著者
日下 裕弘 海老原 宏美
出版者
人体科学会
雑誌
人体科学 (ISSN:09182489)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.9-21, 2004-10-30

An attempt was made to consider the mind moments of play world in a case of "making Shinning Mud-Dumpling", from the view point of mind and body theory of Ichikawa Hiroshi in the main. The following conclusions were obtained: 1) In the mind of play world, there were such moments as; (1) drift away from routine to freedom=being absorbed=unification with play object, (2) change in quality of the object, (3) change in relatinship with the object, (4) double existences of the subject, (5) creation of the original play world, and (6) formation of new self-identity. These moments have relations with each other, and existed simultaneously and progressively. 2) Those movements had not been created until through the body of play subject, especially through the "functions of Implexes" as latent possibilities like the five senses and the body senses of underconsciousness.
著者
川島 レイ 趙 孟佑 宮崎 康行 佐原 宏典 安藤 恵美子
出版者
一般社団法人日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空宇宙学会誌 = Aeronautical and space sciences Japan (ISSN:00214663)
巻号頁・発行日
vol.62, no.10, pp.331-336, 2014-10

大学宇宙工学コンソーシアム(University Space Engineering Consortium:UNISEC)は10年余にわたる国内高専・大学への実践的宇宙開発の支援を経て,宇宙ハンズオントレーニングの有用性・有効性を確信し,活動を宇宙開発新興国を含む他地域に広げるべく,2011年に国際委員会を組織した.国際向けの活動としては,超小型衛星のミッションアイディア国際コンテスト開催,海外の新興国への衛星開発教育の実践,超小型衛星シンポジウムの事務局運営などがある.UNISECでは,2020年までに100以上の国で大学生が実践的宇宙開発に参加できるような世界を作ろうという「VISION 2020-100」を発表し,世界各地にUNISECのような大学連携組織を作り,それらの組織を横断的につなぐUNISEC-Globalを設立しようという提案を国連の会議等で行い,2013年11月には,第1回UNISEC世界大会(The 1st UNISEC-Global Meeting)を実施し,UNISEC-Globalの設立が宣言された.本稿では,UNISEC国際展開の経緯と成果およびその将来展望,課題について考察する.
著者
安原 宏 小山 法孝
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.36, no.6, pp.1449-1455, 1995-06-15

近年、計算機を用いた文書整形技術は格段に進歩してきた。TEXと呼ばれる自動組版システムやPOSTSCRIPTと呼ばれる文字図形の記述言語の出現で電子出版が容易にできるようになった。これらの技術を利用すると従来の日本語行組版を変えるような新しい試みが可能となる。本論文では、日本語のべた詰め表記に対して欧米言語で取られているような単語分かち書きに近い手法の文書整形を提案し、実験システムの概要を述べる。整形処理は整形規則に基づいて実行しており、文書の種類によって異なる整形を施すことが可能となる。整形規則は単語や文字のサイズ、単語や文字の間隔を単語の見出しや品詞、構文構造などを用いて記述するため自然言語処理技術が必須となる。これらの規則を組み合わせると特定の単語を大きくしたり、助詞を小さくしたり、平仮名の続く文節の間には少し隙間を入れたりすることが可能になる。実験の結果、従来のモノスペース組版と比較してプロポーショナル組版の持つ読みやすさや自然さを出すことが可能になった。
著者
青塚 大輔 中原 宏
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.21, no.48, pp.799-804, 2015-06-20 (Released:2015-06-20)
参考文献数
12
被引用文献数
1

Local living environments in the areas which 87 Liaison Centers govern within the City of Sapporo were examined. It was found that the areas which were the low rate of population increase and decrease and high ratio of elderly population were more likely in the inconvenient areas for shopping and transportation from the result of analysis using the social index. Furthermore, area characteristics by the relations between the questionnaire results and the social index can be confirmed.
著者
菅原 宏道
出版者
東北大学文学会
雑誌
文化 (ISSN:03854841)
巻号頁・発行日
vol.75, no.3, pp.368-354, 2012
著者
松原 宏
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
E-journal GEO (ISSN:18808107)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.33-36, 2014 (Released:2014-11-29)
参考文献数
18
被引用文献数
1
著者
栗原 宏季 稲森 真美子 眞田 幸俊
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SR, ソフトウェア無線 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.452, pp.135-140, 2012-02-29

本報告ではブロック符号化した信号を空間的多重したMIMOシステムにおいて軟判定復号時の尤度計算の際に信号分離を行う方式を提案する.従来のMIMOシステムにおいての信号分離は複数の受信アンテナで受信した信号に対して行われた.したがって通信路行列をフルランクにし信号を分離するためには,複数のアンテナ素子が受信側で必要であった.本報告では最尤復号の尤度計算時に信号分離処理する方式を検討する.提案方式は符号語と同等のサイズの通信路行列を復号候補として構成することができる.提案方式の例として,RayleighフェージングチャネルにおいてHamming符号化したシンボルの尤度計算による信号分離および最尤復号特性を検討した.そして誤り率特性の理論計算とシミュレーションより信号分離及び復号できることを示す.
著者
前原 洋祐 川原 宏太 塩谷 浩之 郷原 一寿
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.500, pp.13-17, 2007-01-18

フーリエ反復アルゴリズムは位相回復の有効な手法として用いられており,最急降下法と対応付けられている.最急降下法に基づいた機械学習においては,複数の学習済みの予測機械を組み合わせるアンサンブル学習法が汎化能力の向上に有効である.本研究では,アンサンブル学習の枠組みを位相回復法に適応し,その有効性について検討する.
著者
石原 宏
出版者
佛教大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2005

本年度は、昨年度までに、いわゆる"健常な"大学生(非臨床群)を対象として行った箱庭制作調査と制作者による体験の語りをデータとして行った質的分析をベースデータとして、研究代表者がこれまでに臨床心理士として関与した臨床事例におけるクライエント(臨床群)の体験の比較分析を行った。その結果、非臨床群の制作体験には出現していなかった臨床群に特有と考えられる体験のあり方が浮き彫りとなり、またそこで見られた特徴的な体験のあり方が、そのクライエントが、臨床の場を訪れざるを得なかった心理的課題と密接に関連しており、クライエントを見立てる有効な手がかりとなり得ることを示すことができた。また、こうした比較分析を通して、制作者の体験からみた「治療的要因」について検討したところ、箱庭の用具そのものやセッティングそのものに治療的要因があるというよりも、そうしたセッティングがあたかも治療的要因を持つかのように体験することを可能とする制作者自身の心の機能にこそ「治療的要因」の本質があるのではないかと考えられた。こうした点については、臨床心理学のみならず、進化心理学の観点からみた「感覚」に関する議論(Humphrey,N.,2006)や、神経心理学の観点からみた「触覚」と「視覚」の曖昧さに関する議論(Armel,K.C.&Ramachandran,V.S.,2003)、またイメージを「仮想的身体運動」として捉える視点(月本ら,2003)などとも矛盾なく馴染むのではないかと考えられた。
著者
風早 康平 篠原 宏志
出版者
日本地質学会
雑誌
地質学論集 (ISSN:03858545)
巻号頁・発行日
no.43, pp.53-62, 1994-04-28
被引用文献数
3

マグマの発泡は, マグマの物性に大きな影響をあたえる。特に0.1 wt%以上のCO_2を含むマグマは飽和圧力が2kbに達し, 10 km以浅では発泡している可能性がある。マグマから発泡分離した揮発性成分のCO_2/H_2O比は圧力依存性が非常に大きいため脱ガス圧力計として応用可能である。玄武岩質マグマでは1kb以上の高圧化でもCO_2の脱ガスにより無視しえないマグマの体積膨脹が生じること, H_2Oの脱ガスは100 bar以下の圧力下で重要なことがわかった。玄武岩質マグマは通常, 表層2-3 kmの地殻よりも密度が高いため, 浅所では浮力を持ちえない。したがって, 気泡の濃集等によりマグマのバルク密度が低下しないかぎり, 地表へ噴出することは難しい。伊豆大島の玄武岩質マグマの場合では, マグマ中のCO_2量が0.3 wt%以上含まれないと浮力を持てないことがわかった。マグマ溜り内でCO_2に富んだ気泡が上昇し, マグマ溜り上部に濃集すれば, マグマ溜りの一部はこの浮力を持つ条件が満たしうる。マグマ溜り内のCO_2が濃集したマグマだけが噴火し, 残りはマグマ溜り内に留まると推察される。噴火様式, 揮発性成分量および噴火時の噴出率等の関係を空気-水系などでこれまで得られている流動様式線図を用い考察した。空気-水系の流動様式線図を用い, ガス-メルト系に応用する際に, 粘性, 表面張力, 密度の違いを考慮した結果, 伊豆大島1986年噴火の様式変化を説明しうることを示した。
著者
中村 昌彦 梶原 宏之 稲田 勝 原 正一 星野 邦弘 黒田 貴子
出版者
社団法人 日本船舶海洋工学会
雑誌
日本船舶海洋工学会論文集 (ISSN:18803717)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.95-105, 2006 (Released:2007-04-06)
参考文献数
6
被引用文献数
2

Recently, in domestic shipping, a shortage of crew members resulting from the severe labor environment and the aging of members are serious problems, and there is concern about stable transportation becoming difficult because of this. The hiring of younger crew members by improving the labor environment and reducing the labor load is therefore an important target. The automatic mooring is one means of mitigating the labor load of standby operations. If the shift of the mooring tension induced by tide level change and the draft change while loading can be prevented, and moreover, if the hull position can be kept automatic within the allowable limit, the labor load can be reduced. In this research, a simulator which calculates mooring tensions and ship motions was built first, and calculation accuracy was checked by model experiments. The controller was then designed using the simulator and the performance was verified by tank tests. Successful results are shown.
著者
鷹野 誠 伊藤 政之 武谷 三恵 山下 潤 桑原 宏一郎
出版者
久留米大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

近年、徐脈性不整脈に罹患し人工ペースメーカー植え込み術を受ける患者数は増加の一途である。これは自動能をもつ洞房結節ペースメーカー細胞の変性・脱落が原因であり、再生心筋による治療の可能性が注目を集めている。そこで洞房結節のペースメーカー細胞に特異的に発現するHCN4という分子の遺伝子座にホタルの発光蛋白質を組み込んだ遺伝子改変マウスを作成した。このマウスではペースメーカー細胞をホタルのように光らせることができる。この光を手がかりに、ペースメーカー型の再生心筋細胞を簡便かつ定量的にスクリーニングする方法を開発することができた。
著者
遠藤 泰生 中野 勝郎 増井 志津代 荒木 純子 松原 宏之 橋川 健竜 肥後本 芳男 佐々木 弘通 森 丈夫 中野 由美子 久田 由佳子 金井 光太朗 CHAPLIN joyce CAPOZZOLA christopher GOODMAN david JAFFEE david HALL david
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2011-04-01

「公民的要素」「政治的要素」「社会的要素」他の要素に市民権を分別しその成長を直線的に理解することに西欧の市民社会理解は特徴付けられる。しかし、19世紀前半のアメリカ合衆国における市民編成原理の歴史を理解するには、そのような枠組みは図式的すぎる。19世紀前半の合衆国における市民編成原理の追求は、領土の拡大と不断の移民の受け入れ、消費革命の浸透、奴隷制度の是非をめぐる論争などの問題に直面しながら行われた。本研究ではその歴史を、手稿請願、読書習慣、教会説教、大西洋世界における図像リテラシー他を媒体とする非公式の政治行為に携わる市民をも包摂する、巨視的視野から検討する。
著者
森田 脩 岩渕 慶 後藤 正和 江原 宏
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.429-436, 1995-01-31
被引用文献数
1

表面播種されたマメ科牧草の発芽種子が主根を土壌中に進入させ,定着に成功する過程を明らかにする目的で,播種箱に充填した水田黄色土壌(含水率20%)の表面に7草種を播き,25℃,相対湿度約100%の定温器内で発芽過程を5日間調査して,マメ科牧草の発芽行動に及ぼす根毛の固着の影響並びに固着と主根の形態的形質との関係について検討した。1.土壌表面におけるマメ科牧草種子の発芽過程をみると,最初に主根が発芽孔付近から出現し,地表面を這いながら伸長を続け,順次発生する根毛が表面に固着した後,先端が土壌中に進入を始めた。2.マメ科牧草の主根は,出現してから先端が土壌中に進入するまでの間に,根毛帯が表面に固着する程度(固着度)によって,次の3種類のいずれかの行動を示した。I:根毛帯の大部分が土壌表面に固着して,主根が表面に密着している芽生え(以後,全固着型と略記)。II:根毛帯は部分的に固着して主根の一部が表面から浮き上がっている芽生え(部分固着型と略記)。III.根毛帯は全く固着せず,主根全体が浮き上がっている芽生え(無固着型と略記)。3.3種類の発芽行動のうち,シロクローバ,バーズフットトレフォイルは全固着型が,アルサイクローバ,アカクローバ,クリムソンクローバ,アルファルファは部分固着型が,そして,コモンベッチは無固着型の割合がそれぞれ多く,草種によって特徴が見られた。4.全固着型の割合は,主根の根毛長/根径比と有意な正の相関関係があり(r=0.873,p<0.05),根径に比べ根毛が相対的に長い草種が高かった。各草種とも,全固着型は部分固着型に比べて,根毛の固着面積が有意に大きかった。5.以上から,表面播種されたマメ科牧草の主根根毛の固着は,定着の前提となる土壌中への主根の進入を助ける働きのあることが示唆された。
著者
加藤 千香子 橋本 順光 松原 宏之 小玉 亮子
出版者
横浜国立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究では、まず世紀転換期における特徴的な国民規範形成のプロセスの検証がなされた。日本における「青年」の構築と組織化、アメリカでの性にかかわる問題、ドイツにおける「少子化」問題、イギリスでの黄禍論や「武士道」概念といった焦点を浮かび上がらせ、それらが同時代の世界との緊密な関係のうえに登場したことが検証された。他方、国民規範が企図した社会秩序の安定化については、必ずしも果たされたわけではないことも明らかにされた。