著者
吉川 周作 山崎 秀夫 井上 淳 三田村 宗樹 長岡 信治 兵頭 政幸 平岡 義博 内山 高 内山 美恵子
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.107, no.8, pp.535-538, 2001-08-15
参考文献数
20
被引用文献数
1

The explosion of a plutonium atomic bomb over Nagasaki city took place on 9 August 1945. After the explosion, a cloud formed, which passed over the Nishiyama district, where 'black rain' fell. Thus, the Nishiyama reservoir, located approximately 3 km from the hypocenter, received the heaviest radioactive fallout from the Nagasaki atomic bomb. Sediment samples were collected from the bottom of the Nishiyama reservoir in 1999 and analyzed for their ^<137>Cs, ^<241>Am and charcoal concentrations. The stratigraphic distribution of ^<137>Cs and charcoal clearly indicate that the 'black rain' horizon is recognized in the Nishiyama reservoir sediments. The 'black rain' horizon contains anthropogenic radionuclides (^<137>Cs and ^<241>Am) and charcoal in high concentrations.
著者
吉川 舜亮 石田 貴士 関嶋 政和 秋山 泰
雑誌
研究報告バイオ情報学(BIO)
巻号頁・発行日
vol.2013-BIO-34, no.1, pp.1-7, 2013-06-20

近年,次世代シーケンサの開発により大量のゲノム情報を高速かつ低価格で読み取ることが可能となった一方で,一度に読み取ることができるリードの長さが第一世代のシーケンサが数百塩基であるのに比べて第二世代以降のシーケンサでは数十から百数十塩基と短くなっており,それに伴って様々なショートリード向けのアセンブラが考案されている.本研究では,まず高速,省メモリのアセンブラとして近年提案された Sparse Assembler の性能評価を行い,主に最大メモリ使用量,実行時間の面で優れる一方で,出力されるコンティグの質は他のアセンブラに劣ることを確認した.そこで本研究では多くの研究で使用実績のある Velvet にこのアルゴリズムを適用することで,Velvet のアルゴリズムを基本としながらも従来のものより短時間かつ少ないメモリ使用量のアセンブラを実装することを目指した.
著者
小田切 敬子 浜野 政章 吉川 泰弘
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.61, no.6, pp.595-601, 1999-06-25

リスザルは神経研究や認知科学において最もよく利用されてきた実験用霊長類の1種である.従って,リスザルの習性や行動を詳細に知ることは,中枢神経系の退行や,機能障害を判定するのに有効である.本研究では,リスザルがウズラのゆで卵を取ってから食べるまでの一連の摂食行動(Eating series: ES)について観察し,連鎖の解析をした.実験1では72匹のリスザルの,のべ378回のESについて解析した結果,3通りの統計学的に有意な推移パターンが見られた.実験2では,8匹のリスザルを無作為に選びだし,各個体につき31〜36回のESについて解析した.その結果,リスザルはウズラの卵を押すまたはこするという動作を示すPr/Ruグループとそうでないno-Pr/Ruグループとに分けられた.また,Pr/Ruグループの中でも,常にこの動作を示す個体とそうでない個体とがいた.このことからリスザルは実験室内で各個体に特徴的なESを獲得し,発達させてきたことが推察された.
著者
吉川 研一 池田 由貴子 高山 朋子
出版者
松山東雲女子大学・松山東雲短期大学
雑誌
松山東雲短期大学研究論集 (ISSN:03898768)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.69-76, 2007-12

松山市において長い間若者のファッションに大きな貢献をしてきたラフォーレ原宿松山は耐震構造上の問題から2008年1月に閉館することが決まった。数多くの若者に最新流行のファッション商品を提供するとともに,ファッション情報の発信の場として機能してきたラフォーレ原宿松山の閉館は,若者ファッションのレベル低下をもたらすだけでなく,松山市のアパレル業界や商店街に与える経済的な負の影響は大きな問題である。をこで著者等はこのラフォーレ原宿松山の閉館が若者のファッション分野における消費動向に与える影響を明らかにする目的で一連の研究を行っている。前報1)ではラフォーレ原宿松山の主要な購買層の1つと考えられる女子大生を対象に、現在のラフォーレ原宿松山の利用状況,閉館の影響,存続への希望,跡地の活用に関する要望,webサイトのショップ利用状況などについて検討した。その結果,ラフォーレ原宿松山に行く頻度はそれほど高くなく,その原因として価格の高さと女子大生のファッション志向性の多様化への対応が不十分であることが考えられた。ラフォーレ原宿松山の閉館に関してはそれほど影響がないと考えているが,できればラフォーレ原宿松山の存続を希望し,閉館・撤退した場合には跡地に新しいファッションビルの建設を希望していることが明らかとなった。現在増加傾向にあるといわれているネット販売や通信販売の利用状況はそれほど高くないが,現在の利用者では閉館により増加する可能性が認められた。そこで本報は,ラフォーレ原宿松山のもう1つの主な購買層と考えられる高校生を対象に前報と同様な検討を行った。

2 0 0 0 一般設計学

著者
吉川弘之
出版者
社団法人人工知能学会
雑誌
人工知能学会誌 (ISSN:09128085)
巻号頁・発行日
vol.2, no.3, pp.17-23, 1987
被引用文献数
4

2 0 0 0 OA 顔之推小論

著者
吉川 忠夫
出版者
東洋史研究会
雑誌
東洋史研究 (ISSN:03869059)
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.353-381, 1962-03-31
著者
吉澤 小百合 吉川 厚 寺野 隆雄
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.24, 2010

文章を論理的に書くことは難しい。論理的に書かせる手段として,他人が読み,問題点を指摘するピアリヴューは効果的であるとされている。ピアレビューを支援する場合の問題点を明らかにするために,外国語のピアレビューを課題の知識の有無による差をみることにより論理的な指導に必要な要素を考察する。
著者
松元 俊 佐々木 司 吉川 徹
出版者
公益財団法人労働科学研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

看護師の労働負担の実態と軽減策について、16時間2交代勤務と8時間3交代勤務の違い、16時間2交代夜勤における仮眠の効果、8時間3交代勤務における日勤短縮の効果を調べた。その結果、16時間夜勤では日勤-深夜勤の組合わせのある8時間夜勤と比べて疲労感に差がみられず、生活の質も改善していなかった。また生体リズムが日勤志向型を維持する16時間夜勤は,どの時刻帯に仮眠を取っても夜勤後半の眠気の訴えが多く患者の安全に係る潜在的な問題をはらんでおり,とりわけ後仮眠条件で問題が突出していた。8時間3交代勤務における半日勤-深夜勤への変更は夜勤前の睡眠時間を延長し、夜勤中の疲労感を抑制した。
著者
吉川 厚 斉藤康己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1993, no.103, pp.41-53, 1993-11-24
被引用文献数
1

人間がいかに状況を認識し,それを使って行動を決めるかのモデルをつくるために,囲碁を題材として認知実験を行い,いくつかの現象を見いだした。実験は被験者を非対峙状況において自手を決定するまでの一連の思考を内省しながら対局してもらうことにした。また,片方にはアイカメラを装着し視線データをとった.このような方法で様々な角度からのプロトコルを入手し,それを分析した結果,境界の認識,先読み時の注目点や深さなどにいくつかの知見を得たのでこれを報告する。加えて、今後解明すべき認知的な課題を列挙する。We present an experimental analysis of several phenomena when subjects are playing Go, in order to investigate how people recognize the situation of a game and decide what to do next. Subjects were asked to reflect by themselves while playing a game. One subject wore an eye camera, and we recorded the eye movement data. We analysed those protocols, such as verbal protocol, eye movement, the record of the game and so on. We found out some interesting phenomena and a lot of future research directions.
著者
平森 智幸 伊藤 元剛 吉川 正雄 廣瀬 明夫 小林 紘二郎
出版者
社団法人エレクトロニクス実装学会
雑誌
エレクトロニクス実装学会誌 (ISSN:13439677)
巻号頁・発行日
vol.6, no.6, pp.503-508, 2003-09-01
被引用文献数
5 6

本研究では,無電解Ni-Pめっき上にさまざまな厚さのAuめっきを施した基板にBGA対応のSn-AgはんだボールおよびSn-Ag-Cuはんだボールを接合し,リフロー後および高温放置後における界面構造の観察および接合強度の測定を行った。Sn-Ag-Cuはんだの場合,Auめっき厚が250nmと500nmの試料では界面にPリッチ層が形成されたが,Auめっき厚の薄い試料では形成されなかった。一方,Sn-Agはんだの場合,Auめっき厚によらず界面にPリッチ層が形成されていた。どちらのはんだにおいてもAuめっき厚の厚い試料では強度試験において界面で破断が生じたので,Pリッチ層の形成は界面強度の低下につながると考えられる。Sn-Ag-Cuはんだでは50nmのAuめっき厚さが最適であった。
著者
星 正治 山本 政儀 遠藤 暁 高田 純 吉川 勲
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2001

セミパラチンスク核実験場近郊住民の被曝の影響調査に関して、文部科学省の科学研究費補助金で平成7年度より継続した研究を行ってきた。本研究は平成13年度と14年度にわたって行われた研究である。この研究は平成6年に原医研が改組されその際に研究テーマの一環として組み込まれ、その後平成14年度の改組においても引き続き推進することが認められた。セミパラチンスクでの被曝の特徴は、1.外部と内部被曝をほぼ半分ずつ含むこと、2.線量的にドロン村で1Gyと大きいこと、それから3.数週間から数ヶ月の低線量率被曝であることである。今回の調査では、従来通り、プルトニウム、セシウムなどの土壌汚染の測定、人体の骨や臓器の汚染、人の歯を使った外部被曝線量評価、煉瓦を使った外部被曝線量評価のうち相互比較を進めるための準備を進めてきた。これらから、たとえばドロン村では1Gy相当の被曝があったことを証明した。また人体影響の調査も進め、甲状腺の検診、血液中の甲状腺ホルモンの測定、血液の染色体異常の検出、個人被曝線量の評価のための準備なども進めた。甲状腺の検診では放射線の感受性があるとされている結節を多く検診し、リンパ球については小核と染色体異常を観察している。また平成14年9月にはセミパラチンスクで開催された放射線量評価の国際会議を開催したことが特筆される。主催はセミパラチンスクの放射線医学環境研究所と医学アカデミーであり、ドイツ、ロシア、イギリス、フィンランド、アメリカ、インドなどの代表が参加した。広島大学は会議を主導し、従来の被曝線量評価があまりにも違いが大きいのでこれを国際的に解決する目標を提案し承認された。放射線被曝の線量評価は疫学調査と合わせて低線量率被曝のリスクを求めることにある。したがってこの直接的にリスクに影響する。