著者
宮崎 隆義
出版者
徳島大学
雑誌
言語文化研究 (ISSN:13405632)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.167-179, 1995-02-20

It is well known that 'Barbara of the House of Grebe' by Thomas Hardy furnished Tanizaki Jun'ichiro with some influence for writing Shunkinsho. In this essay, the conceivable effects, positive and negative, upon Shunkinsho by 'Barbara of the House of Grebe' are investigated. Hardy wrote in his diary that 'love lives on propinquity, but dies of contact.' In this vein, Shunkin and Sasuke seem to keep their love alive in a closed, mental world of their own. The two lovers establish 'propinquity' by means of the difference in social rank and physical blindness. In a seemingly peculiar relationship they hanker for an unchanging love yet avoid the permanence and stability of marriage. In 'Barbara of the House of Grebe' marriage causes emotional changes in Barbara towards Edmond Willowes, her first husband, and Lord Uplandtowers, her second husband. Barbara, by 'watching' Edmond's burnt face, changes her feelings towards him, causing her to shun him, 'averting her face,' 'shutting her eyes' and 'covering her eyes.' Hardy's literary device of Barbara's aversion of the gaze seems to be an influence on Tanizaki's motif of blindness in Shunkinsho. Sasuke becomes blind by his own hand, the reason for his act being to avoid watching Shunkin's scalded face and his changing feelings towards her. Unlike Barbara, Sasuke becomes able to preserve Shunkin's beauty in his own memory for eternity by his self-mutilation, just as the blind Shunkin holds his physical entity in her own mind through the senses of touch and hearing.
著者
清水 俊幸 安島 雄一郎 吉田 利雄 安里 彰 志田 直之 三浦 健一 住元 真司 長屋 忠男 三吉 郁夫 青木 正樹 原口 正寿 山中 栄次 宮崎 博行 草野 義博 新庄 直樹 追永 勇次 宇野 篤也 黒川 原佳 塚本 俊之 村井 均 庄司 文由 井上 俊介 黒田 明義 寺井 優晃 長谷川 幸弘 南 一生 横川 三津夫
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J96-D, no.10, pp.2118-2129, 2013-10-01

スーパーコンピュータ「京」の構成と評価について述べる.「京」はスパコンの広範な分野での利活用を目指した10PFLOPS級のスパコンである.我々は,デザインコンセプトとして,汎用的なCPUアーキテクチャの採用と高いCPU単体性能の実現,高いスケーラビリティのインターコネクトの専用開発,並列度の爆発に抗する技術の導入,高い信頼性,柔軟な運用性,省電力性の実現を掲げ,2011年にそのシステムを完成させた.HPC向けCPU,SPARC64 VIIIfxと,スケーラビリティの高いTofuインターコネクトを専用に開発し,並列度の爆発に抗する技術としてVISIMPACTを実装した.冷却やジョブマネージャ等により,高い信頼性,柔軟な運用性,省電力性を実現した.「京」は2011年6月と11月にTOP500で世界一となった.また,複数のアプリケーションで高い実行効率と性能を確認し,スパコンとしての高い実用性を示した.
著者
内藤 篤 宮崎 昌久 牧 俊郎
出版者
日本昆虫学会
雑誌
昆蟲 (ISSN:09155805)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.212-218, 1981-03-25

能登半島におけるコガタルリハムシGastrophysa atrocyanea MOTSCHULSKYの分布調査を1976∿1978年の3年間実施した.その結果, 1.本種は主に半島北部の奥能登丘陵地帯と, 南部の宝達山系丘陵地帯及びそれに接する北辺地域に偏って分布しており, 両分布域の中間の能都・内浦丘陵地帯, 一部の小分布域を除く大部分の中能登丘陵地帯, 能登北西部山間地帯, 能登島などかなり広範囲にわたって分布していない地域が存在することが明らかになった.2.本種の分布とこの昆虫の発生に大きく関連があると思われる食物条件, 気象条件, 土壌条件や天敵などの環境要因, 農薬散布の影響などの人為的要因について検討を加えたが, それらの要因との間に特記すべき関連を見出すことはできなかった.3.能登半島は山地山林が多くしかもそれが半島全体に複雑に分布しており, コガタルリハムシの生息可能な草地や農耕地がその間に入り組んで不連続的に存在している.このような地形は, 森林がこの昆虫の分散の大きな制限要因であることから考えると, この半島での本種の分布は人為的要素が加わらない限りほぼ固定していると思われた.
著者
熊上 聡子 宮崎 広子
出版者
聖カタリナ大学短期大学部
雑誌
聖カタリナ女子短期大学研究紀要 (ISSN:02869748)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.97-111, 2000-03-10

愛媛県内のH小学校生徒206名およびK小学校203名を対象として生活・食生活習慣の実態把握を目的としたアンケート調査を実施し, 以下の結果が得られた。 1)ふだんの起床時間は, 両校ともに7時までに起床する小学生は約9割を占め, 女子の方が早起きの傾向を示した。 2)ふだんの就寝時間は, 10時から10時30分までに就寝する小学生が最も多く, H小学校総数30.6%, K小学校総数31.5%であった。 3)朝食を欠食する小学生は, 両校ともに男子が女子を上回った。 4)朝食を6時30分から7時までに食べ始める小学生の割合が高く, H小学校総数49.5%, K小学校総数59.1%とH小学校を9.6ポイント上回った。 5)「朝食を両親と食べる」と回答した小学生は, H小学校総数18.9%, K小学校総数24.1%に対し, 両校それぞれ62.2%, 76.8%と約過半数の小学生は「夕食を家族全員または両親と食べる」と回答し, 朝食を大きく上回った。 6)学校給食以外で牛乳・乳製品を「毎日食べる」生徒は, 両校ともに全体の約3割にすぎなかった。 7)間食として最も摂取割合の高かったのは, アイスクリーム類で, 次いで上位を占めたのはスナック菓子であった。 8)「よく運動している」と回答した小学生は, H小学校総数40.3%, K小学校総数38.4%と約4割を占め, 両校ともに男子が女子を上回った。 9)休日の過ごし方では, 両校いずれも「友達と遊ぶ」が1位を占めたが, 女子では「ゆっくり休養する」が上位にあげられ, 過ごし方の内容に男女差がみられた。 10)夕食づくりを「手伝わない」と回答したH小学校男子52.4%と女子14.9%との間に, K小学校男子46.2%と女子18.2%との間にそれぞれ有意な差が認められた(P<0.01)。 11)「ダイエットをしたことがある」と回答したH小学校男子7.6%と女子22.8%との間に, K小学校男子9.7%と女子23.6%との間にそれぞれ有意な差が認められた(P<0.01)。
著者
深谷 昭宏 浦 正広 山田 雅之 遠藤 守 宮崎 慎也 安田 孝美
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.12, pp.1-2, 2011-05-06

位置情報が付加されたつぶやきをマイニングして生成したお出かけ情報と地図から,お出かけマップを生成する手法をこれまでに提案している.本研究では,お出かけ情報の体系化,画像や動画などのテキスト以外の情報の抽出,情報のレイアウトを行うことにより,生成された情報をお出かけガイドとして提供する手法を提案する.We have proposed a generation method of Going Out Map from Going Out Information and Maps generated by mining tweets. In this study, we propose a generation method of Going Out Guide by extracting information other than text like images and movies, systematizing Going Out Information, and designing information layouts.
著者
宮崎 芳三
出版者
神戸松蔭女子学院大学学術研究会
雑誌
Shoin literary review (ISSN:02886154)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.79-93, 1998-03-20 (Released:2013-11-14)
著者
徳見 道夫 冨浦 洋一 田中 省作 宮崎 佳典 小林 雄一郎
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

科学論文の執筆や論文の読解において求められる重要な英語語彙は,分野や組織によって異なるため,分野や部局等の組織別に選定されることが望ましい.本研究は,近年,大学などの主要な研究機関で整備されている機関リポジトリ(自機関の著作物を電子アーカイブし公開するオンラインデータベース)を活用し,大学・部局別の重要語彙リストを効率的に作成する方法を提案した.実際に,九州大学を対象として,提案手法による部局別重要語彙リストを作成し,その有用性を確認した.
著者
坂田 雅正 鈴木 かおり 山本 由徳 宮崎 彰
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物學會紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.73, no.2, pp.189-196, 2004-06-05
被引用文献数
1

1998年の異常高温年に発生した極早生水稲品種とさぴかの異常(不時)出穂の発生要因を明らかにするため,夏至前後(長日)および秋分以降(短日)の自然日長下で,25℃および20℃(恒温)区を設け,株まきポットで養成した苗の幼穂分化,発育を検討した.播種からの積算温度でみた苗の幼穂分化時期は,長日区,短日区ともにとさぴかとその交配母本である高育27号が早かった.また,苗の幼穂分化後における幼穂伸長速度の日長,温度区間差は,播種からの積算温度で比較した場合より,基準温度を10℃とした有効積算温度でより小さかった.そして,とさぴかでは苗の幼穂分化,発育への日長の影響は小さく,播種からの有効積算温度が301〜348℃日で幼穂形成期(平均幼穂長1mm)に達することが判明し,この時の苗の葉齢は5.3〜5.7で,25℃条件では主稈出穂の20日前であった.さらに,とさぴかは北海道育成品種に比べ,最終主稗葉数が少ないため,早晩性を示す播種から止葉展開までの有効積算温度が低く,感光性,感温性および基本栄養生長性程度も比較的小さいことが明らかとなった.また,これらの特性は高育27号と類似することが判明した.
著者
末満 達憲 奥藤 達哉 宮崎 彰吾 堀江 正知
出版者
公益社団法人日本産業衛生学会
雑誌
産業衛生学雑誌 (ISSN:13410725)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.27-34, 2007-01-20
参考文献数
22
被引用文献数
1

近年,本邦においては,精神障害または脳血管疾患や虚血性心疾患(以下,「脳・心疾患」)との因果関係があると解釈する範囲が拡大してきた.しかし,本邦以外においても,同様の解釈であるとはいえず,海外で事業を行う企業は,その活動する国・地域における法令,判例を把握することが望まれる.そこで,その端緒として,米国の政府機関,大学等のホームページに掲載された公式文書を対象として,過重労働による健康障害に関係する法令等を調査した.得られた知見の概要は以下のようである.1,米国においては州の権限が強く,雇用分野の連邦法が直接適用されていたのは,連邦政府や州際交易の事業等における雇用の領域関係に限られていた.しかし,業務に関連した傷病の記録及び報告は,全州においてほとんどの雇用主に義務づけられており,それに基づく全国的統計が整備されていた.2,業務に関連した死傷病報告の対象となる疾患の基準は,CFR (Code of Federal Regulations,2001年改正)で明規されていた.その改正過程において,精神障害の取扱いについては各界からの意見が錯綜し,最終的に現行の「医師等による当該疾患が業務関連性を有するとの意見書を,被雇用者が任意に雇用者に提出した場合」にのみ対象とすることとなった.3,脳・心臓疾患についての特段の基準はなく,CFRの当該個所に「既存の疾病を有意に悪化させた場合」も業務関連があると認定する旨が規定されているのみであった.4,民間事業所に係る業務関連休業傷病統計(2004)によると,精神障害は約3,000例(常勤労働者10,000人当たり0.3例)にのぼるが,脳・心臓疾患は合計で500例以下であった.米国においては,かなりの数の業務関連性を有する精神疾患が報告され,州政府等により職場におけるメンタルヘルスプログラムの必要性の啓発がなされていた.米国で事業を行う日本企業がメンタルヘルス対策をとる際は,これらの問題に係る人々の考え方や,法制を十分に理解した上で,プライバシーの侵害や,障害者の差別と指弾されることがないよう,特に留意をはかる必要があると考えた.業務関連性を有する脳・心疾患の報告は数少なかった.しかし,最近,この問題に係る文献レビューの刊行,会議の開催等がみられ,近い将来には課題となる可能性も考えられた.
著者
宮崎 歴 大石 勝隆 勢井 宏義
出版者
独立行政法人産業技術総合研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

我々は睡眠リズムのパターンを乱すようなこれまでの断眠ストレスとは異なる新規のストレス負荷方法 (PAWWストレス: Perpetual Avoidance from Water on a Wheel)を見いだした。PAWWストレスをマウスに負荷すると睡眠覚醒の日内リズムが乱れ、入眠障害や活動期の眠気、休息期の頻繁な覚醒などを示す。このモデルマウスに対し、食品成分の投与を行い、その睡眠に対する影響評価を行った。また、睡眠障害モデルマウスのから血液を採取し、NMRによるメタボローム解析を行い、睡眠障害のバイオマーカーになるような代謝物の差異が認められるかどうかを検証した。
著者
平山 匡彦 田中 秀和 鈴木 慎太郎 永富 亜紀 作元 誠司 北原 敏弘 宮崎 長一郎 吉谷 清光 佐藤 宏樹 堀 里子 三木 晶子 澤田 康文
出版者
一般社団法人日本医薬品情報学会
雑誌
医薬品情報学 (ISSN:13451464)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.57-63, 2013 (Released:2013-09-05)
参考文献数
2
被引用文献数
1

Objective: The revised Pharmaceutical Affairs Act that came into force in June 2009 prohibits the sale of nonprescription drugs via mail.  However, as a provisional measure, regular users and inhabitants of remote islands who do not have access to pharmacies or drug stores are allowed to purchase nonprescription drugs via mail until the end of May 2013.  This study involves a survey on the purchasing of nonprescription drugs by Internet-illiterate inhabitants of the remote Goto Islands, Nagasaki Prefecture, Japan.Methods: Our process began with the distribution of questionnaires via mail to inhabitants of the remote Goto Islands, of whom 3,819 were randomly selected.  The responses were sent between January 22 and February 26, 2011.  We analyzed problems presented by 522 inhabitants who were Internet-illiterate.Results: The results revealed that 57.3% of the respondents living on large islands—with pharmacies, drug stores, and pharmacists— (e.g., Fukueshima) and 85.3% of respondents living on small islands scattered around large islands—with none of the abovementioned amenities— (e.g., Maeshima) were Internet-illiterate.  Additionally, a majority of the respondents (more than 80%) felt no need to purchase nonprescription drugs over the Internet.  However, considering that a handful of these inhabitants do, or will at some time need to purchase nonprescription drugs over the Internet, we strive to establish an optimal system for supplying medications to these Internet-illiterate inhabitants.Conclusion: Community pharmacists need to establish close relationships with the Internet illiterate (particularly those living on small islands) and promote the overall appropriate use of medicinal products.
著者
宮崎 麗子 藤代一成 平賀瑠美
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.739-742, 2004-03-15
参考文献数
6
被引用文献数
2

MIDI楽曲の編集に使われるシーケンスソフトでは,各エディットウィンドウが独立した状態でしか表示されないため,注目したいパラメータや再生・編集位置を切り替える場合にユーザに負担がかかる.さらに,各ウィンドウは注目部分だけしか表示できないため,楽曲を大局的にとらえることが難しい.そこで本論文では,これらの問題を解決するために,ユーザの認知地図を壊さずに,アニメーション効果によって楽曲の表現レベルをシームレスに切り替えることのできる,3次元MIDIデータ可視化システムcomp-i(Comprehensible MIDI Player-Interactive)を提案する.So-called sequence software systems, which are commonly used to edit MIDI-encoded music, possess two kinds of problems due to interactions with MIDI data through multiple independent windows. In this paper, we address the problems by prototyping a system, called ``comp-i (Comprehensible MIDI Player - Interactive)'', which provides a novel type of 3D virtual space, where the users are allowed to interactively explore the global structures and local features embedded in a time-series of multichannel asynchronous events of MIDI datasets while keeping their cognitive maps.
著者
片岡 弘明 田中 聡 宮崎 慎二郎 石川 淳 北山 奈緒美 村尾 敏
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.329-334, 2012 (Released:2012-08-01)
参考文献数
28
被引用文献数
2

〔目的〕本研究の目的は,男性2型糖尿病者の筋量と血糖コントロールの関係を明らかにし,運動処方の一助とすることである.〔対象〕骨関節疾患および運動器疾患のない男性2型糖尿病者58名とした.〔方法〕血糖コントロール別に良好群14名,可群20名,不可群24名の3群に分類し,生体電気インピーダンス方式体組成計を用い上下肢・体幹筋量を測定した.〔結果〕上下肢・体幹の全てにおいて,不可群は良好群よりも有意な筋量の減少を認めた.さらに上肢,体幹においては,不可群は可群よりも有意な筋量の減少を認めた.〔結語〕上下肢・体幹筋量は,血糖コントロール不良者ほど減少していたことが明らかとなったことから,運動プログラム立案時には有酸素運動とレジスタンス運動を併用した運動を考慮する必要性が認められた.
著者
宮崎 浩一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌数理モデル化と応用(TOM) (ISSN:18827780)
巻号頁・発行日
vol.43, no.7, pp.132-141, 2002-09-15
参考文献数
9

密度依存型ジャンプマルコフプロセスを,国債入札における今後の落札シェアを予測するために用いた事例報告である.国債入札参加者を大きく,日系証券会社,外資系証券会社,その他金融会社の3つに分けた場合,外資系証券会社の落札シェアが日系証券会社の落札シェアを総合的に上回る(ウインブルドン現象と呼ぶ)の確率がおよそどの程度であるかを数理モデルに基づいて分析することを目的とする.分析方法は,まず,3社間のシェア競争のモデル化を確率的でない場合に考察し,次に,確率的な場合に拡張する.最終的には,将来の落札シェアの確率分布を求めて,ウインブルドン化の可能性を探る.今後3年間におけるウインブルドン化の可能性は,限定的であるという結果が得られた.This article provides an example how the density dependent jump Markov process is applied to the analysis of the probability of the Wimbledon phenomenon, which the foreign dealers 'share exceeds that of domestic dealers in the Japanese Government bond auction. The analysis involves three steps. First, a set of linear differential equations is constructed to model share competition among the three groups in the deterministic case. Second, the deterministic model is transformed to the stochastic one. The last step derives the probability of the Wimbledon phenomenon occurring from the future share distribution. The model indicates that the probability of the Wimbledon phenomenon within three years is quite limited