著者
吉田 麻美 三木 明子
出版者
一般社団法人 日本産業精神保健学会
雑誌
産業精神保健 (ISSN:13402862)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.167-169, 2023-11-20 (Released:2023-11-20)
参考文献数
4
著者
吉田 英雄
出版者
一般社団法人 軽金属学会
雑誌
軽金属 (ISSN:04515994)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.136-149, 2016-03-30 (Released:2021-10-15)
参考文献数
38
被引用文献数
1 1
著者
吉田 寿夫 村井 潤一郎
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.92, no.3, pp.178-187, 2021 (Released:2021-08-25)
参考文献数
26
被引用文献数
8 5

Although multiple regression analysis is a frequently used method for multivariate analysis in psychological research, it has been used inappropriately or incorrectly in most studies. To resolve these problems effectively, we investigated and summarized the issues related to the use of multiple regression analysis found in papers published in The Japanese Journal of Psychology and discussed the issues in detail. We argue that researchers should not use multiple regression analysis for simplistic reasons, such as “because there are several independent variables” or “because some relationships between independent variables or between independent and control variables are supposed.” We further argue the importance of carefully considering whether the purpose of the study is to explain or to predict and what kind of causal relationships exist between variables.
著者
梅原 さおり 吉田 斉
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.77, no.8, pp.514-522, 2022-08-05 (Released:2022-08-05)
参考文献数
42

我々の宇宙はなぜ反物質がなく物質でできているのか? 物質はどこからきたのか? これは,「物質優勢宇宙の謎」と言われる我々がまだ解明できていない大きな謎である.この謎を解明するかもしれない鍵が,「ニュートリノを伴わない二重ベータ崩壊」という原子核の崩壊事象にある.この「反物質」とはなにか? 我々の身の回りの物質は,粒子で構成されている.陽子,中性子,電子はいずれも粒子である.一方,我々の宇宙に存在する粒子には,同じ質量,電気的に反対の性質を持つ反粒子もある.反物質は,この反粒子から構成されるものをいう.さて,宇宙初期には,粒子と反粒子が同量存在していたはずである.ビッグバン直後の高温高密度状態で,莫大なエネルギーは粒子反粒子ペアを生成し,またそのペアは対消滅してエネルギーとなるからである.しかし,その後,何らかの物理法則により,粒子と反粒子の量のバランスが崩れた.そして粒子反粒子ペアは対消滅し,エネルギーになる.結果,現在の宇宙は物質から成り立つ世界となっている.この「何らかの物理法則」が何か,はまだ解明されていない.多くの理論研究者が,この謎を説明できるシナリオを研究している.その中でも有力なシナリオの一つが,レプトン数生成(レプトジェネシス)というシナリオである.ここでは,物質と反物質の量が同量でなく非対称であることを,素粒子の一種レプトンを用いて説明している.このレプトンと反レプトンが同量でなく非対称になったから,現在の物質と反物質が非対称になった,とするものである.「ニュートリノを伴わない二重ベータ崩壊」は,レプトンと反レプトンが非対称になる条件(レプトン数保存則の破れ)を満たすときに起こりえて,かつ,現在の世界で観測できる事象である.さて,この「ニュートリノを伴わない二重ベータ崩壊」は1939年に提案された.当時は「物質優勢宇宙の謎」と関わりがあるとは考えられておらず,一つの非常に稀な原子核崩壊事象として研究された.この事象を観測するべく,鉱物中の元素の同位体比を測定する地球化学的観測が始まった.その後,放出される電子のエネルギー観測による測定も,原子核素粒子研究者によって試みられた.そして宇宙素粒子論の観点からも前述のレプトジェネシスが提案されることで,「レプトン数の破れ」を検証するこの事象の重要性が認識された.素粒子物理分野からも,この事象の観測によってニュートリノの質量の絶対値を得られることから,研究対象として重要視されてきた.このように,原子核研究から始まった二重ベータ崩壊測定は,素粒子研究,宇宙物理研究へ広がり,大きく進展した.日本でも,世界の二重ベータ崩壊測定を現在リードしている「キセノンを用いた二重ベータ崩壊実験」をはじめとして,次世代二重ベータ崩壊測定の研究が進められている.これまでに半減期の下限値として1026年程度の実験結果が得られており,さらに次世代実験計画では1028年の感度を実現できる見込みである.広い分野の研究者を虜にするこの「二重ベータ崩壊」.提案されて80年以上,未観測のままできているが,もうあと2–3年で観測されるか,遅くとも10年程度で観測される兆しが見つかるのではないか,と,今,さらに研究者の注目を集めている.
著者
吉田 容子
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
地理学評論 Ser. A (ISSN:00167444)
巻号頁・発行日
vol.69, no.4, pp.242-262, 1996-04-01 (Released:2008-12-25)
参考文献数
65
被引用文献数
5

本稿は,欧米において近年議論が活発になってきたフェミニズム地理学に触れるものである.フェミニズム地理学は,現実世界のあらゆる局面において生じる性差に起因した不平等的・抑圧的関係を疑問視し,このような関係がいかに社会空間に反映され,強化されていくのかを把握する学問である. 本稿では,1970年代中頃から現在までのフェミニごム地理学の展開過程をフェミニズム理論の流れと関連づけながら整理するとともに,今日の人文・社会科学全体で盛んに議論されているポストモダニズムやポストフォーディズムとの間で共有する論点についても,関連諸文献をもとにまとめた.また,フェミニズム地理学が抱える問題点にも言及した.
著者
吉田 篤史 上野 文昭 森實 敏夫
出版者
一般社団法人 日本静脈経腸栄養学会
雑誌
日本静脈経腸栄養学会雑誌 (ISSN:21890161)
巻号頁・発行日
vol.31, no.6, pp.1215-1220, 2016 (Released:2016-12-20)
参考文献数
18
被引用文献数
1

胃瘻の歴史は長く、海外では外科的に造設された胃瘻が有用な栄養経路として普及していた。20世紀後半の PEGの開発により、胃瘻造設が内視鏡的に行われるようになった。1980年代の日本では、経静脈栄養あるいは経鼻胃管による経腸栄養が長期に行われる風土であったが、PEGの導入と医療制度の変革により、胃瘻が最も優れた長期栄養経路として認識されるようになった。現代の医療に定着した胃瘻を介した栄養療法ではあるが、著しい普及と共に濫用との批判を受けるようになった。確かに適応症例の選択の稚拙さもあることはあるが、多くの場合人工的水分栄養補給の可否を、胃瘻造設の可否にすり替えた議論の結果である。健全な臨床判断により、人工的水分栄養補給の必要性が認められれば、長期的には胃瘻を介した投与が適切であるのは当然と言えよう。
著者
熊田 真宙 吉田 弘司 橋本 優花里 澤田 梢 丸石 正治 宮谷 真人
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.82, no.1, pp.56-62, 2011 (Released:2011-08-29)
参考文献数
17
被引用文献数
4 4

Elderly people have lower ability for recognizing facial emotions than younger people. Previous studies showed that older adults had difficulty in recognizing anger, sadness and fear, but there were no consistent results for happiness, surprise and disgust. Most of these studies used a small number of stimuli, and tabulated the number of correct responses for facial expressions. These characteristics of the task might be the source of the discrepancy in the findings. The present study used a task which measures participants' discrimination thresholds for six basic emotions using psychophysical measurement methods. The results showed that the thresholds for elderly participants (74.8±6.5 yrs) were significantly higher than for younger participants (20.1±1.6 yrs) for sadness, surprise, anger, disgust and fear. There was no significant difference for happiness. Since the task that we developed was sufficiently sensitive, it is a useful tool for assessing individuals' ability to perceive emotion.
著者
北條 芳隆 後藤 明 関口 和寛 細井 浩志 瀬川 拓郎 吉田 二美 辻田 淳一郎 高田 裕行 石村 智 田中 禎昭
出版者
東海大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2019-04-01

考古学に天文学的手法を導入する研究領域を考古天文考と呼ぶが、この手法を日本列島の考古資料・文献史料の分析と解釈に適用すれば、従来の認知論的考察や景観史的把握には飛躍的な進展が期待される。この目的を達成するために、本研究では考古学・文献史学・天文学の各専門分野を横断させた研究体制を構築する。その上で天体現象と関わる歴史的諸事象に対する統合的分析法の構築を目指す。琉球列島を含む日本列島各地に遺された遺跡や各地の民俗例、海洋航海民の天体運行利用法の実態を解明する。こうした検討作業を基礎に、本研究は天体運行や天文現象に対する人類の認知特性とその日本列島的な特性を追求するものである。
著者
吉田 元
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.88, no.1, pp.56-61, 1993-01-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
15

日本に伝来した洋酒の歴史を紹介した文献は刊行されているが, 逆に外国人が日本酒をどのように自国に紹介していたかは, 大変興味深いテーマであるがまとまった文献はない。本稿は16~19世紀にかけて日本に渡来した宣教師, 貿易商, 外交官などの著作を調査し, 考証を加えたものである。(I) では16世紀を中心に, (II) では17, 18世紀, (III) では19世紀と3部作の膨大なものである。読み物として興味があるばかりでなく, 経営・製造の両面に有益なヒントが含まれている。
著者
田中 英夫 緒方 剛 森定 一稔 田中 伸治 吉田 隆典 仲西 博子 三沢 あき子 西田 敏秀 鉄 治 永田 愛美 中里 栄介
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
pp.20-145, (Released:2021-05-14)
参考文献数
18

目的 新型コロナウイルスの低蔓延期の日本において,無症候性病原体保有者から感染していたと考えられる事例を収集し,感染が成立した1次感染者と2次感染者との接触状況等の諸条件を確認する。方法 持続無症候性か,もしくは前発症期に2次感染させたと考えられる事例の匿名化された感染者の情報と,両者が最終接触した時の状況報告の提供を,2020年6月20日を期限として全国保健所長会のメーリングリストを通じて依頼した。2府6県の8保健所から,1次感染者9人,2次感染者17人の症例報告書が提出された。著者らの4人が独立して各症例について感染成立の確からしさを判定し,それを元に合同協議の上,対象症例を決定した。結果 2020年3月から5月に確定診断された7人と,この7人から2次感染したと考えられた,合計13人の陽性者の感染状況を以下のように見出した:①持続無症候性の20歳代女性が,70歳代の祖母と自宅で空間を共有,②ヘアーサロン店内で40歳代の美容師が,発症2日前に,客4人と客の子ども1人に接触,③50歳代の看護師が,発症2日前に,自分が勤務する病棟の入院患者2人に病室内で介護,④50歳代の女性が,発症2日前に,80歳代と90歳代の2人の親族に家事支援のため自宅で接触,⑤60歳代の男性が,発症1日前に,約8畳大の集会場で60歳代の男性と対話,⑥60歳代の男性が,発症1日前に,会社の同僚の40歳代男性に,喫茶店で対話,⑦50歳代の男性が,発症1日前に,会社の同僚の50歳代男性に,事務所内と乗用車内で約50分間接触があり,感染させた,と考えられる事例であった。各保健所が実施した13人の2次感染者に対する積極的疫学調査では,上記以外の感染源は見出せなかった。それぞれの2次感染が起きたとする日から潜伏期間に相当する6日後のその府県における感染罹患率は,100万人日あたり,0.00から6.54と,極めて低率であった。結論 新型コロナウイルス持続無症候性陽性者からの感染があったと考えられた事例をケースシリーズの一連として国内で初めて報告した。発症前の感染事例では,2次感染者との接触はすべて1次感染者の発症1~2日前であった。感染時の状況は,自宅,ヘアーサロン,病室,狭い集会場などの,いずれも換気が不十分な空間での接触を認め,飛沫感染が起きやすい状況にあったと考えられた。
著者
吉田 成
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.66, no.6, pp.559-568, 2003-12-25 (Released:2011-08-11)
参考文献数
19

本稿では, 写真表現の歴史について, 特に19世紀の写真表現に重点を置いて概観し, 写真技術の発達と表現の変遷について若干の考察を試みる.
著者
松井 克文 牧野 恵美 馬田 隆明 菅原 岳人 吉田 塁 栗田 佳代子 長谷川 克也
出版者
日本ベンチャー学会
雑誌
日本ベンチャー学会誌 (ISSN:18834949)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.29-43, 2020-09-15 (Released:2022-01-12)

本研究の目的は、起業家によるゲスト講義を中心とした起業家教育プログラムの効果検証である。ゲスト講義は、ロールモデルや代理経験の効果を通して起業における自己効力感を向上させ、起業意思が醸成されて起業につながると期待されてきた。本研究では、同一環境にある非受講のコントロールグループを設定した準実験を実施し、差分の差分法を用いてゲスト講義の効果を検証した。対象のプログラムはゲスト講義を4回含む7週間の大学の大規模授業である。検証の結果、受講の効果による起業意思と起業における自己効力感の向上は確認されなかった。また、受講前の起業意思が高い学生ほど、受講後に起業意思が低下する結果が示された。以上のことから、ゲスト講義中心の教育プログラムは期待した効果が得られていないと考えられる。一方、受講前に起業意思が高い学生は、起業への向き不向きを再考する機会を得て、自らの適性を見つめ直したと考えられる。