著者
山中 将 林 亮 伊藤 寿美夫 飯島 大典 井上 克己
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2005, pp.1243-1244, 2005

開発したA6(はがき)サイズのマイクロ旋盤では,ベッドに厚さ40 mmのむくの鋳物プレートを使用している.ベッド剛性が加工品質に及ぼす影響を調べるために,ベッド厚さを変えた場合の振動特性の評価と直径5 mmの真ちゅうを用いた切削試験を行った.粗さと真円度の測定結果と合わせて,結果について考察する.
著者
若林 明
出版者
木更津工業高等専門学校
雑誌
木更津工業高等専門学校紀要 (ISSN:2188921X)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.47-53, 1971-03

Francis Bacon, who was by nature a reformer, could not content himself with the traditional philosophies and learnings. He intended to reform them and published Instauratio Magna (The Great Instauration) in 1620. Besides this book, his thoughts are clearly stated in many works between 1603 and 1609. Bacon set a great value on Natural Philosophy which had been degraded to the offices of a servant, and appraised her to be the great mother of learnings. For the control and mastery of nature, he advocated using the true induction. Though his inductive method did not bring any discoveries, Bacon's ideas were able to exert much influence upon other thinkers, especially upon French Encyclopedists, through the image of progress.
著者
小林 晃
出版者
公益財団法人東洋文庫
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2012-04-01

平成26年度は、南宋末期の公田法に関する研究論文を『歴史学研究』の誌上に掲載させ、その研究を一区切りさせるとともに、新たな研究テーマとして南宋末期における四明(現在の浙江省寧波市)史氏の没落過程の解明に着手した。四明史氏は南宋後期に3人の宰相・執政を輩出するなど、当時の中央政治を掌握し続けた一族であったが、南宋理宗時代に宰相史嵩之が失脚したあとは政治的な地位を喪失した。従来の研究は史氏没落の原因を、政治的な立ち位置をめぐる史氏一族の内輪もめに求めてきたのであった。しかし史氏の没落によって、四明出身の官僚たちが南宋中央から駆逐されたとされてきたことを考えると、史氏没落の様相を明らかにすることは、つづく元朝・明朝における四明知識人の活動実態を明らかにするための前提条件であるといえよう。以上の問題関心のもと、当時の史料を検討してみたところ、史氏の没落の原因は一族内の内輪もめではなく、史嵩之の政治的資産を引き継げる適当な人物が存在していなかったことにあることが明らかになった。しかしそうした状況は、皇帝理宗の政治運営に深刻な影響をもたらした。皇帝理宗は、それまで史氏の出身者が築いてきた国防体制に依拠してモンゴルとの戦争を切り抜けてきたからである。これを正常に機能させるためには、史氏が有した人的結合関係に重なる人脈を持つ者を宰相に据えなければならない。こうした事情のなかで、史氏の継承者として登場したのが賈似道であったと考えられる。賈似道の義母は四明史氏の女子であり、まさに史氏の人的結合の延長線上に位置する人物だったのである。このように見てくると、南宋最末期にも四明出身者の人脈が大いに活躍していたことが明らかとなる。これらの研究成果については、早期に研究論文としてまとめて発表する予定である。
著者
梅本 信也 小林 央往 植木 邦和 伊藤 操子
出版者
日本雑草学会
雑誌
雑草研究 (ISSN:0372798X)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.244-248, 1998-10-30

Eclipta prostrata (L.) L.と記されてきた日本産タカサブロウの2変異型を分類学的に検討するために, おもに近畿地方2府4県ならびに沖縄, 福井, 石川, 埼玉および茨城県の水田畦畔において採取した127系統を同一条件で栽培し, 得られたさく葉標本のそう果と葉の形態を観察した。その結果, すべてのさく葉標本と採取系統は, そう果が大型で狭卵形から披針形の葉をもつRound型と, 痩果が小型で披針形から挟披針形の葉をもつSlender型の2群に区別された。従来, 日本産タカサブロウに対しては, Eclipta prostrata (L.) L.が宛てられてきたが, 原記載の引用図譜には明らかな多細胞性の開出毛がある。そこで、タカサブロウ属に関する分類学文献と京都大学理学部(KYO)所蔵のさく葉標本を用いて検討したところ、えられた2群はE. prostrataとは別種であり、前者はEclipta thermalis Bungeタカサブロウ, 後者はE. alba (L.) Hasskarlアメリカタカサブロウとするのが妥当であると考えられた。
著者
和泉 薫 遠藤 八十一 小林 俊一
出版者
新潟大学
雑誌
萌芽的研究
巻号頁・発行日
1998

雪崩危険地を多く抱える市町村に残る、地名、言い伝え、伝説、災害体験記録、慰霊碑、山林禁伐の掟など雪崩の災害文化に関しての調査研究を行った結果、平成11年度には次のような知見が得られた。江戸時代から、山林の乱伐によって集落が雪崩に襲われ被害を受けたために、集落背後の森林の伐採を厳しく禁じてきた歴史が各地に残されている。そのような災害文化も長年月経って風化してしまうと禁伐林が伐採され、そのため集落雪崩災害が再び発生していることがわかった。禁伐林の歴史は、雪崩災害発生防止には森林が有効であり、その保存・管理が大切なこと、それを忘れて伐採するといつか雪崩災害が発生することを伝えている。かって雪崩災害で多数の犠牲者が出た日を忌み日として精進したり、その日に犠牲者を弔う「講」を行ったりする行事が各地にあることがわかった。また雪崩に襲われても助かるという謂われから旧暦の11月晦日・12月朔日に団子や餅を食べる年中行事を行っている所があることもわかった。これらの行事の時期は雪崩の危険性が考えられる頃で、昔の人はこうした行事を通して雪崩を意識し警戒を喚起したものと考えられる。雪崩にまつわる伝説も各地に数多く残されており、雪崩の発生場所、雪崩埋没時の対処法、表層雪崩の恐ろしさなどを伝承している。実在の雪崩災害の話に誇張やフィクションを交えて作られたこれらの伝説は、単なる雪崩災害の事実だけよりも興味を引くため代々語り継がれ、人々の災害意識を高めてきたものと考えられる。現代では地域社会が大きく変容し、過去の貴重な災害文化が忘れ去られようとしている。本研究でも、すでに文献上でしか把握できない災害文化も多いことがわかった。こうした雪崩の災害文化を、本研究によって可能なかぎり収集し現状を把握できた意義は大きい。今後は雪崩の災害文化の体系化をさらに進め、雪崩防災・減災のための基礎的情報として活用したいと考えている。
著者
麦谷 綾子 林 安紀子 桐谷 滋
出版者
日本音声学会
雑誌
音声研究 (ISSN:13428675)
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.62-71, 2000-08-30

Infants prefer native language to foreign language soon after their birth. This experiment aimed to determine whether infants can detect the phonological differences between a native dialect and an unfamiliar dialect, even though both dialects belong to the same language. The subjects are 43 infants, 5 to 8-months-old. All infants came from families speaking Eastern Japanese dialect only, and had had little exposure to Western Japanese dialect. Preferential listening time toward the Eastern and Western dialect was measured by me Head Turn Preference Procedure. The result demonstrated that 8-month-old infants showed greater preference to the native Eastern dialect than the unfamiliar Western dialect, whereas 5,6,7-month-old infants didn't show any significant difference in their listening time. This fact suggests that 8-month-old infants can detect the difference of these dialects, and pay more attention to a native dialect than to an unfamiliar one.
著者
花房 正義 小林 収
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1044, pp.72-75, 2000-06-05

問 今年10月1日付で日立リースと合併し、社名も「日立キャピタル」に変更します。日立グループにとって最も重要な戦略分野の1つである金融で、この会社が中核を担っていくことが、形の上でもはっきりしました。 答 「日本最大のリース会社が誕生」という報道が目立ちましたよね。私自身の率直な気持ちを申し上げれば、かなり違和感があるんです。
著者
小林 泰男 竹中 昭雄 三森 真琴 田島 清 松井 宏樹
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

本研究は草食動物消化管の未培養細菌群の生理・生態を明らかにし、繊維質の消化メカニズムも解明に近づこうとするものである。主に反芻家畜(ウシおよびヒツジ)のルーメン細菌に焦点を当て、これまでDNAレベルで存在のみ認識されていた菌群の分離・培養にチャレンジした。またウマやダチョウの大腸微生物の解析も手がけた。ルーメン内繊維付着性菌群U2は独自に開発したFISH法により牧草茎部に多く存在すること、それらはナイロンバック法で茎部をルーメンに浸漬することで容易に簡易集積できること、抗グラム陰性菌用の抗生物質を添加した液体培地内でさらに集積可能なことを明らかにした。その後PCRスクリーニングを活用することで多くの菌株の中からU2に属する2株の単離に初めて成功した。これらはいずれも繊維付着能を有し、マルラーゼは持たないがセロビオヒドロラーゼを、またキシラナーゼのほかに極めて高いアラビノフラノシダーゼ活性を有することをつきとめた。以上のことから、U2に属する細菌は、単独で繊維質を分解するのではなく、セルロース分解者の近傍に位置し、セルロース分解産物を利用すること、またセルロースを取り巻くヘミセルロース、とくにその側鎖を解離することに貢献しているものと推察された。大腸の細菌遺伝子ライブラリーから、ダチョウおよびウマは既知繊維分解菌の系統的近傍に未知の菌群を多く有していること、ウマは和種馬に特有の菌群が多く存在し、それらが和種馬の繊維分解に貢献している可能性があることを示唆できた。また和種馬は軽種馬にはほとんどみられない大型の繊維分解性プロトゾアを大腸に多く有していることを見つけた。これらの結果は、草食を規定する消化管微生物相の多様性とこの研究領域の奥深さを強く示唆するものであり、いっそうの解析の必要性が感じられる。
著者
林 秀弥
出版者
名古屋大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

本研究では、米国における放送・通信分野に関する企業結合規制及び反トラスト法に基づく企業結合規制の内容と両者の競合関係、これまでに多数行われてきた大型合併案件に関する競争当局と規制当局の判断等に着目し、競争当局による競争の実質的減殺要件や問題解消措置、規制当局による公共の利益や視聴者・利用者保護の観点からの問題解消措置など二元規制の要件や運用上の課題を明らかにすることにより、放送と通信の融合・連携が進展していく渦中にある我が国の放送・通信分野の企業結合規制の新たな枠組みのモデルや在り方について検討を行った。
著者
竹林 直紀
出版者
日本バイオフィードバック学会
雑誌
バイオフィードバック研究 (ISSN:03861856)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.77-82, 2011-10-25

この度の東日本大震災や原発事故による大きな環境の変化は,心だけでなく身体にも自律神経を介して影響を及ぼしている.「精神生理学的ストレス(トラウマ)ケア」は,心身のストレス反応を自分自身の力で改善していくためのセルフケアの方法である.医療施設や薬がない状況下でも,自律神経バランスを自分自身で回復することで,さまざまな心と身体の症状を改善することができる.この方法は,従来の「治療モデル」の考え方による専門家を必要とする医療的ケアとは異なり,「教育モデル」に基づき,震災被害により引き起こされた自律神経系などのストレス反応を,認知,行動,栄養の3つの要素を重視しながら自らセルフコントロールやセルフケアにより回復させていく.
著者
若宮 香理 小林 芳彦 Acosta Tomas J. 高橋 昌志 奥田 潔
出版者
日本繁殖生物学会
雑誌
日本繁殖生物学会 講演要旨集 第103回日本繁殖生物学会大会
巻号頁・発行日
pp.69, 2010 (Released:2010-08-25)

【目的】Prostaglandins(PGs) は,生殖機能の調節に重要な役割を果たしている生理活性物質であり,多岐の作用が知られている。なかでも,PGE2は初期胚の発育環境を最適に保つ因子であることが報告されている一方で,子宮内膜から分泌される PGF2α(PGF) は胚の生存および発育を抑制し,妊娠率を低下させることが知られている。また,PGE2およびPGFはともに,受精卵の移送に重要な卵管の収縮運動に関係していると考えられている。ウシにおいて,夏期の気温上昇による暑熱ストレス (heat stress; HS) は,卵胞の発育異常による排卵障害,初期胚の死滅などを引き起こし,妊娠率を低下させることが報告されている。さらに,HSは初期胚の発育の場である卵管に影響を与え,初期胚の生存性に影響を与える可能性も考えられる。本研究では,卵管の機能に及ぼすHSの影響を明らかにするために,培養ウシ卵管上皮細胞を用いて以下の検討を行った。【方法】排卵後 0-5 日の卵管から単離した卵管上皮細胞を播種し,1)細胞接着後,培養液を交換した時間を 0 日とし,通常の培養温度(37.5℃)を control 区,39℃ (HS39) および 41℃ (HS41) をHS 処理区とした。HS 処理 1-4 日後に細胞を採取し,DNA assay により卵管上皮細胞の増殖を検討した。2) コンフルエントに達した卵管上皮細胞を control 区,HS39およびHS41で培養した。HS 処理 4,24,48 時間後の培養上清中PGE2およびPGF濃度をEIAにより測定した。なお,PGs 濃度は DNA (µg) あたりに換算した。【結果】1) Control 区と比較して HS41 で細胞増殖率が有意に低下した (P<0.05)。2) PGE2濃度は HS 処理 4 時間後に control 区と比較してHS41 で有意に減少し,PGF濃度は HS 処理 24 時間後に control 区と比較して HS39 で増加した(P<0.05)。本研究において,HS は卵管上皮細胞の増殖率を低下させ,卵管内における受精卵移送を困難にするとともに,PGE2 濃度の減少および PGF 濃度を増加することにより,初期胚の発達に悪影響を与え,繁殖率を低下させている可能性が示された。
著者
林 直樹
出版者
流通経済大学
雑誌
流通経済大学スポーツ健康科学部紀要 (ISSN:18829759)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.123-129, 2008-03
被引用文献数
2

近年,コンピュータを用いた動作分析やゲーム分析が多くの競技で導入され,戦術構成やフォーム矯正に役立っている。バドミントン競技においても,ゲーム分析の有効性を探し求め,競技の中で有効な戦術構築の手段を得ることを目的とした。大学のリーグ戦において,(1)配球,(2)エース・エラーという観点で分析を行い,得られたデータを選手に伝達し試合にのぞんだ。全体の勝敗は昨年と比べ,10勝12敗から16勝14敗と向上した。対戦組合せや選手の競技力向上は大きな要因であるが,分析をし,作戦をたてて試合にのぞむことは,試合前の姿勢としてはとても有効であると考えられる。そして,よりリアルタイムな情報が有効になる。しかし,バドミントン競技においては,シャトルのスピードが速く,リアルタイムな分析は適さず,観察に依るところが大きくなってしまっているのが現状である。リアルタイムな情報を獲得する為には,組織的に分析を行っていることが必要であると思われる。バレーボール競技では定着している「アナリスト」の存在が必要不可欠となるであろう。
著者
伊沢 紘生 小林 幹夫 木村 光伸 西邨 顕達 土谷 彰男 竹原 明秀 CESAR Barbos CARLOS Mejia
出版者
宮城教育大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1997

離合集散型で父系という、サル類では他にアフリカの類人猿チンパンジーとボノボでしか見られないユニークな杜会構造をもつクモザルについて、南米コロンビア国マカレナ地域の熱帯雨林に設営した調査地で、3年間継続調査を行った。その調査は、隣接する4群のサルをハビチュエーションし、完壁に個体識別した上で、複数の研究者による4群の同時観察と、各群について複数のパーティを対象とした複数の研究者による同時観察という画期的な方法を用いて行われ、離合集散の実態が把握された。同時に、その適応的意味を問う上で重要な、主要食物であるクワ科イチヂク属、ヤシ科オエノカルプス属の植物のフェノロジー調査も3年間継続した。また、クモザルの全食物リストを完成、それらの植物を中心とした森林の構造や動態、クモザルの種子散布についても継続調査を行った。その結果、1.森林の果実生産量の季節変化と離合集散するパーティのあり方、2.そのべースになる個体関係とは、3.群れの行動域内でのオスとメスの利用地域の差異とその意味、4.行動域の境界域におけるオスのパトロール行動とオス間の特異的親和性、5.離合集散に介在するロング・コールの頻度と機能、6.群間の抗争的関係、7.父系構造を支える群間でのメスの移出入とメスの性成熟や出産との関係、8.サラオ(塩場)利用の季節性とそこでの特異なグルーピングの意味など、これまで未知だった多大な成果を上げることができた。また、9.クモザルが上記ヤシ科やイチヂク属の植物の種子散布に功罪両面で決定的に関わっている実態、10.新しく形成された砂州の森林生成メカニズムとクモザルの行動域拡張、1l.優占樹種のパッチ構造とパーティのあり方の関係、12.森林構造とパーティの移動ルートや泊り場の関係なども解明され、離合集散性の適応的意味を正面から問える豊富なデータを収集することができた。
著者
門林 岳史
出版者
関西大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-28

本研究の目的は、マーシャル・マクルーハン以来展開されてきた感性論的なメディア論の系譜を批判的に検討するとともに、それらを基礎として、今日のメディア環境に応えられる新たな感性論的メディア論を構築するべく、「ポストメディア」概念を提起することである。そのために本研究では、先行研究の理論的な読解を進めるとともに、メディア研究の国際的な学会やメディアアートをめぐる国際的な芸術祭などに参加し、研究交流と資料収集を進めてきた。また、東日本大震災以降のメディアの状況をめぐる議論に参加することで、「ポストメディア」概念をより具体的な状況に対する説明能力を持つ概念へと練りあげることができた。
著者
比嘉 由紀子 星野 啓太 津田 良夫 小林 睦生
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.93-98, 2006
参考文献数
19
被引用文献数
1 9

北海道東部の6地域(網走の3湖,釧路,根室,厚岸)で2003年と2004年の8月にドライアイストラップと人囮法によって吸血のために飛来する蚊の採集を行った.その結果5属10種の蚊が採集され,なかでもアカイエカ群と亜寒帯生息性のヤブカ類が多くを占めていた.蚊相を地域間,植生の異なる採集場所間で比較した.蚊相は地域間で非常に大きく異なっていた.釧路の草原,茂み,針葉樹林に設置したトラップで得られたサンプルの種類構成を比較したところ,植生と蚊相の間にはっきりした関係が認められ,4種の優占種(アカイエカ群,エゾヤブカ,ヤマトハボシカ,アカエゾヤブカ)がそれぞれ種特異的な生息場所選択性を持つことが示唆された.これらの調査結果に基づいて,北海道東部におけるウエストナイルウイルスの潜在的媒介蚊について論じた.
著者
前迫 孝憲 内海 成治 松河 秀哉 西端 律子 小池 敏英 吉冨 友恭 今井 亜湖 シルバ セシリア 重田 勝介 森川 治 森 秀樹 西森 年寿 奥林 泰一郎 中澤 明子
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

教育用地域情報基盤としての5GHz帯無線アクセスシステム(包括免許を得て運用)や光ファイバ通信網(地域学校のクラウドコンピューティング・システムによる広域支援等)、衛星通信網(JAXA 超高速インターネット衛星「きずな」を活用したeラーニング実験等)と、それらを相互接続した教育情報基盤の検証や高精細HD 映像による遠隔映像対話環境「超鏡」の開発、特別支援や地域教材におけるネットワークや情報技術の活用を試みた。
著者
藤井 義晴 木村 園子ドロテア 及川 洋征 岡崎 伸 新藤 充 吉田 昌裕 荒谷 博 和佐野 直也 マニナン ジョン・ソロモン サポン アピア・クワメ アドクウエイ アモアテイ・クリスティアナ アジジ マジード マルダニ ホサイン ミシナ マリア カザンツエバ エレナ オニプチェンコ ウラジミル パリサ タヘリ ホセイン アロウイ オシバンド アスマ 宝 龍 白 梅栄 阿 都沁夫 康 高娃 李 振豪 阿仁也 曾 任森 曾 英子 ルオ シンミン ウンダム ロレンス・モナ ミイ アフィ・アティアス イスミル ライハン ベイカー バキ 田村 尚幸 唐内 里緒 小林 賢太朗
出版者
東京農工大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

ガーナ、ケニヤ、スーダン、カメルーン、カンボジア、マレーシア、ベトナム、トルコ、イラン、ロシア、中国の雲南省、内モンゴル自治区などに出張したり現地研究者と連絡研究を行い、アレロパシー活性の強い植物を検索した。選抜した植物を重力屈性阻害活性、蔓の巻き付き防止活性を検定する系で検定した。アメリカネナシカズラを用いるつるの巻き付きを防止する検定法を開発した。これらの系によりクズ、シラゲクサフジ、アメリカネナシカズラ等のつる植物のつるの巻き付きを阻害する物質を数種見出した。これらの物質が実際にクズのつるの巻き付きを阻害する検定試験を実施し、現地においても蔓の巻き付きを阻害する活性のある成分を得た。