著者
石田 和人 浅井 友詞 水口 静子 堀場 充哉 野々垣 嘉男 吉田 行雄 大藪 直子 和田 郁雄
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.21, no.5, pp.340-346, 1994-09-30
被引用文献数
4

変股症でTHRを施行し長期経過した症例が, 生活の場において実際にしているADLの実態をとらえる目的で, 短期群(THR術後経過年数が1〜3年)10例, 中期群(5〜8年)9例, 長期群(10〜20年)9例の3群に分類し, ADLにおける諸動作の特徴を撮影したVTRより分析し検討した。結果, 術後のADL能力は比較的良好に保たれており, 高い満足が得られているが, 長期群では加齢に伴う活動性の低下から立位歩行能力等に問題が生じる例もあった。また, 術後経過の期間と無関係に, ADL上問題となる内容は, 立位歩行, 靴下着脱, 腰を床に降ろすの3点に集約された。変股症患者のADL能力は長期にわたり, その時点での股関節機能(特に可動性)に影響されるが, 加えて, 加齢にともなう活動性の低下なども影響しうる。よって, THR後の長期経過はX線学的問題のみならず, 生活の場で行っているADLの実態把握が重要である。
著者
遠山 一郎 丸山 裕美子 久冨木原 玲 中根 千絵 宮崎 真素美 山村 亜希 犬飼 隆 桐原 千文 下村 信博 山口 俊雄 福澤 将樹 高橋 亨 吉田 永弘 小谷 成子
出版者
愛知県立大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2007

古代から近代に渡り、戦が文化・文物に影響したさまを広く研究し、中国・朝鮮との関わり、さらにヨーロッパとの比較の視点をも取り入れて、総合的な研究を実現した。2007年から2011年の5年間にわたって催した研究集会・講演会、文物の展示会、伝統芸能の実演によって約2, 200名の参加を得、学術研究を広く地域の人々とも共有するという当初の狙いを具体化した。これらの成果をもとに単行本5冊と、語りの実演にその語りの本文に索引を付けたDVD1つを刊行し、研究集会と伝統芸能の映像記録も2つのDVDに残した。
著者
新宮 学 岡村 敬二 熊本 崇 谷井 俊仁 吉田 公平
出版者
山形大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2001

(E)班「出版政策研究」では、昨年度の東洋大学で行った研究会(白山学会)につづき、平成16年10月にキャンパスプラザ京都で、(B)班「出版物の研究」と合同で研究会(下京学会)を開催した。全体で10本の研究報告が行われた。(E)班の班員の報告は以下のとおりである。報告1 清乾隆期にみる出版の権威性 谷井 俊二(三重大学)報告2 清代官界における先例情報の共有と出版 寺田 浩明(京都大学)報告3『皇明資治通紀』の禁書とその続編出版 新宮 学(山形大学)報告4 明代科挙における「試録」の「程文」をめぐる問題について 鶴成 久章(福岡教育大学)報告5 印刷文化の大衆化と地域社会の受容 五代 雄資(元興寺文化財研究所)報告6 「満洲国」の出版体制 岡村 敬二(京都ノートルダム女子大学)報告7 『欧陽文忠公集』の出版について 熊本 崇(東北大学)(E)班では、研究課題遂行のための研究方法として、それぞれの研究代表者の個別研究を基礎にしながらも、その成果を報告しあって課題の共有化を進めるための研究会を毎年に開催してきた。とくに最終年度となる今回の研究会では、研究代表者のほぼ全員が報告し、共同研究の進展と深化を図ることができた。そこで共有された認識の一端は、ニューズレター『ナオ・デ・ラ・チーナ』7号掲載の「出版政策史料集」としてまとめられている。本史料集は、時代や地域的な偏りが見られ必ずしも全般的なものではないが、これまで類例を見ない新たな試みである。さらに、その後の研究成果を補充した「東アジアの出版政策史料集」を、調整班(E)の成果報告書の中に収めた。
著者
吉田 裕 糟谷 憲一 池 享 渡辺 治 加藤 哲郎 李 成市 中村 政則
出版者
一橋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2002

1.平成14〜17年度の各年度に、分担研究者がそれぞれの分担研究を推進するために、韓国及び日本各地において史料調査・収集を行った。2.分担研究者が集う共同研究会を18回開催し、日本史、朝鮮史、日朝関係史に関する報告・討論を行った。また研究の進め方、総括のために分担研究者による会議を7回行った。3.共同研究の総括と、韓国の日本史・朝鮮史研究者(ソウル大学校等に所属している)との研究交流のために、2002年8月23日〜25日、2003年8月22日〜24日、2004年8月20日〜22日、2005年8月26日〜28日に、第5回〜第8回の日韓歴史共同研究プロジェクトシンポジウム(2002年・2004年は一橋大学において、2003年・2005年はソウル大学校において)開催した。日韓両国における歴史研究の現状と課題に関して相互に認識を深めるため、日本史、朝鮮史、日朝関係史上の重要な論点を逐次取り上げて、率直に議論を行っていくという方針により、毎回の準備と報告・討論が行われた。報告数は第5回〜第8回を通じて20本であり、韓国側は12本、日本側は8本である。4.シンポジウムを通じて、日韓両国の研究者のあいだで、「東アジア世界」という視座を設定して、日本社会と朝鮮社会を比較するという方法が有効であることを確認しあうことができた。今後も比較研究をさらに推進・深化させるために、平成18年度に向けて「日本・朝鮮間の相互認識に関する歴史的研究」という共同研究を準備することとなった。5.糟谷憲一が編集担当となり、第5回〜第8回シンポジウムの報告書を作成し印刷した。
著者
鴨池 治 金崎 芳輔 秋田 次郎 吉田 浩 北川 章臣
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

本年度の研究では、以下の3点の実績が得られた。1.はじめに、確定拠出年金の導入は実質的には退職金の前払いであり、その導入を決断した企業は年功賃金制のような賃金後払いの方法で従業員の勤労意欲を引き出すことを(部分的に)断念したに等しい。こうした企業は勤労意欲を引き出す手段として効率賃金を採用する可能性が高いが、この方法が広汎に採用されると、労働市場は高賃金が支払われる内部市場と低賃金が支払われる外部市場に階層化し、全く同じ能力を持つ労働者の生涯効用に格差が生じることになる。2.つづいて、厚生労働省のホーム・ページから2000年8月末に「確定拠出年金企業型年金承認規約代表企業一覧」を入手した。このリストにある1,993の企業から株式公開企業520社、さらに東証1部上場企業337社を抽出した。次に、日経テレコン21の記事検索により401k年金導入の記事が掲載された企業93社を探し出した。最後に、東洋経済新報社の株価CD-ROMより新聞掲載前後の株価データを入手し、401k年金導入のニュースに対して、株価(企業価値)がどう変化するかのイベント・スタディを行った。その結果、確定拠出年金導入の公表は当該企業の株価を高める効果は確認できなかった。3.最後に、『家計調査』の2002年から2006年までの貯蓄・負債編の公表集計表のデータを用いて日本における確定拠出年金制度の家計貯蓄に与えた効果を回帰分析した。年金型貯蓄/総貯蓄比率を被説明変数とした回帰では、勤労者でより所得の大きな世帯で拠出限度額の改定が総貯蓄に占める年金資産額を増やす可能性が示された。しかし、総貯蓄/所得比率を被説明変数とした回帰では勤労者でより所得の大きな世帯で、拠出限度額の改定が総貯蓄を侵食している可能性が示されている。いずれのケースにおいても、所得の小さな世帯においては確定拠出年金制度が年金型貯蓄および、総貯蓄を増加させているという効果は確認できなかった。
著者
吉田 正
出版者
追手門学院大学
雑誌
追手門学院大学社会学部紀要 (ISSN:18813100)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.157-172, 2010

基礎身体技法 / 野口体操 / 心身統一合気道 / 守・破・離
著者
石井 晃 吉田 就彦 新垣 久史 山崎 富美
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:07272997)
巻号頁・発行日
vol.86, no.4, pp.554-557, 2006-07-20

この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。
著者
今石 元久 吉田 則夫 佐藤 亮一 桐谷 滋 江川 清 井上 史雄
出版者
広島女子大学
雑誌
総合研究(B)
巻号頁・発行日
1993

交付金により、研究会合を重ねるとともに、平成5年10月22日(金)10時〜15時10分広島市中区中電大ホールにて「新しい日本語社会」「日本語習得の基盤を考える」と題して公開講演とシンポジウムを開催した。全国から多数の参会者があって、盛会に行われた。シンポジウムではメンバーの江川清・土岐哲・佐藤亮一・吉田則夫・真田信治の各氏とNHKの西橋アナウンサーに登壇いただいた。「日本語の習得と話言葉」のテーマの下、それぞれの立場からの提言と討議が行われた。午後から演題「日本語習得の基盤と社会言語学」井上史雄、演題「日本語の習得基盤と音声言語情報処理」桐谷滋各氏の講演があった。その成果を受けて、研究課題「国際化する日本語社会における音声言語の実態とその教育に関する総合的研究」により平成6年度総合研究(A)の申請をした。その内容はつぎの通りである。(1)国際化の進行している日本語社会における音声言語の実態を把握し、有効な教育方策を提案すること。(2)言語理論並びに高度情報処理技術等により、日本語社会における音声言語の教育に効果的な科学的方法を導入すること。この研究目的を、次の6事項に絞って期間内に達成する。A【.encircled1.】日本語社会における音声言語の多様性と標準、【.encircled2.】日本語社会における談話行動の習得過程、B【.encircled1.】日本語教育における学習活動が音声言語の習得に及ぼす効果、【.encircled2.】日本語社会における帰国子女・外国人子弟等の音声言語の習得、C【.encircled1.】日本語社会における音声言語の習得支援システムの開発、【.encircled2.】日本語社会における音声言語の教育用データーベース今年度の成果として、公開シンポジウムと公開講演を冊子にまとめ、研究機関や日本語教育関係機関等に配布した。
著者
吉田 暁史 横谷 弘美
出版者
大手前大学・大手前短期大学
雑誌
大手前大学論集 (ISSN:1882644X)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.237-257, 2009

学術情報流通の変化は、特にデジタル環境においてめざましいものがある。デジタル資源については、メタデータが適切に作成・利用されることによって効率よく活用できると考えられ、異なるシステム間でメタデータを共通利用するために定められた規格がOAI-PMHである。本稿では、学術情報の流通面からみた必要性、規格としての技術仕様、活用事例といったことを広く取り上げる。特に、OAI-PMHとダブリンコアとの関係、横断的検索機能実現との関わりを論じ、そして、より質の高いメタデータの活用のために、その記述内容・質的水準に関わる規定等についてはどうあるべきか等が引き続き問題となることを指摘する。
著者
吉田 智彦
出版者
日本作物學會
雑誌
日本作物學會紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.64, no.4, pp.698-702, 1995-12-01
被引用文献数
4

北部九州での水稲早期栽培の後作を想定し, 6種類の穀類を8月10日〜30日に播種して子実収量をみた. 比較として5月播種も行った. 子実として固定された太陽エネルギーの割合は最大0.2%前後で, キビ, アワ, ソバは5月播種より高かった. 最大葉面積指数は5月播種より小さかった. CGRや乾物生産における太陽エネルギー利用効率は生育前半で5月播種より大きく, 後半で小さくなった. 収量はソルガム, キビ, アワは8月10日播種で151〜131 gm^<-2>であり, 20日播種は低下した. 一方ソバ, オオムギは30日播種でも130, 119gm^<-2>の収量が得られた. ヒエは低収であった. アワは登熟期間の有効積算気温の減少による収量低下程度がソルガム, ヒエに比べて著しく, 一方ソバは収量の変動が少なかった. 8月播種に向く品種改良の可能性は大きいと思われる.
著者
吉田 たまほ 小枝 達也
出版者
鳥取大学地域学部
雑誌
地域学論集 (ISSN:13495321)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.67-77, 2010-06
著者
坂本 研一 菅野 徹 山川 睦 吉田 和生 山添 麗子 村上 洋介
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.64, no.1, pp.91-94, 2002-01-25
被引用文献数
3

2000年に92年ぶりに日本で口蹄疫の発生があった.宮崎県の第3発生農家の黒和牛のプロバング材料を牛腎臓細胞等に接種して2日後に円形細胞が浮遊する細胞変性効果が認められた.RT-PCR法で口蹄疫ウイルスに特異的な遺伝子の増幅が認められた.抗原検出ELISA法で分離された口蹄疫ウイルスがOタイプであることを同定した.この分離ウイルスのVPl遺伝子の塩基配列を決定した.
著者
吉田 宣夫 高橋 哲二 永尾 哲男 陳 継富
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.177-182, 1993-09-20
被引用文献数
2

ヒラタケ(Pleurotus ostreatus)を利用して麦稈の栄養価を改善する場合に,子実体生産と両立するか否かの検討を麦稈,麦稈+ふすま20%,オガクズおよびオガクズ+添加物45%の4区を設けて検討した。培養期間は20〜22℃で8週間,子実体発生の誘導は培養4週間後に菌かき・注水して実施し,6週間後に収穫した。菌糸伸張は,オガクズ添加物区,麦稈ふすま区,麦稈区の順に4週目までにほぼ完了し,ビン当り子実体収量(DM・g)は同じ順で12.8,3.6および0.3であった。培地の飼料特性は,乾物が4.3〜22.1%減少し,子実体を収穫するとさらに減少率は大きかった。加温培養中のセルロース変化は,いずれの区も小さかったが,ヘミセルロースの減少傾向は2つの麦稈区で著しく,8週間で40%以上が消失した。また,2つの麦稈区では,子実体収穫後のセルロース減少量が大きくなることがわかった。酸性デタージェントリグニン(ADL)減少率は,オガクズ培地より麦稈のほうが大きく,また,栄養源を添加すると低下した。セルラーゼによる乾物分解率(Ce-DMD)は,2つの麦稈区で4週目まで直線的に減少し,その後回復して開始時より12〜26ポイント改善された。しかし,オガクズ添加物区は8週間減少を続け,子実体を収穫した場合はさらに低下した。培養した麦稈培地を可消化乾物量(DDM)でみると,無添加では11ポイント向上したが,子実体収穫後,ふすま添加のいずれも開始時を下回った。
著者
吉田 誠 大池 太郎 照沼 幸一 飯島 淳 佐々木 芳高
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MR, 磁気記録 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.189, pp.17-24, 1999-07-16
被引用文献数
2

10Gbpsi以上の記録密度の磁気ディスクドライブを達成するには、ライトヘッドに対しては、サブミクロンのトラック幅で高周波域での書き込み能力に優れたヘッド特性が要求されます。インダクティブ/スピンバルブ磁気ヘッドにとっても以前のヘッドと比べると大きな挑戦領域になって来ているのが現実です。そこで、本報告では、高周波域で優れたライト特性をもつ新しい構造のStitched poleヘッドのライト特性をConventionalヘッドと比較して述べます。