著者
武元 英夫 BRESSOUD Dav 竹内 洋 瓜生 等 降矢 美彌子 安江 正治 前田 順一 渡辺 徹 花島 政三郎 LAINE James KURTHーSCHAI ルサン LANEGRAN Dav PARSON Kathl WEATHERFORD ジャック SUTHERLAND A 石黒 広昭 川上 郁雄 本間 明信 猪平 真理 森田 稔
出版者
宮城教育大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1996

マカレスター大学において研究協議を行い、意見交流を行った。協議では学内のカリキュラム担当者、学外における教育プログラム担当者等と話し合いが行われた。また、カリキュラムに関する資料や学外の教育プログラムに関する資料が収集された。広域情報教育について、発達しているアメリカのその実態をマカレスター大学との研究討議で、教育センターを訪れることによって見ることができ、いくつかの資料を得た。音楽についてはアジアの音楽での楽器の使用での大学でのカリキュラムの討議、数学のカリキュラムについても解析学や数学科教育の分野での討議したり、実際に講義に参加しアメリカ合衆国での現在の大学でのカリキュラムの見直しの実態に触れ、これからの日本の大学におけるカリキュラムの検討課題が得られた。また、環境教育のカリキュラムについても討議を行った。当初の予想以上の成果があったと言えよう。マカレスター大学は今後の国際化教育を進める上で日本を含むアジア・アフリカ等との交流を重視していくというのは、21世紀に向けた日本の大学教育を考える上で極めて示唆に富む点である。今後の研究を進める上で、どのように共同の視点に立って協議を進めて行くかが課題となろう。経済学教育の面で、特に、アメリカ側から眺めた日本の経済体制についての討議が行われ、金融状勢についての両国の見方、大学でのカリキュラムの導入の方法等において有意義な研究が行われた。コンピュータネットワークは予想どおり、我が大学よりもはるかに進んでいて、数年後の本大学の期待する姿をみたような気がする。
著者
前田 寿美子
出版者
東北大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

肺癌組織におけるCD44 standard form (CD44std)、CD44 variant 6 (CD44v6)、およびgalectin-9の発現と、組織型、分化度、病期、予後について検討を行った。組織型別には扁平上皮癌でCD44std、CD44v6の陽性率が高く、腺癌でgalectin-9の陽性率が高かった。分化度別には、腺癌において低分化になるほどCD44v6の陽性率が低下する傾向があり、扁平上皮癌において低分化になるほどgalectin-9の陽性率が低下する傾向が認められた。以上の結果は腺癌と扁平上皮癌でヒアルロン酸を中心とする細胞外マトリックスに対する生物学的態度が異なっている可能性とともに、肺癌組織においてgalectin-9の発現によりCD44の機能に何らかの調節がなされている可能性が示唆された。
著者
清水 康敬 前迫 孝憲 坂本 昂 高野 綏 森 政弘
出版者
東京工業大学
雑誌
試験研究
巻号頁・発行日
1985

9.研究成果の概要(最終まとめ) 本研究は, 留学生が日本語を習得するためのCAIシステムの構築を目的としている. すなわち光ビデオディスクに書き込んだ画像を動画教材とし, パーソナルコンピュータによる提示画像とのスーパーインポーズの制御を行っているが, 機器類の操作を学習者が自らの意思でインタラクティブに行うことができるよう構成したことに特徴がある. 本システムにより, 学習者は主体的に学習に取り組むことが可能となった. 本研究により, 書き込み可能な光ディスクをパーソナルコンピュータで制御するためのソフトウェアシステムの構築と改善を行った. また, 世界有数のCAIオーサリングシステムであるPLATOシステムに, 本研究で実現したインタラクティブ制御機能を組み込む実験を行った. そして, これらのCAIシステムの学習コースを作成し, ビデオディスクに付加したインタラクティブな制御機能が, 学習成績と深い相関を持ってょいることを実証するなど, インタラクティブなCAI環境でビデオディスクを利用する際の基本的な要件を明らかにした. また遠隔教育における通信量の適正化を図るため, ビデオテックス・NAPLPSを利用するCAIシステムの可能性を調査し, 色再現性の支持等適切な制御を行うことで高い効果の得られることを確認した. そして入力インタフェースとしての手書き漢字入力装置の可能性について調査研究を行った. 今後は, 本研究の成果に基づき, 学習コースの開発と利用を進めていく予定である.
著者
刈屋 武昭 佃 良彦 前川 功一 山村 能郎 乾 孝治 田野倉 葉子 神薗 健次
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2011-11-18

第1に、金利、国債価格、社債価格、信用リスクの変動にかかわるクロスセクション分析モデルを展開し、金融危機を含む期間に対して、多様な分析を行った。中でも、日本、米国、欧州5か国の国債分析、日本社債を中心とした社債別の信用リスク指標と市場格付け法を開発し、それに基づく企業別、業種別の倒産確率の期間構造を導出した。第2に、さらに時系列分析として、国債価格予測モデルの定式化と予測とその日本国債価格への応用、動学的変動相関モデルによる東南アジア諸国の債券利回りの世界債券市場の中での共和分性の検証、また為替レート変動分析に関して分散変動回帰モデルにおいて構造変化点の推定法などの研究を行った。
著者
前川 武雄

論文内容の要旨1 研究目的隆起性皮膚線維肉腫は緩徐に増大する真皮内の間葉系細胞腫瘍で、局所再発率が低いことや、転移が稀であることから中間型の悪性腫瘍として取り扱われている。病理組織学的には、車軸状構造(cartwheel pattern)や花むしろ状構造(storiform pattern)を形成し、真皮結合組織や下床の脂肪組織に向けて浸潤性の増殖を示す。一方、皮膚線維腫は良性の線維性組織球腫として知られる比較的頻度の高い腫瘍であるが、時に紡錘形細胞が束状や花むしろ状に増生し、時に皮下組織にまで進展することがある。皮膚線維腫と隆起性皮膚線維肉腫の間には臨床的、病理組織学的にいくつかの鑑別点が知られているが、時にその鑑別が困難な症例を経験する。皮膚線維腫及び隆起性皮膚線維肉腫における線維化の原因としてtransforming growth factor-β(TGF-β)の関与が重要とされており、そのTGF-β活性化のメカニズムの1つにthrombospondin-1(TSP-1)が極めて重要であることが報告されている。本研究では、両腫瘍におけるTSP-1の発現を比較することで、TGF-β活性化とTSP-1との関連性を明らかにし、両腫瘍の鑑別の一助になる可能性について検討を行った。2 研究方法皮膚病理組織標本は東京大学皮膚科を受診した同意の得られた皮膚線維腫患者7名及び隆起性皮膚線維肉腫患者4名の計11名より採取した。全ての患者は臨床的、病理組織学的に診断した。健常人コントロールとして、5名の基礎疾患を有しない健常人ボランティアより皮膚を採取した。皮膚線維腫及び隆起性皮膚線維肉腫の鑑別のため病理組織学的検討を全例で施行した。標本は20%ホルマリン液で固定し、パラフィン切片を作成の上ヘマトキシリンエオジン染色を行った。また、全例で抗CD34抗体を用いた免疫組織化学的染色を行った。免疫組織化学染色はVectastain ABC kitを使用し、パラフィン切片を用いて行った。抗TSP-1抗体は、Santa Cruz Biotechnologyのものを使用した。免疫反応性はVector Redを用いて可視化した。その後、切片はヘマトキシリンで対比染色した。染色の度合いは、弱陽性: +、中等度陽性: ++、強陽性: +++と判定した。免疫ブロット法において、TSP-1の検出は、蛋白濃度測定試薬を用いて補正を行った上で電気泳動し、ニトロセルロース膜に転写した。ニトロセルロース膜を抗TSP-1抗体を用いて一晩4℃でincubateし、二次抗体と反応後、enhanced chemiluminescenceで発光しX線フィルムに感光させた。コントロールとして、2000倍希釈した抗β-actin抗体を用いて免疫ブロットを行った。3 研究成果(1) 免疫組織化学染色によるTSP-1発現の比較正常皮膚では線維芽細胞にTSP-1の発現はみられなかった。皮膚線維腫では、病変内の紡錘形細胞に中等度のTSP-1の発現を認めた。これとは対照的に隆起性皮膚線維肉腫においては、TSP-1が腫瘍細胞に強くびまん性に発現していた。また、隆起性皮膚線維肉腫では皮膚線維腫と比較して腫瘍辺縁でのTSP-1の発現が強くみられた。隆起性皮膚線維肉腫において、腫瘍中央部と比較して腫瘍辺縁部においてTSP-1の発現が強くみられた。(2) 免疫ブロット法によるTSP-1発現量の比較免疫組織化学染色の結果とは異なり、皮膚線維腫、正常コントロールと比較した隆起性皮膚線維肉腫におけるTSP-1の過剰発現は認めなかった。4 考察皮膚線維腫及び隆起性皮膚線維肉腫における線維化の中心的役割を担っていると考えられているのがTGF-βである。TGF-βは多くの生体システムの中で、細胞外マトリックスの構成、成長、分化における重要な役割を果たす多機能のサイトカインである。TGF-βの活性化メカニズムの1つがlatent TGF-βとthrombospondin-1(TSP-1)との結合によるものである。そして、このTSP-1による活性化メカニズムはin vivoにおいてTGF-βの作用を発揮させる上で極めて重要であることが報告されている。したがって、TSP-1の過剰発現は皮膚線維腫と隆起性皮膚線維肉腫における線維化を引き起こしている可能性が考えられる。 本研究では、皮膚線維腫と隆起性皮膚線維肉腫におけるTSP-1の発現パターンに明白な違いが確認された。皮膚線維腫では、各腫瘍細胞においてTSP-1がびまん性に弱く散在性であり、一方で隆起性皮膚線維肉腫においては腫瘍の辺縁においてTSP-1が顕著に強く発現していた。この結果からは、TSP-1の発現パターンは皮膚線維腫と隆起性皮膚線維肉腫の鑑別に有用と考えられた。 TGF-βやTSP-1と悪性腫瘍との関わりは多数報告されている。TGF-βやTSP-1の過剰発現により癌の進展が抑制されるという報告もあるが、逆に悪性化や浸潤・転移を促進する因子であるとの報告もあり、その作用については未だ明らかにはなっていない。本研究で確認された隆起性皮膚線維肉腫におけるTSP-1の強い発現は、転移を抑制している可能性が示唆され、隆起性皮膚線維肉腫が局所性の悪性腫瘍であり、転移が稀であることを現していると考えられた。 本研究において、TSP-1は皮膚線維腫と比較して隆起性皮膚線維肉腫において強く発現していた。一方で過去の報告では、TGF-βレセプターが皮膚線維腫において隆起性皮膚線維肉腫よりも強く発現したとされる。TSP-1はTGF-βの主な活性化因子であるため、TSP-1も同様に皮膚線維腫において強く発現すると考えられたが、結果は逆のものとなった。この結果に関しては3つの仮説を考えた。①TGF-βの過剰発現によりnegative feedbackが働きTSP-1が抑制される可能性。②線維化に重要なのはligandの量ではなく、receptorの発現量が重要である可能性。③隆起性皮膚線維肉腫においては、TSP-1の産生が増加しているわけではなく分解能が低下している可能性。また免疫ブロット法において、皮膚線維腫、隆起性皮膚線維肉腫の腫瘍細胞と正常皮膚の真皮内線維芽細胞におけるTSP-1の発現量に有意な差は確認できなかった。これは免疫染色の結果と大きく異なるため、この結果を説明できる2つの仮説を考えた。①in vivo(免疫染色)では隆起性皮膚線維肉腫の細胞密度が高いためにTSP-1が過剰発現するが、in vitro(免疫ブロット)ではin vivoと異なり細胞と細胞外マトリックスのinteractionが異なるため、必ずしも実際の腫瘍の状態を反映していない可能性。②免疫ブロットにおいては、腫瘍からの培養線維芽細胞を用いているために、TSP-1の活性が減少してしまった可能性。3群において同じ発現量と言うことは考えにくく、本研究においてはin vivoでの結果を尊重すべきと考えた。5 結論①免疫染色では皮膚線維腫、隆起性皮膚線維肉腫ともにコントロールと比較して、TSP-1の過剰発現がみられた。 ②免疫染色では、隆起性皮膚線維肉腫においてTSP-1は皮膚線維腫と比較して強く発現しており、特に腫瘍辺縁で強く発現しており、鑑別に有用な可能性が考えられた。 ③免疫ブロット法では皮膚線維腫、隆起性皮膚線維肉腫、コントロール間における線維芽細胞内のTSP-1の発現量に有意な差は確認できなかった。論文審査の結果の要旨悪性軟部組織腫瘍の診断は難しく、しばしば病理診断の専門家でも意見もわかれるところである。このうち、隆起性皮膚線維肉腫(DFSP)は、低悪性度の皮膚悪性腫瘍に分類されるが、良性の皮膚線維腫(DF)との鑑別が容易ではないこともある。DFなら腫瘍マージンぎりぎりで切除しても再発はないが、DFSPであれば、広範囲の病巣切除が必要である。したがって、両者の鑑別は重要である。DFSPではしばしば良性として誤診されて、小切除、再発を繰り返しているうちに、悪性度が強くなり、局所破壊、転移をきたすこともある。現在までDFSPでは、免疫染色で腫瘍細胞がCD34染色陽性、factor XIIIa染色陰性であることが特徴のひとつで、良性のDFとDFSPの鑑別に役立つとされている。しかしながら、これらを用いても両者の鑑別にとまどう症例もあり、DFとDFSPのより、精度の高い鑑別法が求められている。皮膚の線維化および線維性皮膚腫瘍の病態にはtransforming growth factor (TGFβ)が関与しているとされ、トロンボスポンジン1は、TGFβの活性化を促す上で重要な物質である。本学位論文の研究はDFとDFSPの鑑別方法に関するもので、その中でトロンボスポンジン1に注目している。研究は(1)両腫瘍のトロンボスポンジン1染色による免疫組織化学的解析、(2)免疫ブロットによる腫瘍内のトロンボスポンジン1発現量の解析から成っている。まず、免疫組織学的に、DFでは中等度にトロンボスポンジン1に染色されるが、DFSPでは細胞質がかなり強く染色されること、また、DFSPの染色性が腫瘍辺縁に強くなる傾向を見いだした。なお、正常皮膚組織線維芽細胞はトロンボスポンジン1に染色されない。また、免疫ブロットでトロンボスポンジン1発現量をみるとDFとDFSPでは有意な差がみられなかった。これらの結果から、DFSPではトロンボスポンジン1の分解が低下している可能性を想定している。本学位論文の結果はDFとDFSPの両者の鑑別法のみならず、線維性皮膚腫瘍や皮膚線維化の病態の理解に役立つ知見を包含している。しかしながら、論文審査では免疫染色による手法、抗体の選択、判定法の限界、今までのCD34染色と比較した有用性、実用性が問題点として取り上げられた。また、免疫ブロットにより、DF、DFSPではトロンボスポンジン1の過剰発現がみられないことの解釈にはいくつかの可能性があるのではないかという疑義も出された。それらについては後に、加筆訂正された論文が提出された。研究内容はすでに欧州の権威ある英文学術雑誌European Journal of Dermatologyに掲載されていることを評価し、審査員全員一致で合格と判定した。試問の結果の要旨申請者の紹介に引き続き、本研究内容ついての発表がおこなわれた。まずDFとDFSPの解説、その鑑別を行うことの重要性について説明がなされた。次いでDFとDFSPの線維化にTGFβとレセプターの結合が関与していること、TGFβが活性化してレセプターに結合するにはトロンボスポンジン1が必要であることなどの基礎的な事項の発表が行われた。その後、本題であるトロンボスポンジン1の免疫染色、免疫ブロットについてプレゼンテーションがあった。質問では(1)本当にDFSPとDF鑑別に有用なのか?(2)トロンボスポンジン1の発現が悪性所見とどう関係するのか?(3)悪性度よりも腫瘍の大きさと関係するのではないか?(4)DFで陽性、DFSPではさらに陽性、辺縁部ではもっと陽性である意味と過去の報告例にあるTGFβ染色の結果の整合性はどうか?(5)免疫染色の結果(DF<<DFSP) と免疫ブロット結果(DF=DFSP)の解離はどう説明されるか?(6)免疫ブロットでは腫瘍細胞を培養系に移しており、混在する腫瘍内の培養線維芽細胞のロンボスポンジン1を反映しているのではないか?となどの質問がなされた。(1)については検索症例も限られており、従来の方法に比べた有用性は現時点では見いだせていないが、腫瘍の発症や病態にトロンボスポンジン1が関わっているという結果は意義のある結果であるとされた。(2)については文献的には癌の進展、抑制など両論あるが不明(3)については小さいDFSPも症例に含まれており、大きさよりもDF、DFSP本質的な差であろうという答えであった。また、(5)についてはいくつかのspeculationのあることが述べられた。(6)については本実験の限界について説明が行われた。なお、これらは修正した博士学位論文にも反映された。申請者の研究領域周辺の知識、研究目的、結果やその意義についての理解、質疑に対する応答の内容、態度は満足すべきものであり、学位授与に価する十分な学識、研究資質、能力を有すると評価した。よって、審査員全員一致で博士学位を授与するにふさわしいと判定した。
著者
牧野 由梨恵 白坂 成功 牧野 泰才 前野 隆司
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集C編 (ISSN:18848354)
巻号頁・発行日
vol.78, no.785, pp.214-227, 2012 (Released:2012-01-25)
参考文献数
28

In the present paper, WCA (Wants Chain Analysis) is proposed by extending CVCA (Customer Value Chain Analysis). CVCA is a method for visualizing relationship among stakeholders for analyzing existing social systems and designing new social systems. WCA is a method for visualizing wants and needs of stakeholders in CVCA utilizing Maslow's hierarchy of needs. In WCA it is shown that people's wants or needs are finally realized through the looped and linear chain of relationship among stakeholders. With various examples, effectiveness of WCA is shown by describing that characteristics of business/social systems structure can be clearly visualized using WCA. It is described that WCA is useful for analyzing social systems. “Think of others” should be more and more important for humans' satisfaction and happiness in the near future. WCA can be a tool for clarifying what is for others.
著者
足立 俊明 前田 定廣 宇田川 誠一 山岸 正和 佐伯 明洋 江尻 典雄
出版者
名古屋工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

リーマン多様体の構造を考察する場合、測地線の研究は非常に有益な手がかりを与える。本研究では、曲線族の種類を増やすことでより多くの情報を獲得し多様体の構造をより詳しく調べられるのではないかという視点に立ち、ケーラー多様体をケーラー形式の定数倍というケーラー磁場による軌道を中心にして考察を行った。1比較定理ケーラー磁場の軌道を基に線織面上に作ったクロワッサン形について、断面曲率の上からの評価の下に周の長さを複素空間形内の弓形の周の長さで評価することができた。逆に断面曲率の下からの評価の下に扇形の弧の長さを複素空間形内の扇形の弧の長さで評価することができた。2複素空間形内の測地球上の佐々木磁場による軌道の考察ケーラー磁場を磁性単体の立場から測地球上の軌道と半径方向とに分解して考察する基礎として、複素空間形内の測地球上で佐々木磁場を考え、その軌道を構造れい率により分類し軌道の周期などの性質を考察した。測地球は佐々木多様体としてのモデル空間であるが、複素空間形上のケーラー磁場の軌道と様子を異にし同じ周期を持つ互いに合同ではない軌道が存在することがわかった。3等長はめ込みによる特徴付けケーラー多様体を実空間形に等長的に埋め込むという構造剛性の下で曲線族としては2次的な点を持つという形に緩めて考察を行った。埋め込みの誘導写像が2次性と測地曲率の対数微分を保つという条件の下ではケーラー多様体は複素空間形の全臍的はめ込みか第1標準はめ込みになる。2次性を保つという条件を緩め外形が2次的であるとすると平行に埋め込まれる階数2のエルミート空間が追加される。
著者
大前 元伸
出版者
『年報 地域文化研究』編集委員会
雑誌
年報地域文化研究 (ISSN:13439103)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.1-21, 2014-03-31 (Released:2017-01-26)

Le présent article veut traiter du « discours » comme question centrale chez Jean-François Lyotard, en examinant notamment son oeuvre Discours, figure. Notre discussion commencera par clarifier la problématique générale de Discours, figure. Suivant une hypothèse selon laquelle Lyotard vise à décrire l’ « extériorité » de la langue, nous analyserons l’interprétation lyotardienne des théories de Freud qui, selon le philosophe, porte sur la relation entre le linguistique et le non-linguistique, permettant au philosophe d’introduire dans sa discussion la pulsion forclose qu’est la figure et le désir qu’est son expression. L’impossibilité de verbaliser la figure conduit Lyotard à analyser la fonction du désir. Il reconnaît dans le discours le désir à l’oeuvre, qui a les deux aspects contradictoires : régulation discursive et destruction figurale. Grâce à l’interprétation originale de la pulsion de mort, cette contradiction est considérée comme conflit entre le réglage et le déréglage de l’énergie, ce qui lui permet de déclarer que le discours tend à se détruire tout en se stabilisant. Cet argument nous amène à nous poser la question radicale de savoir si la philosophie lyotardienne n’est plus vraie vu que sa critique du discours s’applique au sien. Toutefois, elle consiste à affirmer que le discours ne représente pas une vérité, mais il est un lieu où advient ce qui est à penser. En commentant d’autres ouvrages tels qu’Économie libidinale et Le différend, nous montrerons que Lyotard a pour objectif la déconstruction de l’opposition extériorité-intériorité du discours et que cette problématique persiste pendant tout son parcours philosophique. Ainsi la pensée de Lyotard se manifeste-t-elle comme une quête sans cesse de problèmes plutôt que de la solution.
著者
森川 治 戸田 賢二 前迫 孝憲
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

Windowsで動く、遠隔学習システム(動画の解像度が320x240画素)を試作し動作確認した。動画部の解像度不足のため、教育現場で実証実験はできないとの評価が出た。高解像度化・映像合成のハードウエア化を検討した。映像合成システムの使いにくさは、ディスプレイが単一のビデオ信号だけを表示するように設計されている点にあると考えた。全画面、フレームレートという概念を持たない、新しいビデオ信号の提案を行った。提案したビデオ信号を使って、お互いに情報交換することで、表示位置と縮尺率を決定する自律型カメラと、それを表示する表示装置を設計した。出願していた映像表示装置の特許 5548898を取得した。
著者
前田 太佳夫 鎌田 泰成 藤岡 秀康 鈴木 潤
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
年次大会講演論文集 : JSME annual meeting
巻号頁・発行日
vol.2007, no.2, pp.357-358, 2007-09-07

In the actual wind turbine operated in the field, the wind direction changes with time. So, the turbine is operated with yaw miss alignment in most of time. To grasp the flow around wind turbine is important for evaluating the rotor performance. This paper shows the results of the velocity field measurement around a horizontal axis wind turbine in case various yawed operation. The experiments are carried out in a wind tunnel with 2.4m-diameter test rotor with 2-dimensional laser Doppler velocimeter. In the measurements the power curve and velocity distribution are measured for each yaw angle. Increasing of yaw angle, the power coefficient of the rotor decreases. The flow around turbine under yawed condition expands as non-yaw operation, but the flow pattern is not asymmetry with rotational axis. There is a large low-speed wake area in downstream of the blade placed upward. And flow around the blade placed downward has a large radial velocity component.
著者
林 香里 前田 幸男 丹羽 美之 KALIN Jason JAMES Curran SHARON Coen TORIL Aarlberg SHANTO Iyengar GIANPIETRO Mazzoleni STYLIANOS Papathanassopoulos JUNE-WOONG Rhee HERNANDO Rojas DAVID Rowe RODNEY Tiffen PAUL K. Jones
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

本研究は、世界11か国の主要ニュース番組や新聞(紙とインターネット)の内容を一斉分析するとともに、同時期に各国民の政治知識、ならびに政治関心や有効感覚をアンケート調査して、双方の連関があるかどうかを検討した。一般的には、公共放送制度のある国のほうが、国民の政治知識(とくに国際的政治ニュースの知識)のスコアも高かった。しかし、日本は、公共放送制度があるとはいえ、とりわけ国際政治ニュースへの知識や関心度も高いとは言えなかった。本研究では、日本のマスメディアの諸問題を、比較研究の手法とともに国際的文脈から批判的に検討することができた。
著者
前岡 浩 金井 秀作 坂口 顕 鵜崎 智史 川原 由紀 小野 武也
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.197-200, 2006 (Released:2006-07-26)
参考文献数
14
被引用文献数
9 10 18

本研究の目的はFRT距離に影響を与えていると考えられている項目を抽出し,身長,年齢,左右のCOPの前後長,体幹前傾角度,歩行速度のそれぞれの関係を検証した。重回帰分析によるFRT距離の予測検定では,標準化重回帰係数 βにて身長と体幹前傾角度のみ有意な変数を得られた。また,左右足によるCOP前後長の比較では有意な相関がみられた。よってバランス能力の評価として実施する場合,身長による正規化の必要性を示唆している。加えて前方リーチ動作に伴う運動戦略において股関節の運動である体幹の前傾能力が重要であることも判明した。また,そのCOPの結果から利き足等左右側の影響をうかがうことはできなかった。
著者
岩永 喜久子 小板橋 喜久代 神田 清子 二渡 玉枝 常盤 洋子 岡 美智代 牛久保 美津子 小泉 美佐子 前田 三枝子
出版者
群馬大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2009

A大学附属病院に9領域の教育-臨床連携による看護専門外来を開設し、看護のイノベーションとして看護役割拡大モデルを提示した。9領域の看護専門外来は、リラクセーションマッサージ、リラクセーション外来、リンパ浮腫外来、がん看護相談外来、乳腺看護外来、糖尿病療養相談・フットケア外来、母性看護外来、神経内科看護相談外来、母乳外来である。従来の診療体制の医学モデルに看護独自の専門性を加えて、キュアとケアを融合させた。