著者
源河 直也 横山 節雄 中村 直人 山田 朗
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.95, no.55, pp.21-26, 1995-05-20
被引用文献数
2

前回,東京学芸大学における教育環境とそれら資源を活用するための情報教育の必要性について述べた.それに基づき,筆者等は,WWWとそのブラウザーであるMosaicを用いた教材を開発したことについても述べた.本報告では,前回報告を行わなかった東京学芸大学教育情報科専攻のカリキュラム構成について述べ,次に,カリキュラムの導入段階の考え方について述べる.最後に,電子教科書を用いた情報科学概論と演習の構成を紹介する.
著者
多久島 寛孝 山田 照子 林 智子
出版者
熊本保健科学大学
雑誌
保健科学研究誌 (ISSN:13487043)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.51-62, 2004-03-15
被引用文献数
1

「お待ちください」という言葉に対する患者・家族,看護師の意識を明らかにすることを目的に,口頭および文書で同意の得られた患者・家族100名および看護師46名に調査を行った。患者・家族には面接による聞き取り調査を,看護師には自記式調査用紙を用いて調査を行った。分析は,患者・家族が「お待ちください」と言われ待てると返答した時間および看護師が「お待ちください」と考える時間については有意差検定を行い,その他の項目については質的に分析した。その結果,1.患者・家族が「お待ちください」と言われ待てる時間は平均12.98分,看護師が「お待ちください」と考える時間は平均4.27分であり有意差があった。2.患者・家族は「お待ちください」と言われ思ったことは,【普通のこと】【すぐに対応してもらえない不満】であった。3.患者・家族は「お待ちください」と言われ不安に思ったことは,【行き場のない怒り】【見通しのつかなさ】【一方的な関係】であった。4.「お待ちください」の後に看護師に望む対応は,【安心感を得たい】【見通し】【信頼を望む】であった。5.待たせる場面での看護師の声かけの仕方は,【見通しのつかない示唆】【見通しのつく示唆】であった。6.看護師は,「お待ちください」をどう思って使用しているかは,【信頼の提供につながる支援】【罪悪感】であった。7.「お待ちください」を患者・家族がどう感じていると思うかは,【不信感への変化】【答えの出ない待ち時間】【我慢の強要】【裏切り】であった。
著者
山田 純子
出版者
植草学園大学
雑誌
植草学園短期大学紀要
巻号頁・発行日
vol.9, pp.15-29, 2008-03

発達障害児者・親の会が障害理解・受容、子育て、進路選択、こどもへの障害の説明にどのような影響を与えたのかを明らかにすることを目的に、A県親の会会員53人を調査し、43人から回答を得た。多くの人が入会によって障害の理解が深まり、子どもの理解ができるようになり、対応が望ましい方向に変わってきていること、進路選択、就労準備についても見学会や先輩の話が役に立ったことを挙げている。子どもが障害の説明を受けたときに示した反応のうち対照的な受け止め方をした2群「受容群」と「動揺群」を取り出し、その背景を比較をした。「受容群」は知的障害を診断名に入れた人が多く、療育手帳所持者が多い傾向がある。普通高校出身者は「受容群」で4割であるが、「動揺群」では9割と多い。「子どもの活動」の参加は、「受容群」で7割に対し「動揺群」では4割と低い。障害の説明の是非や説明の時期は「受容群」では両方とも「よかった」が大多数であるが、「動揺群」では、「わからない」や「遅かった」など説明に迷いがあった。両群は親の障害観、教育環境、子どもの仲間の有無などの環境に違う傾向があった。
著者
山田 理恵
出版者
社団法人日本体育学会
雑誌
体育學研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
vol.46, no.6, pp.537-552, 2001-11-10

An investigation was conducted to clarify the sports activities of Japanese prisoners of war in Siberia shortly after World War II. Up to now, little has been written concerning the sports activities of these prisoners, and this paper was intended to shed light on this blank in Japanese sports history. The historical materials used were collected mainly from the Nihon Shimbun (Japan Times), a prison newspaper edited by fifty Japanese prisoners and fifteen Russians. The Nihon Shimbun was the only source of information for the approximately 600,000 Japanese prisoners of war in Siberia. The newspaper was under the supervision of the political department of the Soviet army, but it is still highly revealing about life in the camps. It is well known that life in the camps was extremely difficult, so it is surprising to find that Japanese prisoners participated in various sports activities, even while enduring heavy labor, intense cold, and extreme hunger. It seems clear that these activities, along with theatrical and musical entertainment, did much to revive the spirits of the men.
著者
山田 浩史
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.50, no.7, 2009-07-15
著者
山田 奨治
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告電子化知的財産・社会基盤(EIP) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.32, pp.1-8, 2005-03-19

文化が変容を遂げながら時間と空間を越えて拡散してきたことの価値と,現在の知財保護で主流となっている価値観には,相容れない部分がある.この論文では,主として文化学の観点から知財保護のあり方を見直す.まず,シャノンの情報理論にあてはめた「文化伝達の一般モデル」を示す.このモデルでは,文化の伝達においては,情報の符号化と復号化に使われる「コードブック」が情報の送り手と受け手で異なることと,情報伝達行為を通して「コードブック」がダイナミックに上書きされることを重視する.つぎに,「日本からみた文明モデル」を示す.このモデルは,日本と西洋・アジアとの関係を規定するもので,西洋に対する憧憬と超克あるいは追従,アジアに対する蔑視と抑圧あるいは支配という重層化された構造を持っている.明治以後の日本は,現在もなおこのモデルに示されるような文明観を維持している.そして,国際知財保護をめぐる日本側の言説は,「日本からみた文明モデル」を忠実に踏襲したものであることを示す.これらの実例として,海賊版によって日本のテレビドラマがアジアの若者に影響を与えていることなどを示す.海賊版が日本文化の流通のための,強力な社会基盤となっている現状を分析するとともに,文化拡散の運動を阻害しない知財保護のあり方を検討する必要性を指摘する.Some discrepancies exist between the values that human culture has been diffused over time and space with transfigurations and the sense of values of recent intellectual properties (IP) protection. In this article, I propose some new view points for IP protection, on the basis of the cultural studies. First, I describe "the generalized model of cultural transmission," applying Shannon's information theory. This model emphasizes the following two points: the sender's encoding "code book" and the receiver's decoding "code book" are incompatible in cultural transmission; the "code books" are dynamically overwritten through the cultural transmission. Next, I describe "the civilization model around Japan." This model defines a relationship among Japan, the West, and Asia. It has a multi-layered structure: longing, overcoming, or servility to the West ; despisement, coercion, or domination to Asia. Japanese people and goverment after the Meiji period, thus far, keep the view of civilization presented in the model.Japanese discourses of international IP protection are revealed to successing "the civilization model around Japan." I introduce some recent examples of this point: e.g., Japanese TV dramas affect Asian young people through pirated VCDs. Finally, after the analysis of the fact that the pirated contents have been playing an important role as a powerful infrastructure for the distribution of Japanese culture, I point out the necessity of reconsidering the principles of IP protection, avoiding the inhibition of cultural diffusion.
著者
丸山 健一 小林 誠 山田 博文 中野 康明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.82, no.9, pp.1435-1443, 1999-09-25
被引用文献数
1

本研究の目的は筆記体で書かれた手書き英単語を認識することである.以前の研究では,文字認識部にある一つの手法を用い,その結果を用いて単語認識を行っていた.本研究では複数の文字認識を用い,そこから得られた結果を組み合わせることにより,単語認識率の向上をねらった.手書き英単語認識に適用した実験の結果,提案した手法による単語認識率は単独の認識アルゴリズムを用いたときよりも認識率が向上した.
著者
竹内 淳彦 森 秀雄 佐藤 滋 大橋 正義 北嶋 一甫 山田 伸顕 本木 弘悌
出版者
経済地理学会
雑誌
経済地理学年報 (ISSN:00045683)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.55-59, 2000-03-31

1999年の地域大会として11月27日に上記のフォーラムを開催した.午前は「工業のまちを歩く」と題して東京都大田区内の住工混在地域を巡検し, 午後は大田区産業プラザにおいて会議が行われた.はじめに小関智弘氏の特別講演「工場に生きる人々とそのまち」が行われ, 続いて竹内淳彦の基調報告, 5名のパネラーの報告の後, 討論が行われた.なお, 巡検参加者は66名, フォーラム参加者は203名であった.座長は上野和彦(東京学芸大学)と松橋公治(明治大学)が務めた.以下には各報告の要旨, 討論と巡検の記録を掲げる.
著者
山田 尚勇
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.23, no.6, pp.p559-564, 1982-06-15
被引用文献数
4
著者
大浜 多喜 山田 隆 小菅 康寛 松原 聰
出版者
一般社団法人日本鉱物科学会
雑誌
日本鉱物科学会年会講演要旨集 日本鉱物科学会2008年年会
巻号頁・発行日
pp.117, 2008 (Released:2009-04-07)

栃木県鹿沼市(旧上都賀郡粟野町)発光路鷹ノ巣鉱山からトゥチェク鉱(tucekite;Ni9Sb2S8)を見出した。 トゥチェク鉱はオーストラリアと南アフリカから発見され1980年に記載された鉱物で、ハウチェコルン鉱グループの一員、正方晶系の鉱物である。近年、埼玉県広河原鉱山からも微細なものが見つかっている(西久保ら2005)が詳細な鉱物学的性質については公表されていない。足尾山地の層状変成マンガン鉱床である鷹ノ巣鉱山における野外調査の結果、一定量のトゥチェク鉱を採集し実験に用いることが出来たので、産状や形態とともに、実験結果を報告する。鷹ノ巣鉱山は足尾山地の変成層状マンガン鉱床の一つで、久良沢鉱山とともにマンガンパイロスマライトの産出で知られる。 トゥチェク鉱は方解石あるいは菱マンガン鉱に包有され、マンガンパイロスマライトやバラ輝石の結晶の隙間に、錐面を伴う正方柱状の自形結晶として産する。結晶の長さは最長で約4mm、太さは最大でも1mmまでである。新鮮なものは白色の金属光沢で光をよく反射するため、微細な結晶でも肉眼で気付きやすい。空気中に放置すると次第に輝きを失う。電子線プローブマイクロアナライザーによる化学分析では、およそNi:Sb:S=9:2:8で、わずかにCoやBiを含む。X線粉末回折実験により格子常数はa=7.216, c=5.383(Å)であった。
著者
三浦 雅展 尾花 充 山田 真司 柳田 益造
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.103, pp.21-26, 2001-10-26

ここでは,音大の学生を被験者とし,音楽的な美しさ評価について和声学のバス課題許容解群を用いて調査している.その結果,音大生の中でも作曲科の学生の回答が,専門家の回答と相関が高いことが確認された.また,専門家の評価基準を実装した"音楽美評価システム(MAES)"を構築し,MAESと音大の学生とどちらが専門家の答えに類似しているかを調査したところ,MAESは作曲科専攻などの優秀な学生とほぼ同じレベルで音楽的な美しさを評価することができることが確認された.Aesthetics evaluations by music college students are investigated using allowable answers for given bass tasks for the theory of harmony. The evaluation scores by students of composition course are found to be similar to the average scores by experts in music composition. A system that can evaluate musical aesthetics is realized by introducing weights obtained from regression analysis of aesthetics evaluations through enquetes to experts. The system is called "MAES(Musical Aesthetics Evaluation System)". Comparing the outputs of MAES with the average scores by experts and students in several levels in music college, it is confirmed that MAES can evaluate musical aesthetics as the same level as excellent students.
著者
村山 正治 山田 裕章 峰松 修 冷川 昭子 亀石 圭志
出版者
九州大学
雑誌
健康科学 (ISSN:03877175)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.45-57, 1984-03-30
被引用文献数
2

Murayama et al. selected 60 items as Self-Actualization Evaluating Scale. It has ten sub categories ; acceptance of present-self, achievement orientedness, way of positive life, self assertion, genuiness, integration of bipolarity, separatness, obsessiveness, self-directedness, acceptance of weakness. Each category consists of 5〜8 items. Next shows comparison between 10 subscales of POI and 10 categories of "Self Actualization Evaluating Scale". The profile of categories for individual row scores were caluculated by personal computer. The Self-Actualization-Scale(SEAS) inventry and a formatting program were presented.
著者
山田 敏哉
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. HI,ヒューマンインタフェース研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.103, pp.41-46, 2003-05-16

本稿では、共同編集が可能なWebページシステムにおける利用者のアクセス状況を俯瞰的に表示する手法について述べる。CommSpaceビューワは複数のWebページに対する利用者のアクセス状況を二次元平面上に表示する。各Webページはアイコンで表現され、ページに対するアクセス頻度やアクセスの種類がアイコンの大きさや色で表現される。複数Webページの状況を俯瞰することにより、組織の中で現在どのような情報が関心を集めているのかを直感的に把握することが可能となる。ページアイコン上には利用者のページヘの最近アクセス時刻情報に従ってユーザアイコンが表示される。これにより、各情報に対するメンバの関心度を知ることが可能となり、組織の状況の把握やメンバ間のコンテクストの共有に有効となる。
著者
梅原 頼子 藤原 いすず 川村 亜由美 乾 陽子 福永 峰子 山田 芳子
出版者
鈴鹿大学短期大学部
雑誌
鈴鹿国際大学短期大学部紀要 (ISSN:13450085)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.105-119, 2006

運動部に所属する高校生・大学生に食生活調査を行い、次のような結果を得た。1)牛乳の摂取頻度では、高校野球部の75%が「毎日」飲んでいた。2)豆類の摂取頻度では、高校サッカー部が他の運動部に比べ低かった。3)お菓子の摂取頻度では、高校サッカー部が高かった。お菓子の種類は、全ての運動部で「スナック菓子」が8割程度であった。4)エネルギー、カルシウム摂取量では、高校野球部が他の運動部よりも高かった。5)高校野球部は食意識の高いことが伺えた。
著者
山田 利博
出版者
宮崎大学
雑誌
宮崎大学教育文化学部紀要. 人文科学 (ISSN:13454005)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.1-10, 2009-03-30

『研究論文集-教育系・文系の九州地区国立大学間連携論文集-』Vol.3, No.2(2010/06)に査読を経て受理された修正版あり。