著者
森田 昭
出版者
九州病害虫研究会
雑誌
九州病害虫研究会報 (ISSN:03856410)
巻号頁・発行日
vol.55, pp.89-92, 2009 (Released:2010-03-02)
参考文献数
7
被引用文献数
7 7

New blight-like symptoms in the native moss Bryum argenteum were first found on plants growing in a gutter in Omura, Nagasaki, Japan on June 24,2008. White mycelia and rapeseedsized, brown, spherical sclerotia were observed on the diseased plants. A fungus similar to Sclerotium rolfsii was isolated from the infected parts. The mean optimum temperature for mycelia growth of the isolates on potato sucrose agar medium was 25°C and that for sclerotium formation was 30°C; the mycelial tufts were white to grayish brown, with the main hyphal width ranging from 4.3 - 7.9 μm ; clamp connections were observed. These mycological characters were identical to those of S. rolfsii reported in other plants. The isolates were found to be pathogenic to B. argenteum in an artificial inoculation test, and could be re-isolated. Therefore, Koch' s postulates were satisfied. We proposed that this disease be called southern blight of B. argenteum caused by S. rolfsii.
著者
高橋 欣吾 渡辺 唯志 臼井 正明 太田 裕介 寺井 祐司 大森 貴夫
出版者
中国・四国整形外科学会
雑誌
中国・四国整形外科学会雑誌 (ISSN:09152695)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.309-312, 2000-09-15 (Released:2009-03-31)
参考文献数
11
被引用文献数
1

We compared the invasion of Gamma nails (GN) and Compression hip screws (CHS) in operations to determine blood loss.25 trochanteric fractures treated with GN, and 24 with CHS were available for prospective study. We exchange the amount of transfuse blood for the rate of change of hemoglobin content (Hb), and investigated the difference of it. Hb for GN was more reduced compared to Hb for CHS from time of operation to the next morning. But external blood loss for GN was less compared to CHS.We concluded that internal blood loss for GN was much higer than CHS, so the invasion of GN is not low in the point of blood loss.
著者
植松 光俊 新垣 盛宏 梶原 史恵 酒井 美園 大森 圭貢 森岡 周
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.201-206, 2005-06-20 (Released:2018-08-25)
参考文献数
12
被引用文献数
3

障害を持った人の運動, 動作分析や評価のプロフェッショナルである理学療法士(PT)にとって, 日常生活動作のあらゆる動作について自立度判定を的確にできる能力を有していることは必要最低限の資質というべきである。自立度判定というと「ある動作について自立, 監視, 介助レベルの動作方法を特定し, 各段階での介助度, 条件および適応環境条件(使用する介助支持用具や福祉機器等の提示)を評価する」とある。しかし, 今回のワークショップでは, 「歩行自立」に限定して明らかにするための判定要因, 基準および手順を明確にすることに拘ることにした。歩行自立度序説 1. 歩行自立度判定の必要性 1)なぜ自立判定が必要か? 自立している動作, 自立可能な方法, 自立できる生活範囲をできるだけ正確に早期に把握し, その情報を生活に密着したリハビリチームスタッフである看護, 介護職に提供し, 実際に「自立生活」を日常的に取り入れることができると, 患者さんが理学療法(以下, PT)場面だけで得られる動作量よりはるかにその動作機会は多くなり, そのことによる全身調整能力, 他の体力指標の改善効果は大きいといえる。
著者
森田 昌敏
出版者
JAPAN TECHNICAL ASSOCIATION OF THE PULP AND PAPER INDUSTRY
雑誌
紙パ技協誌 (ISSN:0022815X)
巻号頁・発行日
vol.45, no.8, pp.887-901, 1991-08-01 (Released:2009-11-19)
被引用文献数
1

The chemistry and toxic effects of dioxins are reviewed. The possible sources of dioxins are chlorination of dibenzo-p-dioxin, dimerization of chlorophenols and other complex mechanism. The fate of dioxins in the environment is referred especially in relation to soil pollution. Analytical method is based on capillary column GC/MS either by low resolution and high resolution mass spectrometry.Toxicology of dioxins is reviewed especially focussing on their mutagenicity and carcinogenicity. Current regulation standards are also referred.
著者
永井 成美 脇坂 しおり 高木 絢加 山口 光枝 森谷 敏夫
出版者
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.70, no.1, pp.17-27, 2012 (Released:2012-02-27)
参考文献数
35
被引用文献数
5 1

【目的】我々はこれまでに,腹壁電極から胃の活動電位(胃電図)を導出・解析する方法により胃運動を測定し,飲水(冷水・温水)が胃運動を一過性に増大させることや,胃運動の強さと食欲には関連がみられたことを報告している。本研究では,刺激味を有する液体が胃運動や食欲感覚へ及ぼす影響を検討することを目的として,香辛料(カレーパウダーとコンソメ)を含むスープ(Spice)と等エネルギー・等Na量で風味がないプラセボスープ(Control)を用いて比較試験を行った。【方法】若年女性12名に異なる2日間の朝9時に,SpiceまたはControlをランダムな順序で負荷した。ベッド上で胃電図,鼓膜温,心拍数をスープ負荷20分前から負荷40分後まで測定し,食欲感覚(空腹感,満腹感,予想食事量,満足感)は,負荷20分前,負荷直後,40分後の3回測定した。胃運動の強さは,胃電図から徐波,正常波,速波の各パワー値を計算し負荷前を基準としたパワー比を評価に用いた。【結果】Spice負荷後の胃運動は,徐波,正常波,速波パワー比ともにControlと比較して高い傾向が示された。Spice負荷後の食欲感覚は,満腹感と満足感でControlと比較して有意に高値を示した。鼓膜温,心拍数は両スープとも負荷後に上昇したが,鼓膜温(増加量)はSpiceでControlよりも有意に高値を示した。【結論】香辛料を含むスープ摂取後には,胃運動が増大する傾向があること,満腹感と満足感が高まること,負荷直後の体温が上昇することが等エネルギー・等ナトリウムのプラセボスープとの比較により示唆された。
著者
古田 一雄 森野 耕平
出版者
The Society of Instrument and Control Engineers
雑誌
計測自動制御学会論文集 (ISSN:04534654)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.90-97, 2006-01-31 (Released:2009-03-27)
参考文献数
20
被引用文献数
2 2

Increasing demands for participatory approaches of social decision-making is drawing people's interest on public opinion development, but mathematical models used for studying the process so far were insufficient. Dynamics and mechanism of public opinion development therefore were analyzed by multi-agent simulation, which is now a promising approach for analyzing complex. social systems. A simulation model was proposed based on a_decision model that includes both effects of conformity to others and private self-consciousness. Factory that may greatly affect the process were also considered: mass media, personal variation, and bias in true or false of assertion under argument. The result of simulation provided useful insights on the process of public opinion development, e.g., the society splits-into communities of positive and negative opinions, community size increases with increasing conformity to others, and public opinion becomes one-sided by the influence of mass media or bias in true or false of assertion. These findings are both good news and warning for promotion of consensus development in society.
著者
大森 不二雄
出版者
日本高等教育学会
雑誌
高等教育研究 (ISSN:24342343)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.9-30, 2014-05-30 (Released:2019-05-13)
参考文献数
40
被引用文献数
1

本稿は,大学教育改革の鍵概念となっている「教学マネジメント」及び「内部質保証」に関し,大学経営と質保証の両面で先行した英国の政策と実態に関する分析・考察から,日本にとっての含意を得ることを目的としている. 大学教育に関する日本の政策言説は,全学的な教学マネジメントや大学ガバナンスの内部質保証にとっての有効性に,素朴なまでに信を置いている.しかし,英国の大学における教学マネジメントを含む内部質保証システムの整備の考察からは,経営機能の強化は,質保証の実質化の必要条件であっても,十分条件ではない可能性が示唆される.また,質保証の取組がコンプライアンスにとどまり,教授・学習過程にインパクトをもたらすに至っていない,との批判的分析は,質保証の一筋縄ではいかない複雑性と困難を表す.
著者
小田 桂吾 吉田 和歌子 藤沼 絢子 児玉 真知子 鈴木 恒 吉田 怜 成田 崇矢 馬見塚 尚孝 金森 章浩 宮川 俊平 平野 篤
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.36 Suppl. No.2 (第44回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.C3P3435, 2009 (Released:2009-04-25)

【目的】膝前十字靱帯(以下ACL)再建術後、再度ACL断裂を受傷した症例について調査し、今後のリハビリテーション(以下リハ)プログラム及び予防プログラムについて検討することを目的とする.【対象および方法】平成15年4月から平成20年9月までの期間に、当院で自家半腱様筋腱(および大腿薄筋腱)を用いた解剖学的二重束でACL再建術施行例のうち経過観察可能であった155名(男性70名,女性85名,平均年齢24±10歳)のうちACL再受傷した4名を対象とした.調査項目はACL再受傷発生頻度,性別,年齢,競技種目,競技レベル,再受傷期間,受傷機転について検討した.なお本研究は当院の倫理委員会の審査を受け、承認されたものである【結果】全手術例に対するACL再受傷発生率は2.6%であった.症例の性別,年齢,競技種目は男性1例(24歳、サッカー、JFLチーム所属).女性3例(16~17歳、バスケットボール部所属で全国大会出場レベル1例,県大会出場レベル1例、ハンドボール部所属,県大会出場レベル1例)で再受傷期間は165±47日であった.【考察】再断裂した症例は1例(女性,バスケットボール部全国大会出場レベル)を除いて競技復帰前に受傷していた.移植腱の成熟および骨の癒合は3~6か月程度要すると報告されていることから、この時期のリハは筋力の回復状況や膝固有感覚の回復を考慮したプログラムを実施すると同時に危険肢位等のリスク管理を十分患者に理解させ、再断裂を未然に防ぐことが重要である.また2例は部活動以外のアクシデントで再断裂している.スポーツ活動中だけでなく日常生活レベルでのリスク管理の指導も十分行う必要性がある.以上のことは以前から報告されているが、改善されていない理由として患者本人の病態意識の低さだけでなく、再断裂した症例は全て初回も再受傷も非接触型で受傷していることから我々のリスク管理を含めた予防トレーニングの指導力不足も関係しているのではないかと考える.また当院では術後6カ月でBIODEXを用いた筋力検査を行い患健比マイナス15%以内、H/Q比60%以上を競技復帰の目安にしており今回、競技復帰後に再断裂した症例はこの目安をクリアし順調に筋力が患健比約90%回復していたにも関わらず再断裂に至ってしまった.当院のACLのリハは筋力検査の結果を競技復帰の目安にし、術後平均約8か月でリハ終了としているが、まだ競技復帰に対して不安感を持っていながら、この時期を境に今まで行ってきたリハのプログラムを終了していたことが誘因のひとつであると推察した.
著者
中村 一樹 森 文香 森田 紘圭 紀伊 雅敦
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.73, no.5, pp.I_683-I_692, 2017 (Released:2017-12-27)
参考文献数
21

近年,道路整備の方針は歩行者中心の多機能な空間整備へと転換が求められているが,従来の歩行空間整備は個別の機能に注目しており,多機能性を包括的に評価する手法が確立されていない.そこで本研究では,歩行空間の機能別のデザインが包括的な知覚的評価に与える影響を特定することを目的とする.まず,歩行空間整備のガイドラインをレビューして,多様なデザイン要素を機能別に整理した.そして,全国の整備事例のデザイン要素の水準を指標化し,道路タイプごとにデザイン要素の特徴を類型化した.最後に,各機能のデザインの知覚的評価のアンケート調査を行い,その意識構造について共分散構造分析を行った.この結果,歩行者は歩行空間デザインの機能に階層的なニーズを持ち,これを考慮した機能間のデザインの組合せが重要であることが示された.
著者
中村 晃 神藤 貴昭 田口 真奈 西森 年寿 中原 淳
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.55, no.4, pp.491-500, 2007-12-30 (Released:2013-02-19)
参考文献数
19
被引用文献数
1

本研究では, 大学教員初任者がもつ教育に対する不安について検討し, さらにこのような不安と同時に周囲からのサポートについても考慮し, これらがどのように仕事に対する満足感と関係するかを検討することを目的とした。そのため, まず教育不安尺度を作成し, 次に教育不安が周囲からのサポート, および職務満足感とどのような関係にあるかを質問紙により検討した。その結果, 教育不安尺度では因子分析により「教育方法に関する不安」「学生に関する不安」「教育システムに関する不安」の3因子が見出された。また教育不安と職場におけるサポート, および職務内容満足感との関係を検討した結果, 教育に関する不安が高い場合, 先輩教員のサポートが満足感を上げる要因になること, および教育システムに関する不安が高い場合, 同世代教員によるサポートが少ないと満足感が低くなることが示唆された。これらのことから, 特に不安の高い教員に対しては, 職場のサポートが仕事の満足感を上げるうえで重要であると考えられる。
著者
森元斎著
出版者
筑摩書房
巻号頁・発行日
2017
著者
杉下 由行 前田 秀雄 森 亨
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.52, no.12, pp.1045-1049, 2005 (Released:2014-08-06)
参考文献数
7

目的 日本では,管針を用いた経皮接種により BCG 接種が行われている。本調査の目的は BCG 接種による針痕数が接種医によって異なるか否かを検証することである。対象と方法 東京都葛飾区の 3 歳児健診に来所した218人に調査を行った。対象者全員が葛飾区の保健所で生後 4 か月時に管針法による BCG 接種を受けている。管針法では最大18個の針痕を確認する事ができる。BCG 接種による針痕数の調査を行い,接種医別にその個数をまとめた。結果 平均針痕数は9.23個(SD6.11)であった。同じ管針法で行われた特別区22区の平均針痕数(12.18±5.64)より有意に低く(P<0.01),22区の中で 3 番目に低い結果であった。平成12年結核緊急実態調査での全国の針痕数の調査結果と比較しても,葛飾区の平均針痕数は有意に低かった(P<0.05)。葛飾区では 7 人の接種医の間で平均針痕数は明らかな違いを認めた。良好な接種医上位 2 人の平均針痕数はそれぞれ15.26個(SD3.62)と14.59個(SD3.58)で 7 人の接種医の平均針痕数より有意に高く(P<0.01),良好でない接種医 1 名の平均針痕数は,3.34個(SD4.46)で 7 人の接種医の平均針痕数より有意に低かった(P<0.01)。結論 接種医により平均針痕数は有意な違いを認めた。針痕の個数が少ないのは特定の接種医の技術に問題があるためで,接種技術水準向上のためには,これらの接種医に対する技術訓練が必要であると考えられた。
著者
重森 雅嘉 佐藤 文紀 増田 貴之
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.48-48, 2011

一般的に多くの人に当てはまる事柄であっても、心理検査や占いの結果として提示すると、自分に特別な内容として受け取られやすい(バーナム効果)。この効果を注意や警告を強化するものとして用いることができれば、安全や教育においての有効な活用が期待できる。本研究では日常的な展望記憶課題(一連の実験セッションの最後にID札を返却する課題)を用い、展望記憶エラーに対する警告をおみくじのように被験者が選択することにより、同様の内容を実験者から与えられるよりも警告の効果が高まることを明らかにした。