著者
大森 房吉
出版者
震災豫防調査會
雑誌
震災豫防調査會報告
巻号頁・発行日
vol.88, no.2, pp.1-61, 1919-03-30
著者
大坂 和可子 青木 頼子 江藤 亜矢子 北 奈央子 有森 直子 中山 和弘
出版者
公益社団法人 日本看護科学学会
雑誌
日本看護科学会誌 (ISSN:02875330)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.334-340, 2019 (Released:2020-03-14)
参考文献数
22
被引用文献数
2

目的:本研究の目的は,患者の意思決定の葛藤をスクリーニングするSURE(Sure of myself; Understand information; Risk-benefit ratio; Encouragement)test日本語版を,言語的妥当性を踏まえ開発することである.方法:SURE test日本語版は,第1段階:2名による順翻訳,第2段階:順翻訳統合,第3段階:2名による逆翻訳,第4段階:研究者協議(暫定版作成),第5段階:一般市民,医療者への調査,第6段階:再検討,を経て開発した.結果:暫定版作成後,第5段階の一般市民と医療者32名の調査において,「わかりやすい」と回答した割合は各項目で47%から78%であった.第6段階にて言語的妥当性を再検討し,日本語版を確定した.結論:一連の過程を経て,言語的妥当性を踏まえたSURE test日本語版を開発した.
著者
森本 隆興
出版者
一般社団法人 日本エネルギー学会
雑誌
燃料協会誌 (ISSN:03693775)
巻号頁・発行日
vol.37, no.5, pp.326-333, 1958-05-20 (Released:2010-06-28)

昨年末, 北海道電力豊富発電所が完成し, 営業運転に入つた。この発電所は出力2, 000kWの小火力発電所ではあるが, 密閉サイクルガスタービンを原動機としていることで特長あるものである。わが国における営業用ガスタービン発電所の第一号でもある。燃料として天然ガスのみを利用している点においても珍しい存在である。われわれは北海道電力の協力を得て各種の性能試験を発電所工事完成後に実施し, このガタスービン発電所が所期とおりのものであることを確認し, この資料に基いて更に発展を, 特に大容量機の開発を進めようとしているが, この機会に, 豊富発電所の概要と試験成績とを簡単に紹介したいと思う。
著者
美和 千尋 島崎 博也 出口 晃 前田 一範 水谷 真康 川村 陽一 森 康則
出版者
一般社団法人 日本温泉気候物理医学会
雑誌
日本温泉気候物理医学会雑誌 (ISSN:00290343)
巻号頁・発行日
vol.79, no.2, pp.106-111, 2016-05-31 (Released:2016-07-04)
参考文献数
11
被引用文献数
1

部分浴は体に一部を入浴する方法で,足浴と手浴がよく用いられている.部分浴は温められた部分の大きさにより温熱効果が異なると思われるが,その詳細は明らかとなっていない.そこで,この論文では,足浴と手浴における体温応答がどのように異なるのかを検討する.若年健常者10名(平均年齢23.2±1.3歳)の被験者を対象とし,座位にて安静5分間,足浴として一側と両側の下腿部を,手浴として一側と両側の前腕部を42°Cの湯に15分間浸け,さらに終了後5分間安静を行った.測定項目は鼓膜温,皮膚血流量,発汗量と主観的変化として温熱感と快適感を申告させた.鼓膜温についてはサーミスターにより外耳道の皮膚温を,皮膚血流量として右側の上腕部(非浸水部)をレーザードップラー血流計で,発汗量として右側の上腕部(非浸水部)をカプセル換気法で測定した.両側の足浴と手浴時の鼓膜温は,有意に上昇し,最大上昇温度は入浴しないときに比べ,有意に上昇した.皮膚血流量と発汗量は,全ての負荷条件で有意な増加は認められなかった.温熱感と快適感は全ての入浴負荷で,入浴しないときに比べ,有意に,「暑い」,「快適である」と申告した.温熱感においては両側の足浴,手浴で一側と比べて,「暑い」と申告した.これらの体温応答の変化は,同一身体部位においては温める表面積の大きさに依存し,異なる身体部位では,様々な要因により異なることが示唆された.
著者
井上 陽子 大友 麻子 高橋 千果 森屋 宏美 大貫 優子 谷口 泰史 和泉 俊一郎 秦野 伸二
出版者
一般社団法人 日本生物教育学会
雑誌
生物教育 (ISSN:0287119X)
巻号頁・発行日
vol.58, no.3, pp.98-113, 2017 (Released:2018-10-29)
参考文献数
27

現代社会では,犯罪捜査や事故などの犠牲者の身元確認や親子鑑定などの個人のもつ遺伝の情報が活用されることが多くなってきている.また,インターネット上には個人の「遺伝子検査」を行うサイトが掲載されている.このような社会環境の中で,高校生が「遺伝子」についてより深い理解を得るために学習機会を持つことはきわめて重要と思われるが,設備や試薬などの経費の面で高校において体験的な授業実践を行うことは容易ではない.そこで,筆者らは,授業内容は高校側が立案し,設備や試薬は大学側が負担するという高大連携によって「遺伝子」を扱う実験を開発し,授業実践を行った.扱った「遺伝子」は広く動物界の生物に保存されている転写調節因子の一つであるSOX2遺伝子で,ヒトとゼブラフィッシュを実験材料とした.また,遺伝子解析因子の基本的な技術を体験する意味で,「DNAの抽出」,「PCRによる特定の遺伝子領域の増幅」,「塩基配列の異同を調べるための制限酵素処理」及び「アガロースゲル電気泳動」を含む内容とした.その結果,高大連携授業に参加した高校生は,それぞれの実験が持つ意味や結果の解釈について,実験前より実験後においてより深い理解を示し,対照実験の意義を理解するなど「科学的な探究能力」の育成について,効果があることが示された.
著者
舘野 純子 佐野 洋 相澤 弘 中村 隆宏 森田 康夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. TL, 思考と言語 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.437, pp.7-12, 2005-11-18

小学館コーパスネットワーク((株)ネットアドバンス/(株)小学館)は東京外国語大学と共同で, 文法項目別に用例検索ができる教材としての英文用例サイトを開発した。BNC (British National Corpus)の中から1320文型に対応する用例(80万例文)をユーザーが検索できるように工夫している。本用例サイトは小学館コーパスネットワーク(SCN)から提供され, BNC Onlineの契約者には無料で提供されている。本稿では, 用例サイトの構築過程の詳細と, 今後の用例サイトの拡張について説明する。
著者
岩淵 正博 佐藤 一樹 宮下 光令 森田 達也 木下 寛也
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.189-200, 2016 (Released:2016-06-29)
参考文献数
47
被引用文献数
1 7

【目的】1)終末期医療に関する意思決定者の関連要因を探索すること,2)意思決定者の違いによる受ける医療やQOLへの影響を明らかにすること.【方法】がん・心疾患・脳血管疾患・肺炎で死亡した患者の遺族(N=409)を対象にインターネット調査を実施.終末期医療の主体的な意思決定者を「患者」「家族」「医師」「患者・家族・医師共同」の4件法で尋ねた.【結果】患者と比較して,意思決定者が家族であることには,患者と家族での終末期に関する話し合い(オッズ比〈OR〉=0.52),医師から患者への病状説明(OR=0.77),認知機能低下(OR=1.94)が関連し,医師であることには,医師から患者への病状説明(OR=0.62)が関連した.意思決定者の違いは遺族による患者QOL評価に影響し,医師が意思決定者の場合に有意に低かった(p=0.014).【結論】終末期医療に関する意思決定者の関連要因と影響が明らかとなった.
著者
森 未知 星野 咲希
出版者
Information Science and Technology Association, Japan
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.70, no.3, pp.134-139, 2020-03-01 (Released:2020-03-01)

国立女性教育会館の専門図書館「女性教育情報センター」では,四半期毎に図書のテーマ展示を行っている。今までに「女性のしごと:広がるフィールド~理系,土木,建築,農業,物流~」「ロールモデルを見つける!理系女性の伝記」といった,理系女性に関する展示を行った。女性アーカイブセンターでは企画展示を「チャレンジした女性たちからチャレンジする女性たちへ」というシリーズで行っており,化学,建築,宇宙,医学等に関わる女性たちを取り上げた。本稿では,それらを踏まえて「女性研究者を支援する」というテーマで図書の誌面展示を行うとともに,読者自身も情報を探し,展示を行うために使える国立女性教育会館のサービスを紹介する。

2 0 0 0 OA 刀装類聚抄

著者
森, 久寛
出版者
巻号頁・発行日
vol.[8],
著者
森山 徹 Vladimir Riabov 右田 正夫
出版者
日本認知科学会
雑誌
認知科学 (ISSN:13417924)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.188-206, 2005 (Released:2009-10-16)
参考文献数
28
被引用文献数
2

Most of behavioral patterns in animals can be interpreted as passive mechanical reactions to stimuli. This idea of Innate Release Mechanism dominated in ethology for a long time. However, if all types of behavior were caused by this mechanism only, animals would not survive in any novel situation where some new behaviors become necessary. Contrary to the traditional theory, we demonstrate that pill bugs (Armadillidium vulgare, Isopoda, Crustacean) can adapt to a new situation by spontaneously generating a new (special) behavior. In our experiments, each bug was placed to an annulus-shaped substrate surrounded by water (test conditions) or acrylic wall (control conditions). Small obstacles were introduced at regular intervals in the middle of the annulus. Normally, the bugs move in a well-known turn-alternation behavioral pattern, touching the obstacle repeatedly. However, as they are destined to die staying in water for more than about thirty minutes, moving along the water becomes dangerous but crucial for their survival activity, resulting in the emergence of the new type of behavior. Under such conditions, the bugs demonstrated mounting to the obstacles, i.e. the behavior rarely observed in the absence of water. Sometimes, this mounting behavior was observed recurrently after wandering around obstacles without touching the water. In the control experiment, when the annulus substrate was surrounded by acrylic wall, mounting behavior happened rarely. We further study the time series corresponding to the behavioral pattern of touching the obstacles by means of wavelet analysis, in order to reveal characteristic periods of each kind of behavior under different conditions. Several pronounced periods in the interval of 50-200 seconds have been detected in both the experimental and control groups. This result implies that pill bugs scan the environment with certain periods, and express mounting behavior occasionally. In the presence of water, mounting behavior apparently decreases the probability of direct contact with the water. Expression of this kind of adaptive multiple-choice behavior can be interpreted as an “intelligent” activity of pill bugs.
著者
廣井 悠 大森 高樹 新海 仁
出版者
公益社団法人 日本地震工学会
雑誌
日本地震工学会論文集 (ISSN:18846246)
巻号頁・発行日
vol.16, no.5, pp.5_111-5_126, 2016 (Released:2016-04-25)
参考文献数
7
被引用文献数
4

本研究は首都圏を対象として大都市避難シミュレーションを構築し、東日本大震災時における首都圏滞在者の移動データを利用して作成した帰宅意思モデルを用いて、帰宅困難者対策の量的評価を行うとともに、災害時における混雑危険度指標を提案するものである。この結果、首都圏において仮に大規模災害時に帰宅困難者の一斉帰宅が行われると、6人/m2を超える密集空間の道路延長距離は東日本大震災の約137倍となることや、このような歩道の混雑を低減するためには就業者の一斉帰宅抑制がより効果的であること、車両の平均移動速度が3km以下となる車道の渋滞は比較的長期かつ広域に発生することが判明した。
著者
大島 堅一 上園 昌武 木村 啓二 歌川 学 稲田 義久 林 大祐 竹濱 朝美 安田 陽 高村 ゆかり 金森 絵里 高橋 洋
出版者
龍谷大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2016-04-01

1.システム改革と市場設計に関する研究:電力システム改革の背景にあるエネルギー転換や世界的なエネルギー政策の構造改革について調査し、日本の状況との比較検討を行った。また、エネルギー転換の一環として世界的に盛り上がる国際連系線について、電力システム改革の観点から研究した。2.地域分散型エネルギーの普及、省エネルギーの促進政策研究:地域分散型エネルギーの普及については、特に欧州の国際連系線の潮流分析や市場取引状況について定量的評価を行なった。また国内の系統連系問題に関して主に不適切なリスク転嫁の観点から、参入障壁について分析を行った。 省エネルギーの促進政策の研究については、対策技術種類と可能性、対策の地域経済効果、技術普及の際の専門的知見活用法について検討した。3.新しいビジネスと電力会社の経営への影響に関する研究:電力の小売全面自由化の影響にいて整理・分析し、その研究成果の一部を「会計面からみた小売電気事業者の動向」として学会報告した。加えて2020年4月からの発送電分離と小売部門における規制料金の撤廃の電力会社の経営面に与える影響について制度面ならびに国際比較の観点から分析を行った。4.エネルギーコストに関する研究:昨年度の研究成果を踏まえて、風力発電事業者複数社等への追加ヒアリング調査を行い、疑問点の解決を図った。加えて、原子力のコストについて、現時点での新たな知見に基づく再計算と、電力システム改革下における原子力支援策についての分析を行った。5.経済的インパクトに関する研究: 2005年版福島県産業連関表を拡張し、再生可能エネルギー発電部門を明示化する作業を行い、拡張産業連関表の「雛形」を完成させた。これを福島県の実情を反映したものにするための準備作業として、風力、太陽光、小水力、バイオマス、地熱の業界団体・専門家に対してヒアリングを行った。