著者
木下 里美 大塚 眞理子 朝日 雅也 小田 心火 水野 智子 井上 和久 田口 孝行 加藤 朋子 井口 佳晴 鈴木 玲子 小川 恵子
出版者
埼玉県立大学
雑誌
埼玉県立大学紀要 (ISSN:13458582)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.35-42, 2002

Relationship between the effect of field practicum in freshman year and the category of practicum facilities was analyzed based on the results questionnaire survey of the freshmen who had participated in the field practicum during a period from 2000 to 2002. The facilities where the practicum was performed were categorized to be "hospitals", "health and welfare facilities for the elderly "and "welfare facilities for adults and children with disabilities". Answers to the questionnaires concerning "communication with colleague students in the same group", "learning opportunities in the field" and "the report session in the university after the practicum" were analyzed. Many students responded affirmatively to these questionnaires and the effects of field practicum could be recognized. On the other hand, the following was also suggested as the further tasks to be solved for improving the practicum: 1. Opportunity to communicate with students from other departments are limited during the practicum term, and continuous efforts for realizing further communications after the practicum are required. 2. Learning opportunities and the achievement of learning objectives differed in some learning items due to the feature of facilities, and compensative efforts should be discussed in the report session after the practicum.
著者
グリーンバーグ 陽子 加藤 宏明 津崎 実 匂坂 芳典
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.65-74, 2011-02-01 (Released:2017-06-02)
参考文献数
15

対話音声の合成を目指して,対話韻律生成の方法を提案した。対話場面において出現する発話内容自体が,その取り得る対話韻律を限定することに着目し,提案方法では,入力となる語彙が与える印象によって制約される韻律特徴量を用いて,従来の読み上げ韻律を修正する対話韻律生成を行う。これまでに行った一語発話「ん」のパラ言語分析が示した,3次元の知覚的印象空間(確信-疑念,肯定-否定,好印象-悪印象)と韻律制御(基本周波数の平均値と時間変化形状,発話時間長)の関係を用いて,同じ印象空間で典型的な座標を持つ語彙に対して,対応する対話韻律を付与した。得られた合成音声に対する自然性評価実験により,提案した方法の妥当性を確認した。
著者
小林 大吉 加藤 孝明 河原 大
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.68, no.4, pp.327-330, 2016-07-01 (Released:2016-07-29)
参考文献数
8

VR(仮想現実)を用いて,地震火災時の市街地延焼からの避難行動を把握する予備実験を行った.本研究の成果は以下の2 点である.第一に,リアリティのある地震火災避難VR を作成し,市街地火災の状況の表現手法を開発したことである.第二に,避難行動特性把握のための実験計画の立案及び予備実験を実施したことである.なお,予備実験の主な結果は,以下の2 点である.第一に,火災1 個の場合,火災までの距離が300m で,半数の人間が避難する.第二に,火災までの実際の距離よりも,近くで発生していると感じる傾向にある.
著者
栗原 雅博 古谷 勝則 一場 博幸 中島 敏博 加藤 峰夫
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.72, no.5, pp.639-644, 2009 (Released:2010-06-24)
参考文献数
14
被引用文献数
1

Trampling sensitive vegetation around nature trails is one of the most serious problem of destroying some alpine or sub-alpine grassland vegetation in Japan. And trampling occurs in case visitors don't know the weakness of the vegetation, or avoid some dangerous situation or crowds. To solve this problem, we researched the relationship between the sense & knowledge and the attribution of visitors after climbing Mt. Shibutsu, of which trails are suffered from serious destruction because of trampling and erosions. As a result, we cleared that difficulty on the trail from the peak to Yamanohana was felt regardless of the attribution, and almost all visitor felt the danger on it, and particular age groups and size group had feeling concerning trampling. These suggest there may be potentials of trampling because of it. We concluded this difficulty must be informed to all visitors in order to avoid entering this trail. Similarly we also concluded coordination of flow of large-size visitor groups and on-site lecture are needed to conserve Mt. Shibutu.
著者
加藤 伸一 戸崎 敏 広田 一男
出版者
Japan Society for Adhesive Dentistry
雑誌
接着歯学 (ISSN:09131655)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.148-156, 1997

新開発のグラスアイオノマー系レジンセメント「フジリュート」を中心に、セメントと象牙質との接着界面のSEM観察を行った。その結果、フジリュートはフジリュート歯面処理材 (組成: 10%クエン酸+2%塩化第二鉄) で象牙質を歯面処理した場合のみに、厚さ3~5μmの耐酸性を持つ含浸層と思われるハイブリッド層が形成されることが判明した。無処理の場合、および10%クエン酸処理の場合はハイブリッド層は形成されなかった。またビトレマールーティングセメントではハイブリット層は形成されなかった。
著者
加藤 直人 池辺 将之 本久 順一 下山 荘介
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.2012-CVIM-182, no.18, pp.1-6, 2012-05-16

本稿では局所ヒストグラム平坦化を基にしたダイナミックレンジ圧縮技術の自動制御手法を提案する.局所ヒストグラム平坦化ではフィルタカーネル毎のヒストグラムを用いて補正関数を生成する.フィルタカーネル内の輝度値に偏りが大きい場合,補正関数の勾配が急になり不自然なコントラスト強調を招く.我々は今までに,補正関数の変動域に対して上限値と下限値を設定し,変動域を制限する手法を提案してきた.本研究は,画像の情報を利用して上限値と下限値を自動的に決定することを目的とする.特に今回の報告では,夜景画像を対象とし,その補正において影響が大きい上限値を決定した.夜景画像の補正指針として,主に,暗い領域を良好に認識できるように補正すること,光源等の比較的明るい領域を適切な明るさに補正することを考慮した.指針を基に上限値を手動で決定したところ,画像のヒストグラムとエッジ量が上限値の決定に寄与しているという知見を得た.提案手法では,この知見に基づいて上限値の自動化を行なった.主観評価を行ったところ,提案手法は既存手法に比べ,画像補正が適切であるいう結果が得られた.
著者
加藤 伸行
出版者
社会経済史学会
雑誌
社会経済史学 (ISSN:00380113)
巻号頁・発行日
vol.79, no.1, pp.85-99, 2013-05-25 (Released:2017-05-17)

関西蚕糸業が優等糸生産によって1900年代以降に発展することは,石井寛治の指摘によって広く認識されてきた。石井はその発展を自主的な努力によると評価したが,本稿では発展の契機として蚕糸業規制の導入に注目した。まず,明治中期の蚕糸業規制をめぐっては,従来指摘されてきた生糸直輸出奨励とは別に,関西地方を中心とした後進地域の蚕糸業者が,蚕種検査や組合組織の強化など蚕糸業改良に関する規制を求める運動を展開し,結果的に前田正名の全国実業団体運動と合流してその導入を達成したことを示した。なお,関西地方の蚕糸業者は,従来指摘されていた生糸直輸出よりも神戸からの生糸輸出体制確立への指向をもっていた。また,運動の結果導入された蚕糸業規制を契機にして,関西地方で優等糸生産を可能とする質的な発展が達成されたことを明らかにした。具体的には,関西地方での蚕種の質的向上や蚕種統一が進んだこと,組合規制により繭取引が合理化され,製糸家が地元の優良繭を安定的に確保することが可能になったことなどを示した。
著者
大野 拓恵 柳本 ひとみ 板倉 宏予 梅田 純代 グレゴリー サムソノー 加藤 隆治 山田 惠 黒澤 菜穂子
出版者
日本社会薬学会
雑誌
社会薬学 (ISSN:09110585)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.62-70, 2017-12-10 (Released:2018-01-05)
参考文献数
8

PEP (the study group of Practical English for Pharmacists) was started by teachers from different fields at Hokkaido Pharmaceutical University, and has been offering English conversation class for local pharmacists. As with its turning point of three years, in January 2016, it conducted an online questionnaire survey for pharmacists all over Japan. The purpose was to find their needs for learning English, as well as to make sure if PEP teaching materials were proper enough for them. The questionnaires consisted of five areas: current working situation in terms of using English; self-evaluation for their attitudes towards English-speaking customers/ patients; their preference in learning English; their foresight into the English-related situation around their job; and evaluation on PEP sample materials. Participants were 220 pharmacists at work who were interested in learning English. They were divided into two groups (Yes-group and No-group) according to the answer to the question of whether they, as a pharmacist, thought it necessary to learn English or not. The groups were compared with each other within each of the five areas mentioned above. The results showed the overall illustrations of the pharmacists today and positive evaluation for a PEP material. Most importantly, however, contrastive difference between Yes-No groups for the type of English needed was revealed (p<0.01). This was interpreted as an evidence that No-group just have a naive intention to learn English, while Yes-group have already been involved in the situations where rather high English proficiency is required for their pharmacy jobs.
著者
竹内 俊彦 加藤 由樹 加藤 尚吾
出版者
日本社会情報学会
雑誌
日本社会情報学会全国大会研究発表論文集
巻号頁・発行日
vol.22, pp.100-105, 2007

筆者らは新たなWeb2.0 的な学習形態を示すものとして、Web2.0 的なサービス「人力検索 はてな」に注目した。本稿では記号論理学を「理屈パズル」というクイズ形式で出題することで、記号論理学に興味を持つ「はてな」の会員が集まり、自然発生的にコミュニケーションが行われ、コミュニティが形成された過程を報告する。このコミュニティ形成をひとつの学習形態として考察し、新たな学習スタイルを提案した。
著者
木村 政昭 上田 誠也 山里 清 加藤 祐三 大森 保
出版者
琉球大学
雑誌
一般研究(A)
巻号頁・発行日
1988

1986年に世界の背弧海盆に先駆けて中央地溝の一つである伊平屋海凹内で研究者らにより、低温で非晶質の熱水性マウンドが発見された。そこで、本研究においては、大洋中央海嶺で発見されたような硫化鉱床や大型生物コロニ-が認められるような高温の熱水性ベント・システムが背弧海盆にも認められるのかということを世界に先駆けて検証することを目標の一つとした。そして、それによって背弧海盆が大洋中央海嶺と同じ様な拡大メカニズムにより形成されたのかどうかということを明らかにしようと努めた。その結果、研究者らが参加・協力した調査・研究において以下に述べるような成果があげられた。昭和63(1988)年度:4ー6月、伊平屋海凹と伊是名海穴で熱水性生ベント・システム発見。ドレッジにより大型生物や硫化鉱床採取(ゾンネ号:「かいよう」)。9月には、前記熱水域に潜航し、熱水性鉱床・生物コロニ-等のサンプル採取に成功(「しんかい2000」)。平成元(1989)年度:4ー5月、伊是名海穴で高温熱水を噴出するブラックスモ-カ-が発見され、さらに新熱水域を発見する(「しんかい2000」)、1990ー91年の調査により、さらに北方の奄西海丘でも熱水性鉱床が発見された。1991年6月、沖縄トラフ南部北縁の潜水調査。トラフ縁の沈水時期を明らかにする(「スコ-ピオン」)。平成4年1月、南西諸島南方海域の海底地形精密調査。海溝運動と島弧・背弧海盆形成メカニズムを探る(「よこすか」)。以上、本研究により、発見された鉱床は、わが国経済水域内にあり、いわゆる黒鉱型鉱床に酷似し、金・銀を多量に含む珍しいものである。そして、シロウリ貝やバクテリア等も発見採取され、生命の起源解明にも寄与した。更に今後熱水域が新たに発見される可能性も指摘することができた。一方、構造探査の方では、沖縄トラフは典型的な大陸性地殻構造を持っていることが明らかになったが、鉱床の性質はそれと予盾しない。