著者
横里 純一 吉川 肇 田中 聡
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.359-360, 1996-03-06

パーソナルコンピュータの低価格化と高機能化、インターネットの普及により、個人のホームページを公開したり、電子データの交換が可能な環境が整いつつある。現在このような環境の中で音声データ、静止画像データ、動画像データは使用されることが多いが、制作の難しさから3次元コンピュータグラフィックス(CG)アニメーションデータが使用されることは少ない。現在では3次元CGアニメーションのモデルデータやモーションデータはユーザが自分で作るのが一般的である。本稿では制作されたモデルデータやモーションデータを活用できるように、ネットワーク上に3次元CGモデルデータとモーションデータを蓄積しておき、これらを使用して3次元CGアニメーションを簡易に作成できる環境を構築し、個人ユーザにもホームページ等の表現手段の一つとして使用できるシステムの概要について報告し、その中でモーション編集ツールとリップシンクツールについては一部実験を行なったので、その報告を行なう。
著者
太田 鉄也 吉川 馨 松本 由奈
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
日本地球惑星科学連合2016年大会
巻号頁・発行日
2016-03-10

2016年度日本ジオパークネットワーク全国大会の開催地は伊豆半島ジオパークである。当ジオパークでは、フィリピン海プレートの動きと共に伊豆の北上及び本州への衝突という、島弧-島弧衝突の過程を、海底火山や陸上火山活動(独立単成火山群を含む)、南方系生物化石など、多様なジオサイトから知ることができる。また、温泉や海山の幸があふれ、首都圏からの観光客が多い地域である。このような地域で開催される全国大会では、来訪者は何を求め、地域に何を残すことができるのか。私たちは大会コンセプトを「連携:つながりを作ろう、深めよう」に定め、特に以下の3つのテーマで内容を深めていこうと考えている。1)ジオパーク同士の連携各ジオパークの背景にある「日本固有の物語」や「列島誕生と各地域の物語」のつながりを探り、世界に発信していくべき物語は何かを考える。(これは伊豆半島ジオパークが世界に向けた課題とされているものでもある)さらに、近接する箱根ジオパークと連携したジオツアーを行う2)世界遺産やエコパークとの連携伊豆半島とその近接地域には、世界文化遺産「富士山」及び、同じく世界文化遺産である「明治日本の産業革命遺産」の構成資産(韮山反射炉)が存在する。また、静岡県という規模まで視野を広げると、南アルプスエコパークや世界農業遺産「静岡の茶草場」も存在する。保全、教育、住民参加を促す仕組みなど、世界遺産やエコパーク等と共通する課題と手法について情報を共有し連携の可能性を探る。3)食とジオの連携当ジオパークでは、ジオパークの活動に賛同する法人や個人を応援会員やサポーター会員として募り活動の裾野を広げている。これらの会員には地元の商店主や旅館ホテル等様々な業態が存在するが、全国大会の会場で彼らと連携し、地域の食を紹介することを検討している。当ジオパークは、面積2,027k㎡(海域を含む、陸域で1,585k㎡)の中に15の市と町で構成される広域のジオパークである。事務局は各市町及び県から派遣された職員によって構成され、行政組織と絶妙な距離感を保ちつつ運営がされている。また、推進協議会が認定したジオガイドが自らの意思でジオガイド協会を立ち上げ各地のジオパークと交流を図るなどジオガイドの活動が熱心な地域でもある。さらに、地域の小中高校では教師と事務局の専任研究員が連携して熱心な教育活動が行われている。このような広域の行政区域でどのように意思決定を行い、大会を運営していくのかも今後の当ジオパークに課せられた大きなチャレンジである。
著者
佐橋 憲生 中村 仁 吉川 信幸 窪野 高徳 庄司 次男 高橋 壮
出版者
日本植物病理学会
雑誌
日本植物病理學會報 (ISSN:00319473)
巻号頁・発行日
vol.61, no.5, pp.481-484, 1995-10-25
被引用文献数
1

キリてんぐ巣病の実用的な診断法を開発するために, 感染樹体内におけるファイトプラズマの分布と季節的消長をPCR法を用いて調査した。ファイトプラズマは花芽の奇形を呈した枝の樹皮において, 5〜6月から10月まで効率よく検出されたが, 枝の違いにより季節的消長が認められた。奇形花芽が現れない枝の組織からの検出頻度はきわめて低く, 10月になってはじめて高率に検出された。すなわち, ファイトプラズマは同一感染樹体内でも枝と枝の間でその検出頻度が異なり, 不均一に分布していることが明らかとなった。これらの結果から, 正確な診断を行うためには1被験樹あたり少なくとも数本の枝を選んで試料を採取する必要があること, 試料採取時期として秋が適していることが明らかとなった。
著者
吉川 雅博 田口 裕也 阪本 真 山中 俊治 松本 吉央 小笠原 司 河島 則天
出版者
一般社団法人 日本ロボット学会
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.32, no.5, pp.456-463, 2014 (Released:2014-07-15)
参考文献数
14
被引用文献数
1 2

At present, there are body-powered hooks and myoelectric prosthetic hands that trans-radial amputees can use for work. Though the body-powered hook has good workability in detailed works, the design of the hook spoils its appearance and the harness impairs the feelings of wearing. The myoelectric prosthetic hand has a natural appearance similar to the human hand and intuitive operability with a myoelectric control system. However, it is high cost and heavyweight. Because of these problems, many amputees use cosmetic prostheses especially in Japan. In this paper, we report a low-cost and lightweight electric prosthesis with three opposed fingers considering functionality and design. A simple mechanism to control fingers by a linear actuator contributes to satisfactory workability, lightweight, and low cost. A control system using an inexpensive distance sensor allows intuitive operability as the myoelectric sensor at low cost. A socket is easily removable so that users can wear properly as the situation demands. It has a sophisticated appearance as a tool and can be produced by a 3D printer. The total weight of the hand and socket is 300[g]. Evaluation tests utilizing Southampton Hand Assessment Procedure (SHAP) demonstrated that developed prosthesis was effective to operate light objects for daily use.

2 0 0 0 OA 伊那繁昌記

著者
吉川源美 編
出版者
拡栄堂
巻号頁・発行日
1910
著者
前田 忠彦 松本 渉 高田 洋 伏木 忠義 吉川 徹 加藤 直子
出版者
統計数理研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

訪問面接調査や留置調査など調査員が介在する調査法,Web調査などそれ以外の調査モードを含む様々な調査で実施の際に付帯的に得られる調査プロセスに関する「調査パラデータ」を解析し,調査の精度管理に有用な情報を得ることを目指した検討を行った。また,調査不能率が高い場合に懸念される調査不能バイアスの影響を評価したり,それを調整する方法についての研究を行った。面接調査等の訪問記録や,電話調査での発信記録を分析することによって,調査員の行動をよりよく理解することができるようになり,調査員教育に生かすことができる。また他の調査モードで得られる回答所要時間のデータなどで回答者行動の理解を深めることができる。
著者
片岡 香子 吉川 周作
出版者
日本第四紀学会
雑誌
第四紀研究 (ISSN:04182642)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.263-276, 1997-10-31 (Released:2009-08-21)
参考文献数
20
被引用文献数
2 4

西日本の四国・近畿・東海地方などの火山灰稀産地域の段丘では,火山灰層の発見は稀で,しかもそれを連続的に追跡することが困難である.そのため,火山灰に注目した層序・編年学的研究は露頭あるいは狭い地域に限定されたものとならざるを得ず,一般的な調査・研究法とはなっていない.このため,火山灰稀産地域における段丘の層序・編年は,火山灰多産地域に比べ精度が悪い.三重県鈴鹿川流域の段丘もまた,このような火山灰稀産地域に属している.そこで,筆者らは従来の地形・地質学的方法に加え,段丘構成層の上位に発達する細粒堆積物に注目して,この堆積物中に極微量に含まれる火山ガラスから火山灰降下の痕跡を見いだした.そして,これらから段丘の層序を検討し,編年を行った.本研究の結果,次のことが明らかとなった.(1)調査地域の段丘面(段丘構成層)は,高位のものから大谷池面(大谷池段丘層)・丸岡池面(丸岡池段丘層)・神戸面(神戸段丘層)・関面(関段丘層)・古廐面(古廐段丘層)に区分され,さらに神戸面および関面は,高位のものから神戸1面・神戸2面・神戸3面,関1面・関2面に細分できる.(2)各段丘構成層の上位にのる細粒堆積物の層相とそれらに含まれる火山ガラスの性質・含有量の特徴,関段丘層に挾まれる姶良Tn火山灰層(25~21ka),神戸段丘層中の海成粘土層などから,大谷池段丘層・丸岡池段丘層は最終間氷期以前に,神戸段丘層は最終間氷期に,関段丘層は最終氷期に,古廐段丘層は最終氷期以降にそれぞれ形成されたと考えられる.今回行った段丘構成層の上位にのる細粒堆積物に極微量に含まれる火山ガラスを用いた層序・編年の試みは,今後,火山灰稀産地域でのより広域な段丘の対比・編年の可能性を示唆する.
著者
神庭 純子 藤生 君江 吉川 一枝 山口 明子 中野 照代 荒木田 美香子 仲村 秀子 山名 れい子
出版者
岐阜医療科学大学
雑誌
岐阜医療科学大学紀要 (ISSN:18819168)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.47-53, 2007

乳幼児健診の場を育児支援の機会としてとらえ,継続的なフォローアップを行うことが求められている。そこで,育児機能アセスメントッール(PAFFAT. ver. II)を用いた調査を行い3歳児健診における要経過観察群(92名)と非経過観察群(332名)を対象として育児機能の比較を行った。その結果,要経過観察群と非経過観察群において有意な差がみられた項目は4項目であった。家族の情緒機能における「家庭内の重要な決定をするのに家族がいてくれてよかったと思う」,家族の健康機能(遊び)における「子どもを友達と遊ばせている」,家族の教育的機能における「弱い人や動物を大事にするように話している」,育児満足感における「子どもを授かってよかったと思う」の各項目において,要経過観察群の方に否定的な回答が多くみられた。また,母親の経過観察が特に必要であると判断された群では,育児負担感因子4項目において育児機能の低下がみられ,育児負担感を強く感じているという結果であった。要経過観察群の育児機能の特徴をふまえて,健診後の継続的な育児支援をしていくことが重要である。
著者
松下 幸子 吉川 誠次
出版者
千葉大学
雑誌
千葉大学教育学部研究紀要. 第2部 (ISSN:05776856)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.218-166, 1976-12-20
被引用文献数
2
著者
杉本 憲彦 ファン ミントゥン 橘 完太 吉川 大弘 古橋 武 水田 亮
出版者
日本流体力学会
雑誌
日本流体力学会年会講演論文集 (ISSN:13428004)
巻号頁・発行日
vol.2008, 2008-09-04

We propose a high speed method to detect vortex using a streamline with enhanced curvature, which is useful to identify tropical cyclones in huge climatology data. In the proposed method, center of vortex is detected by iteration of streamline from some initial points automatically. This method has high accuracy and low computational cost, because it does not need to check empirical conditions at all grid points, contrary to the case of conventional method. We also extend the method to evaluate intensities and influential ranges of detected vortex. The accuracy of the method is checked using observational and climate model data. Results suggest that this method is applicable to risk-assessment of tropical cyclones under global warming simulated by high resolution models.
著者
宮地 秀樹 小谷 英太郎 岡崎 怜子 吉川 雅智 松本 真 遠藤 康実 中込 明裕 草間 芳樹 磯部 光章 新 博次
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.100, no.5, pp.1388-1390, 2011 (Released:2013-04-10)
参考文献数
7
被引用文献数
2 2

症例は21歳,女性.不明熱のため各種精査を行うも原因を同定できず.骨病変精査目的で施行したFDG-PET/CTにて大動脈弓部に異常集積を認め,早期の高安動脈炎と診断した.狭窄閉塞,拡張病変が明らかでない早期高安動脈炎の早期診断は現在のガイドラインでは困難である.しかし高安動脈炎は若年女性に好発し,重篤な心血管合併症が生じることからFDG-PET/CTによる早期診断が重要と考え報告する.