著者
吉川 徹
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.62, no.495, pp.147-154, 1997
被引用文献数
25 3

The objective of this article is to develop a method to analyze characteristics of land use agglomeration based on grid data. To this end, a method which uses the average ratio of edges of each grid with the same land use (called as Same Edge Ratio : SER) are formulated. First, SER is formulated based on JOIN-COUNT statistics and on ASEN ( the average number of edges of each grid with the same land use) . Second, the expected value and the variance of SER of a study area of arbitrary shape are calculated on random land use maps. Third, statistical tests of SER are formulated based on Monte-Carlo Simulation.
著者
吉川 敏之
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 = THE JOURNAL OF THE GEOLOGICAL SOCIETY OF JAPAN (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.112, no.12, pp.760-769, 2006-12-15
参考文献数
27

栃木県北部のうち,日光市今市(旧今市市)周辺地域には珪長質火山岩類が広く分布する.このうち,飯山層および大滝凝灰角礫岩の火砕岩のフィッション・トラック(FT)年代を測定した.飯山層の火砕流堆積物中に含まれるジルコンのFT年代は14.8±0.7 Maで,ほぼ火砕流の噴出年代を表していると判断できる.大滝凝灰角礫岩の岩屑なだれ堆積物の基質部分に含まれるジルコンのFT年代は13.4±0.6 Maであるが,χ<sup>2</sup>検定に失格し,ポアソン変動以外の年代値を乱す要因を受けている可能性があり,大滝凝灰角礫岩の年代は依然として明確でない.飯山層の年代は栃木県内の海成中新世火山岩類では最も古く,放射年代に基づくと,各地域の珪長質火山岩は時間間隙を伴いながら場所を変えて噴出したものと見なせる.ただし,宇都宮地域の年代に関しては,年代値と層序の矛盾,年代決定手法間の不一致があり,この問題が解決されないと火山岩類の対比も確立できない.<br>
著者
中田 研 新城 宏隆 三山 崇英 前 達雄 濱田 雅之 史野 根生 堀部 秀二 越智 隆弘 吉川 秀樹
出版者
日本結合組織学会
雑誌
Connective tissue (ISSN:0916572X)
巻号頁・発行日
vol.32, no.3, pp.313-321, 2000-09-25
被引用文献数
2

Meniscus is one of the cartilaginous tissues in the knee joints which plays important roles in joint motion, load transmission or lubrication. It is well known that intrinsic healing of injuredmeniscus is limited even if repaired surgically, and that degenerative joint disease develops following loss of its function. We investigated human and rat meniscus cells in the primary culture to characterize their potential of proliferation and gene expression of matrix proteins (type I, II, III, IX collagens and aggrecan), growth factors (TGF-β1, FGF-2, PDGF-A, IGF-II), and their receptors (TGF-βRI, FGFR1, PDGF-R, IFG-I-R). Furthermore, we studied the effect of these growth factors on cell proliferation. Finally, we investigated the possibility of meniscus transplantation with autogenous meniscus cells. Rat meniscus transplantation model was developed and collagen scaffold was used for meniscus cell seeding. These experiments showed future feasible strategy of meniscus cell therapy for meniscus injuries.
著者
吉川 枝里 米田 美里 岩永 史子 山本 福壽
出版者
樹木医学会
雑誌
樹木医学研究 (ISSN:13440268)
巻号頁・発行日
vol.13, no.4, pp.191-201, 2009-10-31

オオバヤドリギ(Scurrula yadoriki(Sieb.)Danser)の寄生機構解明を目的として野外調査により宿主選択特性を検討した.さらに種子接種実験を行い,発芽と成長からオオバヤドリギの寄生特性を検討した.また接種したメタセコイアとヤマモミジの若木を用いて,解剖学的手法により着生部の組織を観察し,発達初期の吸器構造を明らかにした.この結果,本種は針葉樹,広葉樹,あるいは常緑樹,落葉樹を問わず多くの樹種に寄生することを確認した.吸器構造については宿主枝内部で楔状に発達した後,突起の発達した一次吸器と,着生部から軸方向に発達する二次吸器を確認した.吸器は宿主樹種によってやや異なる形態を示した.着生部における宿主の二次木部の過剰形成は,吸器の発達に対する宿主の抵抗反応によって引き起こされていることが示唆された.また,宿主二次木部内から樹皮方向へ突起状構造を拡大することにより,常に通水機能を有する新しい宿主木部との接触が可能になっていることが推察された.
著者
鎌田 佳奈美 楢木野 裕美 石原 あや 吉川 彰二 通山 由美子 森 瞳子 鈴木 敦子
出版者
大阪府立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、看護職が潜在的な虐待のリスクをもつ家族をアセスメントするためのツールを開発することを目的とした。小児病棟および救急病棟、小児外来、救急外来、保健センターに勤務する看護職12名の面接調査を行ない、虐待が起こるかもしれないと感じた子どもや家族の言動を抽出した。これらの項目の重視度について、子どもと家族にかかわりをもつ看護職を対象に質問紙調査を実施した。全国500床以上の病院および小児専門病院で、調査の協力に承諾の得られた72病院に勤務している看護職729人に質問紙を送付し郵送にて回収し、326人(回収率44.7%)より回答を得た。子どもと家族の観察項目で看護師が重要視する割合の高い内容をもとに、潜在的な虐待リスクをもつ家族をアセスメントするツールの試案を作成した。
著者
内山 和寿 内村 圭一 吉川 健児 宍野 悟 胡 振程
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌. D, 産業応用部門誌 = The transactions of the Institute of Electrical Engineers of Japan. D, A publication of Industry Applications Society (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.128, no.5, pp.607-614, 2008-05-01

The control of conveyance between processes still relies on the engineer's experience. It is difficult to correspond to the change in the conveyance layout due to the expansion and reduction of production and the breakdown of conveyance devices. In this paper, we propose a conveyance control system that can adapt to changes in the conveyance layout and we aim at the improvement of the amount of total conveyance.<br>First of all, the system is divided into the part where the conveyance layout is made a data base and the part where the conveyance control that uses the congestion index is done. Therefore, it is possible to deal flexibly by changing the data base part without changing the conveyance control part when it is necessary to change the conveyance layout suddenly.<br>In all the combinations of the conveyance layout and the turning on pattern used as a result of the simulation, the proposed conveyance control method became a great result by the amount of total conveyance.
著者
工藤 文也 吉川 大弘 古橋 武
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

近年,多目的最適化問題(MOPs)に遺伝的アルゴリズムを適用した,多目的遺伝的アルゴリズム(MOGA)が,工学設計分野への応用などが行われ注目を集めている.工学分野では,良い解を得るだけでなく,得られたパレート解の解析を行い,設計者にとって有益な情報を抽出することが重要な課題となっている.本稿では,得られたパレート解の可視化により,設計変数の解析を行う手法を提案する.

1 0 0 0 OA 歴代詔勅集

著者
新堀忠太郎, 吉川宗太郎 編
出版者
帝国皇学会
巻号頁・発行日
vol.下巻, 1910
著者
阿波賀 邦夫 松下 未知雄 吉川 浩史
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

有機伝導体・磁性体研究の成果が応用展開される有機エレクトロニクスを目指す一方、有機エレクトロニクスの駆動技術を利用して有機伝導体・磁性体研究の発展を目指した。その結果、(1)チアジルラジカル薄膜に見出された巨大過渡光電流のメカニズムを解明し、この機構を利用して近赤外光の光電変換を達成した。(2)イオン液体と有機強構造薄膜を用いて電気二重層トランジスタを作製し、キャリア注入機構を分子論的に明らかにした。(3)強い配位能を有機アニオンラジカルを合成し、その金属錯体において高温弱強磁性などの特異な分子磁性を見出した。
著者
中嶋 俊 吉川 茂
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告 音楽情報科学(MUS) (ISSN:21862583)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.4, pp.1-6, 2011-02-04

擦弦振動は定常状態において弦上を 1 つの角が回転するという特徴を持つ弦振動 (ヘルムホルツ運動) である.このことはヘルムホルツによって明らかにされた.本研究では擦弦振動の立ち上がりの部分,すなわち過渡状態からの数値シミュレーションを行い,擦弦点だけではなく弦全体の振動の様子についても解析を行った.その結果,ヘルムホルツ運動が形成されるためには弓の加速度が必要であり,擦弦振動が安定した振動となるためにはナットでの減衰が重要であることが分かった.また,定常状態の振動の様子はヘルムホルツが提唱したような単純な三角形ではなく擦弦点にも弦の曲がり角が存在するのではないかということが予想される結果が得られた.A sharp corner travels back and forth on the bowed string in the steady state. This motion (called the Helmholtz motion) was first discovered by Helmholtz. We were carried out numerical simulations of the bowed string vibration in the starting transients. The wave motion was analyzed not only at the bowing position but over the whole string. As the result, it suggested that (1) the acceleration of the bowing is needed to create the Helmholtz motion and (2) loss at the nut is important to stabilize the bowed string motion. Also, the bowed string motion is such a simple triangle as Helmholtz suggested, and a small corner is likely to be formed at the bowing position.
著者
笹原 祐介 喜多野 征夫 家本 敦子 吉川 良恵 中野 芳朗 森永 伴法 竹内 勝之 川真田 伸 村上 能庸 玉置(橋本) 知子
出版者
兵庫医科大学
雑誌
兵庫医科大学医学会雑誌 (ISSN:03857638)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.95-104, 2007-12

我々は抜去した毛髪の毛包からケラチノサイトの培養を試み,培養法を確立するとともに得られたケラチノサイトの特性を検討した.このケラチノサイトは毛包バルジ部分に存在するバルジ幹細胞に由来するとされている.成人ボランティアよりインフォームドコンセントを与えられ毛髪を抜去することで毛包を採取した.男性10名,女性10名,年齢は20歳代から70歳代であった.各毛包提供者において,初期遊出が観察された率(初期遊出率)は20.0〜100%,平均48.5%であり,毛包提供者の全例で初期遊出細胞が得られた.これにより抜去毛包からの毛包ケラチノサイトの初代培養は性,年齢にかかわらず可能であることが示された.細胞数倍加時間は,対数的増殖を示す継代3〜5代の期間において27〜31時間,平均28.4時間であった.1毛包より最終的には1.4×10^<11>〜7.3×10^<12>の細胞数が得られ,継代2代から平均約26.2回の分裂を経たことになった.細胞数倍加時間や総細胞数は毛包提供者の性,年齢にかかわらずほぼ一定であった.またRT-PCRにより,継代4代までCD34遺伝子のmRNA発現が認められた.このことから得られた細胞は個体のエイジングにかかわらない体性幹細胞であるバルジ幹細胞に由来すると考えられた.このようにヒトバルジ幹細胞は,抜毛により侵襲が少なく採取でき,エイジングに関係せず一定の細胞数を効率よく,確実に得られるため再生医療の細胞材料として有用と考えられた.
著者
吉川 玄逸
出版者
滋賀医科大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1994

研究対象は当初予定の32チーム約100名の投手から、最終的に22チーム80名の投手に変更され、調査を実施した。調査方法のうち(1)アンケート調査および全員の診察・レントゲン検査は対象80名に対して施行し得た。(2)投球動作の三次元解析については現在、対象者を順次呼び出しあるいは訪問によって解析を続行中である。現在までの結果は主に(1)によるものである。投球時の肩痛の既往がある選手は38.8%,現在投球時痛がある選手は12.5%であった。Relocation testは肩の痛みや痛みの既往と有意な関連があったが、個々の病態との特異性はなかった。全身関節過可動性と肩関節動揺性は肩の痛みや、理学検査上の異常とは関連がなく、投球障害には無関係であるように思われた。肩峰の形態と肩の痛みやimpingement signはとくに関連性はなかった。但し,type II群には有意に肩甲上腕関節後面の圧痛が少ないことが判明した。以上の概要を第12回日本肩関節学会で報告した。
著者
吉川 玄逸
出版者
滋賀医科大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1996

研究対象は以前に調査した22チーム80名を再度対象にして施行した。今回は肩に加えて肘関節の解析にも重点を置いた。アンケート調査の結果、肘痛の既往がある者は38名、現在肘に痛みのある者は15名であった。肘の痛みがある群に偏って多いのは肘外反ストレス検査と内上顆、肘頭外側の圧痛であった。X線検査上、肘に異常を認めたは12名(15%)であり、その殆どは上腕骨内上顆下方の異常であった。投球動作解析は今回から肩回旋運動、肘運動に対してねじりゴニオメーターを応用することを試みた。試験的運用において、データの正確な採取にいくつかの改良を要する点が見つかり、現在、改良を加えて解析方法の信頼性向上に努めている。