著者
柴原 弘明 世古口 英 竹下 祥敬 鈴木 伸吾 森本 美穂 稲熊 幸子 森 陽子 工藤 壽美代 太田 由美 西村 美佳 植松 夏子 今井 絵理 西村 大作
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.523-528, 2013 (Released:2013-06-29)
参考文献数
10

【緒言】フェンタニル貼付剤による色素沈着の報告は現在までにみられない. 【症例】43歳, 男性. 直腸がん術後再発に対して, セツキシマブ+イリノテカン療法後, パニツムマブ+FOLFIRI療法を施行した. がん疼痛に対して, フェンタニル貼付剤(フェントス®)投与し, 再発部位に後方からの放射線療法を行った. 経過中, 胸部と腹部のフェンタニル貼付剤の貼付部位に色素沈着がみられた. 貼付中止後, 4カ月でほぼ消失した. 【考察】色素沈着の機序として, フェンタニル貼付剤による接触皮膚炎後の炎症後色素沈着である可能性が高い. 正確な機序の解明のためには, パッチテスト・皮膚生検が望ましい. 【結論】フェンタニル貼付剤投与時には, 色素沈着に留意する必要がある.
著者
沖田 実 中野 裕之 田原 弘幸 井口 茂 宮原 勝彦 吉田 佳弘 片岡 拓巳 田口 厚
雑誌
長崎大学医療技術短期大学部紀要 (ISSN:09160841)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.9-15, 1993-03-31

異常歩行をきたす症例は,下肢,体幹の可動域制限,筋力の低下,疼痛,痙性などが原因である.その中で,距腿関節や足根中足関節など,足部の可動域制限によるものを多く経験してきた.そこで,足部の可動域制限が歩行に及ぼす影響を床反力,動作解析より検討し,理学療法のあり方について考察を加えた.その結果,heel strike後に荷重に対する調節が行われ,推進力は低下した.歩容においては,膝関節の角度変化に3種類の代償方法が考えられた.したがって,可動域制限を最小にとどめるとともに他の関節周囲筋の筋力強化,早朝からのアーチ機能の維持・向上,靴に対する配慮,工夫が必要と思われた.Abnormal gait is the result of limited range of motion in the lower limbs and trunk, muscle weakness, pain, and spasticity. We often experienced patients who presented with abnormal gait because of limited range of motion in the foot. Thus we investigated the effect of limited range of motion in the foot on gait using force plate and motion analysis, and we considered the status of physical therapy for limited range of motion in the foot. 1) The weight bearing was controled after heel strike 2) The acceleration force decreased. 3) The knee angle variation could be categorized into three patterns. We considered it important, therefore, to minimize limitations on range of movement, to strengthen knee, hip and trunk muscles, to maintain arch function from the early stage, and to consider and improvize the structure of shoes.
著者
蓬原 弘一 向殿 政男
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌D(産業応用部門誌) (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.110, no.3, pp.218-226, 1990
被引用文献数
1 1

If sufficient time is allowed for detection, the aerial ultrasonic pulsed radar sensor can detect reflecting objects without being unduly subject to the effect of wind. When used for safety assurance like obstacle detection of automated guided vehicles, the pulsed radar sensor must have such fail-safe characteristics that it can monitor an area wilder than that it is originally designed to monitor when it malfunctions and can produce a hazard-signifying output signal when it stops. The ultrasonic pulsed radar sensor discussed here is in its normal operating state when a short-distance transmitter/receiver signal is received as inspection signal for monitoring its operation. The pulse signal reflected from the obstacle in question, operation monitoring signal, and gate signal are added and converted into a ternary signal. The ternary signal is converted into a binary signal that indicates the normal state of the sensor (logic 1) or the faulty state of the sensor or detection of the obstacle (logic 0). A fail-safe pulsed radar can be realized in this way.
著者
堤 正臣 笹原 弘之
出版者
東京農工大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

回転軸のピッチ誤差、バックラッシを考慮した5軸制御マシニングセンタのモデルを開発し、円すい台の仕上げ切削を想定したシミュレーションを行い、ボールバーによる測定結果と種々条件を変えて比較したところ、両者はよく一致することがわかった。このモデルを四角すい台に応用したところ、ほぼ同様の結果を得ることができることを示した。このモデルを使えば、工作精度を予測でき誤差を診断することが可能なことを示した。
著者
荒殿 誠 瀧上 隆智 松原 弘樹
出版者
九州大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2006

1.全反射XAFS法による1-decyl-3-methylimidazolium bromide(DeMIMB)の表面吸着膜とミセル表面における対イオンの溶媒和構造単量体領域から臨界ミセル濃度以上の領域までの種々の濃度におけるスペクトルは等吸収点をもち、DeMIMカチオンとは相関のないfreeな状態と相関のあるboundである状態を表すスペクトルの和として表すことができることが示された。詳細な解析により、freeは6水和状態にあり、boundは4水和に水和数が減少し、第2配位圏でDeMIMカチオンの炭素あるいは窒素に配位した状態であることが示された。このことから臭化物イオンは、通常のカチオン界面活性剤系のように、イミダゾリウムカチオンから水溶液内部へ向かう電気2重層に分布していることが明らかとなった。BF4イオンの場合にはDeMIMカチオンとは同じ平面状にあると示唆されていることから、表面でのアニオンの位置したがって表面構造は、アニオンにより大きく異なることが示された。2.HMIMBF4と1-ブタノール混合系の水溶液表面吸着のシナジズム吸着の相図と吸着の剰余ギブズエネルギーから、HMIMBF4と1-ブタノールの分子間には有効なイオンー双極子相互作用が働かないことが明らかになった。この結果は次の対イオンの配置を支持している:イミダゾリウム陽イオンは対アニオンとほぼ同一平面上にあってイオンペアーを形成し、ブタノールヒドロキシル基の双極子との相互作用が有効に働かない。またの値は表面張力の低下に伴い正からゼロに近づくことから、吸着量が増加するとブタノールとイミダゾリウム陽イオンが有効になってくる。すなわちイミダゾリウム陽イオンは対アニオンとほぼ同一平面上にあってイオンペアーを形成し、通常のイオン性界面活性剤の電気2重層と異なる構造をもつという描像を支持している。
著者
木下 康昭 阪本 泰男 佐藤 千明 青木 敏 野本 真一 篠原 弘道
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.85, no.3, pp.204-213, 2002-03-01
被引用文献数
5

ダイヤルアップ時代から常時接続の時代に向け,ラストワンマイルのブロードバンド化がインターネット通信で最大の課題となっている.加入者から集配局に至るアクセス系の伝送媒体と網トポロジーを,電話用対ケーブルを用いるADSL,CATV同軸ケーブル網の利用,アンテナ系を用いる無線アクセス,光ファイバを用いる光アクセスの4種類に分類し,そのブロードバンド化の内外動向と技術課題を横断的に論じた.IT国家基本戦略は,今後の政策課題の実行で十分に達成の見込みである.
著者
蒲原 弘昭 工藤 善則 篠原 功 伊藤 彰
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌A(基礎・材料・共通部門誌) (ISSN:03854205)
巻号頁・発行日
vol.119, no.6, pp.814-820, 1999-06-01 (Released:2008-07-15)
参考文献数
10
被引用文献数
1

The deterioration diagnosis for XLPE cables using low-frequency voltage has been confirmed that it is able to detect not only bridged water trees but also un-bridged water trees. However, its degraded detecting performance has not been proven.In this paper, we examined the properties of a DC leakage current and a low-frequency loss current through the use of cables with different degrees of deterioration, and studied the performance of each measurement in detecting water-tree deterioration.As a result, it has been confirmed that for a water tree that has bridged an insulator, it is possible to detect deterioration in both the DC leakage-current measurement and the low-frequency loss-current measurement. On the other hand, for a water tree that has not bridged an insulator, although deterioration signals were not obtained in the DC leakage-current measurement, as is generally known, it has been ascertained that deterioration can be detected in the low-frequency loss current measurement.The above results has made it clear that the result obtained by the method of combining low-frequency method with DC leakage current method is high reliability.
著者
小笠原 弘幸
出版者
(財)政治経済研究所
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2009

オスマン帝国末期からトルコ共和国初期にかけての国民史の形成過程を、前近代の歴史叙述との関係も視野に入れつつ検討した。本研究の結果次の点が明らかとなった。近代のオスマン史家は、前近代の歴史叙述を国民史に取り込もうと試み、とくにオスマン帝国の起源の扱いに腐心した。またトルコ共和国初期に主張された公定歴史学においては、先行研究では反オスマン的な史観であるとされていたのに対し、相対的に妥当な内容で書かれていることが明らかとなった。
著者
高松 秀行 片桐 さやか 長澤 敏行 小林 宏明 小柳 達郎 鈴木 允文 谷口 陽一 南原 弘美 早雲 彩絵 和泉 雄一
出版者
特定非営利活動法人日本歯科保存学会
雑誌
日本歯科保存学雑誌 (ISSN:03872343)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.31-39, 2013-02-28

目的:慢性歯周炎はインスリン抵抗性を亢進させることにより,2型糖尿病患者の血糖コントロールを悪化させると考えられている.高感度C反応性タンパク(hs-CRP), tumor necrosis factor-α (TNF-α), interleukin-6 (IL-6),また,アディポネクチン,レプチン,レジスチンのようなアディポカインなどのさまざまなメディエーターの増加や減少は,インスリン抵抗性に関与すると考えられている.本研究の目的は,歯周炎に罹患した2型糖尿病患者における,歯周治療による血糖コントロールおよび血清中のメディエーターへの影響を調べることである.対象と方法:歯周炎を伴う2型糖尿病患者41名に,抗菌薬の局所投与を併用した歯周治療を行った.ベースライン時と歯周治療2,6カ月後に,歯周組織検査として,プロービング深さ(PPD),プロービング時の出血(BOP)を測定し,また採血を行って糖化ヘモグロビン(HbA1c), hs-CRP, TNF-α, IL-6,アディポネクチン,レプチン,レジスチンを測定した.結果:全被験者において,PPDとBOPは有意に減少したがHbA1cおよび血清中のメディエーターには有意な変化は認められなかった.次に,6カ月後のBOPの改善率が50%以上の群(BOP-D群)とBOPの改善率が50%未満の群(BOP-ND群)に分けて解析を行ったところ,BOP-D群ではPPD, BOP, HbA1cが有意に減少しており,血清中のアディポネクチンは有意に増加していた.一方,BOP-ND群においては,PPDとBOPの有意な減少が認められたが,HbA1cや血清中のメディエーターには有意な変化は認められなかった.さらにBOP-D群においては,BOPとレジスチンの6カ月間の変化量の間に有意な正の相関(p=0.03, ρ=0.49)が認められた.結論:歯周炎に罹患した2型糖尿病患者において,歯周組織の炎症が顕著に改善した被験者では,血清アディポネクチンの増加およびHbA1cの減少が認められた.またBOPの減少に伴ってレジスチンも減少することが示された.歯周炎に罹患した2型糖尿病患者に対してBOPの改善率が50%以上と表されるように大きく炎症が減少することにより,インスリン抵抗性が改善し,血糖コントロールが安定する可能性が示された.
著者
小室 一成 瀧原 圭子 松原 弘明 斉藤 能彦 室原 豊明 福田 恵一
出版者
千葉大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2000

本研究の目標である心不全の病態解明と新たな治療法の確立について多角的に研究を推進できたと考えられる。特にマウスの心機能解析法(心臓カテーテル検査、心臓エコー検査)を確立させたことは、我が国全体における心機能解析技術の飛躍的な向上に寄与できだと思われる。また、本研究代表者や研究分担者らがこれまで世界的にもリードしてきた研究対象であるナトリウム利尿ペプチド、アンジオテンシンII、サイトカイン、三量体G蛋白質、などに着目し、これらの遺伝子改変マウスを作製し実験に用いることができた。心機能に関与する遺伝子をターゲットとした遺伝子改変マウスの解析をおこなうことで心不全の病態を分子レベルで解明した。さらにこれらのマウスに胸部大動脈の縮窄または冠動脈の結紮などの手術を施し、圧負荷心肥大モデル、心筋梗塞モデル、虚血再灌流モデルなどを作製した際の心不全の発症・進展に対する影響も検討した。得られた知見は心不全の発症機序のみならず、心筋細胞が正常機能を維持するための機序についても新しい概念を与えた。心不全発症の分子機序を明らかにすることで心不全の新たな治療基盤を打ち立てることができた。また、心筋細胞の分化・発生の機序に関する研究をおこない、心筋細胞の分化に必須の転写因子や成長因子などを同定した。複数の転写因子を同時に発現させることにより心筋細胞の分化が誘導されることを明らかにした。細胞治療に関する研究では幹細胞生物学と再生医学、心臓病学の領域において先駆的な業績をあげ、国内外における心筋細胞の再生研究に大きな進歩をもたらした。
著者
村上 真一 川村 智浩 二村 文章 打矢 聡 天白 竜一 谷治 行夫 中柴 康隆 摺澤 雄治 川上 幸也 中野 隆 武藤 信彦 繊原 弘三 河野 明啓 織田 英嗣
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.20, no.23, pp.49-54, 1996-03-19
被引用文献数
2

A 2/3-inch 760k pixel interline transfer CCD (IT-CCD) image sensor has been developed, which includes twice as many vertical pixel numbers as the conventional 380k pixel CCD image sensor within the same image format, and independent 8 vertical bus lines. These features enable the sensor to be applicable not only to NTSC system (525-line interlace mode), but also to vertical high resolution TV system (525-line progressive mode and 1049-line interlace mode). Furthermore, various application, such as dynamic range expansion mode and smear elimination mode, can be realized for its high driving flexibility.
著者
梅原 弘光 ウメハラ ヒロミツ
雑誌
史苑
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.10-13, 1992-07
著者
村田 伸 津田 彰 中原 弘量
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.20, no.3, pp.213-217, 2005 (Released:2005-09-02)
参考文献数
29
被引用文献数
2 2

本研究は,健常成人16名(男性7名,女性9名,平均24.8±3.7歳)を対象に,音楽聴取と精神作業負荷(数字の逆唱と果物の想起課題)が重心動揺に及ぼす影響を検討した。重心動揺の指標とした総軌跡長と外周面積は,3条件間で有意に異なり,精神作業負荷条件での重心動揺が統制条件(無音状態)での重心動揺より有意に大きかった。音楽聴取条件での重心動揺については,有意差が認められなかった。これらの知見より,受動的音楽聴取以上に精神作業負荷が,身体動揺の増加を惹起することが明らかとなった。
著者
奥澤 保 塚原 弘昭
出版者
公益社団法人 日本地震学会
雑誌
地震 第2輯 (ISSN:00371114)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.241-253, 2001-03-25 (Released:2010-03-11)
参考文献数
31
被引用文献数
5

Many small earthquakes occurred in the Matsushiro area in a period from 1965 to 1967. This is called “Matsushiro Earthquake Swarm”. The swarm earthquakes are interpreted as a result of deep ground water intrusion into the focal area. At the hardest time of the crustal movement, water flow from pre-existing springs increased, and many new springs appeared along a hidden fault zone formed by the swarm earthquakes. Some of springs are still alive and have peculiar chemical compositions. The deep ground water must have caused the earthquake swarm. We show the characteristics of the deep ground water through analyzing chemical composition. Our measured data and many published data show that the deep ground water obtains Ca2+ from rocks and loses Na+ during its upwelling migration through the fault zone of Matsushiro Swarm Earthquakes. The data also show that the major components of Cl- and (Na++Ca2+) have a liner relation in concentrations, although every spring water has different concentrations of Cl- and (Na++Ca2+). It is interpreted in terms of mixing deep ground water with shallow ground water at defferent ratios. The concentrations of the major ions of the deep ground water are estimated from both of our measured data and compiled data using the liner relation, e. g., Na+: 310meq/l, Cl-: 330meq/l. Analysis of our measured data also reveals that the small temporal variation in the concentration of Ca2+ in a short period such as several months is attributable to the reaction between the ground water with CO2 and surrounding rocks.
著者
中沢 貴宏 大原 弘隆 城 卓志
出版者
日本胆道学会
雑誌
胆道 (ISSN:09140077)
巻号頁・発行日
vol.24, no.4, pp.569-578, 2010 (Released:2011-01-07)
参考文献数
30
被引用文献数
4

要旨:IgG4関連硬化性胆管炎は原発性硬化性胆管炎や胆管癌との鑑別が必要である.自己免疫性膵炎の合併の有無,血清IgG4値,全身合併症を参考に,胆管像,管腔内超音波像で診断することが重要である.胆管の生検診断は胆管癌の除外に有用である.膵病変が明らかでなく,硬化性胆管炎のみを認める症例は診断に難渋する.治療は自己免疫性膵炎と同様にステロイドの投与で軽快するが,再燃を繰り返す症例やステロイドに反応が悪い症例に対して海外では免疫抑制剤の併用も行われている.予後はおおむね良好であるが,肝萎縮をきたす症例も報告されている.
著者
市原 弘善 康 史朗 青山 泰孝 久村 岳央 太田 忠信 古川 佳央 寺田 芳樹 山根 孝久 日野 雅之 麥谷 安津子
出版者
一般社団法人 日本血液学会
雑誌
臨床血液 (ISSN:04851439)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.352-356, 2012 (Released:2012-04-10)
参考文献数
10

症例は62歳,男性。近医にてC型慢性肝炎の診断のもとInterferon-β (IFN-β)で治療が開始された。治療開始後29ヶ月2週目にWBC 2,300/μl, Hb 7.2g/dl, PLT 4.7×104/μl, と汎血球減少を認めIFNを中止。しかし,その後も汎血球減少は進行,LDH 4,898IU/lと急激な上昇を認め,当科紹介入院となった。精査の結果,悪性貧血と診断,ビタミンB12投与により速やかな改善が得られた。ウイルス性肝炎に対してIFN治療が広く行われている。それに伴って様々な副作用が報告されているが,悪性貧血合併報告は稀である。IFN加療中に貧血を合併した場合,悪性貧血を鑑別する必要があると考えられ報告する。