著者
林 大和 近藤 貴夫 夏目 智弘 大山 勝義
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会 年会・大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2013, 2013

政府・東京電力中長期対策会議研究開発推進本部傘下のプロジェクトとして、福島第一原子力発電所1-3号機内の燃料デブリ取出しに向けて臨界管理技術の開発を進めている。本稿では、臨界評価・臨界検知・臨界防止から成る開発計画を示す。また、燃料デブリ取出しまでの作業フェーズにおいて臨界に至る可能性のあるシナリオを整理した。
著者
林田 和也 中尾 慎太郎 石本 浩康 藤本 坦孝 一瀬 孝 小俣 正朗
出版者
金沢大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1994

1988年にJ.L.Kazdanは彼の論文(Comm.Pure-Appl.Math.vol31)で次の問題を提起した:変分量J_i(v)=∫_Πr|∇u|pdx(p>1)のcritical pointsについて一意接続性がなりたつか?我々はJ_i(v)については出来なかったが,J_i(v)を同等な次の変分量:J_2(v)=Σ^^n__<i=1>∫_Π|∂_iv|pdxについて条件付き乍ら,彼の問題が肯定的であることを示した(J.Math.Soc.Japan.vol,46)。yamabeの問題から派生した楕円型方程式の問題:単位球内正値で、球面上で0になる半線型楕円型方程式の解の存在と非存在について,我々はこの問題を双曲空間で考察し,ある結果を得た(with M.Nakatani,Mathematica Joponica vol,40)。研究分担者一瀬孝によって,負のスカラーポテンシャルをもつ相対論的ハミルトニアンに対して,本質的自己共役性が証明された。又,研究分担者藤本担孝によって,Nevalinna理論が放物型Riemann面をパラメータ空間とする極小曲面の場合に拡張された。
著者
林 知己夫
出版者
日本計算機統計学会
雑誌
計算機統計学 (ISSN:09148930)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.15-16, 1994-09-12
著者
西澤 美仁 居駒 永幸 菊地 仁 木下 資一 小林 幸夫 錦 仁 浅見 和彦 花部 英雄
出版者
上智大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004

平成16年度から19年度まで、8月上旬または下旬に、和歌山(高野山及び熊野)・伊勢、香川(白峯及び善通寺)・静岡(小夜の中山及び専称寺)の実地調査を西行伝承研究会(第9回〜第12回)として開催した。その間、現地の研究者との交流を行い、口野西真定(高野山奥の院維那=当時)・樫山茂樹(南方熊楠記念館常務理事=当時、故人)・晝川楠茂(伊勢市立郷土博物館)岩井田尚正(伊勢御師)・岡田登(皇學館大学教授)・高橋弘(坂出郷土資料館)・中井博一(鎌刃越開拓)・片山友一(水茎の岡西行庵管理)ほか多くの方々から有益な御協力を得た。研究会の開催以外にも、和歌山県博物館で木村蒹葭堂『熊中奇観』を調査したほか、岡山県瀬戸内市長船で「西行腰掛石」の縁起を調査、山梨県南部町西行で西行の一族を伝承する遠藤家系図・西行像を調査、長野県山ノ内町で興隆寺の縁起に連なる『寺志』『萬松山興隆寺之賦』を調査するなど、全国各地の西行伝承調査を行った。中でも、日比・渋川から白峯への航路及び鎌刃越を経由する伝承ルートを直接体験することができたこと、『佐久郡三十三所縁起』との関連で、布引観音から善光寺に至る西行伝承が滋野一族のアイデンティティーを語るものとして真田信之の松代藩政に利用された可能性を見出したこと、『紀伊続風十記』『紀伊名所図会』に連なる紀伊国地誌の原点ともいうべき『紀路歌枕抄』校本を完成させ、西行伝承の形成を具体的に判明させつつあること、は大きな収穫と思われる。19年年末には名古屋大学阿部泰郎教授が主催する研究集会を共催して、シンポジウム・講演会ほかを行い、三次10年間に及ぶ「西行伝説の説話、伝承学的研究」及び12年間に及ぶ「西行伝承研究会」の締めくくりとした。
著者
林 茂彦 山本 聡史 手島 司
出版者
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

イチゴの循環式移動栽培における効率的な栽培管理を目指し、非破壊非接触で群落の3次元情報、果実情報(数、大きさ)を推定し、栽培ベッド毎に個別管理可能な計測システムを開発した。各情報は、カラー画像と距離画像を組み合わせた画像処理アルゴリズムによって抽出を行った。イチゴ群落の3D再構築により任意の断面で草高や幅を推定でき、2.5ヶ月間経時的に計測した結果、推定値から経時変化の観察が可能であった。果実の情報に関しては、赤色果実同士の重なりを距離情報によって分離することで着果密度によらず約95%の精度で計数できた。さらに、果実の大きさを推定した結果、推定精度はRMSEP12%であった。
著者
竹内 聖悟 林 芳樹 金子 知適 川合 慧
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2006論文集
巻号頁・発行日
vol.2006, pp.56-63, 2006-11-10

本稿では、勝率と評価値の歪みに基づいた評価関数の調整法を提案し、将棋を例題に、本手法の有効性を示す。評価関数の調整は強いプログラムの作成に不可欠であるが、どこに問題があるか発見することや評価値を適切にあたえることはゲームの知識が必要であり困難が多い。本研究では、評価関数に問題がある局面では勝ち易さを適切に評価できず、勝率と評価関数との関係に歪みが生じていることに着目し、条件毎に勝率と評価値のグラフを描くことにより評価関数の問題点をを発見することを提案する。本手法を将棋において先手と後手の進行度差がある局面に対して用い、プレイヤ毎の進行度を評価しない評価関数には問題があることを示した。さらに、その問題を解決するため、進行度差を評価に含めた評価関数を設計し、値の自動的な調整を行った。そして、自己対戦によって調整後のプログラムの棋力の向上を確認し、本手法の有効性を示した。
著者
宮林 重明 萩野谷 和裕 黒羽根 郁夫
出版者
TOHOKU UNIVERSITY
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1987

先天性高乳酸血症110例の患者の検討を行い、電子伝達系酵素(ETP)欠損症は約3割を占めた。ETP欠損症の組織特異性の検討のため、培養線維芽細胞(Fibro.)でのETP活性測定包をミトコンドリア(mt.)を分離することなく、digitonin処理する事により確立した。見いだされたETP欠損症は、複合体I(CO I)欠損症11例、複合体IV(CCO)欠損症11例、複数のETP欠損症5例であった。筋組織でCOI欠損が証明された7例全例が臨床的にMELASの症状をとり、筋mt.の免疫ブロットでは特定なサブユニット(SU)の欠損ではなく全体のSUの減少を認めた。特に高分子と低分子のSUの低下が著明であった。11例のうち6例のFibro.でも検討をおこなったがCOI活性は正常であった。Fibro.でCOIの欠損している4例は全身型で、臨床的に、MELASと違い、早期死亡する重症例が多かった。全身型のCCO欠損症3例は臨床的にはLeigh脳症の経過をとり、CCO蛋白の全SUの均一な低下が全組織にみられたが、COI及びCOIIIに対するCRMの低下は認めなかった。重症致死型CCO欠損症の筋mt.ではCCO蛋白のみではなく特にCOIに対するCRMの著明な低下、cyt.hの低下を認め、肝・腎でも同様であった。COIIIの免疫ブロットは筋でのみ低下し、他の組織では正常であった。さらに同患者のFibro.でmt.を電顕的に検索したところ細胞内及び細胞間でCCO活性染色陽性と陰性の混在を認め、細胞内モザイクを示した。同所見は筋組織でも認められた。筋部分CCO欠損症では、3例でCCOのみならずCOIの低下を認めたが、Fibro.では正常であった。これらの例は活性の低下に比例して免疫ブロットでのCRMの低下も認めた。さらに臨床的にMBRRF像をとった2例で、電顕CCO活性染色において活性陽性線維と陰性線維の筋線維毎のモザイクを示した。以上の結果によりCCO活性に細胞毎のモザイクを示す例や、COI欠損症でcyt.b欠損を合併する例などは、mt.DNAの異常が想定された。
著者
和田 義人 茂木 幹義 小田 力 森 章夫 鈴木 博 林 薫 宮城 一郎
出版者
長崎大学熱帯医学研究所
雑誌
熱帯医学 Tropical medicine (ISSN:03855643)
巻号頁・発行日
vol.17, no.4, pp.187-199, 1976-02-28

奄美大島において1972-1975年に蚊の調査を行なった.成虫は畜舎にかけたライトトラップ及び野外でのドライアイストラップにより,幼虫はその発生場所において,1年を通じて採集を行なった.その結果31種の蚊が得られた.上記の方法による採集の記録と,野外で採集した幼虫の飼育の記録とから,各々の種の,特に冬季における,生態について記載した.また,奄美大島での日本脳炎ウイルスの越冬について,伝搬蚊コガタアカイエカの生態の面から考察を加え,ウイルスの越冬が可能なのは,冬の気温が高く,蚊-豚の感染サイクルが持続する場合においてのみであると結論した.Mosquitoes were investigated on Amami-Oshima Island in 1972-1975. Adults were collected by light traps at animal shelters and by dry ice traps in the field, and larvae at their breeding sites in the whole year. In total, 31 species of mosquitoes were found. From the mosquito catches by the above methods together with the rearing records of some larvae collected in the field, the biology of each mosquito particularly in the winter time was reported. Also, the possibility of the overwintering of Japanese encephalitis virus on Amami-Oshima was discussed on the basis of the biology of the vector mosquito, Culex tritaeniorhynchus. It was considered that the successful overwintering of the virus is attained only by the succession of the pig-mosquito cycle maintained by the continuous feeding activity of the vector mosquitoes in warm winter.
著者
福田 謙一 笠原 正貴 西條 みのり 林田 眞和 一戸 達也 金子 譲
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.25, no.7, pp.696-701, 2005 (Released:2005-11-29)
参考文献数
4
被引用文献数
1

歯科治療行為による知覚神経障害は決して少なくない. 歯科領域の知覚神経障害は, 日常生活で容易に不快感を認識できるため, 患者を長期にわたって苦しめることがあり, 医事紛争に発展するケースもある. ここでは, 東京歯科大学水道橋病院歯科麻酔科・口腔顔面痛みセンターに通院している知覚神経障害患者のうち, 発症が医原性で医事紛争に発展した症例のなかから5症例 (症例1: インプラント埋入, 症例2, 3: 根管充填処置, 症例4, 5: 抜歯処置) を取り上げ, 歯科治療後知覚神経障害による医事紛争の現状と歯科臨床における問題点について報告した. 歯科治療における事前説明や事後対応は, いまだ十分に確立されていないのが現状であった.
著者
林 優里 Janice . J. SIMSON 五味 馨 松岡 譲
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集G(環境) (ISSN:21856648)
巻号頁・発行日
vol.67, no.6, pp.II_213-II_224, 2011 (Released:2012-03-16)
参考文献数
35
被引用文献数
1

本研究では特定の機能に特化し製造業がほとんどない小規模都市において低炭素社会を実現するための対策費用を含む定量的な計画策定手法を開発し,これをマレーシアのプトラジャヤに適用した.基準年2007年,目標年2025年として社会経済指標,エネルギー需要量,CO2排出量の推計を行った.目標年対策導入ケースについては,交通対策重点,再生可能エネルギー利用促進,建物対策重点の3通りを想定した.その結果,対策の導入によりいずれの対策ケースでも「経済活動あたりCO2排出量を2025年までに2007年比で45%削減」という目標が達成可能であるという推計結果が得られ,対策費用は高い順に再生可能エネルギー利用促進,建物対策重点,交通対策重点となると推計された.C-ExSSにより,低炭素計画の方針および対策について,費用をふまえ地域に適した現実的な検討が可能になると考えられる.
著者
鈴木 庄亮 ROBERTS R.E. LEE Eun Sul. ORLANDAR Phi 町山 幸輝 BLACK Thomas 小林 功 山中 英寿 BUJA Maximil SHERWOOD Gue 倉茂 達徳 土屋 純 BURKS T.F. 伊藤 漸 BUTLER Patri 中島 孝 石川 春律 SHERWOOD Gwendolyn BURKS F.thomas THOMAS Burks 森下 靖雄 ROBERTS R. E 鈴木 守 LEE Eun Sul 古屋 健 JUDITH Crave RONALD C. Me GUENDOLYN Sh 大野 絢子 GEORGE Stanc 城所 良明 近藤 洋一 PAUL Darling 三浦 光彦 村田 和彦
出版者
群馬大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1993

平成5年度に、医学教育全般、基礎医学、看護教育、大学院教育及び病院管理を中心に相互の調査研究を実施した。これをうけて平成6年度は臨床医学教育、臨床病理・検査医学、教育技法を中心に相互訪問し、資料作成提供、説明とヒアリング、見学と討論及びセミナー開催を行なった。(1)日本側大学: 群馬大学及びその医学部、生体調節研究所(前内分泌研究所)、及び医療短期大学部。研究分担者は各部局の長および医学部教務担当教授、内科、外科、臨床病理の教授。(2)相手校: 州立サキサス大学健康科学センターヒューストン校(H校と略す)およびその医学部、公衆衛生学部、看護学部、医療技術学部、及び生物医学大学院。研究分担者は教務担当副医学部長を代表として各部局の教務関係教官。(3)渡米した教官: 中島孝(医学部教務担当、病理学)、小林功(内科学、臨床検査医学、団長)、山中英寿(外科学)、及び倉茂達徳(医短、臨床病理学)の4教授。(4)訪日した教官: 教務担当副医学部長PMバトラ-女史(医、小児精神医学、団長)、Mブヤ(医、病理学主任教授兼医療技術学部教授教授)、PMオルランダー(内科学)、及びCTブラック(外科学)の4教官。(5)研究分担者会議を日米7回開催し、研究の概要説明、研究計画実施手順、資料収集、研究討論、などを行った。(6)前年度のサキサス大学訪日団の報告書の修正、入力、整理、翻訳を行い学内関係者に回覧し、意見を求めた。(7)渡米・訪日期日: それぞれ、6月6-13日と10月22-29日。(8)渡米団の活動: 前年度訪日したH校副学長、医学部長から歓迎の意を表された。目的とする卒前卒後の臨床医学教育訓練を中心テーマとして、予定されたプログラムにそって、資料提供、説明、見学、討論が行われた。すなわち、ヒューストン校の概要、医学部カリキュラム、医学部卒後教育、臨床病理学教育及び施設、学習資源センター、医学総合図書館、教育関連病院、学生相談システム、学生評価、教官採用評価昇進等について見学と討論が行われた。(9)訪日団の活動: 日本の医学教育及び群馬大学医学部における卒前卒後の医学教育訓練について、内科外科臨床教育を中心に各研究分担者が用意した資料にもとづいて説明し、討論した。附属病院内科外科外来病室及び臨床病理中央検査部で詳細な現地見学聴取討論をし、卒後臨床教育の観点から学外の大学関連病院および開業医2ヵ所を見学した。医学教育セミナーを開催し、H校の4教官がそれぞれの立場から具体的な医学教育の方法、内科診断学教育、一般外科の実習、臨床病理学の教育、問題解決型学習および標準患者による臨床実習の方法について説明と話題提供をした。(10)報告会と報告書: 渡米した4教授による調査研究の公開報告会を7月12日に開催し、報告書の提出を得た。今年度訪日した4教官の報告書入手中。(11)本事業の意義について: 双方の教官は、相互訪問し各自の医学教育システムを最大限わかってもらえるよう努めた。相互訪問で視察と討論を行うことにより相互の文化的背景にまで及ぶほど理解が深まった。とくに西欧社会はこれまでわざわざアジアを理解しようとすることは少なかったので、テキサス大学教官にとっては国際理解のいい機会になった。米教官の一人はこのような試みに研究費を出す日本政府は米政府より将来優位に立つかもしれないと述べた。(12)日本にない米医学教育システムの特色: 入学者選抜は約15倍の学士である志願者に対して1.5時間におよぶ面接口頭試問を含む、PhD教官による基礎科学と医師による臨床医学の接続がうまくいかない、カリでは行動科学・プライマリケアが重視されている、問題解決型学習が定着している、カリにゆとりがあり積極的な自己学習を期待している、標準患者による具体的で実際的な診断学教育が行われている、学生当たりの教官の数が5割程度多い、卒後医学教育が「医局」でなく一定のプログラムの下に行われ専門医等の資格に至るようになっている、臨床検査技師教育はより専門分化している、等である。
著者
若林 律子
出版者
東海大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2011

本研究では、慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者におけるセルフマネージメントに関する情報量が、呼吸器を専門とする医療機関(カナダ、日本)と総合病院(日本)おいて異なるか検討を行った。これら3つの医療機関では、セルフマネージメントの情報量に違いが認められた。今回の研究結果から医療機関によって患者のセルフマネージメントに関する情報量は異なり、医療機関によってセルフマネージメントプログラムの質が異なる可能性が示唆された。
著者
伊藤 英一 谷田 林人 神尾 裕治 梅垣 正広
出版者
長野大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

大学に障害学生が就学する割合は年々上昇している。聴覚障害の場合、講義において要約筆記やノートテイクを導入することで教員の音声情報を視覚化でき、ある程度の情報保障は可能となる。しかし、大学の講義では、教員は単に音声で解説することに留まらず、板書やスライドを利用しながら、さらにはそれぞれを連動させながら授業を展開している。そのため、聴覚障害のある学生は視覚化された音声情報に注視するだけでは情報が欠落してしまうため、必要に応じて注意喚起を促す必要がある。本研究では、注意喚起の必要な状況が発現した際、聴覚障害学生に対して注意を促す振動を呈示する無線通信システムを開発し、その必要性を実験により確認した。