著者
溝上 慎一 森 朋子 紺田 広明 河井 亨 三保 紀裕 本田 周二 山田 嘉徳
出版者
京都大学高等教育研究開発推進センター
雑誌
京都大学高等教育研究 (ISSN:13414836)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.151-162, 2016-12-01

本研究では、アクティブラーニング(AL)の効果検証において大きな課題の一つとなっている、アクティブラーニングそれ自体の質を測定する「アクティブラーニング(外化)尺度(AL(外化)尺度)」を開発した。研究1 では、作成された12 項目を因子分析し、最終的には、第1 因子の12 項目から成る「AL」(一般因子)とAL に寄与する外化3 項目だけの「AL 外化」(グループ変数)の2 因子からなるBifactor モデルによって解を見いだした。確認的因子分析をおこなった結果も、Bifactor モデルがもっとも適合度が高く、妥当なモデルだと判断された。研究2 では、異なるサンプルに研究1 の結果を適用し、同様の因子構造、確認的因子分析、信頼性を確認し、そのうえで外部変数として学習向上、能力向上、成績との相関関係を検討した。妥当な相関関係があると認められた。The purpose of this study is to develop the "Active Learning (Externalization) Scale" that measures the quality of active learning—a task central to testing the effects of active learning. In Study 1, the factors were analyzed against 12 active-learning items, and we finally found out, in the Bifactor model, the first general factor, "AL" consisting of 12 items and the second group factor consisting of 3 items, "AL-externalization" that contributed to AL. That Bifactor model is ultimately identified as a more viable model, more suitable by the Confirmatory Factor Analyses (CFA). In Study 2, these findings were further confirmed by using different samples: we also identified valid correlations when using learning and competency or achievement as the outer variables.
著者
山田 兼尚
巻号頁・発行日
2006-03

【報告書構成】成人を対象に実施した質問紙調査について、1)調査実施の概要、2)調査結果の概要、3)調査結果の分析、4)性別・世代別クロス集計表、自由記述、調査票を収録している。併せて、報告書IIIは、30代後半から80代まで継続的な仕事を持ち元気に活躍している(していた)人々を対象に、成育歴、転機、学習歴、人生観などを聴取した面接調査(男性5名、女性29名)の結果も掲載してある。さらに、インタビューを担当した委員による、座談会の記録も収録した。【調査概要】調査は、平成17年3月に30-40歳代の社会人男女2,000名を対象に実施された。質問項目は、1)性別、年齢、勤務体系(常勤、非常勤、パートタイマー、専業主婦(夫))、職種、最終学歴、進学理由、2)(職業に就いている者のみ)現在の職業に就いた契機、現在の仕事が理想の仕事かどうか、転職希望・理由、3)離職・転職経験の有無、4)生きていく上で必要な資質・能力と身につける場所(家庭・学校・職場・地域社会)、5)自分の性格、6)やりたい学習の有無と学習希望内容、7)満足度、8)職業観、9)内容別帰属意識を持つ場、10)人生設計の有無、11)社会観、12)ライフコース、13)子どもの有無、14)(子どものいる者のみ)子どもの数、第一子の性別、生年月、通学学校歴(国立・公立・私立)、第一子の性格、将来の進学先の希望、子どもに何のために働いて欲しいか、進路・就職観、子どもとの会話内容、子どもに向いている職業についての認知、などから構成される。【目次】I.調査の概要1.調査実施の概要2.調査結果の概要(山田兼尚・岩崎久美子)II.質問紙調査分析結果1.社会人の職業意識と進学時の重視事項(椎名久美子)2.人生に必要な資質と能力の形成(立田慶裕)3.満足感の背景(山田兼尚)III.インタビュー調査分析結果1.高齢者のライフ・ヒストリーからみる仕事:働く動機しての生活危機と生きがい(別府明子)2.女性の中年期における再就職を規定する要因(岩崎久美子)3.転職経験を肯定的にとらえている男性に共通する要因(藤田博康)IV.座談会:生き生きと活躍している職業人のインタビュー調査を振り返って(藤田博康・別府明子・中野洋恵・小川待子/岩崎久美子(司会・編集)資 料1 質問紙調査クロス集計表2 質問紙調査自由記述3 質問紙調査票
著者
真木 雅之 前坂 剛 岩波 越 三隅 良平 清水 慎吾 加藤 敦 鈴木 真一 木枝 香織 Lee Dong-In Kim Dong-Soon 山田 正 平野 廣和 加藤 拓磨 小林 文明 守屋 岳 鈴木 靖 益田 有俊 高堀 章
出版者
水文・水資源学会
雑誌
水文・水資源学会研究発表会要旨集
巻号頁・発行日
vol.21, pp.11, 2008

次世代の豪雨強風監視システムとして,防災科学技術研究所が複数の研究機関,大学と連携して進めているXバンドレーダネットワーク(X-NET)の概要について述べた.2007昨年度に準備を終了し,2008年と2009年の試験観測を通じて以下の項目に焦点を当てた研究をおこなう.•首都圏上空の雨と風の3次元分布(時間分解能6分,空間分解能は数100m~500m)の瞬時集約と配信.•上記の情報に基づく豪雨域,強風域の検出と監視.•外そう法による降水ナウキャスト,およびデータ同化した雲解像数値モデルによる降水短時間予測.•局地気象擾乱の構造,発生過程,発生機構の理解.•都市型災害の発生予測手法の高度化.•気象学,防災研究,気象教育,建築,都市,交通,電力,通信,情報,レジャー産業などの様々な分野における基礎的な気象データベース作成.
著者
山田 芳靖 土方 啓暢 川原 伸章 藤坂 洋一 中川 誠司
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌. E, センサ・マイクロマシン準部門誌 = The transactions of the Institute of Electrical Engineers of Japan. A publication of Sensors and Micromachines Society (ISSN:13418939)
巻号頁・発行日
vol.124, no.8, pp.272-277, 2004-08-01
参考文献数
4
被引用文献数
7 4

Voice recognition utilizing bone-conducted voice, which is very robust under noisy environment, has been investigated. The suitability for voice recognition and voice communication of bone-conducted voice recorded at several measurement points on human head was evaluated using LPC cepstrum distance (LCD) and Speech Transmission Index (STI). Experimental results show that forehead and cheek are good as the acquisition points of bone-conducted voice. In order to improve the quality of bone-conducted voice, a novel sensor, which has an inclined frequency response, was fabricated. Using the sensor, acquired bone-conducted voice has a similar frequency response as that of air-conducted voice. Spectral Subtraction is suggested as a method to improve the voice recognition ratio of bone-conducted voice.
著者
山田 悦
出版者
大学等環境安全協議会
雑誌
環境と安全 (ISSN:18844375)
巻号頁・発行日
vol.6, no.3, pp.141-149, 2015 (Released:2015-10-10)
参考文献数
14
被引用文献数
2

検知管法による京都工芸繊維大学の実験室におけるクロロホルム、ジクロロメタンなど揮発性有機化合物(VOCs)11物質とフッ化水素濃度の経年変化(2005~2014年)について、外部業者による作業環境測定の結果と比較して解析した。本学ではドラフトチャンバー使用や代替溶媒の使用によりベンゼンなどのリスクは低下したが、2008年以降、使用量の増加やGPC(Gel Permeation Chromatography)の装置をドラフト内で使用することなどの困難さによりクロロホルムやジクロロメタンなどのVOCsによるリスクが増加している。大学において特に管理濃度を超える可能性が高いVOCsはクロロホルムであったが、検知管法によるクロロホルムの平均濃度が1 ppm 前後(管理濃度3 ppm)と高く、さらにメタノール、酢酸エチルなど他のVOCsが複合的に検出されている実験室は、外部測定でも改善が必要な管理区分として評価されている。本学での実験室における長期の検知管法を用いるVOCs濃度測定とその経年変化の解析から、検知管法は大学の実験室のリスク評価やリスク管理に有用であることが明らかとなった。
著者
山田 志乃布
出版者
日本地理教育学会
雑誌
新地理 (ISSN:05598362)
巻号頁・発行日
vol.41, no.3, pp.1-11, 1993-12-25 (Released:2010-04-30)
参考文献数
18

The purpose of this paper is to contribute for curriculum development in education of the area of students' residence in Japanese overseas school for geographical education attached importance to Students' “international understanding education”. In order to get this purpose the auther caught what students of Japanese school in Bangkok talked about thinking of the area of their residence, 1) living in Bangkok, 2) image of Thailand (about Thai culture—Thai cooking, Thai language), 3) image of South East Asia.The results were as follows, 1) Having lived in Sukhumvit Road, the students have hardly come in contact with Thai culture and people. They have lived in only Japanese community in Bangkok. 2) There is their individual difference whether they have taste for Thai cooking. But they all feel very hot in Thailand. And studying Thai language is difficult for almost Japanese students, except some of Thailand-born Japanese. 3) They show a friendly feeling for the countries around Thailand, Malaysia, Shingapore, Indonesia, in the friendly relations between Japan and South East Asia.It is nessesary for all Japanese people in Bangkok to try to understand culture and society about the area of their residence, because Japanese students are menber of Japanese community in Bangkok, which exerts a influence upon their understanding of the area of residence. The other hand, in Japanese school, the teacher should develop instructional materials for education about culture and society of the area of their residence positively. Besides it is effecitve to take up such their cross cultural experience as they employ Thai maid or Thai driver at home.Japanese school's curriculum and practice, developed in difffferent regions all over the world, will be good for curriculum development in geographical education coped with “internationalization”
著者
村山 良雄 小菅 浩文 鍋谷 重吉 吉田 和也 山田 昌弘 太田 圭子 山下 明美
出版者
一般社団法人 国立医療学会
雑誌
医療
巻号頁・発行日
vol.49, no.12, pp.1073-1076, 1995

日本全国で大規模災害の発生する危険性があるが, 当院のある明石市周辺は交通の要衝であり, 大規模交通災害の起こる可能性が少なくない. 平成4年の信楽高原鉄道事故を期に当院独自の大規模災害対応策を検討し, 各種緊急資材の配備やマニュアルを試作してきた. これらを基に信楽高原鉄道, 大阪ニュートラム事故, 名古屋空港事故を例にシュミレーションを行った. 事前に準備しておくと単独でもかなりな規模の交通災害に対応可能と考えられたが, より大規模な災害では単独では限界があり, 全国的な国立病院の支援, 協力態勢が不可欠であり, 災害の正確な情報伝達, 複数期間の統括, 救護班の派遣, 資材の備蓄, 空床の確保などの問題点が示唆され, これらを考慮した総合的な訓練の必要性が痛感された.
著者
信田 卓男 福岡 里江子 圓尾 拓也 伊藤 哲郎 川村 裕子 武田 晴央 杉山 大樹 石川 剛司 山田 徹 斑目 広郎 茅沼 秀樹 菅沼 常徳
出版者
一般社団法人日本獣医がん学会
雑誌
日本獣医がん学会雑誌 (ISSN:18843344)
巻号頁・発行日
vol.1, no.4, pp.58-63, 2010 (Released:2010-12-15)
参考文献数
25

犬のリンパ腫107例に対して、L-アスパラギナーゼとプレドニゾロンにより初期導入を行い、その反応を分析した。評価可能であった104例のうち、寛解率は92.3%(完全寛解27.9%、部分寛解64.4%)であった。皮膚型リンパ腫より多中心型リンパ腫の方が、有意に寛解率が高かったものの(p=0.045)、ステージ、サブステージ、ステロイド投与歴による差は認められなかった。臨床的に有意なアナフィラキシー反応や膵炎は認められなかった。以上のことから、L-アスパラギナーゼとプレドニゾロンによるダウンステージを目的とした導入は、有効であると考えられた。

1 0 0 0 OA 松屋筆記

著者
小山田与清
出版者
巻号頁・発行日
vol.巻50-52,