著者
内藤理恵子著
出版者
岩田書院
巻号頁・発行日
2013
著者
宮田 完二郎 内田 智士 内藤 瑞 片岡 一則
出版者
日本DDS学会
雑誌
Drug Delivery System (ISSN:09135006)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.44-53, 2016-01-25 (Released:2016-04-25)
参考文献数
51
被引用文献数
2 1

核酸医薬は、がんをはじめとする多様な難治性疾患の治療薬となり得ることから、その実用化に大きな期待が寄せられている。しかしながら、酵素により容易に代謝され、また細胞膜を透過できないことから核酸のバイオアベイラビリティは非常に低く、その医療応用は困難を極めている。このような状況を打破するために、核酸を標的部位に効率よく運ぶためのDDSの開発が世界的に行われている。本稿では、合成高分子材料を基盤とする核酸DDSの設計指針を、とりわけ細胞内の局所環境に応答して機能発現する“スマート”ポリイオンコンプレックス(PIC)ミセルに注目して説明する。また、siRNAとmRNAデリバリーに関して得られた最近の成果を紹介する。
著者
吉岡 徹朗 向山 政志 内藤 雅喜 中西 道郎 原 祐介 森 潔 笠原 正登 横井 秀基 澤井 一智 越川 真男 齋藤 陽子 小川 喜久 〓原 孝成 川上 利香 深津 敦司 田中 芳徳 原田 昌樹 菅原 照 中尾 一和
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.40, no.7, pp.609-615, 2007-07-28 (Released:2008-11-07)
参考文献数
9
被引用文献数
1 2

症例は, 39歳男性. 36歳時に硝子体出血を機に初めて糖尿病を指摘され, 以後当科で加療されていたが, 糖尿病性腎症によるネフローゼ症候群加療のため入退院を繰り返し, 次第に腎機能が低下した. 2005年5月に腸炎症状を契機に乏尿, 労作時息切れ, 下腿浮腫, 体重増加をきたし, 血清クレアチニン5.8→13.0mg/dLと急激に上昇したため, 血液透析導入目的で当科入院となった. 透析開始後, 積極的な除水にもかかわらず, 心胸比は縮小せず, 透析導入後第6病日以降血圧が低値となり, 第10病日には収縮期血圧で70mmHg前後にまで低下した. 心エコー検査にて心タンポナーデを認め, 心膜穿刺にて多量の血性心嚢液を吸引除去した. 臨床経過, 穿刺液の検査所見, 血清学的検査所見, 画像検査所見から, 尿毒症性心外膜炎と診断し, 心嚢腔の持続ドレナージと連日の血液濾過透析を行い軽快した.尿毒症性心外膜炎は, 透析治療が発達した今日ではまれであるが, 急性腎不全, 慢性腎不全の透析導入期, あるいは透析不足の維持透析患者において, 心嚢液貯留を認める場合, 溢水のほか, 悪性疾患や感染症, 膠原病とともに考慮する必要がある.
著者
内藤 博
出版者
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.433-439, 1986-12-10 (Released:2010-02-22)
参考文献数
45
被引用文献数
11 6

栄養素の過剰摂取が常に問題となっている現在, ミネラル, とくにCaと鉄の欠乏性が逆に顕在化している。この対策として, 食品に強化する方法は, かえって他のミネラルの利用性を妨げる心配がある。このようなことから, ミネラルの摂取量をふやさないで有効性を高めることが有利であると考えられる。CPPはその意味で一つの新しいアプローチの材料になるものであろう。すなわち食品タンパク質の難消化性ペプチドを探索して, ミネラルの吸収に有効なもの, または妨害する種類とそれらの性質を明らかにし, 食品の加工時, これらの効果を調節する可能性を示したもので, 食品栄養学上意義があるものと考えている。
著者
石橋 里美 林 潔 内藤 哲雄
出版者
日本応用心理学会
雑誌
応用心理学研究 (ISSN:03874605)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.218-226, 2022-03-31 (Released:2022-06-30)
参考文献数
29

This is a study that analyzed effects of self-oriented motivate and other-oriented motivate on career development among university students. A questionnaire that was asking "attitude toward self- and other-oriented motivation" and "career resilience" had been carried out to 316 students. And then pass-analysis had been conducted on the result above mentioned questionnaire on the assumption that "attitude toward self- and other-oriented motivation" might affect "career resilience". As a result of the analysis showed that only "integrating self- and other-oriented motivation" affected "novelty and diversity of interests", "optimism about the future", "social skills" and "ability to cope with problems and change" all of which are belong to subscale of "career resilience". A certain result showed that an importance of "integrating self- and other-oriented motivation" in the career development process.
著者
石井 圭太 三橋 利温 今泉 弘 内藤 吉隆 芦原 毅 大井田 正人 安海 義曜 西元寺 克禮
出版者
Japan Gastroenterological Endoscopy Society
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.363-371_1, 1992-02-20 (Released:2011-05-09)
参考文献数
42
被引用文献数
2

過去10年間に当科にて経験した上中部食道潰瘍31例につき検討した.平均年齢は,42.1歳と下部食道潰瘍症例(平均58.5歳)に比し,比較的若年者に多く,男15例,女16例と性差は認めなかった.原因の明らかなものは17例で,薬剤によるものが12例と多く,その他,異物,放射線治療,飲食物および扁平苔癬によるものを認めたが,原因が不明のものも14例みられた.症状は,胸骨後部痛,つかえ感,嚥下痛が多かった.潰瘍の性状は,不整形,略円形,剥離型の3つに分類できた.不整形と略円形が,大半を占め,剥離型は4例のみであった.症状消失期間および内視鏡的治癒期間を比較すると,不整形と略円形では,ほとんど差を認めないのに対し,剥離型は早期に治癒する傾向を認めた.このように剥離型は,その特徴的な形態はもちろんのこと臨床経過においても,不整形及び略円形とは明らかに異なり,これは剥離型では病変がより表層にあるためと思われた.剥離型とした症例は,いわゆる剥離性食道炎の範疇に入るもので,本邦における剥離性食道炎50例につき併せて検討した.なお,同期間に経験した下部食道潰瘍130例との比較も行った.
著者
佐藤 千晃 谷山 裕亮 櫻井 直 日景 允 高屋 快 岡本 宏史 今野 卓朗 氏家 直人 小関 健 安藤 涼平 藤島 史喜 内藤 剛 海野 倫明 亀井 尚
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.1439-1441, 2019-09-25

はじめに VC(verrucous carcinoma)は細胞異形成をほとんど示さないで増殖する扁平上皮の増殖病変であり,1948年にAckerman1)により提唱された.悪性であるのかどうかは長年議論があったが,現在では扁平上皮癌の一亜型と位置付けられている. 生検標本のみでは診断が不可能であり,よく良性疾患と誤診されることがある.間質浸潤は極めてまれとされ,臨床予後は摘出さえできれば極めて良好である.
著者
川瀬 成吾 石橋 亮 内藤 馨 山本 義彦 鶴田 哲也 田中 和大 木村 亮太 小西 雅樹 上原 一彦
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
保全生態学研究 (ISSN:13424327)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.199-212, 2017 (Released:2018-04-01)
参考文献数
91

淀川流域における外来魚類の生息現況を明らかにするために、採集および文献調査を行った。231地点の採集調査の結果、12種の国外外来種(採集地点が多い順に、オオクチバス、ブルーギル、カダヤシ、カムルチー、タウナギ、コクチバス、ナイルティラピア、アリゲーターガー、ニジマス、カラドジョウ、チャネルキャットフィッシュ、コウタイ)と2種の国内外来種(ヌマチチブ、ワカサギ)が採集された。アリゲーターガー、カラドジョウは当流域(本調査範囲内)、チャネルキャットフィッシュは淀川における初記録となった。河川本流と河道内氾濫原(ワンド・タマリ・二次流路)では、オオクチバス、ブルーギル、ヌマチチブ、カムルチーの、農業水路や支流などの周辺水域ではカダヤシ、オオクチバス、ブルーギル、タウナギの出現率が高かった。オオクチバス、ブルーギルは流域全体に広がっており、カダヤシ、ヌマチチブ、カムルチーも比較的広範囲に出現した。文献調査では、さらに4種(ソウギョ、ハクレン、コクレン、タイワンドジョウ)の外来魚類の記録が見つかった。
著者
李 省展 内海 愛子 上村 英明 齋藤 小百合 篠崎 美生子 駒込 武 内藤 寿子 内海 愛子 上村 英明 駒込 武 篠崎 美生子 内藤 寿子 李 泳釆 齊藤 小百合 姜 信子
出版者
恵泉女学園大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

本研究は、人々の日常にどのような形で「戦争」と「戦後」の「記憶」が根づき、継承されつつあるかを、アカデミズムや国民国家の枠を越えて採集、編集、分析し、偏狭なナショナリズム解消のために活かそうとしたもの。その成果は、各メンバーによって書籍・論文・口頭発表の形で公表されたほか、HP(http://www.postwar-memories.org/)でも公開されつつある。
著者
吉田 和人 山田 耕司 玉城 将 内藤 久士 加賀 勝
出版者
Japan Society of Physical Education, Health and Sport Sciences
雑誌
体育学研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.227-236, 2014
被引用文献数
4

The rotation speed of the ball spin has been considered a key factor in winning table tennis matches. This study quantified the rotation speed (rotations per second: rps) of service balls delivered by quarter-finalists in the 2009 World Table Tennis Championships. Ball services were recorded during the quarter-finals of both the men's and women's singles, involving 4 matches and 8 players per gender, using a high-speed video camera (1000 fps) for calculation of the rotation speed, and a standard video camera (30 fps) for distinguishing players and aces (including those touched by the receiver). Eventually, the rotation speeds of 329 services were calculated, and these ranged from 13.7 to 62.5 rps. For men, 50-60 rps was the most frequent (40.0%) range of the rotation speeds, while for women, the corresponding range was 40-50 rps (43.8%); the average (±SD) rotation speed was significantly greater for men than for women (46.0±9.0 vs. 39.2±9.3 rps, p<0.001). The fastest rotation speed was 62.5 rps for both genders. Chinese men produced a slower rotation speed than did other men (43.5±8.9 vs. 51.0±6.8 rps, p<0.001). For women, however, the rotation speed was similar between Chinese players and the others (39.9±10.2 vs. 38.5±8.2 rps). The rotation speeds of aces were scattered over a wide range of 37.0-58.8 rps for men and 27.8-62.5 rps for women, implying a weak association between aces and fast rotation. These pioneering data may help clarify some of the technical and tactical aspects of table tennis, and can be used to develop training and game strategies for successful performance.<br>
著者
田中 拓 内藤 純行 長島 梧郎 加藤 晶人 上村 美穂 藤原 正三 馬野 由紀 田北 無門 平 泰彦
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.18, no.4, pp.585-590, 2015-08-31 (Released:2015-08-31)
参考文献数
10

アルコール摂取に伴う意識障害,ならびに迷惑行為は救急医療機関にとって避けられない問題である。今回,2012年1月から2013年9月までの21カ月間に,当院へ救急受診した急性アルコール中毒166例を対象に振り返り,これらについて性別,年齢,エタノール血中濃度,意識レベル,外傷の有無,暴言・暴力の有無について検討した。平均年齢は45.1±19.3歳,男性120人,女性46人であった。エタノール濃度が計測されている症例は129例あり,平均エタノール濃度は207.9±99.6mg/dLであった。約10%の16例で,医療従事者に対する暴言・暴力行為があり,うち4例が警察介入を要した。暴言・暴力などの迷惑行為のあった16例のうち14例は男性であり,平均年齢は36.2±17.4歳と若く,血中エタノール濃度は253.9±85.3mg/dLと高い傾向にあった。急性アルコール中毒は時として重大な転帰をたどることもあり,また,医療従事者にも被害を及ぼすことのある病態である。日常的に多く遭遇する症例であり,適切な対処を院内共通の認識とする必要がある。
著者
西島 智子 小山 理惠子 内藤 郁奈 畑山 聡 山崎 裕司 奥 壽郎
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.95-99, 2004 (Released:2004-06-12)
参考文献数
12
被引用文献数
40 26

この研究の目的は高齢患者の膝伸展筋力と歩行能力の関係について検討することである。対象は高齢入院患者78名(75.7±7.7歳)である。これらの対象について膝伸展筋力と歩行能力を評価した。歩行能力は院内歩行群(n=50),室内歩行群(n=10),歩行非自立群(n=18)に分類した。院内歩行群における膝伸展筋力は室内歩行群,歩行非自立群に比較し,有意に高い値を示した。ロジスティック回帰分析の結果,院内独歩の可否を独立して規定する因子は膝伸展筋力のみであった。膝伸展筋力が0.5を下回る場合,院内歩行自立群は減少し始め,その下限値は0.28であった。0.30を下回る場合,室内歩行の自立割合は減少し始め,その下限値は0.13であった。以上のことから,高齢患者の独歩自立のためにはある程度の下肢筋力が必要なことが示唆された。
著者
内藤 俊夫
出版者
順天堂医学会
雑誌
順天堂医学 (ISSN:00226769)
巻号頁・発行日
vol.58, no.5, pp.397-402, 2012-10-31 (Released:2014-11-11)
参考文献数
9

感冒は患者が外来を受診する理由で最も多く, その診療に要する医療資源は莫大な量である. インフルエンザは世界的な大流行を繰り返し, 多くの患者の命を奪っている. インフルエンザに対してはワクチンを用いた適切な予防が重要であるが, 本邦では必ずしも徹底されていない. 感冒・インフルエンザ患者に対する抗菌薬の乱用は, 耐性菌・副作用・医療費において大変な問題である. また, 世界規模でオセルタミビル (タミフル®) 耐性株が出現しているほか, オセルタミビルの治療効果を疑問視する発表も相次いでいる. これらのことから, 感冒・インフルエンザの治療における漢方薬の使用が注目されている. 西洋薬と違い漢方薬では, 急性期のみならず亜急性期・慢性期の症状改善にも有効であることが特徴である. 近年, 漢方薬を用いた臨床試験の報告も増えている. われわれはインフルエンザ患者に対する麻黄湯のランダム化比較試験を行ったが, これによると麻黄湯ではオセルタミビルなどの抗ウイルス薬と同等の効果が得られた. また, 漢方薬の中にはサイトカインの調節に役立つものがあり, インフルエンザ肺炎やインフルエンザ脳症の治療への活用が期待される.