著者
谷本 奈穂 東 園子 猪俣 紀子 増田 のぞみ 山中 千恵
出版者
関西大学総合情報学部
雑誌
情報研究 : 関西大学総合情報学部紀要 (ISSN:1341156X)
巻号頁・発行日
no.39, pp.37-50, 2013-08

本論は,日本アニメが海外でどのようにして読み取られるかについて,キャラクターの図像に焦点を当てながら考察するものである.具体的にはフランスの学生に対し,キャラクターを10種類提示して出身地を予測させた.その結果,出身地をキャラクターの外見に基づいて判断する場合と,マンガ・アニメに関する知識に基づいて判断する場合があると分かった.日本では「自然主義的リアリズム」と「まんが・アニメ的リアリズム」の二つがあり,その二つが作品の消費形態を規定するとされるが,フランスでも二つの読み取りが行われている(二つのリテラシーがある)ことが確認できた.This paper examines and investigates how Japanese animation is being interpreted in France. To this end, we focus on character iconography interpretation. We presented French students with ten types of characters and asked them to predict the fictional birth places of these characters. The results showed that the students came to their conclusions based on either the appearance of the characters or their knowledge of manga and anime. In Japan, "naturalistic realism" and "manga or anime-istic realism" are thought to define how works of art are consumed, and we identified these two forms of interpretation (literacies) in France.
著者
日置 興一郎 山中 邦一 北野 博己
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会論文報告集 (ISSN:03871185)
巻号頁・発行日
no.253, pp.51-57, 1977-03-30
被引用文献数
4

To grasp the structural characteristics of tall multi-storey buildings subjected to lateral loads, a method of approximate analysis is proposed treating them as bar-like continuum structures which deformed under the action of not only shearing and bending but also warpng. By this method, tall wall-frame structures, such as frames with core wall and coupled shear walls, can be analyzed. The warping deformation gives more effect on the displacement at the top of core wall structures than those by bending and shearing deformation in many cases. The restriction of warping at the top increases the lateral rigidity of core wall structures. It has shown in examples that the calculated results are good approximation and the computing times are remarkably decreased by this method, comparing with the exact discrete analysis method. This method may be useful for preliminary design.
著者
山中 孝文 田中 尚人 星野 裕司 本田 泰寛
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D2(土木史) (ISSN:21856532)
巻号頁・発行日
vol.68, no.1, pp.82-95, 2012 (Released:2012-08-20)
参考文献数
27

熊本大学工学部の前身である第五高等学校工学部,のちの熊本高等工業学校は1897(明治30)年,1906(明治39)年に実業専門学校として設立された.上記の学校の卒業生は高等専門学を教授され,工学得業士の称号を授与された.本研究では,まず土木分野における五高工学部・熊本高工の位置づけを整理し,実社会における工学得業士の割合を示した.さらに,卒業時点の進路と勤務先の変遷に関するデータベースを作成することにより,工学得業士の主な勤務先が地方官庁だったことを明らかにした.最終的に,地方官庁の勤務者を抽出してその就業状況について分析することにより,その特徴を考察した.
著者
山中 章広 渡邉 朝紀 針山 隆史 中村 茂
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌. D, 産業応用部門誌 = The transactions of the Institute of Electrical Engineers of Japan. D, A publication of Industry Applications Society (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.119, no.2, pp.243-253, 1999-02
被引用文献数
7 6

Recently trains raise speed and reduce the motor vehicle ratio. It is needed, therefore, to utilize adhesion force more effectively. Although several. anti-slip readhesion control methods have been developed, it has become clear that slip and readhesion repeat under strict adhesion conditions as far as they rely on the conventional concept of readhesion control. So we thought about the reason why conventional anti-slip control methods cause slip/readhesion reiteration under strict adhesion condition and have developed a new control method "Anti-slip Readhesion Control Method with Presumed Adhesion Force". We confirmed in running tests that we can prevent slip/readhesion reiteration and stably control motor currents even under strict or rapidly changing adhesion conditions by using the newly developed control method.
著者
王 茹剛 山中 英生 三谷 哲雄
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.70, no.5, pp.I_951-I_959, 2014
被引用文献数
1

自転車関連の交通事故の割合は増加しており,自転車と自動車の出合い頭事故は自転車関連事故の5割を占めている.特に,幹線道路小交差点における出会い頭事故では,自歩道で車道の車両とは逆方向に走行している自転車の危険性が指摘されている.本研究では,ドライビングシミュレータを用いた仮想実験を用いて,見通しが異なる幹線道路小交差点を対象に,細街路から幹線道路に合流する自動車と幹線道路を通行する自転車の出会い頭状況を再現し,自転車の走行方向・草稿位置が異なる場合のドライバー挙動を計測した.ドライバーの注視挙動,及びTTC等の安全性指標を分析した結果,自動車は左側見通しが悪くなると注視しなくなり,歩道寄りを走行する自転車,逆走する自転車は,他の位置・方向の自転車よりも危険性が高くなることが明らかになった.
著者
王 茹剛 山中 英生 三谷 哲雄
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学)
巻号頁・発行日
vol.70, no.5, pp.I_951-I_959, 2014
被引用文献数
1

自転車関連の交通事故の割合は増加しており,自転車と自動車の出合い頭事故は自転車関連事故の5割を占めている.特に,幹線道路小交差点における出会い頭事故では,自歩道で車道の車両とは逆方向に走行している自転車の危険性が指摘されている.本研究では,ドライビングシミュレータを用いた仮想実験を用いて,見通しが異なる幹線道路小交差点を対象に,細街路から幹線道路に合流する自動車と幹線道路を通行する自転車の出会い頭状況を再現し,自転車の走行方向・草稿位置が異なる場合のドライバー挙動を計測した.ドライバーの注視挙動,及びTTC等の安全性指標を分析した結果,自動車は左側見通しが悪くなると注視しなくなり,歩道寄りを走行する自転車,逆走する自転車は,他の位置・方向の自転車よりも危険性が高くなることが明らかになった.
著者
山中 顕次郎 青木 道宏 漆谷 重雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.292, pp.17-22, 2013-11-07

現在のネットワークでは,リンクアグリゲーションにより,広帯域性を確保することが多い.従来のTCP/IPベースのファイル転送方式では,一つまたは少数のTCPコネクションを用いてファイル転送を行うため,1)トラフィックがリンク間で偏在し,リンク全体では帯域に余裕があるのに,輻輳を引き起こす,2)結果として,リンク全体の帯域を使った高速転送が困難,という課題があった.本稿では,リンクアグリゲーションされた広帯域ネットワークにおいて,リンク間でトラフィックを均等に分散できるファイル転送プロトコル,MMCFTP (Massively Multi-Channel FTP)を提案する.MMCFTPでは,数百,数千といった非常に多くのTCPコネクションを用いて,ファイル転送を行う.このため,ポート番号をトラフィック分散の基準に使うネットワークであれば,リンク間で効果的にトラフィック分散できる.
著者
山中 啓祐 大西 雅宏 高田 秀志
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.18, pp.1-8, 2010-05-13
参考文献数
9

システム開発に導入されている知識共有のためのシステムは,開発作業以外に行わなければならない作業が多いために,継続して利用されないことが問題として指摘されている.本稿では,このようなシステムが継続して利用されるようにするために,開発者にとって負担の少ない知識共有環境について述べ,また,開発者の行動から,開発者の作業内容に関連のある知識を自動的に抽出する手法を提案する.本手法では,開発者の作業状況を考慮した協調フィルタリングを行うことによって,開発者の作業内容に関連のある知識を抽出する.また,提案する環境を用いることによって,仕様や設計の変更に対して迅速な対応が必要となるアジャイル開発においても,効率的な知識共有が可能になる.Knowledge sharing systems that have been introduced into system development can not be utilized continuously because such systems require developers to perform other tasks besides development work. This paper describes a knowledge sharing environment that requires a few developer's task and proposes a knowledge extraction method that can extract knowledge related to developer's tasks by utilizing the information from developer's activities. This method enables knowledge extraction related to developer's task by applying collaborative filtering in consideration with the developer's context. Furthermore, this environment enables developers to effectively share knowledge on Agile Development where the developers need to work on specification changes or design changes quickly.
著者
篠原 雅尚 村井 芳夫 藤本 博己 日野 亮太 佐藤 利典 平田 直 小原 一成 塩原 肇 飯尾 能久 植平 賢司 宮町 宏樹 金田 義行 小平 秀一 松澤 暢 岡田 知己 八木 勇治 纐纈 一起 山中 佳子 平原 和朗 谷岡 勇市郎 今村 文彦 佐竹 健治 田中 淳 高橋 智幸 岡村 眞 安田 進 壁谷澤 寿海 堀 宗朗 平田 賢治 都司 嘉宣 高橋 良和 後藤 浩之 盛川 仁
出版者
東京大学
巻号頁・発行日
2010

2011年3月11日、東北地方太平洋沖でM9.0の巨大地震が発生し、地震動・津波被害をもたらした。この地震の詳細を明らかにするために、各種観測研究を行った。海底地震観測と陸域地震観測により、余震活動の時空間変化を明らかにした。海底地殻変動観測及び地震波反射法構造調査から、震源断層の位置・形状を求めた。さらに、各種データを用いて、断層面滑り分布を明らかにした。現地調査により、津波の実態を明らかにし、津波発生様式を解明した。構造物被害や地盤災害の状況を明らかにするとともに、防災対策に資するデータを収集した。
著者
山中 めぐみ
出版者
基礎生物学研究所
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2009

体温調節中枢は視床下部の視索前野(POA)に存在し、生体内外の環境変化を末梢からの入力として受けている。それにより、POAからの出力が変化し、その環境変化に応じた体温調節反応が引き起こされる。POA内には、GABA作動性神経があり、体温調節制御に重要な役割を担っている。そこで本研究は、遺伝子改変技術を用い、マウスに光活性化タンパク質であるチャネルロドプシン2(ChR2)およびハロロドプシン(Halo)をGABA作動性神経特異的に発現させ、そして、その神経活動を光によって制御することにより、無麻酔・無拘束下において、GABA作動性神経による生理的な体温調節反応機構についての解析を行うことを目的とする。ChR2およびHaloはそれぞれ非選択的陽イオンチャネルおよびクロライドポンプを形成し、ChR2は青色光により活性化されて、イオンチャネルを開口、膜電位を脱分極させることで、神経細胞では閾値を超えると活動電位を発生させることが出来る。一方、Haloは黄色光で瞬時に反応し、細胞外から細胞内ヘクロライドイオンを流入させ、膜電位を過分極させることによって、活動電位発生を抑制する。今年度は、本マウスを作成し、抗Gad67抗体を用いた免疫染色によって、光活性化タンパク質がGABA作動性神経特異的に発現していることを確認した。さらに、このマウスから脳スライス標本を作製し、GABA作動性神経にパッチクランプを行った。HaloはGFPとの融合タンパク質として発現しているため、GFPの蛍光を指標としてGABA作動性神経を同定した。電流固定により膜電位を記録しながら、対物レンズから黄色光(580nm)を記録神経細胞に照射すると、瞬時に強い過分極が生じ活動電位発生を完全に抑制することに成功した。このことより、in vitroにおいて光活性化タンパク質が正しく機能していることが確認できた。
著者
山中 康裕
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
天気 (ISSN:05460921)
巻号頁・発行日
vol.46, no.11, pp.751-752, 1999-11-30
著者
宮田 俊文 神崎 進 原 幸介 村上 文弘 山中 丈成 丹羽 隆彦 中川 孝之 鵜澤 史貴
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.37, no.39, pp.17-20, 2013-09-06

ロードレース中継では、移動中継車からの映像素材伝送にOFDM (Orthogonal Freqency Division Multiplexing)方式の700MHz帯FPU (Field Pick-up Unit)を使用している。700MHz帯FPUは、今後1.2GHz帯と2.3GHz帯へ移行することが決まっている.700MHz帯からの移行に向け,都道府県対抗広島男子駅伝コースの一部で,2.3GHz帯のSISO (Single-Input Single-Output)方式と2×2MIMO (Multiple-Input Multiple-Output)方式の移動伝送実験,および遅延プロファイルの測定を行った.本稿ではその結果について報告する.
著者
豊田 充崇 中川 一史 中橋 雄 佐和 伸明 山本 朋弘 菊池 寛 加藤 悦雄 山口 修一 海道 朋美 遠藤 麻由美 有田 浩子 増井 泰弘 山中 昭岳 本岡 朋 寺田 好 望月 純子 中原 亜由美 高橋 美咲 広瀬 一弥 甲斐 崇 田中 健太郎
出版者
和歌山大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

通常の教科(国語や社会科、生活科等)の単元に情報モラル育成の要素を含ませた学習場面を設計し、モバイル端末を活用したり、学校間交流等で積極的に情報発信・表現する授業を実践した。加えて、学校教育利用向けSNS(Social Networking Service)を設計・開発し、その実践的評価をおこなった。当システムは教育利用を前提に機能の絞込みやユーザーインターフェイスのデザインをおこない、全校種で活用可能な「スクールコミュネット」として公開中である。※当研究関連資料:http://www.wakayama-u.ac.jp/~toyoda/