著者
山田 真知子 大坪 繭子 多田 邦尚 中野 義勝 松原 賢 飯田 直樹 遠藤 宜成 門谷 茂
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
pp.16-00040, (Released:2016-12-22)
参考文献数
36
被引用文献数
6

我が国5海域における珪藻Skeletonema属の種組成を,遺伝子解析(LSU rDNA D1-D3)と微細形態の特徴から種を同定し,明らかにした。亜熱帯域の沖縄海域ではS. grevillei,温帯域の有明海,富山湾,女川湾および亜寒帯域の噴火湾ではS. dohrniiが優占し,S. japonicumが混在した。高水温期に塩分の低かった有明海や富山湾ではS. costatumが,塩分30以上の女川湾や噴火湾では順にS. grevilleiとS. pseudocostatumが出現した。
著者
原 賢 武藤 健一郎 知加良 盛 関 良明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. LOIS, ライフインテリジェンスとオフィス情報システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.286, pp.123-128, 2011-11-07

クラウドサービスの普及にともない,遠隔からシステムを安全に制御するためのプロトコルであるSSHを一般のユーザが利用する機会が増えると考えられる.一方,SSHのように暗号アルゴリズムを用いたプロトコルにおいては,暗号の危殆化に対する対処が必要である.そこで,SSH接続時に危殆化した暗号アルゴリズムの利用を避けるよう,ユーザへ設定変更を働きかけることを検討した.一般ユーザでも実行可能であり,かつ有効な対策行動を探索するため,SSH接続時の使用暗号アルゴリズムの決定方法を仕様と実装の両面で確認した.その結果,クライアントの暗号アルゴリズム設定リスト内の優先順位が接続時に利用する暗号アルゴリズムを支配的に決定することがわかった.そこで,SSHにおける暗号危殆化状況を可視化するために,クライアントと接続対象サーバの暗号設定情報の取得方法を調査し,SSH接続時に考えられる全ケースについて表示内容を考案し,一部を実装したので報告する.
著者
川原 賢太 Ng Yoke Yan Soon Chai Fen Joshua Mutua 舎川 春佳 上須 道徳 カワハラ ケンタ トネガワ ハルカ ウワス ミチノリ
出版者
大阪大学中国文化フォーラム
雑誌
OUFCブックレット (ISSN:21876487)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.139-149, 2015-03-10

東アジア“生命健康園”構築に向けて : 大気汚染と健康問題を考える日中国際会議の記録
著者
田中 秀一 川西 昌浩 加茂 正嗣 西原 賢太郎 山田 誠 横山 邦夫 伊藤 裕
出版者
日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.20, no.3, pp.200-206, 2011-03-20

骨粗鬆症性椎体圧迫骨折では,圧潰椎体の後壁が脊柱管内に突出して脊柱管狭窄をきたし,腰痛に加えて神経症状を呈すことがある.今回,本病態の7症例(平均74歳)に対し低侵襲治療を目的に,一期的に椎体形成術と後方除圧術を施行し短期治療成績を検討した.術後,腰痛は全例で軽快し,JOA scoreは術前10.6から術後20.3,椎体高は前方と中央で有意に改善した.歩行不能であった3例とも歩行可能となり,跛行は4例中3例で消失した.こく短期間の検討では,同法は低侵襲に骨折椎体の前方支持性と神経症状,腰痛を改善できた.同法の有効性を論じるには症例の蓄積と長期経過観察が必要だが,特に固定術が躊躇される症例で治療オプションとなる可能性がある.
著者
堀江 郁美 山口 和紀 柏原 賢二
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.47, no.9, pp.2830-2839, 2006-09-15
参考文献数
17

ウェブサイトにおいて,一貫性のない構造は読者を混乱させるということが指摘されている.そこで,本研究では一貫性のない構造を発見する方法として高階ランク分析を提案する.高階ランク分析は,ウェブを有向グラフと見なし,非有基的集合論を基にした高階ランクを用いて,ウェブサイトから一貫性のない構造を発見するものである.この高階ランク分析の有効性を確かめるために,4 つのウェブサイトに高階ランク分析を適用し,各々のウェブサイトにおいて一貫性のない構造として発見されるページが特殊なものや誤ったものであることを検証した.An irregular structure that differs from the typical structure in a Web site might confuse readers, thus reducing the effectiveness of the site. In this paper, as a method for detecting such irregular structures, we propose higher-order rank analysis. In the analysis, viewing the Web as a directed graph and employing a higher-order rank based on the non-well-founded set theory, we are able to detect irregular structures differed from the typical structure of a target site. To test the effectiveness of our method, we applied it to several Web sites in actual use, and succeeded in identifying irregular structures within the sites.
著者
唐澤 敏彦 笠原 賢明 建部 雅子
出版者
一般社団法人日本土壌肥料学会
雑誌
日本土壌肥料學雜誌 (ISSN:00290610)
巻号頁・発行日
vol.72, no.3, pp.357-364, 2001-06-05
被引用文献数
3 2

AM菌との共生程度が低い作物を栽培した跡地では、後作物のAM菌感染率が低くなるために、その生育が劣る。そこで、翌春まで裸地になる上記作物の収穫跡地に、宿主作物を緑肥として降雪時まで栽培することによって、翌年の作物生育を改善できるか検討した。結果の概要は次の通りである。 (1)生育初期における後作トウモロコシの生育、リン吸収、AM菌感染率は、裸地あるいは非宿主作物(シロガラシ)跡地に比べて、宿主作物(ヒマワリ、ベッチ)を栽培した跡地で著しく優れ、収穫時にも優る傾向がみられた。 (2)後作トウモロコシの生育、リン吸収、AM菌感染率は、緑肥作物のすき込みの有無の影響を受けなかった。 (3)以上の結果から、宿主の栽培によって増殖したAM菌が、後作物のAM菌感染率を高め、それが、ヒマワリやベッチの導入効果の主な原因になっていると考えられた。そこで、緑肥作物を選定する際の基準に、AM菌との共生程度を加えることが有効である。 (4)ヒマワリを9月以降に播種した場合、トウモロコシに対する効果は認められなかった。そこで、緑肥としてAM菌の宿主作物を導入する場合、8月に播種する必要がある。
著者
佐久間 雅 柏原 賢二 八森 正泰 中村 政隆 篠原 英裕
出版者
山形大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

①:Cornuejols, Guenin and Margotの予想を解くためのスキームを提示し、Cornuejols,Guenin and TuncelのOpen Problemの類似を証明した。当該論文は、Springer monograph(Indean Statistical Institute Series)として出版予定である。②:コードダイアグラムの展開式を用いてTutte polynomialの(x,y)=(2,-1)における値の組合せ論的意味付けを与えた。③:グラフにおける新しいパラメータである安全数を定義し、その様々なグラフ理論的性質および計算量的評価について明らかにした。
著者
海谷 治彦 原 賢一郎 小林 亮太郎 長田 晃 海尻 賢二
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.653-661, 2012-02-15

ソフトウェアを含め,ほとんどの工業製品は以前の製品を改訂し開発されている.よって,既存ソフトウェアの改訂を支援することも重要である.革新的なソフトウェア改訂技法や枠組みが提案はされているが,それらを現実の開発に導入することは現状の開発体制の観点から容易でない場合が多い.特にソフトウェアが中心でない製品の場合,その傾向は顕著である.本稿では,ソフトウェアが中心でない製品におけるソフトウェア改訂において,どのように技術導入をすべきかについての調査および試行結果を報告する.初めに我々はソフトウェアが中心でない製品を開発する産業界の協力者の支援をうけ,どのような作業をどのような技術で支援すべきかを調査した.結果,インパクト分析作業が技術的に支援可能であり,情報検索技術(IR)を用いたトレーサビリティ技術で支援することが適切であると判断した.次に協力者から提供があった実開発のデータに対して,当該技術を適用し,協力者とともに問題点や改善点を模索した.結果として,要求変更の特徴づけを支援するための技術文書の索引付け,IRの入力データの改善を支援する機械学習,間接的なインパクトを知るためのソースコード上の静的解析の3つが,IRに基づくトレーサビリティを改善する追加技術として適切であると判断した.我々はこれら3つの技術を追加したインパクト分析支援ツールを試作し,産業界の協力者に評価を依頼し,期待どおりの改善が見込まれることを確認した.Most industrial products are developed based on their former products including software. Revising existing software according to new requirements is thus an important issue. However, innovative techniques for software revision cannot be easily introduced to projects where software is not a central part. In this paper, we report how to explore and apply software engineering techniques to such non-ideal projects to encourage technology transfer to industry. We first show our experiences with industrial partners to explore which tasks could be supported in such projects and which techniques could be applied to such tasks. As a result, we found change impact analysis could be technically supported, and traceability techniques using information retrieval seemed to be suitable for it. We second had preliminary experiences of a method using such techniques with data in industry and evaluated them with our industrial partners. Based on the evaluation, we third improved such a method by using following techniques; indexing of technical documents for characterizing requirements changes, machine learning on source codes for validating predicted traceability and static source code analysis for finding indirect impacts. Our industrial partners finally evaluated the improved method, and they confirmed the improved method worked better than ever.
著者
中原 賢一 松下 哲 山之内 博 大川 真一郎 江崎 行芳 小澤 利男
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.285-291, 1997-04-25 (Released:2009-11-24)
参考文献数
7
被引用文献数
2

剖検例において, 生前には狭心症状を認めなかったにも関わらず, 著しい冠動脈硬化所見を認めることがある. この無症候性の原因として, 高齢者では心病変のみならず, 脳血管障害をはじめ多くの因子の関与が推測される. 本研究では剖検例を用いて高齢者の無症候性に関わる因子, 予後, 診断について検討した.770例の高齢者連続剖検例を母集団とし, 冠狭窄指数 (冠狭窄度は100%もしくは95%を5, 90%を4.5, 75%を4, 50%を3, 25%を2, 狭窄のない石灰化を1, 正常を0. 冠狭窄指数=3枝の合計) を用い, 次の検討を行った. まず心筋虚血をおこすに充分な冠動脈狭窄の条件を決定する目的で, 冠狭窄指数が10以上かつ狭心症のある症例を分析した. 次に心筋虚血をおこすに充分な条件を満たした症例を狭心症の有無で2群に分け, 1) 予後, 2) 心筋病変の差, 3) 脳血管障害の影響, 4) ADL (Activity of daily living) の差, 5) コミュニケーション障害の有無, 6) 糖尿病の有無, 7) 安静時心電図診断を分析した. またコントロール群として冠狭窄指数10未満の例86例を用いた.狭心症を有した31例を検討し, 最大狭窄度は5かつ冠狭窄指数13以上を心筋虚血を起こすに充分な条件と考え, 770例中二つの条件を満たす症例を選出した. その結果狭心症群24例, 無症候群92例が該当し,この2群を比較した. 1) 心筋梗塞が直接死因となったのは狭心症群67%, 無症候群27%で共に死因中最も多かったが, 頻度には差が見られた (p<0.01). 2) 心筋梗塞の発症率および心内膜下梗塞は狭心症群に多く, 下壁梗塞および小梗塞 (2cm未満) は無症候群に多かった. 3) 無症候群には脳血管障害の合併率が高く, 大きさでは中型病変が多かった。4) 無症候群には, ADLの低い症例, コミュニケーション障害例が多かった. 5) 糖尿病の合併率は狭心症群に高かった. 6) 安静時心電図の比較では, 陳旧性心筋梗塞の所見は, 狭心症群に最も多く, 次いで無症候群で, 共にコントロール群に比し多かった. 虚血性ST低下は3群間に差は認められなかった. むしろ無症候群および狭心症群を含めた重症冠動脈疾患群に左室肥大の診断が有意に多かった. 心房細動が無症候群に多い傾向にあった.高齢者においては心病変と共に, 脳血管障害, ADL, コミュニケーション障害が心筋虚血の無症候性に重要な意味を持つことが明らかになった. 高齢者では冠動脈病変はむしろ存在することが普通であり, 特に脳血管障害のある症例では狭心症状の有無に関わらず, 心筋虚血を探知する努力が必要である.
著者
原 賢太 横野 浩一 安田 尚史 明嵜 太一
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

mTORシグナルの栄養代謝における役割を生体で解析するため、mTORC1シグナル特異的阻害剤であるラバマイシンを腹腔内投与したC57BL6マウスモデルを用いて解析を行ったところ、非投与群に比べて体重血糖、遊離脂肪酸や脂肪重量などには有意な差は認めなかったが絶食後の血中ケトン値がラバマイシン投与群で有意に高値を示していることを前年度見出したそこで次に肥満、2型糖尿病モデルであるKK-Ayマウスに同様の解析を行った。その結果やはりラバマイシン処理群で血中ケトン体の産生が有意に増加していた。また投与群で体重増加が有意に抑えられていたにもかかわらず、随時血糖値の上昇、肝・脂肪重量の低下が見られ、またインスリン負荷試験にてインスリン感受性の低下が見られた。一方、mTORヘテロノックアウトマウスを用いて同様の解析を行ったが、ヘテロ欠損はlittermateの野生型と比べても、絶食後のケトン体や遊離脂肪酸の産生および脂肪や肝重量に有意な差を認めなかった。以上のラバマイシンを用いたマウスモデルの解析から、mTORC1シグナルは、飢餓時におけるケトン体産生に対して抑制的に働いている一方、mTORC1経路の抑制は、末梢でのインスリン感受性と膵β細胞の代償性肥大化を抑制することで、耐糖能の悪化をきたすことが明らかとなった。mTORC1は生体において、糖・エネルギー代謝において重要な役割を担っており、分子栄養学的な観点から重要な標的分子であることが明らかとなった。
著者
田原 賢
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.752, pp.48-51, 2003-09-01

合板張り耐力壁の施工は簡単そうだが注意しなければならない。例えば、くぎ打ちだ。くぎ打ち機を使っていると、くぎが合板内に深くめり込んでしまうことがある。そうなったとき、耐力壁はどの程度、性能が低下するのか。めり込んだくぎの影響の度合いを、実験結果とあわせて田原氏に解説してもらった。
著者
金城 昇 嘉陽 宗芳 野原 賢一 後呂 健二 金 福柱 Kinjo Noboru Kayoh Muneyosi Nohara Kenichi Ushiro Kenji Kin Fukutyu
出版者
琉球大学教育学部附属教育実践総合センター
雑誌
琉球大学教育学部教育実践総合センター紀要 (ISSN:13466038)
巻号頁・発行日
no.11, pp.61-85, 2004

2003年6月から7月にかけ、沖縄県内のS小学校4,5,6年生を対象に、ライフスキル形成を目的とした喫煙防止教育を行った。本実践は初めに、タバコの害や影響に関する知識を深め、それに基づきタバコの広告分析の授業、喫煙を勧められた際の良い断り方の習得を目指した授業へと系統立てて実施した。児童から出されたアイディアや授業後の感想をPPモデルで分析した結果、児童は喫煙による急性影響、長期影響、環境タバコ煙の影響についてそれぞれ理解し、その知識を基に家族とのタバコに関する対話がなされたことが示された。さらに、喫煙による事実とタバコ広告に隠されたテクニックとを対比し、その矛盾点を明らかにするとともに、喫煙を勧められた際に、相手を尊重しつつ自分の意思をはっきりと伝えるスキルの一定程度の習得がみられた。尚、本実践研究は、本学大学院教科教育専攻保健体育専修の科目である「保健体育科教育法特論」「保健体育科授業研究・教材開発」の一環として、S小学校から依頼のあった喫煙防止教育について院生が中心となり実践・分析・検討してまとめたものである。
著者
藤重 悟 牧野 和久 高畑 貴志 柏原 賢二
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告アルゴリズム(AL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.7, pp.51-58, 2001-01-19

各辺ベクトルの台の大きさが2以下である多面体のクラスについて考える.このような凸多面体を複基多面体と呼び,頂点をもつ任意の多面体P⊆R^Vについて,次の3つが等価であることを示す.(1) Pが複基多面体である.(2) 台Vの法線ベクトルをもつPの各面は,ある基多面体の反転および軸方向のスケーリングによって得られる.(3) Pの支持関数は,R^Vの各象限上の劣モジュラ関数である.We consider a class of pointed convex polyhedra in R^V whose edge vectors have the support of size at most 2. We call such a convex polyhedron a polybasic polyhedron and show that for a pointed polyhedron P ⊆ R^V the following three statements are equivalent: (1) P is a polybasic polyhedron. (2) Each face of P with a normal vector of the full support V is obtained from a base polyhedron by a reflection and scalings along axes. (3) The support function of P is a submodular function on each orthant of R^V.
著者
宮原 賢吾
出版者
日本図書館協会
雑誌
図書館雑誌 (ISSN:03854000)
巻号頁・発行日
vol.64, no.1, pp.34-35, 1970-01
著者
藤吉 学 磯本 浩晴 白水 和雄 山下 裕一 小畠 敏生 梶原 賢一郎 掛川 暉夫
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.22, no.5, pp.1116-1120, 1989-05-01
被引用文献数
28

大腸癌卵巣転移の臨床病理学的特徴を明らかにするとともに,予防的卵巣摘除術の適応を明確にする目的で,原発巣切除を受けた女性大腸癌症例309例を対象として検討を行い,以下の結果を得た.1.卵巣転移を5例に認め,全体では5/309(1.6%),閉経前3/61(4.9%),閉経後2/248(0.8%)であった.2.卵巣転移は,深達度a_2,s以上でなおかつリンパ節転移n_2(+)以上の症例に認められた.3.腹膜播種陽性例では,卵巣転移は3/25(12%)と高率であった.以上より予防的卵巣摘除術の適応は,1)明らかに卵巣に異常のあるもの.2)腹膜播種のあるもの.3)明らかな漿膜浸潤や外膜浸潤があり,リンパ節転移高度なものと考えている.
著者
鎌田 東二 梅原 賢一郎 河合 俊雄 島薗 進 黒住 真 船曳 建夫 原田 憲一 藤井 秀雪 中村 利則 小林 昌廣 尾関 幸
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

日本語の「モノ」には物質的次元、人間的次元、精神的・霊的次元が含意されているという問題認識に基づき、日本文明の創造力の基底をなすその三層一体的な非二元論的思考の持つ創造性と可能性、またその諸技術と表現と世界観をさまざまな角度から学際的に探究し、その研究成果を4冊の研究誌「モノ学・感覚価値研究第1号~第4号」(毎年3月に研究成果報告書として刊行)と論文集『モノ学の冒険』(鎌田東二編、創元社、2009年11月)にまとめて社会発信した。また最終年度には、「物からモノへ~科学・宗教・芸術が切り結ぶモノの気配の生態学展」(京都大学総合博物館)と、モノ学と感覚価値に関する3つの国際ンポジウムを開催した。
著者
藤原 賢一 藤本 康孝
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告数理モデル化と問題解決(MPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.128, pp.159-162, 2007-12-21

金融工学における従来のEVT(極値論)を用いたVaR(Value at Risk)推定法では、観測期間の標本標準偏差を超えるヒストリカルデータを裾野分布とみなし、裾野分布を推定した後に VaR を推定している。従来の EVT モデルでは、裾野分布の開始点、つまり閾値に対してあまり言及していない。しかし、閾値を正しく推定することは、EVT における重要な1つの課題である。本研究では、収益率時系列にウェーブレット解析を適用し、解析後の時系列に GARCH を用いてボラティリティの推定を行う。推定したボラティリティを閾値として EVT による VaR 推定を行う。提案モデルは従来モデルに比べ VaR が小さく、また、二項検定をクリアする結果を示す。Estimating VaR(Value at Risk) that is used with conventional EVT(Extreme Value Theory), historical data that exceeds the sample standard deviation at the observation period is considered to be the tail distribution. After the tail distribution is estimated, VaR is Estimated. For conventional EVT model, the beginning point of the tail distribution, in a word, the threshold is not so referred. However, it is one of important problem in EVT to estimate the threshold correctly. In this paper, the volatility is estimated by wavelet analysis applying to the profit margin time series, and using GARCH for the time series after wavelet analysis. The estimated volatility is assumed to be a threshold and VaR is estimated with EVT. VaR used with proposing EVT model is smaller than VaR used with conventional EVT, and showed the result of passing statistical binomial test so far.