著者
松木 武彦 藤澤 敦 渡部 森哉 比嘉 夏子 橋本 達也 佐々木 憲一 寺前 直人 市川 彰
出版者
国立歴史民俗博物館
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2019-06-28

2020~2021年度は、集成したデータ群を配列し、事象の出現の順番と因果関係を見据えつつ戦争の出現・発展・低減・消滅のプロセスを地域ごとに提示し、「戦争プロセスモデル」を作成する。2022年度は、このモデルにモニュメント築造(A01班)や技術革新・芸術表現(A02班)などの事象を織り込み、戦争プロセスの認知的側面を明示する。2022年度後半~2023年度前半には、B03 身体班と協業し戦争プロセスの身体的側面を解明する。2023年度後半は、C01モデル班との共同作業によって、集団の複合化と戦争という事象が、ヒトの認知と身体を媒介として文明創出に寄与するメカニズムを提示する。
著者
松木 隆宏 新井 悠 寺田 真敏 土居 範久
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.50, no.9, pp.2118-2126, 2009-09-15

近年,ウイルス対策ソフトウェアによる検知やパターンファイルの作成に必要となる解析を妨害する機能を有したマルウェアが出現している.特に,ボットの場合にはC&C(コマンド&コントロール)サーバの情報や指令コマンド等の解析作業を妨害するため,解析作業の兆候を検知した場合に,自己の動作を意図的に停止するマルウェアの存在も報告されている.このような耐解析機能は,ウイルス対策ベンダやセキュリティ研究者らによるマルウェアの解析時間を増加させ,結果としてマルウェアによるユーザの被害の拡大につながってしまうことになる.本論文では,耐解析機能を備えたマルウェアによるユーザの被害を低減させることを目的とした新しい対策アプローチを提案する.提案方式は,マルウェアの耐解析機能が動作した際に自己の動作を停止する性質に着目し,これを逆用してマルウェアの動作を抑止する方式である.まず,提案方式の実現例として,耐解析機能の1つであるデバッガ検知機能を逆用し,マルウェアの活動を抑止する手法を示す.次に,デバッガ検知機能を逆用するプロトタイプシステムを実装し,ハニーポットで収集したマルウェア検体を用いた評価を通じて,提案方式の有効性を示す.
著者
向井 智哉 松木 祐馬 貞村 真宏 湯山 祥
出版者
法と心理学会
雑誌
法と心理 (ISSN:13468669)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.71-81, 2022 (Released:2023-07-31)

アスペルガー障害は従来の刑事司法ではあまり知られてこなかった。しかし、近年アスペルガー障害を有するとされる被告人に対する量刑は学術的に見ても社会的に見ても広い関心を集めている。このような状況を背景に本研究は、(a)アスペルガー障害を有するとされる被告人と、そうでない被告人ではどちらがより重い量刑を求められるのか、および(b)被告人のアスペルガー障害の有無と量刑判断はどのような要因によって媒介されるのかを探索することを目的とした。分析の結果、(a)アスペルガー障害を有するとされる被告人はそうでない被告人よりもより軽い量刑が求められることが示された。また、(b)再犯可能性、社会秩序への脅威、非難、責任を媒介変数とした媒介分析を行ったところ、傷害致死罪条件における社会秩序への脅威のみが被告人のアスペルガー障害の有無と量刑判断を有意に媒介することが示された。以上の結果が得られた理由およびその実践上の示唆を論じた。
著者
松木 祐馬 西川 開 向井 智哉
出版者
公益財団法人 情報通信学会
雑誌
情報通信学会誌 (ISSN:02894513)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.29-38, 2020 (Released:2021-02-02)
参考文献数
43

近年、違法ダウンロードの取締りは社会的に大きな関心を集めている。それをめぐる議論では、違法ダウンロードは「人のもの」を盗むという点で万引きと同じ程度に取り締まるべきであるというレトリックが提示されている。本研究はこのレトリックに着目し、著作権法について特別の知識を持たない一般の大学生が、違法ダウンロードに対してどの程度の刑罰を求めるかを万引きとの比較から検討することを目的とした。大学生282 名から得られたデータを対象にベイズ推定によって違法ダウンロードに対する量刑判断と万引きに対する量刑判断がどの程度異なるかを比較したところ、万引きに対しては約半年程度長い懲役刑が求められることが明らかにされた。本研究の結果は、違法ダウンロードと万引きを同視する上述のレトリックは一般市民の意識の上では必ずしも受け入れられていないことを示唆している。このような差が生じた理由について、保護客体の相違の観点から考察を行った。
著者
松木 正勝
出版者
一般社団法人 ターボ機械協会
雑誌
ターボ機械 (ISSN:03858839)
巻号頁・発行日
vol.8, no.6, pp.352-365, 1980-06-10 (Released:2011-07-11)
参考文献数
15
著者
松木 祐馬
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
pp.1822, (Released:2019-09-25)
参考文献数
27

本研究は,集団極性化の説明理論に基づき,テキストベースで進行する集団討議への接触が個人の態度変容に与える影響について検討することを目的とした。具体的には,討議参加者が内集団成員であるか匿名者であるかと,実験参加者の意見が討議中において多数派意見であるか少数派意見であるかを操作し,内集団成員性と意見の優勢性が個人の態度変容に与える影響について,ベイジアンANOVAを用いて検証した。実験は2度に渡って行われ,分析には1回目の実験と2回目の実験両方に参加した68名のデータのみ使用した。分析の結果,接触した討議において自身の意見が少数派意見であった場合には態度の軟化が生じ,自身の意見が多数派であった場合には,討議が匿名者間で行われた場合のみ,態度の極化が生じることが示された。以上の結果から,テキストベースで進行する集団討議への接触においても,集団極性化現象と類似した態度変容が生じることが示唆された。
著者
片野 秀樹 横山 久美 武井 泰 田爪 正氣 築地 真実 松木 秀明
出版者
The University of Occupational and Environmental Health, Japan
雑誌
Journal of UOEH (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.135-139, 2014-06-01 (Released:2014-06-14)
参考文献数
4
被引用文献数
2 3

温水洗浄便座は,排便時における清潔維持,便秘や痔の予防・改善に役立つ器具として広く使用されている.我々は,温水洗浄便座局部洗浄水中の細菌,排便後の局部洗浄水の飛沫によって引き起こされる臀部・股間に付着する糞便細菌について調査し,温水洗浄便座の使用に潜む問題について検討した.本研究結果により,温水洗浄便座局部洗浄水中の細菌生息が確認され,さらに一般家庭の局部洗浄水中生菌数は公共施設のものに比して約3倍多いことが明らかとなった.これは,補水が少頻度の一般家庭においては残留遊離塩素が揮発したためと考えられた.一方,排便後の局部洗浄より,臀部・股間における糞便細菌の付着が確認され,洗浄後に臀部において糞便細菌の飛沫付着が確認されたことから,医療従事者は,局部洗浄水利用者との接触感染に注意が求められる.
著者
松木 儀浩 大西 秀明 八木 了 伊橋 光二 半田 康延 池田 知純
出版者
一般社団法人日本理学療法学会連合
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.9-14, 2004-02-20 (Released:2018-09-25)
参考文献数
15
被引用文献数
7

本研究の目的は,中殿筋前部・中部・後部線維,大腿筋膜張筋および大殿筋上部線維の機能的な違いを明らかにすることである。対象は健常男性7名であり,中殿筋前部・中部・後部線維,大腿筋膜張筋および大殿筋上部線維に双極ワイヤー電極を刺入して筋電図を導出した。導出された筋電図から中殿筋前部・中部・後部線維,大腿筋膜張筋および大殿筋上部線維の筋電図積分値(Integrated Electromyogram: IEMG)を算出し,(1)各筋のIEMGおよび股関節外転最大張力と股関節屈曲位に内旋・外旋位を組み合わせた肢位との関係と(2)各筋のIEMGと外転張力との関係を解析した。股関節外転最大張力および各筋から導出されたIEMGと股関節回旋肢位との関係をみると,股関節外転最大張力は股関節外旋位で最も弱く(p < 0.01),中段筋前部・中部・後部線維のIEMGも外旋位で有意に低い値を示した(p < 0.01)。また,股関節外転最大張力および各筋から導出されたIEMGと股関節屈曲肢位との関係をみると,股関節屈曲角度が増加するにともない股関節外転最大張力は低下し(p < 0.01),股関節外転運動時における中殿筋前部線維の筋活動量も低下することが示された(p < 0.01)。股関節外転張力と首筋の筋活動との関係をみると,股関節外転張力の増加にともない,中殿筋の各線維および大腿筋膜張筋の筋活動は増大したが,大殿筋上部線維の筋活動はほぼ一定であった。これらの結果は,股関節外転筋である中殿筋前部・中部・後部線維,大腿筋膜張筋および大殿筋上部線維の機能的な違いの一部を示していると考えられる。
著者
三田村 敏正 松木 伸浩 吉岡 明良 田渕 研
出版者
福島県農業総合センター
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2018-04-01

東北地方太平洋沖地震とそれに伴う東京電力福島第一原子力発電所事故により、営農中断し、その後再開した水田において、生物相の変化を明らかにするため、営農中断し表土剥ぎおよび客土を実施、営農中断し、表土剥ぎなし、営農中断なし、のほ場を平野部と山間部、さらには栽培方法として、直播と移植に分け、16地区42枚の調査ほ場を設定した。調査は「農業に有用な生物多様性の指標生物調査・評価マニュアル」により、ダルマガエル類、アカネ類・イトトンボ類、水生昆虫類、アシナガグモ類について行った。ダルマガエル類は小高区金谷で、営農再開後3年目でニホンアカガエルが初確認された。また、トウキョウダルマガエルは、営農を中断した地域で少ない傾向であった。アカネ類羽化殻は富岡町以外のすべての調査地で確認された。アカネ類の羽化時期は地域によって差がみられた。イトトンボ類は6種が確認され、アジアイトトンボが最も多かった。水生昆虫は営農中断ありでは21種、営農中断なしは13種が確認され、営農中断ありが多い傾向であった。。キイロヒラタガムシ、コミズムシ属、ヒメアメンボは前年同様、多くのほ場で、また、ヒメゲンゴロウ、ホソセスジゲンゴロウ、マメガムシ、トゲバゴマフガムシ、ミズカマキリ、メミズムシは営農中断ありのほ場でのみ確認された。アシナガグモ類ではほとんどがアシナガグモ属5種であった。トガリアシナガグモとヤサガタアシナガグモは営農を中断した地域で少なく、ハラビロアシナガグモは山間部で多い傾向であった。また、2019年度は装置の基盤に結露の影響を受けにくいような処理を施し防水性を高めるとともに、秋季には昨年度より1地区増やした6地区の水田に合計18台の自動撮影装置を設置して、自動撮影枚数と見取り調査によるアカネ類密度との相関を検討した。その結果、昨年度同様にアカネ類の自動撮影枚数と見取り調査によるアカネ類密度には正の相関が見られた。
著者
向井 智哉 松木 祐馬
出版者
日本感情心理学会
雑誌
感情心理学研究 (ISSN:18828817)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.95-103, 2020-05-30 (Released:2020-06-05)
参考文献数
62
被引用文献数
2

This study aimed to explore how emotional reactions toward criminals and victims affect punitiveness, with special attention to fear, anger, and empathy. Past research on punitiveness has long emphasized the role of emotion in determining individual levels of punitiveness. However, these studies have at least two limitations: 1) varying definitions of punitiveness among studies, and 2) limited scope of research—mainly limited to Western countries. We addressed these limitations by using a validified scale measuring punitiveness in the Japanese context. Questionnaires were distributed to 330 individuals. The results showed that fear of crime, anger toward criminals, and empathy toward criminals and victims were all correlated with two sub-constructs of punitiveness (support for harsher punishment and criminalization). However, once other variables were controlled, only anger toward criminals and fear of crime showed a significant relation with punitiveness, suggesting that these two emotion-related variables play an important role in determining punitiveness. The implications of the study are discussed.
著者
横光 健吾 金井 嘉宏 松木 修平 平井 浩人 飯塚 智規 若狭 功未大 赤塚 智明 佐藤 健二 坂野 雄二
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.86, no.4, pp.354-360, 2015 (Released:2015-10-25)
参考文献数
23
被引用文献数
4 5

This study explores the psychological effects that Japanese people experience when consuming their “Shikohin”, such as alcohol, tea, coffee, and tobacco. We conducted a cross-sectional study among 542 people, from 20-to 69-year-old, who regularly consumed any one of “Shikohin” in Tokyo, Kanagawa, Saitama, and Chiba. The participants responded to an anonymous questionnaire concerning the consumption patterns of their “Shikohin” and the psychological effects that they experienced in taking in their “Shikohin”. Results obtained using the K-J methods showed three common psychological effects in each “Shikohin”. These effects included an increase in relaxation response, the promotion of social relationships, and an increase in positive mood. Our findings suggest that Japanese people may get some common effects through consumption of different “Shikohin”.
著者
田中 美加 池内 眞弓 松木 秀明 谷口 幸一 沓澤 智子 田中 克俊 兼板 佳孝
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.65, no.8, pp.386-398, 2018-08-15 (Released:2018-09-14)
参考文献数
42

目的 不眠症状を訴える高齢者は多い。高齢者の不眠症状に対しては,非薬物的アプローチが優先されることが望ましい。不眠に対する認知行動療法(Cognitive Behavioral Therapy for Insomnia: CBT-I)が不眠症患者に有効であることが多くの臨床研究で示されていが,地域高齢者の睡眠の改善にも役立つかは十分に示されていない。我々は,看護職でも実施可能な簡易型CBT-Iが地域高齢者の睡眠を改善させ,睡眠薬服用者の服薬量を減らす効果があるかを調べることを目的に無作為化比較試験を行った。方法 60歳以上の地域高齢者を対象に,看護職が,集団セッション(60分)と個人セッション(30分)からなる簡易型CBT-Iを実施した。主要アウトカムは,ピッツバーグ睡眠質問票(Pittsburgh Sleep Quality Index: PSQI)の得点と不眠重症度指数(Insomnia Severity Index: ISI)得点の介入前後の変化量,副次アウトカムは,介入前後の不眠症有所見者(ISI得点8点以上)の割合と,睡眠薬使用者における減薬の有無とした。フォローアップ期間は3か月間とした。結果 介入3か月後のPSQI得点は,対照群(38人)に較べ介入群(41人)で有意に改善し,介入の効果量(Cohen's d)は,0.56(95% Confidence interval [CI], 0.07 to 1.05)であった。ISI得点も,介入群で有意に改善し,介入の効果量は,0.77(95%CI, 0.27 to 1.26)であった。サブグループ解析において,不眠改善に対するNumber Needed to Treat(NNT)は2.8(95%CI, 1.5 to 17.2),睡眠薬の減薬に対するNNTは2.8(95%CI, 1.5 to 45.1)であった。結論 簡易型CBT-Iは,地域高齢者の主観的睡眠の質を改善させ,不眠症状を軽減させることが示唆された。また,簡易型CBT-Iは睡眠薬の減薬に対しても効果的な介入であることが示唆された。睡眠の問題を抱える地域高齢者は多いことから,地域保健活動における簡易型CBT-Iの方法や効果についてさらなる検討が必要と考える。
著者
Yanin V.L. 松木 栄三
出版者
木簡学会
雑誌
木簡研究 (ISSN:09122060)
巻号頁・発行日
no.18, pp.197-226, 1996
著者
岩部 万衣子 小澤 啓子 松木 宏美 髙泉 佳苗 鈴木 亜紀子 赤松 利恵 岸田 恵津
出版者
日本健康教育学会
雑誌
日本健康教育学会誌 (ISSN:13402560)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.151-167, 2017-08-31 (Released:2017-09-07)
参考文献数
32

目的:夜遅い食事及び夜食と肥満との関連を成人と子どもに分けて把握すること.方法:医学中央雑誌及びCiNiiを用いて,2005年以降の10年間に報告された論文を検索した.検索式には「夜遅い食事・夜食」と「肥満・MetS」を示す検索語を用いた.本研究の除外基準に基づき314件の表題と抄録を精査し234件を除外し,次に採択基準に基づき本文を精査して21件の論文を採択した.結果:21件中,縦断研究1件,横断研究18件,両方を含めたもの1件,介入研究1件であった.研究対象者は成人が15件,子どもが6件であった.成人では夜遅い食事を12件が調査し,7件で夜遅い食事の摂取者に肥満が多い等の正の関連があり,2件で性別等により肥満との関連の有無が異なり,3件で関連がなかった.夜食は10件で調査され,4件で夜食の摂取者に肥満が多く,3件で性別等により肥満との関連の有無が異なり,3件で関連がなかった.一方,子どもでは夜遅い食事の調査は1件と限られ,肥満との関連はなかった.夜食は6件で調査され,3件で関連なし,2件でBMIの高い者で夜食の割合が低く,1件で夜食の摂取者に肥満が多かった.結論:成人では夜遅い食事が肥満と正の関連を示し,子どもでは夜食が肥満と関連しないか負の関連を示した報告が多かった.しかし,多くは横断研究であり,交絡因子を調整した報告も少なかった.
著者
伏見 千宙 多田 雄一郎 増淵 達夫 松木 崇 菅野 千敬 岡田 拓郎 佐々木 剛史 丹羽 一友 町田 智正 三浦 弘規 後藤 俊行 黒坂 正生 鎌田 信悦 小高 利絵 矢郷 香
出版者
一般社団法人 日本口腔腫瘍学会
雑誌
日本口腔腫瘍学会誌 (ISSN:09155988)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.232-236, 2016-12-15 (Released:2016-12-29)
参考文献数
13
被引用文献数
1

当科にて救済手術を施行した口腔扁平上皮癌深部再発症例27例の検討を行った。救済手術後の1年生存率は75%,2年生存率は61%であった。無病生存期間は中央値10.9か月(2.6か月~61.3か月)であった。予後不良因子は術後病理断端陽性・近接および,原発巣亜部位が舌・口腔底・頰粘膜であった。原発巣再々発部位は,後方および副咽頭間隙が88%を占めており,後方の安全域の設定,副咽頭間隙郭清も考慮すべきと考えられた。
著者
牧 輝弥 小林 史尚 柿川 真紀子 鈴木 振二 當房 豊 山田 丸 松木 篤 洪 天祥 長谷川 浩 岩坂 泰信
出版者
日本エアロゾル学会
雑誌
エアロゾル研究 (ISSN:09122834)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.35-42, 2010-03-20 (Released:2010-03-25)
参考文献数
23
被引用文献数
2

The microbial communities transported by Asian desert dust (KOSA) events have attracted much attention as bioaerosols, because the transported microorganisms are thought to influence the downwind ecosystems in Japan. In particular, halotolerant bacteria which are known to be tolerant to atmospheric environmental stresses were investigated for clarifying the long-range transport of microorganisms by KOSA. Bioaerosol samples were collected at high altitudes within the KOSA source area (Dunhuang City, China) and the KOSA arrival area (Suzu City, Japan). The microorganisms in bioaerosol samples grew in media containing up to 15 % NaCl, suggesting that bacteria tolerant to high salinities would remain viable in the atmosphere. The PCR-DGGE (Denaturing gradient gel electrophoresis) analysis using 16S rRNA genes sequences revealed that the halobacterial communities in bioaerosol samples belonged to the members of the genera Bacillus and Staphylococcus and that some bacterial species belonging to Bacillus subtilis group were similar among the samples of both cities. Moreover, some sequences of B. subtilis group were found to be identical for the species collected at high altitudes and on the ground surfaces. This suggests that active mixing of the boundary layer transports viable halotolerant bacteria up to the free atmosphere at the KOSA source area, while down to the ground surface at the KOSA arrival areas.
著者
宮崎 邦彦 岩村 充 松本 勉 佐々木 良一 吉浦 裕 松木 武 秦野 康生 手塚 悟 今井 秀樹
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.46, no.8, pp.1871-1879, 2005-08-15
被引用文献数
1

電子署名技術の利用にあたっては,署名者は秘密鍵を安全に管理する必要がある.一般には,秘密鍵を安全に管理することは署名者自身にとって利益となると考えられているが,署名者の状況によっては,安全に管理することが利益とならないケースも生じうる.本稿では,署名者が債務超過に近い状態にある債務者である場合を例にあげて,署名鍵の自己暴露が債権者に対する攻撃となることを指摘する.さらに債務者が鍵自己暴露の可能性を持つことが,債権者?債務者間の債務縮減交渉に与える影響について分析を行い,この問題への対策の方針と例を示す.In application of digital signature technology, a signer needs to manage his/her private key safely. Keeping the private key safely is seemingly profit for the signer him/herself, but this may not true in certain situation. In this paper, the case where the signer is an obligor who is almost crushed by debt is mentioned as an example and we point out that self-compromising the signing private key by the obligor serves as an attack on a creditor. Furthermore, we analyze how it affects on the debt curtailment bargaining between a creditor and an obligor that the obligor has private key self-compromising, and show examples for countermeasure.
著者
松木 洋一
出版者
養賢堂
雑誌
畜産の研究 = Animal-husbandry (ISSN:00093874)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.139-150, 2012-01 (Released:2012-12-03)