間に関するオーバヘッドを低く抑えることが可能であることを実験により確認した.最後に,GHCを研究の基盤に用いた経験より得られた遅延型関数型言語処理系に関する知見についても述べる.特に,GHCが Haskellで記述されていることは,処理系の拡張性に大きく貢献していることが分かった.
著者
上野 豊 浅井 潔 高橋 勝利 佐藤 主税
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.57, no.8, pp.568-574, 2002

単粒子解析は, 単離されたタンパク質などの生体高分子を電子顕微鏡で直接観察し, 3次元像再構成によって立体構造の解析を行う手法である. 膜タンパク質などの結晶化が困難なタンパク質の構造解析だけでなく, 構造変化や分子集合体の構造研究に活用されている. ここでは, 計算機による画像処理を駆使した手法について解説し, 最近の構造解析の紹介と, 解析における課題について議論する.
著者
西 智弘 小杉 和博 柴田 泰洋 有馬 聖永 佐藤 恭子 宮森 正
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.11, no.4, pp.337-340, 2016 (Released:2016-12-05)
参考文献数
11
被引用文献数
1

本邦における余命の告知が,内容まで含めてどの程度具体的に行われているのかを示した報告は少ない.2013年4月から2016年3月までに,緩和ケア科の初診に紹介された患者について,前医における余命の告知に関する記載について診療録から後方視的に抽出した.結果,248名が調査対象として抽出され,そのうちの43%が「数字断定」の告知を受けていることがわかった.一方,19%の患者・家族は,主治医から余命について「聞かされていない」という結果であった.本研究から,一定の割合で「数字断定」的な余命の告知が行われていることが示唆され,終末期の話し合いについての改善の必要性が改めて示された結果であると言える.
著者
佐藤 英二
出版者
東京大学大学院教育学研究科
雑誌
東京大学大学院教育学研究科紀要 (ISSN:13421050)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.295-303, 1995-12-20

This paper takes into consideration of the separation of 'gaku'(science) and 'jut su'(art), by examining the controversy about the Japanese for "Arithmetic" in "Yakugokai (translation committee)" of "Tokyo-sugaku-kaisya". "Yakugokai" decided "Aritmetic" should be translated into "san-jutsu" in place of "sansu-gaku". This decision has been interpreted as a result of the persuasive speeches of Dairoku Kikuchi, a professor of University of Tokyo, who claimed that "Arithmetic" was not 'gaku'as a science but 'jutsu'as an art. This paper reexamines this interpretation by illuminating the implicit efforts of traditional Japanese mathematicians, who intended to regard 'gaku'and 'jutsu'as continuous according to their traditional culture. The conflicts in "Yakugokai" resulted in the impermeable gulfs between the science of computation and the art of computation, and also between systematic knowledge in academy and learning at school in Japan.
著者
佐藤 二郎 井尻 正二
出版者
地学団体研究会
雑誌
地球科学 (ISSN:03666611)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.149-155, 1977

The purpose of the present article is to describe the mode of occurrence of the molar teeth M3 of Paleoparadoxia tabatai (TOKUNAGA) from "Wainai site" and to consider its archaeological significance. 1) Wainai site is situated on the river terrace at Wainai, Niisato-village, Shimohei-district, Iwate Prefecture, Northeastern Japan. This terrace might be formed at Wurm stage. 2) There are two cultural layers in the terrace deposits at Wainai site. Judging from designs and types of the ceramic tools accompanied, the lower and upper cultural layer may be of the latest Jomon Period and the latest Jomon or the earlist Yayoi Period respectively. Taking into account the circumstances at the time of excavation, it is presumed that the molar teeth were picked up from the lower cultural layer. 3) Among the strata developed in the vicinity of the Wainai site, the Oligocene Kogawa group, especially the Sawamagari formation distributed in Iwaizumi town, Iwate Prefecture is the most probable as the original horizon yield the molar teeth, although it is impossible to make sure the locality of the original fossil. 4) Based on the paleontological and archaeological experiences, the teeth seem to have been collected and processed in order to make the knocknack by the latest Jomon man. If this inference is correct, the teeth are the oldest Desmostylid specimen in Japan collected and processed by the pre-historic humanbeings.
著者
木村 誇 後藤 聡 佐藤 剛 若井 明彦 土志田 正二
出版者
公益社団法人 日本地すべり学会
雑誌
日本地すべり学会誌 (ISSN:13483986)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.43-49, 2016 (Released:2016-04-27)
参考文献数
15
被引用文献数
3

平成25年台風26号の通過に伴う豪雨によって,伊豆大島火山のカルデラ外縁斜面では,火山砕屑物層の表層崩壊と崩土の長距離移動が発生し,元町地区で甚大な土砂災害を引き起こした。このような火山地域特有の土砂災害を防ぐためには,崩壊予備物質となる火山砕屑物の層厚分布を把握する必要がある。伊豆大島火山の噴火史研究(小山・早川,1996)に記載されたデータをもとに,クリギング法を用いて斜面に堆積したテフラとレスの互層からなる火山砕屑物の層厚分布を推定し,現地で実測した層厚と比較した。その結果,テフラの降下量が均質でほぼ同じ層序・層厚をもつと考えられた範囲(大金沢流域:1.2km2)において,テフラ層厚および累積層厚に,推定値との比でそれぞれ0.2~2.2倍と0.8~1.9倍の較差があることが明らかになった。
著者
佐藤 大貴 三武 裕玄 長谷川 晶一
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2015論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, pp.386-389, 2015-09-18

意図,感情の表現,コスプレといった自己表現,身体拡張を行う猫の尻尾デバイスを提案する.尻 尾の駆動方法として糸駆動はしなやかな動作で生き物らしさを表現する事が可能であると同時に,軽量な ため装着型のロボットとしても適する.一方で,細長いものを糸駆動しようとすると自重でねじれてしま い,意図した動作ができない問題を持つ.そこで曲がりやすくねじれにくい性質を持つメッシュチューブ を尻尾の芯の綿袋にかぶせて用いる.この機構により,猫のしっぽのように S 字曲線を描く動作が可能な 軽量の装着型ロボットを実現した.