著者
高橋 智子 山田 剛史 小笠原 恵
出版者
日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.49-60, 2009-05-30
被引用文献数
1

本研究では、過去40年にわたって「特殊教育学研究」に掲載された一事例実験の研究を対象に、各研究で用いられた処遇の効果についての総括的なレビューを行うことを目的とした。第1巻から第43巻より51の論文を抽出し、3種類の効果量(PND,Busk and Serlin(1992)の効果量、Center,Skiba,and Casey(1985-86)の効果量)を用いて、年齢、障碍種、標的行動ごとに研究結果の統合を行った。その結果、年齢、障碍種、標的行動によって効果の大きさが異なる可能性が示された。年齢においては13〜18歳で、障碍種では自閉症カテゴリで、標的行動では対人スキル・机上学習で処遇の効果が全体的に大きいことが示唆された。
著者
柳田 美子 山田 浩平 鯉川 なつえ
出版者
順天堂大学
雑誌
順天堂大学スポーツ健康科学研究 (ISSN:13430327)
巻号頁・発行日
no.12, pp.29-39, 2008-03

We conducted a survey on the effects of the intake of natto, which is said to contain many isoflavones,on the menstruation related syndrome of females.The subjects were 79 students of sports science and 57 humanities students from universities located in Chiba Prefecture.The results of the survey were as follows: 1) 82.6% of the students replied that they experienced menstruation related syndrome at the time of menstruation. 2) More sports science students experienced physical pains like lumbago during menstruation than did humanities students. On the other hand, more humanities students experienced mental difficulties,saying that they could not concentrate on study during menstruation as compared with non-menstruation time. 3) As to the intake frequency of natto, more students of low intake frequency experienced physical pain and/or mental trouble than those of high intake frequency. 4) According to the above results, it is suggested that the intake of natto has some positive effect on reducing menstruation related syndrome.
著者
坂崎 尚生 側高幸治 長谷部 高行 山田 朝彦 大岩寛
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.53, no.9, pp.2194-2203, 2012-09-15

2011年6月30日に政府・与党社会保障改革検討本部から社会保障・税番号大綱(案)[2]が示された.社会保障・税番号制度は,社会保障や税制を一体的にとらえ,社会保障給付等の効率性・透明性・公平性を高めようという観点から導入が検討されてきた社会基盤である.上記番号制度は社会保障・税分野で利用することを目的とした制度であり,民間への利活用は現段階では検討範囲外である.そこで,産業競争力懇談会(COCN)では,民間への利活用をテーマに,番号制度が国民に安心・安全な社会基盤として受け入れられるように,番号制度の民間利用に関する脅威分析を行い,セキュリティ対策を検討した.本論文は,医療,製品安全,金融の分野での想定したユースケースを基に,課題とその課題を解決するための技術的・制度的対応策をまとめたものである.
著者
小松 孝徳 小林 一樹 山田 誠二 船越 孝太郎 中野 幹生
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.27, no.5, pp.263-270, 2012 (Released:2012-08-30)
参考文献数
16
被引用文献数
1

Expressing the confidence level of a system's suggestions by using speech sounds is an important cue to users of the system for perceiving how likely it is for the suggestions to be correct. We assume that expressing confidence levels by using human-like expressions would cause users to have a poorer impression of the systems than if artificial subtle expressions (ASEs) were used when the quality of the presented information does not match the expressed confidence level. We confirmed that this assumption was correct by conducting a psychological experiment.
著者
田中 愛治 河野 勝 清水 和巳 山田 真裕 渡部 幹 西澤 由隆 栗山 浩一 久米 郁男 西澤 由隆 長谷川 真理子 船木 由喜彦 品田 裕 栗山 浩一 福元 健太郎 今井 亮佑 日野 愛郎 飯田 健
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

本研究では、全国の有権者から無作為抽出した対象者(サンプル)に対し、ノート・パソコンを用いた世論調査(CASI方式)を日本で初めて実施した。さらに、ノート・パソコンによるCASI調査に、認知心理学的視点を加えた政治経済学実験の要素を組み込み、実験を導入した世界初のCASI方式全国世論調査に成功した。これにより、政治変動をもたらす日本人の意志決定のメカニズムの解明を可能にし得る新たな研究を踏み出した。
著者
山田 忠史 繁田 健 今井 康治 谷口 栄一
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D (ISSN:18806058)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.359-368, 2010 (Released:2010-08-20)
参考文献数
26

本研究は,行政側の物資流動発生メカニズムや物流施策効果の適切な把握,および,企業側の施策理解に資するための,在庫費用を考慮したサプライチェーンネットワーク均衡モデルを提案する.製造業者,卸売業者,小売業者,消費市場,物流業者の分権的な意思決定や行動の相互作用を考慮した既存モデルに,消費市場での商品需要の不確実性に伴い発生する在庫費用を組み込み,各主体の意思決定の定式化,サプライチェーンネットワーク全体の均衡条件,および,その解法を示す.このモデルを用いて簡単な数値計算を行い,消費需要のばらつきや需要情報の共有が,物資流動量(商品取引量,生産量,輸送量)やサプライチェーンネットワークの効率性に及ぼす影響について,基礎的な考察を行う.
著者
ベルデホ J.R.ヒメネス 布野 修司 山田 協太
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.73, no.623, pp.117-123, 2008-01-30
被引用文献数
2 1

Authors have been conducting the field research under the title 'Origin, Transformation, Alteration and Conservation of Urban Space of Colonial cities' since 1999. This paper discusses the characteristics of the Spanish Colonial cities created in the Cuba Island. In the period of the Spanish urbanism in America, approximately a sixty of colonial cities were established in Cuba. This study on these cities has been accomplished based on the analysis of old maps corresponding to colonial Spanish period. As cartographic database, 916 images and maps from AGI (The Archive of the Indies in Seville-Archivo de Indias de Sevilla), are used for analysis. In the analysis of the city maps, we classify them into several types according to the criteria of urban items such as location, urban, plaza, blocks, streets, measures, plots etc. , which Law of Indies describes.

2 0 0 0 OA 大辞典

著者
山田美妙 編
出版者
嵩山堂
巻号頁・発行日
vol.下, 1912
著者
丹羽 義信 青井 潔 山田 修治
出版者
中部大学
雑誌
国際関係学部紀要 (ISSN:09108882)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.57-78, 1998-03-25
著者
西村 拓一 福原 知宏 山田 クリス 孝介 濱崎 雅弘 中島 正人 三輪 洋靖 本村 陽一
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

看護や介護の現場では複数の職種の人々が連携して継続的にサービスを提供している。しかし、患者や利用者の状況や処置履歴、備品や設備の状況、業務知識、役割分担に関して情報共有することは記録、共有、活用のそれぞれの段階で負担が大きい。そこで、本提案では、現場の従業員が参画したシステム開発を行うスタイルを提案し、このスタイルで開発している現場作業で必要な知識を共有する作業時点記録技術を提案する。
著者
中村 直義 倉掛 卓也 小山田 公之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 = The transactions of the Institute of Electronics, Information and Communication Engineers. B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.89, no.6, pp.1014-1018, 2006-06-01

OFDM信号の三次の相互変調ひずみ(Composite Triple Beat)妨害を受けるQAM信号のBER特性の近似式を解析的に導出した.実験によりケーブルテレビ用64QAM信号のCIR対BER特性を測定し,三次ひずみ妨害は電力の等しい熱雑音と比べてBER特性を著しく劣化させることを明らかにした.
著者
油布 佐和子 越智 康詞 紅林 伸幸 中澤 渉 川村 光 山田 真紀
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、今世紀に入って加速的に進行した新自由主義的な教育改革が教職に及ぼす影響を分析することを目的としている。15年間の時系列調査を分析した結果、教職観や役割認識などに変容が見られ、教師が「組織の一員としての教師」への志向性を強めていることが明らかになった。しかしながらこれを、新自由主義的な理念への賛同と解釈するのは妥当ではない。そうではなくて、外部に見えにくく理解されがたい<教師という仕事>を、新自由主義的教育改革が可視化する側面を持っていることによるものではないかと推測された。
著者
指宿 信 中島 宏 山田 直子 吉井 匡 稲田 隆司
出版者
成城大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2011-04-01

2016年6月に成立し3年以内の施行が予定されている我が国の「被疑者取調べ録音・録画制度」に関して、法解釈学や比較法的研究、心理学・社会学等の経験科学の見地から多面的実証的な研究を行った。その結果、被告人の法廷外の自白を記録した録画映像が判断者(裁判官ならびに裁判員)に影響を与える可能性が高く任意性や信用性の判断を歪めてしまうこと、また弁護人の立会いもなく適切な尋問技術を持たない取調官による尋問によって虚偽自白が生み出される危険性が高いこと等が明らかになった。そこで、取調べ映像を裁判員裁判で再生する際には、こうした危険を回避する法的制度的手当が不可欠であることを明らかにした。
著者
宮治 昭 市川 良文 入澤 崇 岩井 俊平 岡本 健資 小泉 惠英 佐藤 智水 田辺 勝美 永田 郁 芳賀 満 福山 泰子 山田 明爾
出版者
龍谷大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

パキスタン,インド,日本,欧米に散在する多量のガンダーラ美術(彫刻)を実地調査し,写真資料を収集して(総計1,849件),それら画像に関する文字情報を入力して,データベース化のための基礎資料を作成した。これらの資料をもとに,インド・ヘレニズム・イランの諸文化を吸収しつつ独自の仏教美術を形成した様相を明らかにし,仏教信仰の実態にも迫った。その成果は中間報告書(平成23年5月),全体報告書(2冊)と国際シンポジウム報告書(平成25年3月)として刊行した。